1999年 |
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「本日の有里」の格納場所を移動。日記の更新のタイミングってのは、どうにも難しいですねぇ。
メモ書き程度の日記は毎日つけた方が、あとあと楽。でも、読後コメントみたいなものは、書いてからしばらく寝かせて発表したいし、だいいち毎日書くのは、かったるい。
(ムラ気なんです、私。)
まあ、いろいろやってみますけど……。
初めて宅配ピザというものを頼んでみました。ピザーラのビンゴというやつ。 ポテトマヨネーズ、アスパラ&ソーセージ、シーフード、完熟トマト&ミートの4種類の味が楽しめるというやつ。 ポテトマヨネーズが美味しかったです。それだけなんだけど、書いておかないと忘れるからさ。一緒にくっついてきた小袋入の乾燥ハーブも良かった。 あれ、ばら売りしてくれないかな〜。
自称「男日照りの看護婦」という人から、妙なメールが届いてます。それも3通。昨日、速攻削除したんですが、今日もまた届いている。
「男日照り」なら、あたしんとこなんてメールしないで、別のところ行けばいいのに。
なんなんでしょうね、これ?
どこかでメールIDを拾って男女の見境なく一括して送信している感じですが、性別をチェックしてるとしたら悲しいぞ。
こんなにかわいい(笑)ページなのに。「ありさと」という名前に騙されたのか?
いわゆるフェロモン垂れ流し系の文体ですが、本当に女性が書いているかどうかも怪しい。ネカマじゃあないのか?
URLも書いてあるけど、怪しそうなので、まだ見に行っていません。いきなり国際電話につなぎ直されちゃったりしたらイヤですもの。
(1999.07.20追記)
「男日照り」のメールは、女性のページを含む各方面に送付されているらしい。
どうやら何種類かあるようで、【読冊日記 7月17日】には、詳しい比較検討結果が掲載されている。
こういうメールもすぐに消去せず、とっておいて研究考察するところが、さすがはドクター・風野である。私も今度から「研究対象」というフォルダーを作って保存しておこう。
なお、うちにきたのは、HTML形式の「お手紙書きました」のみ3通。
レンタルビデオ屋に付属した本屋に行く。私に言わせれば、チープで下品な品揃え(アダルト本がとても多い)の店だが、そういう店の方が、かえって発見があったりする。 なまじ本が多いと見落としもあるが、本が少ないといろいろチェックできるのだ。平井和正『幻魔大戦』(真・幻魔だったかな?)が集英社文庫で出ていたとは知らんかった。
ニフティの雑誌で、【ホソキンズルゥム】が取り上げられてました。 (1999.07.21追記 後で気が付いたのだが、細田さんのところって、ネット以外では紹介不可だったのでは? 別にいいけど) 私の考えは、そのコラムの主張とほぼ同じ。ReadMe! に登録するんなら、「世界に情報を発信」してるって意識と覚悟は持たなくちゃ。 日記をWebに載せるってのは、自分の文章人格を世界に晒しているってことで、それに対して何か言われても、結局はそれを公表した自分の責任なんだよね。 しかし、あの雑誌あれで680円は高いぞ。ほとんどニフティのCMばかりなのに。
この店で購入した本は以下の通り。
・倉阪鬼一郎『死の影』(廣済堂文庫)
・小林信彦『<超>読書法』(文春文庫)
・『ぱふ別冊 活字倶楽部 '99春号』(雑草社)
今年も去年と同じく白樺湖&諏訪湖方面へ旅行へ出かけた。去年もおととしも行ったところなので、今回の目的は長野方面のリサイクル本屋を荒らすことである。 夫は車を運転していれば機嫌がいいし、私は古本屋に行けさえすれば文句ないので、これでいいのだ。
今年は去年より1ヶ月早いのだが、まだ梅雨が明けていないせいか出発の日も雨だった。私、雨女だし。急ぐ旅ではないので、9時ごろノソノソと埼玉を出発。
途中、深谷バイパスにある道の駅「おかべ」に寄る。「道の駅」ってのは、公営のドライブインですな。トイレと売店が整備されてて、近くの町の特産品やら野菜やらを直売してます。なかなか結構なものです。
地方自治体の作る箱モノとしては珍しく地元民と通りすがりの人間の両方の役に立っているようです。
去年も寄った遊あいらんどというリサイクル系本屋に再び寄る。つぶれているかと思ったが、本の売り場面積を広げてリニューアルオープンしたらしい。
前よりも充実した品揃えになっていた。特に100円均一の大型コミックスには掘り出し物が多かった。
・鳥図明児『虹神殿』1〜3(新書館 ペーパームーン・コミックス)
・鳥図明児『睡蓮運河』4(新書館 ペーパームーン・コミックス)
・高口里純『ピンナップ・ベイビー』1〜2(新書館 ペーパームーン・コミックス)
・山岸凉子『牧神の午後』(朝日ソノラマ)
・須藤真澄『おさんぽ大王』1〜2(アスキー出版)
新書館の本は、同じ人がまとめて手放したような気がする。 ペーパームーン・コミックスは、多分もう新書館からは復刊しないからとっても貴重なんであるよ。
この店には、古いコバルト文庫が棚3つを占領していた。かなり古いものまである。1冊20円である。売れないんだろうね。
ああいうジュニア小説(コバルトは、ライト・ノベルじゃなくて、ジュニア小説)の古本の棚を見ていると、「思春期」の標本だなぁって思ってしまう。半分埃かぶってる標本ね。
いろんな人が書いているんでびっくりしました。
昔の既刊リストを見ると、古いところでは、富島健夫、佐藤愛子、川上宗薫、赤松光夫、なんかしらんが川端康成、三浦哲郎なんて名前も出てる。平岩弓枝も書いてる。小泉喜美子も一冊。
おそるべし、コバルトシリーズ&コバルト文庫。刊行順の全リストが欲しいなんて思ってしまいます。一人で作るのは多分無理でしょうね。
この店では、竹内志麻子も2冊みました。ノヴェライゼーションじゃなくてオリジナルね。山尾悠子も夢枕獏も森下一仁も川又千秋もありました。
幻のル・グィンの本もみつけてびっくり。こーゆー装丁だったのね。白地のカバーに水着の男女の後ろ姿の写真。とてもル・グィンの小説だとは……。
拾ったのは、以下の本。
・アイザック・アシモフ編『ショートショート傑作選』(集英社文庫 コバルトシリーズ)
・アーシュラ・K・ル・グィン『ふたり物語』(集英社文庫 コバルトY.A.シリーズ)……背表紙は白。
・菊地秀行『トワイライト・レディ』(集英社文庫 コバルトシリーズ)……リリカルな菊地秀行。
・山尾悠子『オットーと魔術師』(集英社文庫 コバルトシリーズ)……転売用
・岩本隆雄『星虫』(新潮文庫)
雑誌コーナーでは、『本の雑誌 1993年5月号』特集・頑張れ、SF!をみつけて購入。
本庄児玉インターから高速道路にのって、佐久インターで降りた……のはいいが、道を間違え、佐久市内で迷う。 道路標識少ないよ、長野って。 1時間迷って、ようやく現在位置を把握し、浅科の道の駅から宿泊施設にチェックインに遅れる旨の電話を入れる。 そっから先は道には迷わなかったが、女神湖のあたりで靄の中に突っ込む。全然視界がきかなくて、道の両脇の木しか見えない。 対向車はライト付けていれば見えます。ロマンチック〜といえないこともないですが、少々怖かったです。
宿舎について、すぐに食事。フランス料理のフルコース。これが口に合わなくて、胃もたれ。
雑誌『ペーパームーン』とペーパームーン・コミックスについては、【古本残酷物語】にリストがある。
【ライトノベル系文庫リスト】というのもあるけど、最近のものが中心だし刊行順じゃないけど。
【道の駅ホームページ】ってのもあるらしい。
早起きして温泉に入って、朝食。この朝食バイキングは大変に美味しい。朝のうちは靄がかかってたが、だんだん晴れてくる。
本日は、ブック・オフ諏訪赤沼店とSUWAガラスの里、それから東山魁夷追悼展示をやっている諏訪北沢美術館を巡る予定である。
いざ出発。
ここも去年行った。諏訪インターからサンリッツロード(というらしい)を諏訪湖の方へ向かうと左手にある。 長野あたりまでいくと、蔵や物置のある家が多いせいか変ったものが出るようだ。ずーっと家に置いておいて、結婚のときかなにかに手放すんでしょうね。
雑誌コーナーで『本の雑誌 1997年7月号』を拾う。例の「特集:この10年のSFはみんなクズだ!」が載っている号です。 100円単行本コーナーで、『Windows95を256倍使うための本 Vol.1』(ASCII)を買う。
その他の購入本は以下の通り。
・早見裕司『水路の夢[ウォーターウェイ]』(アニメージュ文庫)……とりあえず読んでみる
・綾辻行人『黒猫館の殺人』(講談社文庫)
・ヘミングウェイ『危険な夏』(角川文庫 リバイバルコレクション)
・内田善美『ひぐらしの森』(ぶーけコミックス)……転売用というか保存用というか
・三岸せいこ『夢みる星にふる雨は…』(ぶーけコミックス)……転売用というか保存用というか
・萩尾望都『青い鳥』(小学館 PFコミックス)
この店で夫は『シャーマニックプリンセス』Vol.5 とVol.6のLDをみつけたらしい。
ブック・オフの後、新刊書店で思わず『たれぱんだ』(小学館)を買ってしまう。 奥付けを見ると【サンエックスホームページ】というのがあるらしい。
昼食のための店をさがして、諏訪湖周辺を下諏訪方向へ車で走る。と、赤砂のデニーズの前でブック・オフ岡谷若宮店の看板を発見。なるほど、岡谷市ってのは諏訪市の隣にあるんですね。
昼食後、SUWAガラスの里はあきらめて、東山魁夷を見てからブック・オフへ行きましょうと、諏訪北沢美術館へ向かう。東山魁夷追悼展示は19日までなのである。 だが、なんということだろう、翌日からの別の展示の準備のため、東山魁夷追悼展示は午後1時までだというのである。時刻はすでに2時をまわっている。だったら、ちゃんとパンフレットに書いとけよ〜っ! 結局美術館へは一歩も足を踏み入れず、そのままブック・オフ岡谷若宮店へと向かう。
諏訪湖畔をぐるーっと廻って、赤砂のY字路を右にずーっと行って岡谷東高前という交差点のちょっと先です。
ここでの掘り出し物は、めったに出ないイラスト集。それから、なんとなんと超レアなブラックウッド『王様オウムと野良ネコの冒険』(ハヤカワ文庫FT)。
なぜかこれまためったに出ない小野不由美の悪霊シリーズ4冊。順番がよくわからない題名だが、2冊目の『悪霊がホントにいっぱい!』が抜けているようだ。
牧野修『プリンセス奪還』(ソノラマ文庫)って、今話題のあの牧野修だよね?
それからなんとなく橋本治の古典の本を拾う。
・アルジャナン・ブラックウッド『王様オウムと野良ネコの冒険』(ハヤカワ文庫FT)
・小野不由美『悪霊がいっぱい!?』(講談社X文庫 ティーンズハート)
・小野不由美『悪霊がいっぱいで眠れない』(講談社X文庫 ティーンズハート)
・小野不由美『悪霊はひとりぼっち』(講談社X文庫 ティーンズハート)
・小野不由美『悪霊になりたくない!』(講談社X文庫 ティーンズハート)
・小松由加子『機械の耳』(集英社 コバルト文庫)
・ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『わたしが幽霊だった時』(創元推理文庫)
・牧野修『プリンセス奪還』(ソノラマ文庫)
・橋本治『ハシモト式古典入門』(ごま書房)
宿舎に帰って、またすぐに夕食。あちこち廻ったせいか、頭痛がする。また口にあわないフルコースを食べさせられるのかと、げんなりしたが、なんとこの日の夕食は美味しかった!
メニューは、生ハムとパパイヤ、コンソメスープ、スズキのニース風、ゆずのシャーベット、牛フィレのグリル、アーモンドのブラマンジェとコーヒーである。
気分よく部屋に戻って、温泉に入ってから小林信彦『<超>読書法』を読む。
6時前に目が覚めたので、倉阪鬼一郎『死の影』を読む。
朝食を食べて、土産物を買って出発。雨である。
やっぱり去年もおととしも行ったバラクラ・イングリッシュガーデンである。8月より7月の方が花はきれいだ。
雨が降っていなければもっと良かったのだけれど。
今年もデボンシャー・クロッテッド・クリーム付きのスコーンを食べた。相変わらず、あんまりうまく膨らんでいなかったけどね。
ティールームでゆっくりしていたかったのだが、観光バス2台分のおばちゃんたちが入り口に向かってくるのを見て早々に退散。
これまた去年も行った店。
内田善美『草迷宮・草空間』(集英社)が100円で出ているのを見て、救出。
TEAM猫十字社『幻獣の国物語 16』(宙出版 ミッシィコミックス)があるのを見て、これも拾う。新刊で買うべきだとは思うんですけどねぇ。
あとがきによると【幻獣の国物語ホームページ】というのもあるらしい。
『別冊宝島EX マンガの読み方』というのも見つけて購入。
小林信彦『<超>読書法』をに出てきたA.クラヴァン『秘密の友人』(角川文庫)を見つけたので、これも購入。
私の買った角川文庫の海外シリーズは、背表紙の上の方が赤くなっている。
それ以前の海外シリーズは、妙なマークがついていたりする。
現在の角川文庫も背表紙のデザインが違う。要するに角川文庫はやたらと背表紙のデザインを変更するので、
並べても統一感がとれない。しかもどれもイマイチ落ち着きのないデザインで私は嫌いである。
佐久インターに入る前に、給油しついでに洗車もしてもらう。洗車してもらっている間、クラヴァン『秘密の友人』をよみはじめる。 鬼畜は出てくるわ、狂暴な美少女はでてくるわで、これは私の好みかも。
高速に乗ってからは順調で、2時間足らずで、埼玉の田舎道を走っていた。買物をして無事帰宅。
さて、今回の買い出し旅行の収穫だが、夫の方は、マンガ・32冊、CD14枚、シングルCD13枚、LD3枚、 私の方は、文庫本17冊、マンガ15冊、雑誌その他5冊、イラスト集1冊、絵本1冊。
運転で疲れた夫が早々と寝てしまった後、私はそそくさとマシンを立ち上げて、WWWを巡回する。あたしって、やっぱりネット中毒だわ。 旅行中一番心配だったのは、あとだま研究所と東芝問題のログが膨大になりはしないかということだったのだ。 どちらも進展があった様子。
一日中、日記の更新作業。隣の部屋では夫が旅行の戦利品(?)のCDを聞きながら、これまた旅行の戦利品(?)のマンガを読んでいたのですが、 そのCDが声優(もちろん女!)のみょ〜なナレーション入りの歌ばかりなので、私は脱力しまくりでした。すっかり、たれたれ。
倉阪鬼一郎『死の影』(廣済堂文庫)読了。
マンションを舞台にした、サイコと邪教集団と幽霊と鬼畜の出てくるホラー……のはずなんだけど、クライマックスに至って笑いが込み上げてくるのは、なぜ?
私だけじゃなくて、【松本楽志さん】もそうだったようなので、安心して笑って……いいのかなぁ?
それにしても凶行のために念入りに準備を整えるサイコとかアナグラムの矢印とか「○○な×××の鬼畜」とか、なんだってこんなに面白いのでしょう。
中でも最高なのは、矢印です。矢印! いや、もう、最後のあれは……。
次回刊行の『田舎の事件』は正真正銘のユーモア小説だそうなので、楽しみにしてます。今度こそ安心して笑えますでしょう。
小林信彦『<超>読書法』(文春文庫)読了。
傑作や有望な新人をいちはやく評価しているにもかかわらず、その功績があまり認めれていないらしく、わざわざ著作の中で言及しているのがかわいいというかなんというか……(笑)。
確かに橋本治のことをずいぶん早くから評価していたはずです。この本には、風間賢二、新井素子、栗本薫などなどの名前が出てきます。
感覚がオヤジじゃなくて、すごく若い感じがします。昭和7年生まれで昔のこともいろいろ知っているエライ人なのに。
早川書房は、もともと演劇の本を出していた出版社だったとか、本の読み方捨てかたとか、面白い話がいっぱいです。
でも、タイトルのセンスはいまいちだなぁ。『<超>読書法』だなんて、キワモノなタイトルつけなきゃいいのに。
いくつか気になった文章があったので引用しておきます。
====引用開始====
そういえば、一九六〇年にヒッチコックが「サイコ」のキャンペーンで来日したとき、
「私の今度の映画は、スリラーではなく、ホラーです。わかりますか?」
といわれて、その「ハラァ」という発音がわからなかった。<ホラー>という言葉は、日本では「サイコ」公開から始まったのだ。
(p.175)
====引用終了====
====引用開始====
ドナルド・ウィンダムの「失われし友情 カポーティ、ウィリアムズ、そして私」(早川書房)は、作家の<友情>についての苦い想い出の本だ。
(中略)
カポーティやウィリアムズほどアクが強くないにしろ、東洋の島国でも作家の事情は変わらないとぼくは思う。 <友情>があるなどと思うと、痛い目にあう。
(p.199)
====引用終了====
上記、旅行先で読んでいてなんとなく引っかかった個所なのですが、 帰ってきたら某幻想掲示板で騒動が起こっていて、「うーん」と思ってしまいました。
このページも【わっちりんく】された。(ニムさんタレコミありがとう。) 一応SF系と認められたらしい。めでたいことである。
で、【わっちりんく】にリンクを張って、ついでにいろんな人の日記をまとめ読みしていたのだが、 やはり過去日記というのは上から下に日付順に並んでいた方が読みやすい。 いままでは、すぐ読めるようにと新しい日付を一番上に持ってきていたのだが、 今は最新日記は別ファイルになっているのだから、過去日記は日付順に並んでいても構わないのだ。 というわけで、過去の日記を日付順に並べ直す作業に取り掛かった。最初のうちは手作業でやっていたのだが、秀丸マクロを組むことができたので、 かなり楽に並べ替えができるようになった。
そうなると、ついつい欲がでてきて、読後コメントのファイルも修正を始めてしまった。そして、よせばいいのについファイル名まで変更してしまって……ドツボにハマった。
ファイル名を変更すると、あっちもこっちもリンクを直さなくちゃいけないのである。
さらに、直接リンクを張ってくださっている方にもリンク張り替えのお願いをしなくちゃいけないのである。
だがそれに気が付いたときには、既に後戻りはきかない状態だった。
目下泥沼状態である。(涙)
船井 香『バンシーの夜』(あさぎ書房 Boys & Girls セレクション)読了。
森に囲まれた静かな町の子供たちが、全員同じ夢を見るようになる。異変に気づいた(少数の)大人たちの困惑をよそに、子供たちは「夢」に熱中するのだが……。
表紙がきれいなので前から気になっていたのだけれど、カバー見返しの解説でちょっと引いてしまっていた本。 『童話物語』といい、こういうことって多いです。【ニムさんの感想】を見て、私も読んでみました。 読んで良かった。
なんか『となりのトトロ』を思い出しちゃうのは、アレがたくさん出てくるせい? 私が気に入ったのは、やっぱり「一番大きい奴」ですが、あんなの部屋の中に置いておけないしねぇ。部屋が満杯になってしまう……。 緑色の奴でもいいです。うまくこっち側にひっぱり出せたら、お風呂の中に入れておくというのは、どうでしょう? マッサージ効果が……(笑)。
子供たちはそれなりですが、肝心のターシャはちょっと良い子すぎ。主人公は情けないし。
私が好きなのはカリンカと「先生」ですね。ああ、なぜ、性格の悪い女ばかり気になるのかなぁ、私。
カリンカのあの行動は、結局弱さの裏返しなんですけど。主人公って、鈍感。「一番大きい奴」は、ちゃんと解っていたみたいですが。
「先生」は、なんというかイタいです。もうひとりのターシャであり得たかもしれない彼女(256ページに出てくるのは、多分彼女)は、
もはや「あそこ」に戻れないほど大人になってしまった。失ったものは大きくて、すべてを否定しなくてはならないほど、あこがれは強い。
ラストでの彼女の微笑は、私にとっての救いであります。
主人公にもあの微笑の意味がわかる日が遠からず来ると思います。成長するって、そういうことだもの……ねぇ。
国産児童文学ファンタジーとしては、かなりの出来では。ご一読を。
とっても手に入れにくい本らしいんですが、【ここ】を見ればなんとかなる……かも。
(2000/02/09 実はこれ、ダサコンの架空書評勝負の課題書だったのです。つまり、この本は実在しない本だったんです。)
アンドリュー・クラヴァン『秘密の友人』(角川文庫)読了。 アンドリュー・クラヴァンは、キース・ピータスンの本名だそうです。
精神科医コンラッドは、殺人罪で起訴された美少女エリザベスを診ることになった。
エリザベスは、殺人を犯したのは自分ではなく、自分にしか姿の見えない架空の人格「秘密の友人」の仕業なのだと訴える。
そんなある日、コンラッドの5歳になる娘が何者かに誘拐される。犯人は彼にある要求をするのだが……。
娘と患者を助けるために父さん頑張る愛と感動のサスペンス。 せっかく狂暴な美少女や鬼畜な誘拐犯が出てくるのだから、あんなことやこんなこと、あんな描写やこんな描写が欲しかったのに、これじゃもの足りなーい。 と、思ってしまう私は、すっかり鬼畜ホラーに毒されておりますね。
長野であれだけリサイクル本屋を荒らしてきたというのに、またリサイクル本屋に寄ってしまう懲りない我々。
つぶれたボーリング場跡にできたリサイクル書店だが、全然やる気がないらしい。隣はもっとやる気のないリサイクルショップでごみ置き場と区別がつかない。 でも、こーゆー店の方が掘り出し物はある。
10冊100円コーナーで、以下の本を拾う。数あわせのために『IN★POCEKT』などなども拾う。
ここにはボロボロの平井和正や小松左京もあって、本を手放した人の年齢がしのばれる。
・川又千秋『夢の言葉・言葉の夢』(ハヤカワ文庫JA)……実家に帰ればあるのかもしれんが。
・『新潮文庫解説目録 1989年8月』……タダのものを売る方も売る方だが、買う方も買う方。
文庫コーナーでボロボロのラストベーダー『真夜中の戦士』(ハヤカワ文庫FT)と、比較的まともなピーター・S・ビーグル『風のガリアード』(ハヤカワ文庫FT)を拾う。 ビーグルは転売用。
マンガコーナーで、ペーパームーンコミックスを大量に発見。同じ人が手放したものらしい。
ふざけたことにビニ本化されて値段の高い『水蓮運河 1』の状態が一番悪かった。
これではサギ同然。しかし、長野で4巻目が見つかった1週間後に埼玉で1〜3巻のみが見つかるとは運命ね。
・鳥図明児『水蓮運河』1〜3(新書館 ペーパームーンコミックス)
・佐藤史生『死せる王女のための孔雀舞』(新書館 ペーパームーンコミックス)
・岡野玲子『消え去りしもの』(新書館 ペーパームーンコミックス)
佐藤史生や岡野玲子は、『グレープフルーツ』掲載時の切り抜き(B5雑誌サイズ!)を持っているのだが、
ペーパームーンコミックスは、レアだからねぇ。
岡野玲子のあとがきによると、萩尾望都のエッセイ集『思い出を切り抜くとき』を出したあんず堂の安藤氏は、『グレープフルーツ』誌の編集長だった方らしい。
出したかった本を自分で出版社作って出してしまうとは、おそるべき編集魂。
新刊書店で、以下の本を買う。<ファンタジーの森>の新刊がしっかり入っていたのには、びっくり。
この間一冊買ったから、そのせいでしょうか?
森博嗣『黒猫の三角』(講談社ノベルス)を発見。初刷でした。都心じゃ5月には出てたがな。
京極の新刊は見当たらず。ちなみに諏訪湖近くのTUTAYAでは積んでありました。
高里椎奈『黄色い目をした猫の幸せ』を発見。これは、出たばっかりですね? 前の巻も一緒に置いてあるのがエライ。
というわけで、以下の本を購入。
・高里椎奈『黄色い目をした猫の幸せ』(講談社ノベルス)……リベザル(はぁと)がかわいいので。
・朱鷺田祐介『丘の上の貴婦人』上下(プランニングハウス ファンタジーの森)
『丘の上の貴婦人』は、復讐に燃える男装のお姫様の話らしい。とってもツボやん。(後記:設定だけはね。)
雑誌コーナーを見ていたら『ダカーポ』が古本漁りの特集を組んでいた。古本漁りをあんまりメジャーにしないで欲しい。秘密のポイントを荒らさせるのは困る。(笑)
別の新刊書店で、以下の本を買う。
・須藤真澄『おさんぽ大王 3』(アスペクト)
・CLAMP『カードキャプターさくら 9』(講談社 KCデラックス)
……さくらの兄ちゃんとユエのカラミが嬉しすぎる〜。
『SFマガジン』は、ホラー特集。牧野修は気になるけど、ホラーは守備範囲じゃないからパス!
いつも思うけど大森望さんのインタビュー記事は、あんまり初心者向けではないですね。今回、著作リストが付いていたのは良かったです。いままでは、インタビュー対象の人がどーゆー人なのかも、さっぱりわからなかったものね。(って、そーゆーのは私だけか?)
インタビューに限らず、SFマガジンの記事はいきなり内輪なネタから始まるものが多くて、初心者は置いてきぼりっていうか。
まあ、マニアな雑誌なのだから、初心者は勉強してからこいってことなんでしょうね。
勉強してまで読みたがる新しい読者がいるのかどうかは知りませんが。
(99.07.26追記)
(上の文を書いたときは、どうやらとっても機嫌が悪かったらしい。)「内輪なネタ」というのは正しい形容ではないような気がしてきた。
(「SFまで10000光年」は間違いなく内輪なネタばかりだけど。)
「マニアなネタ」と書くべきなのかも。
須藤真澄『おさんぽ大王』(アスペクト)は1巻2巻を某書店で拾ってから、すっかりトリコである。
こーゆーもの描いているんですね須藤真澄。
マンガ家の須藤真澄さんがあちこち「おさんぽ」に行ってレポートするマンガ。
お馬鹿さとほのぼのさと力の抜け具合が『たれぱんだ』と通じるものがありますね。
読了。これだけ私にとってのツボな素材を使いながら……以下略。『ドラゴンランス』の偉大さを知る。
この作者の著書には、ファンタジーの書き方のハウツー本もあるのだが、ゲームデザインと小説はやっぱり違うと思う。
計算だけでは本物のファンタジーにはならんと思うがな。そうそう、スープの作り方のところは良かった。リアルで。あと、復讐心に燃えた女たちが異形のものに変化するシーンも。どっちかっていうとダークファンタジーにした方がよかったんじゃないか?
TRPG小説は結局のところ魔法の出てくる架空歴史小説であって、ワタクシ的ファンタジーの定義からは外れるような気がする。
もよりの新刊書店で、金蓮花『月の系譜 凍てゆるむ月の鏡 一』(集英社 コバルト文庫)を買う。
ついでに転がっていた『ハヤカワ文庫解説目録 1995.7』『ハヤカワ文庫 夏のブックパーティ'95』『角川文庫の名作100』の93年、94年、97年、98年版をもらってくる。
ああ〜、リストにしたいっ、リストにしたいっ。そんなことしているヒマはないんだが、でもでも……。
ところで、『ハヤカワ文庫 夏のブックパーティ'99』は、もう出たのだろうか? 地方だとなかなか手に入らないのだ。
高里椎奈『黄色い目をした猫の幸せ』(講談社ノベルス)読了。
『銀の檻を溶かして』の前に書いた投稿作を改稿したそうですが……うーん。なんか前作より下手じゃないか?
時々日本語になっていない文があるし、読んでいてイライラ。編集さんはちゃんと原稿に目を通しているのだろうか?
刑事たちが変なのは、逆にこの人の持ち味だからいいとしても、重要なキャラクターである良太の年齢設定がヘンじゃないか。
中学三年にしてはちょっと幼すぎやしないか? 精神に異常をきたした人間に対する記述もかなり無神経だと思う。
地の文ではなく、登場人物の思考だから構わないのかもしれないけれど、「衝撃的な状況に瀕したり、目の当たりにした幼児がその記憶によって」外界からの刺激に反応しなくなる事例は確かに多いとおもうが、
それを「自閉症になる」って言っちゃっていいのかね? 「自閉症」ってそーゆもんなの? それを覚えている人物が勘違いしてるだけかもしれんけどさ。その人物って、中学校教諭なんだぜぇ。
なんだかねぇ。
リベザルは相変わらずかわいいですが、かわいいだけで許されるのは3回ぐらいでしょう。 期待が大きかっただけに今回はへなへな。楽しむのはいいけど、読者をナメんなよ。
このタイトル、印象的だけど内容のどこに関係しているのか謎。
電話で実家の父の(主に健康面の)愚痴を聞いてやる。ウツ病持ちのヒトなので、たまにはカウンセリング的処置が必要なんである。これも親孝行のうち。
しかしウツな気分は伝染するらしくこっちが落ち込む。どよんどよん。なにもする気になれないので、とりあえず本を読む。
あんまり気分の晴れる作品ではなかったですが。
金蓮花『月の系譜 凍てゆるむ月の鏡 一』(集英社 コバルト文庫)読了。
女子高校生が実は鬼のお姫様で、アイテムを集めるごとに昔の記憶と力を取り戻していくシリーズ最終話の第一巻。
まだイントロなので、なんともいえない。前巻までのお話を忘れてしまっているので、もういちど読み返さねば。
真澄という名前のクールな男性が出てきて、思わず『ガラスの仮面』の速水真澄を思い出してしまうのは、わたしだけではあるまい。
小野不由美『悪霊がいっぱい!?』『悪霊がいっぱいで眠れない』
『悪霊はひとりぼっち』『悪霊になりたくない!』(講談社X文庫 ティーンズハート)の4冊を読了。さすがにこれだけ続けて読むと頭がクラクラしてくる。
小野不由美の悪霊シリーズは、噂どおり凄かった。ただし、女の子の一人称小説で、コメディ仕立てなのでホワイトハートで出ている『悪夢の棲む家』ほど怖くはない。
高校生の女の子が、ひょんなことからものすごく顔がよくて性格の悪いゴーストハンターのアシスタントをすることになる。巫女さんや坊さんや神父や霊能者もわらわらと出てきて、口喧嘩と漫才をやりつつ事件を解決しようとするお話。
1作目の『悪霊がいっぱい!?』は、まだ小説を書き慣れていない感じが漂っているが、 3作目の『悪霊がいっぱいで眠れない』は、伏線がきっちり張りめぐらされて論理がびしっと通ったホラーミステリ。さすがは我孫子武丸の先輩。 5作目の『悪霊になりたくない!』の幽霊屋敷の凄さは、ナンシー・A・コリンズ『ゴースト・トラップ』と良い勝負。マッピングマニアの著者らしい趣向もすてき。 どっかに館の見取り図はありませんでしょうか?
ティーンズハートだから、女の子の一人称小説だからと手をだしかねていましたが、なんてもったいないことをしていたのでしょう。読むべし読むべし。
3作目の『悪霊がいっぱいで眠れない』からは話がつながっているので、このあたりから順に読んでいくと吉。
私も早く続きを買わねば。ええと、続きは『悪霊とよばないで』と『悪霊だってヘイキ!』上下ですね。
どれがどれやらわからなくなるタイトルですな。番号ふっておいてくれればいいのに〜。
昨日に引き続き、よどんでます。どよんどよん。単なる夏バテ?
日中エアコンなしだと室温37度 湿度70% なんてコワい状態になるので、エアコン付けっぱなしですが、それが却っていけないのかも。
手足冷えて頭がいたい。『おさんぽ大王』と『たれぱんだ』でなごみつつ、ハヤカワ文庫FT関係のファイルの更新。
素材利用者の方のページも更新しなくちゃならないんだけど、なかなか進みません。
【林@不純粋科学研究所】さんの日記で、ハヤカワ文庫JAの目録落ちがすごいという話を読んで、リストを探そうとしたんだけど、ひょっとしてJAのリストを作っている人っていないの?
村上リストには間違いなく載っているはずですが、肝心の村上リストを載せていたページが消滅してる〜。
村上リストっていうのは、村上善行さんが作成してインターネットに流したSF関連文庫のリストで、転載自由だったので、あちこちのページに掲載されていたのです。
でもそういうページって、だいたい学生さんが作っていたから、卒業と同時に消滅しちゃうんだよね。
ニフティのデータライブラリには残っているみたいだけど。
もう一度検索してみますが、どっかでちゃんとリスト残しておかないといかんのではないかな?
(1999.08.03追記)
村上善行さんが作成して、インターネットに流したSF文庫のリストですが、
【http://www.ccsr.u-tokyo.ac.jp/~takigawa/sf/sfbook.html】にありました。
【ヒラノマドカ】さんが、
【7月27日付の日記】で白熱している。
いったいどうしちゃったですか? なにか嫌なことでも?
(99.07.29追記)
ヒラノさんの日記に【とりいそぎ(^_^;】お返事が載りました。別になにかあったわけではないそうです。(^_^;))
誰が見ているかわからない/誰かが不快に思うかもしれないからという理由で、
Web上で自分の感想を表現するのを自己規制する必要はないだろう、というのが要旨ですね。
ヒラノさんのいうことも一理ありますが、私は多少自己規制しております。
それでも【OmniStory】のサイト紹介では「辛口」と書かれていました。
かなりセーブしているつもりなんだけどなぁ。
自己規制している理由はいくつかあります。
ひとつは、ファン稼業上の理由(笑)。
ファンモード対応する作品/作家に対しては、あんまりネガティブな感想は出さないようにしています。
万が一それが理由で売れなくなったり、作家本人がショック受けて書けなくなったりされたら、ファンとしての私が困るんで。
ヨイショする必要はないけど、作家のやる気を削ぐ必要もないでしょということです。
まあ、とんでもなく酷かったら、さっさとファンを降ります。
ファンじゃないときは、批判的な感想も書きますが、それもある程度の節度をもって書くように努力してます。 というのは、あるものに対して異常に否定的な態度をとるとき、人は自分の中に抱えた問題をもさらけ出してしまうからです。 自分の中身を世界に向けてさらけ出すようなあぶねー真似はできません。 (と、いいつつ結構いろいろ貶していないか?)
あと、自分がされていやなことは他人にもなるべくしたくないというのもあります。 自分が好きな作品をこき下ろされるのを見るのは誰だって嫌なものだと思います。少なくとも私は好きじゃないです。 だから、自分のページ内では批判的な感想を書いても、それを外には持ち出さないようにしています。 具体的には、他人様のいる掲示板に書き込んだり、メールや手紙でファンや作者に送り付けたりはしないってことですね。
昔パソコン通信である掲示板に、とっても好きな作品の感想を書いたところ、その直後にその作品をげっちょんげちょんにけなしやがる発言を書いた奴がいて、非常にひっじょーに不愉快な想いをしたことがあります。 その時は大人らしく「そういう意見もありますね」と軽く受け流しましたが、腹んなか煮えくりかえるようでした。 どうして、誰かがうれしそうに感想を書き込んでいるところへ、わざわざ水を差すようなことするのかな? その一件以来、私は掲示板で他人の嬉しそうな感想に水を差す人間に対しては水ぶっかけたくなる性格になってしまいました。 あ、また昔の怒りがふつふつと……。
……ええと、何の話してましたっけ? そうそう、ネガティブな感想のことでした。
私の日記で一番批判されているのは、有栖川有栖氏と『ぼくは本屋のおやじさん』の著者だと思いますが、
先日、熱烈な有栖川有栖ファンの方が5万カウンタをお踏みになられまして、サイトの中身を読む前にその旨のメールをくださったんですね。
中身読んでいたら、メールは来なかった気がします。(苦笑)
気の毒なことをしたなぁ……と思いましたですよ。
読みたくもないネガティブな感想を読まされたことに関してね。
批判的な感想を書いたこと自体は悪いとは思わないんですが。
というわけで、「ファンと作者は読まないようにマーク」の採用を目下考慮中。
髑髏マークなんていいかも。
暑さでバテバテ。
花郁悠紀子さんは、『プリンセス』で活躍した少女漫画家で、1980年に26歳の若さで亡くなった方である。萩尾望都のアシスタントで、波津彬子さんの実姉でもある。
私は花郁悠紀子さんのファンページも開いていて、昨日とあるファンの方から掲示板に上記の情報の書き込みがあった。
秋田書店が「夭折の天才作家 花郁悠紀子フェア」というのを全国の書店で行うのだという。
手に入りにくかったコミックスが書店に平積みにされるのである。複製原画の展示もあるらしい。
9月には『四季つづり』の文庫も出るらしい。これはめでたいね〜
と、【秋田書店 Web ステーション】のフェアの記事を見ながら喜んでいた。
さて今日、友人と電話で話していてその話題がでた。友人がいうのである。
「あんたのところの花郁悠紀子さんのページの情報、正確なんだよね?」
どきどきしながら、
「そのつもりだけど……」と答える(←あまり自信はない)と、
「秋田書店の記事、享年が28歳、没後30周年ってなっているけど……」という。
そういえばそうだ。昨日の夜、もう30年も経ったのね〜なんて思った記憶がある。だけど1980年に亡くなった人が、没後30周年のわけないじゃん!
慌てて秋田書店に訂正依頼のメールを送った。しっかりしろよと言いたいところだが、なにしろ自分自身気が付かなかったのだから、何も言えないのである。ううう……。
ともあれ、花郁悠紀子フェアやってますんで、興味のある方はよろしく。
早見裕司『水路の夢[ウォーターウェイ]』(アニメージュ文庫)読了。
不思議な「力」を持つ季里という少女が、まぼろしの「水」の音に誘われて奇妙な体験をする。まぼろしの「水」を求めて東京をさまよう季里。
一方季里の所属する高校の文芸部に謎を秘めた転校生・高取集がやってきた。果たして、集の目的は何か……。
悪くはない。でも「小説ではない」と評されたのも肯ける。前半はともかく、後半は描写が少なくて、シナリオを読んでいるみたいなのだ。 エピソードの組み立てもいいし、個々のガジェット(というかアイテムというか)も、とてもいい。たとえば、水の味のしない不思議な水とか、動く石のライオンとか、水面にうつった塔が井戸に見えるとか。 だた、それがどんな状態であるのかが、読んでいてさっぱり見えない。 伝えようとしているイメージはなんとなくわかるけど、それを他人に伝える技術力が不足しているということか。 こういう人は小説家より脚本家に向いていると思うのだけれど、本人はそれじゃ不満らしい。
電子書店パピルスに入るという話もあるようなので、読んでみるのもよいかも。
一皮むけたらものすごい作品を書けるような人の気もするんですが……うーん。
作者のホームページは、【逝川堂本舗:早見裕司とジュニア文庫博物館】
【今ごろになってセミナーレポートを載せる人】とかがいるので、セミナーレポートリンク集を修正。 まさか、あとだま関係でこんなのが出てくるとは。(笑)
クレイアニメ『ニャッキ!』の伊藤有壱氏の結婚披露パーティに出席するため、東京方面へ。
彼は高校の後輩です。彼が高校で所属していたアニメ研とか美術部の関係者はセットで招待された模様。
久々に昔のアニメつながりの後輩と会えるのを楽しみに出かける。
会場は六本木だが、池袋か新宿あたりの本屋で新刊本をいろいろ購入するつもりで、ちょっと早めに家を出る。
途中の赤羽駅構内の本屋BOOK GARDENで、小野不由美『悪霊とよばないで』(講談社X文庫 ティーンズハート)をみつけて購入。
『もてない男』の隣に『キミにもヤれる ナンパの本』なんてのが積んであったりする。わかりやすすぎ。
埼京線に乗ったら恵比寿行きだったので、そのまま恵比寿ガーデンプレイスに行くことにする。
恵比寿駅から、動く歩道で約5分。ビール工場跡に立てられたマンションとショッピングセンターが一体化したおしゃれな空間。
地下からも各建物へ入ることができるのだが、出口を間違え、炎天下を歩くハメに。
建物は煉瓦作りでヨーロッパ風の町並みを目指したらしいが、煉瓦が真新しくて安っぽい。もう少し歳月に晒されたら味が出てくるかなぁ。味が出る前に取り壊されちゃうかもしれませんが。
中庭になっているところは、人工の滝が流れていて、いい感じ。
大きな本屋があるというのを聞いたことがあったので案内パンフレットを見るが、載っていない。TUTAYAのビルがあったので行ってみるが、レンタルビデオとCDしか置いていない。
本屋さん撤退しちゃったんだろうか? おしゃれだかこじゃれだかの空間に書店は不要ってこと? 絶望的な気分で地下道にあったテナント一覧をチェックすると……あった! 八重洲ブックセンターが入っている!
恵比寿三越の2階にあったんですよ。全然気が付かなかった。
というわけで、恵比寿三越の2階の八重洲ブックセンター。手前は、ずらっと雑誌コーナー。大人の女性向けのおしゃれな品揃えを目指す店のようで、コバルト文庫、スニーカー文庫等のライトノベルの棚は一切ない。 そういえば、時代小説や戦記ものも全然見なかった。客層が違うってことでしょう。 癒し系の本、ガーデニングや料理の本は大量にある。詩の本なんてレジの真ん前だ。ホラーもミステリもあまりない。 でも『幻想文学』のバックナンバーは何冊か入っているのが謎。 ハヤカワ文庫は一応あったけど、FTはナンシー・A・コリンズのシリーズだけ。はいはい、それだけはおしゃれだと認められたわけですね。
新刊だけは、一応まんべんなく入るようで、以下の本を購入。
・倉阪鬼一郎『田舎の事件』(幻冬社)
・野田昌宏『SFを極めろ!この50冊』(早川書房)
待ち合わせ時間も迫ってきたので、恵比寿駅に戻る。恵比寿駅前のアトレに入っている有隣堂で香山リカ『自分を愛するということ』(講談社現代新書)を購入。
この本屋は、各種文庫の在庫も揃っていて、ガーデンプレイスの書店と棲みわけているらしい。
いかにも有隣堂らしく、どうでもいいような品揃えだが、幻想文学とタイトルのついた棚がある。でも『幻想文学』は置いていない。
《書物の王国》シリーズは全巻あり。オカルト系とか陰陽師系の本ばかり置いてあって、へんなの〜。
でも、耽美小説とファンタジー小説が同じカテゴリーにくくられている(でもって、ハードカバーのライトノベルが並んでいる)ブック・オフよりはマシか。
友人たちとの待ち合わせ場所は、六本木のアマンド前。 私はそんなお上りさんな場所はイヤだと一度は却下したのに、そこじゃなくちゃわからないと言い張る人(←しかも、遅刻した)がいたのだね。 アマンドでお茶してから、パーティ会場のライブハウスへ。20人ぐらい座れる長いテーブルが何列もあって、2階席まである広い店でした。 お客は、見るからにアーティストの人やらギョーカイの人やら。一般人な我々はちょいと浮いていたかも。
オープニングは、アルマゲドン(というよりディーブインパクト?)ネタの人形アニメ。 残業つづきで家に帰れないユーイチ君が巨大隕石による津波で海になった東京でもしぶとく生き残り、そこへ大阪からニャッキ型ロケットで奥様が彼を救いにくるという、偉大な愛の物語。 けっさくでした。いいもん見せてもらいました。でも、ふつー結婚披露パーティでこーゆーのやるか?(笑)
続いて登場したのがすっかりギョーカイ人な風体になったイトー君(ちょびっと庵野秀明似)とぬけるように色の白いそれはそれは美人な花嫁のミナさん。
あまりに美人なので、イトー君、どこぞの番組アシスタント嬢をナンパしたのかと思ったくらいだが、そうではなくてイトー君と同業者で人形アニメをやっている方(←ナンパはしたらしい)だとか。
巨大なニャッキのぬいぐるみも登場し、乾杯をしてあとは料理と歓談。ローストビーフが美味だったです。デザートも絶品。
デジカメを使って、即興のお祝いパラパラアニメを作るという企画もあり。川本喜八郎さんとかうるまでるびさんとか野村辰寿さんとか岩井俊雄さんとか、有名なアニメな人も来ていたらしい。
私は高校時代の後輩たちの一群を見つけて、メルアド交換してみたりして旧交を暖める。(URLを刷り込んだ名刺を作っておけばよかった)
以下同窓会モード。
ええとあそこにいたルナ関係者は、ばんば君とK子ちゃんとヒロコお姉さん。旧姓土屋さん と旧姓森田さん、成田ロビンさん、旧姓武藤さんとその旦那の丸山さん。
岡崎マスター、阿部さん、関さん。木下旦那がいたのかどうか、わかりません。
男性陣は貫禄ついちゃった人も若干名。女性陣は10年前(!)と、ほとんど印象が変りませんね。とくにヒロコお姉さんはバンバネラ並み。さすが誕生日にエドガーの訪れを待って寝室の窓を開けて寝たというだけのことはある。
それから旧姓土屋さん、会えてうれしかったです。(^_^)/
記念品はニャッキストラップ。使わずに取っておくと、10年後に「なんでも鑑定団」に出せるかも。
ほんとにイトーくん、ミナさん、末永くお幸せに。
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