1999年 |
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受付けの仕事が2月で終わり、今は受付けた書類をまとめる台帳を作っている。
呆れた事に手書きで台帳を作るんである。
でも、下手なワープロを使って作業するよりは、手書きの方がよっぽと早いのは事実。
(なにしろここのワープロは、A4一枚を印刷するのに4分かかるシロモノである。)
2千冊のファイルともう一人のアルバイト君と一緒に埃っぽい会議室に隔離されて、
ひとり一日50件やっつければ今月中に終わるね、なんて話をしながら、ひたすら写経の日々である。
今のところ、一日60件ペースなので、楽勝だと思う。
『妖魔夜行 しかばね綺譚』(角川書店 スニーカー文庫)読了。
人間と共存しようとする妖怪たちが、ネットワークを駆使して妖怪がらみの事件を解決するという舞台設定とキャラクターを使って、
何人もの作家が作品を書くという、シェアード・ワールド・ノベルの一冊。
もともとの設定はTRPGのものだったらしいですが、ホラーとミステリとアクションが組み合わさったような設定は、別にゲームを知らなくても十分楽しめます。
グループSNEの作品じゃ、これが一番一般受けすると思う。ジュヴナイルだけど、どれも一定水準以上の出来なので、オトナが読んでも面白いです。
ゲームをやっている人たちが書いているせいか、作り方は小説っていうよりTVドラマのシナリオのノリですが。実写で、深夜枠のシリーズにしたら面白いのでは?
(アニメはやめてね。実写よ。実写。)
表題作は、幻の名作を巡って古書マニアたちが次々と怪死する事件を追うお話。
オチはちょっと弱いけど、他人事じゃないと思うヒトは多いはず。特にDASACON関係者(笑)。
山本弘「悪意の連鎖」は、「棒」が生れる過程が最高に笑える。最後の被害者は妙にキャラクターが立っていて、モデルがいるんじゃないかと思えるぐらい(←いるんじゃないでしょうか)。
説教くさい山本弘は、こういう因果応報話を書くとなかなかよろしいようです。
山尾悠子『夢の棲む町』(ハヤカワ文庫JA)を久々に再読。
螺旋の街、増殖する天使、人魚の娼婦たち、劇場の踊り子たち――という言葉によって紡ぎだされるイメージは常に私の夢の底に存在していたものだ。
「仮面舞踏会」の一節が時々唐突に記憶の底から浮かび上がってくる話は、以前に書いたけれども、
要するに一度、山尾悠子を読んでしまったものは、その体験を一種の「トラウマ」として魂に刻み付けてしまうかららしい。
菅浩江『メルサスの少年』(新潮文庫)などもその「トラウマ」の産物なのだと思う。
あちこちのサイトにアップされている【DASACON】レポートを読む。 楽しかったようで、私も参加したかったなぁ。でも、私の場合、泊りがけは無理ですからねぇ。ネット者でもSF者でもない配偶者を持つと、こういうとき説明に苦労するのよ。
オークションも盛況だった様子。山尾悠子本が出ていたのにはびっくり。
とりあえず私の欲しい本は出ていなかったようなので、ちょっと安心(笑)。
菅浩江『メルサスの少年』(新潮文庫)が人気だったのは、意外というかなんというか。
実は私も布教用に一冊もっていて、DASACONに寄付しようかどうしようか迷ってやめたのですね。
出してたら、競り合いは見られなかったかもしれないから、出さなくてよかったのかな。
まあ、そのうち放出します。
大森語録の「出たときに買えよ!」は、心に刻み込んでおきます。
でも私、自分用の『メルサスの少年』はちゃーんと出たときに買ったです。
DASACON大賞は、アクセス数の多いところが有利だなぁという印象。 まあ妥当な線ではありますけれど。【倉田】さんは、シャレがシャレじゃなくなって、困惑してるかも。
厳格な規律で知られる寄宿制の女子校へ転入した少女。彼女に「私は魔女なの」と告げた同室の少女は謎の死を遂げた。 そして、ひとり、また一人、同級生が殺されて行く。その度に、脳裏によみがえる緋色の記憶。果たして彼女は……。
ってな話。女子校で寄宿舎ってのは、私のツボですわね。わりと面白かったです。 こーゆーネタなのに、男性としてはよく取材していると思います。(生理痛が3日も続くかどうかは疑問だが、人によってはそーゆーこともあるのかも) ただ、女の子たちがあんまり色っぽくないのが難。 そういう点では、京極夏彦の『絡新婦の理』の方が上かなぁ。作者の嗜好のせいかな。女子高生好きそうだものねぇ、京極センセ。 (京極作品の17歳以下の少女への淫行に関する記述の多さを調べるのも一興。)綾辻センセの女性の好みは謎……って何の話をしているのでしたっけ?
どっかに寄宿舎物リストってありませんかね。最強の寄宿舎物対決とか……。
アルバイト先で一緒に写経のお仕事をしていた人が、熱を出して休んでいる。
来年度入庁予定の大変真面目な好青年なのだが、あまりに真面目に根を詰めて仕事をして疲れてしまったらしい。
なにしろ、彼は、やっつけ仕事じゃ他人に負けないと自負している私より仕事が速かったのだ! よっぽど集中していたのだろう。
どうもインフルエンザらしいというので、「仕事のことは心配せずゆっくり直してきてください」と伝えてもらった。
ホンネを言えば、私に移されちゃ困るからだったりするのだが、そもそも高熱で出勤してするような仕事じゃないし。
昔、父の同僚で高熱があるのに仕事に出て、その後亡くなった方がいる。
父もショックだったらしいが、その話を聞かされた家族の私たちもショックで、
私のとっては未だにトラウマになっている。
だから「社会人たるもの風邪ぐらいで休むな」なんていうインフルエンザと風邪の区別もつかないような奴(馬鹿だから風邪も引かないのかもな)がいると、
そういう奴はタコ殴りにして簀巻きにして海の中にほうり込んでやりたいと思ってしまう。
というわけで、熱があったけど点滴うけて会社いきましたとか、ふらふらだけどナンパオ飲んでなんとかやってます、 というような日記を読んだりすると、もう心配で心配でたまらない。余計なお世話かもしれないけど、無理しないでね(T_T)。>該当する人
トーマス・マン『マリオと魔術師』(角川文庫 リバイバルコレクション)読了。
これを手にしたのは山尾悠子『オットーを魔術師』とタイトルが似ていたからだったりして。
表題作は、イタリアの海辺の観光地で行われた魔術ショーで起こった事件の顛末。
煽動者がいかにして他人の心を操るかというような話らしいが、話の内容よりも旧漢字を読み解くのが大変だった。
リバイバルコレクションって、昔の版をそのまま復刻しているから、ほとんど漢字クイズの世界なのだった。
27日に大学の友人たちと会う事になっているのだが、食事しながら話そうということで適当なレストランを探す事になった。 というわけで、インターネットでレストランを探す。Yahoo!で適当なレストランガイドのページを探し(こういう場合、やっぱりお薦めマークがついているところを選んでしまう)、 地域を限定して、ランチタイムに開いている店を探す。待ち合わせ場所から近いところがいいので、地図から情報を探せるページが役にたちました。こういうお店の情報のページっていうのは、プリントアウトされることを前提として作成されているんですね。ふむふむ。 年に一度くらいしか、レストランを利用しない人間にとっては便利なものですね、インターネットって。 わざわざ、そのためにガイドブックを買う必要もないし。
新刊書店に寄ったところ、今市子の本を発見。どうしようかなぁと迷ったが、頭の中で「買えっ! 買ってしまえっ!」と声がするので、買う事にする。
どうも守護霊サマの声らしいんだが、頭の右側15センチ上あたりから声が降ってくるような気がする。私の守護霊サマは、私の右側にとりついているのでしょーか。ううむ。
・今市子『砂の上の楽園』(朝日ソノラマ)
・今市子『懐かしい花の思い出』(朝日ソノラマ)
以前波津彬子ファンページに感想メールをくださった台湾の波津彬子ファンの方がいて、 その後も日本語と英語を交えてメール交換などをしていたのだが、その方が波津さんの新刊と『ネムキ』を送って欲しいのだという。 私でお役にたつならと引き受けた。 困ってしまったのは、本代と送料をどうするかであったのだが、しばし考え台湾のマンガを代りに送ってもらうというやり方で解決することにした。 お金を送ってもらうより、台湾のマンガを送ってもらった方が、価値はありそうだし。 なにより面白そうではないですが、台湾のマンガ。 考えてみれば、インターネットが盛んになる前から、マニアな人たちは、切手やカードを交換していたのだ。 次なる問題は、どうやって送ったら最もリーズナブルであるかである。とりあえず郵便局で、国際郵便の手引きを貰ってきて研究中。 SALの小型包装物ってのがいいんですかねぇ? というわけで、海外(台湾)に本を送ったことのある方、よろしかったらご教授ください。 経験がないもので、不安なんです〜。
頭痛がひどく、肩が凝る。確か去年も同じようなこといってたよなぁと思って、日記を探したら、 やっぱり4月上旬に体調をおかしくしている。 桜が咲く頃は要注意なのだな。
蒸しタオルで目を湿布したりなどして、騙し騙しパソコンに向かって、ホームページのしゅうせい。 FT目録と日記に大幅に手を入れる予定。(でも、人様からみるとあんまり変ったように見えないんですよ、きっと
C.L.ムーア 『大宇宙の魔女』(ハヤカワ文庫SF)再読完了。
ああやっぱりいいなぁ。
1934年の作品なのに65年も経った今読んでも古びていない、というかひたすら幻想的な描写で読ませる作品だから、古びようがなかったとも言えますね。
火星にも金星にも空気があって、火星美人も金星美人もいて、熱線銃と宇宙船しかでてこない「SF」。
その上、プロットらしいプロットもなくて、宇宙の無宿者ノースウェスト・スミスが謎の美女と出会ってアブナイ目にあって自力または他力で辛くも危機を脱出するという話がほとんど。
(たまには文明を一個まるごと崩壊させたりもするけど。)
それでも未だにこのシリーズが私を魅了しつづける理由は、やはりその幻想風景の描写とキャラクターの魅力にあるだと思います。
シャンブロウやミンガの処女やイヴァラといった「敵役」の美女だけでなく、主人公のくせに影が薄いといわれるノースウェスト・スミスと相棒のヤロールも
一度読んだら二度と忘れられない魅力的なキャラクターなのです。
ファンタジー読みの皆さんにぜひともお薦めの古典「SF」であります。
(古典SFって今読むともうほとんど「ファンタジー」なのね。非科学的で(笑)。)
しばらく品切れでしたが、今は復刊しているようなので、
松本零士描く一糸まとわぬ美女の表紙に臆することなく手に取ることをお薦めします。
(あの表紙は今では、ちょっとアレでございますよね。手にするのに勇気がいるとか、余計な事を期待しちゃうとか、そーゆー表紙でありましょう。
私がこの本にハマった二十数年前は松本零士の全盛期だったけど、今の若い子は松本零士を知らんのと違う?)
花郁悠紀子ファンルームに投稿があって、『白木蓮(マグノリア)抄』が秋田文庫にはいるのだという。
それはめでたいっ!ということで、情報を確認するため、WWWを探し回った。(あとで秋田文庫にはさみこまれていた新刊案内で確認した。5月10日発売予定)
そうしたら、とあるサイトで、スコラ倒産のニュースを発見。
げっ!?
スコラったら、男性向け雑誌も出してたけど、岡野玲子の『陰陽師』もスコラじゃん。
まだ、『妖魅変成夜話』も手に入れていないのにどうすんだ。
多分、岡野玲子だったらどこかの出版社が拾うだろうけれど、新しい版元から本が出るまでは、
書店在庫だけが頼りというのは心細い。
ってことで、早急にスコラの本を探すことにする。
しかし、売れている出版社のように思えたのにそれでも潰れるんですかねぇ。
出版社は売れたときの方がコワイといいますが……。
菅浩江『鷺娘―京の闇舞―』(朝日ソノラマ文庫) 読了。
京都を舞台にした、『末枯れの花守り』 にも通じるような歌舞伎仕立ての物語で、
途中まではすごく面白かったのだが、朱鷺絵の正体がわかったとたんシラケた。
どうして、そういう風に理屈つけたがるのかなぁ。歌舞伎仕立てのファンタジーのまま突っ走ればいいのに。
菅浩江はやっぱりSFの人ね。
それにこのネタだったら、湯田伸子(漫画家です。東京三世社から一冊だけ作品集がでてたけど、今はどうしてるかな)の方が料理の仕方は上手かった。
京都の魅力といやらしさってのは、よくわかりました。
(私はめったに電話をしないので、わざわざ日記に書くぐらいの大イベントなのである。)
27日に集まる件で大学時代の友人に電話。残念ながら出席はできないとのことだったが、母校の専任講師の職が決まったという話をしてくれた。
今は大学の先生をやるのも大変らしい。『文学部唯野教授』的状況に加え、子どもの数が減っているせいで、大学も経営難、
大学の先生自らが「営業」として学生の勧誘をしなきゃならない時代らしい。
彼女もようやくインターネットできる環境になったらしいので、今後に期待。
専任講師としての研究室も貰えるそうなので、私もこれからは大手を振って母校の研究室に遊びにいけるかも。
友人たちと会うため渋谷に出かけた。渋谷に出るまでの電車の中で、ローデンバック『死都ブリージュ』(岩波文庫)読了。
ちょうど朝霧のでている日だったので、雰囲気満点。でも電車の中でなく、古い薄暗い図書館とかの方がもっと良かったかも。
愛妻を亡くし、喪に服していた男が、妻そっくりの女性と出会い……というストーリーはヒッチコックの『めまい』。と言ったら怒られるかなぁ。 『めまい』と違うのは、作品全体がブリージュという街の影に覆われている(というか、寄り添われているというか)ことである。 別に幻想的な事件は起こらないのだが、なぜか『幻想文学1500ブックガイド』の中に取り上げられている。 いえ、幻想文学読みの好みにあう作品だから、別に異論はありませんが……。 (たぶん象徴主義は「幻想文学」ってことね。)
今回集まったのは、大学時代の友人たち。本当は5人なのだけれど、都合がつかない人たちがいって、結局3人になってしまった。
渋谷にある大学の正門前で待ち合わせをして、大学の購買会などを覗いたりする。生協じゃないので学生証がなくても買い物が出来る。
大学構内だから、岩波文庫がしっかり揃っている。雑誌は一割引。昔は本も一割引だったと思ったけど、今はどうかな?
その後向かったのは、東邦生命ビル32階にある西洋居酒屋 Grand Cafe。ここは、フレンチの鉄人・坂井宏行の料理がバイキングで食べられる。 予約なしでは席が確保できないこともあるらしいが、時間が早かったのと人数が少ないのとで、予約なしでも楽勝。(さすがに窓際の席は無理でしたが) ランチ・バイキングは、3000円で2時間食べ放題。素材そのものは安価に押えてあるみたいでしたが、味の方はさすがでした。モトは取ったぞ。
食べながら友人たちと互いに近況報告。最近は、インターネットをはじめるオフライン時代からの友人も増えていて、
この日会った人も、その一人。
「ホームページ見たよ。開いても開いてもファイルがあって、まるで底無し沼のようだった。」というのと、
「実物よりもずっと気が強い人が書いているみたいに思える」というのが感想でした。
でもね、私、本当は気が強いのよ>きもとちゃん。これが実態なの。小心者だから、外にでるときは厚さ5センチの猫かぶってるだけなの。
(というわけで、万が一オフミに出席することがあったら、超しとやかな猫かぶり有里をお見せいたします。)
「主婦じゃなくて、ホームページ作るのが仕事みたいだね。」とも言われました。
実際そういう生活してます。いっそ、肩書き「ホームページャー」の名刺つくっちゃおうかしら、ご近所対策に。あそこの嫁は何しているのかよく分からんと噂になっているみたいだから。
「仕事ですかぁ、家でホームページ開いて〜、データベースや素材を作って、他の人に提供したり〜、企業の広告載せたりしてるんです〜」と、説明をする。
素材が無料であるとか、バナー広告は誰もクリックしないとかいうことは話さない。(笑)
2時間の食事を終えると外は大雨。友人のひとりがクレヨンハウスへ行きたいというので、雨の中渋谷から原宿へ向かう。 途中、子どもの本の店へも寄る。
「子どもの本の店」(東京都渋谷区渋谷2-7-9)は、閉店してしまった「童話屋」の店長さんがやっている書店。
(ホームページもあるらしい。URL:http://www.nifty.ne.jp/forum/flitrans/tn/book/index.htm)
子どもの本だけでなく、児童文学評論やファンタジー関係の本(文庫も含む)も揃っているので、ファンタジーファンなら一度は行ってみるとよいかと。
ここで、私は以下の本を購入。
・『別冊太陽 子どもの昭和史 少女漫画の世界II 昭和三十八年―六十四年』(平凡社)
・アリソン・アトリー『時の旅人』(岩波少年文庫)
・河野 一郎 編訳『対訳 英米童謡集』(岩波文庫)
フェミニズム関係の本が多いことでも知られるクレヨンハウスは、表参道の大通りをちょっと入ったところにある。 地下が自然食品だかのレストラン、1階が子どもの本、2階がおもちゃ、3階がフェミニズム関連。噂には聞いていたが、ううむ、凄い。 気をしっかり持っていないと呑まれる。
友人二人と私とでは、それぞれ行きたいところが違うので、集合時間を決めて散開。私は入口付近で、『本の雑誌』バックナンバーをみつけ、
【安田ママ】さんが載っている号を購入することに。
「最強の兄弟対決」の記事を読んで、絵本コーナーに行くと、上手い具合に『シナの5人きょうだい』があったので、立ち読みし、店内であることも忘れて笑い転げる。
本棚の間を回遊していたら、どうにも気になる本が一冊。上橋菜穂子『精霊の守り人』(偕成社)。以前から、これの続編の帯が気になっていたのだ。
手にとって、冒頭を読んで購入を決める。ハードカバーは滅多に買わないのだが、久々の東京遠征でタガがはずれかけていたのである。
ということで、ここでの購入本は、以下の通り。
・『本の雑誌』1999年2月号
・上橋菜穂子『精霊の守り人』(偕成社)
表参道で友人たちと別れ、私は渋谷駅へと向かう。
国連大学と子どもの城の前を通り過ぎて少しいったあたりに、古本屋が何軒かあり、2軒目で『季刊 幻想文学』のバックナンバーを何冊か発見。
「特集:異端文学マニュアル」とか別冊とか。持っている号ばかりでしたが。
値段は2000〜2500円ぐらい。まあ妥当な線です。
しかし、大学のある街だというのに古本屋が少ないことよ。(昔はもう一軒あったんだけど、つぶれたらしい) 渋谷駅から来る途中に寄った新刊書店では、ライトノベルとやおい本があふれていたし。そういう本しか読まないのか、ここら辺の学生は。 若いうちにちゃんと本読めよ>後輩。
渋谷駅まで戻って、東急文化会館にある三省堂書店へ。
そこそこ広い店なのだが、人が多くてごちゃごちゃしていて、目的の本を探すのが大変。
日本ファンタジーノベル大賞関係の本を探すが見つからず。だいたい、この店、SFとか幻想文学関係ってどこにあるのさ?
ミステリのハードカバーだけは入口付近の棚に並んでいて、そこで、涼元隆一『青猫の街』と『森博嗣のミステリ工作室』を発見。
新書コーナーで、埼玉近辺ではカケラも見かけない森博嗣『地球儀のスライス』を見つけ、購入。
購入本は以下の通り。本8冊(内 ハードカバー3冊)は重いぞ。
・涼元隆一『青猫の街』(新潮社)
・『森博嗣のミステリ工作室』(メディアファクトリー)
・森博嗣『地球儀のスライス』(講談社ノベルズ)
店内の張り紙で、コミックステーションというのが6階にできたと知り、階段で6階へ登る。
コミックステーションは、マンガとライトノベル専門のコーナーで、
うなぎの寝床のような細長〜くって奥の深〜い売り場の両側の壁をマンガ本が埋め尽くすという凄いところだった。
ひょっとしたら、倉庫の本を全部ひっぱり出したのかと思えるほどの量で、既に目録落ちした本もしっかり並んでいた。
入口には買い物カゴとカートが置いてあるってのが、オタク心を知り尽くした配慮である。
ありがたくカゴを使わせてもらう。欲しい本はいろいろあったが、既に荷物の重量が限界を越えつつあるので、どうしても欲しい本だけ購入。
購入本は、以下の通り。
・岡野玲子『妖魅変成夜話』(スコラ)……慌てて買った。
・波津彬子『異国の花守り 花の聲』(小学館 PFコミックス)
・川原由美子『観用少女 4』(朝日ソノラマ)……大幅加筆あり
重たい荷物を引きずって埼京線に乗り、大宮で乗換え。と、大宮駅構内で、古本のワゴンセールをやっていた。 文庫やマンガのコーナーにはめぼしいものはなかったが、カバーなし100円均一のハードカバーコーナーが、なぜか気になる。 地道に背表紙を読んで行くと、おおっ! 河野典生『街の博物誌』(早川書房)を発見。引っ掴む。 カバーはないけど、カラー口絵もついていて、100円だったら文字どおり掘り出し物。 そうかぁ、気になったのはこれのせいだったか。これはもう、間違いなく「呼ばれた」んですな。
買い出しにいったついでに漫画を買う。
・『プチフラワー』99年5月号
・CLAMP『X 12』(角川書店 ASUKA COMICS)
SEの青年の友人が旧式のパソコン一台を残して消えた。インターネット、地下BBSを探索し、たどり突いたのは謎の組織「青猫」……。
システム・エンジニアの生態があまりにあまりにリアル。元SEのワタクシとしては、途中で本をなげだしたくなったくらい。ああ、暗い記憶が……。
「これは俺のことだっーーー!」と叫んだSEはひとりやふたりじゃあるまい。
今もSEやってるウチの夫にゃ読ませられないとマジで思った。
PC青春サスペンスとして楽しんでいたら、主人公が「青猫」と接触した時点から、いきなり電脳ホラーな展開。これは怖かった。
実はこの本を読み終わったあと、封印していた他の人の書評を読もうとパソコンを立ち上げたところインターネットにログインできなくて、一瞬「青猫の呪いか!?」と蒼ざめた。
システムを立ち上げ直したらちゃんとログインできましたけど。
「青猫システム」に関しては、ちょっと弱かったかなぁという印象。もう少しファンタジーしているものを予想していたんですが。
【安田ママ】さんのところに届いた【謎のメール(3月2日の日記参照)】の方が、ファンタジー的には面白いと思うけど、それだとVMの出番がなくなってしまうか。
作中に『街』と呼ばれるゲームがでてきて、【チュンソフト】のアレか?と思ったけど、違ったみたい。
でもホームレスも出てくるし、ちょっと意識しているかなぁという感じ。
こういう80年代の『ASCII』購読者を対象にしているような作品を面白がるのは、日本ファンタジーノベル大賞の読者より講談社ノベルズの読者だろうになぁ。
(レーベルの力っていうのは、結構大きいと思います。)
コバルト出身じゃなければ、メフィスト大賞にふさわしい作品だったのにって、惜しがっている人はたくさんいる気がする。
これが面白かった人は古本屋で鳥井可南子『オンラインの微笑』(新潮文庫)なんてのを探してみるのもよいかも。 パソ通にはまっている主婦が事件に巻き込まれるというミステリです。 1988年の作で舞台はインターネットじゃなくパソコン通信だけれど、オンラインの世界の絆とその危うさを描いたという点では、 『青猫の街』の先駆的作品かもと思います。
ミステリ100冊について語ったコーナーとインタビュー、エッセイ、マンガなどで構成された本。
なんだかんだいいつつ森博嗣はミステリが好きなのね、というのがよく判る本。あとたいそうな萩尾望都マニアだってのもよく分かる。
いつもナナメのスタンスで物をいうあの方が、萩尾望都に関しては手放しで絶賛ですからね。森博嗣の絵柄が萩尾望都に似てると思う人は、あんまりいないと思うが言われてみれば、目の描き方が(ある時期の)萩尾望都。
私が森博嗣の本を読んで、影響があるなと思った作品はほとんど取り上げられていたので、ちょっと嬉しかったりして。
赤川次郎を読んでいたというのは意外でした。日本のミステリは、あまり読まないとかいってるけど読んでるじゃん、と思ったことです。
これ読んで印象的だったのは、森博嗣がうれしそうにミステリを語っていることでした。 北村薫あたりもそうですけど、自分の好きな本を嬉しそうに語るのが、初心者への最高の紹介の仕方なんですよね。 自分の好きな作家が、そんな風に嬉しそうに紹介する本なら、読んでみたいと思いますよね。 ミステリはね、そういうことをする人が多い。でもなぜか今のSFは……。 (この話題はできれば後述したいです。)
ついにアルバイトの最終日。長かった〜っ!
言いつけられた仕事はきっちり終わらせ(なんでも前回のアルバイトさんは、3月中に終わらなかったそうである。ほほほっ!)、
ついでに検索しやすいように見出しやら凡例やらもつけてやりました。
時間と権限があったら、作業効率の悪いお馬鹿な用紙フォーマットをもっと使いやすいように直して、索引も作ってやりたかった。
しかし時給で働くと、「搾取」という言葉の意味がよ〜〜〜く分かりますね。給与明細を見るときが一番悲しかった。 なんせ県の最低賃金の時給だから、劣悪な作業環境で必死に働いて、雀の涙のお金しか貰えない。 プログラマやってたときの私はあれでも高級取りだったのね、と思いましたです。 まあ、「いい経験」でしたけど、「いい経験」とわざわざ言わなければならないような経験で、 「楽しい」とか「またやりたい」とかいうのではないのであった。
「9月にも別の仕事があるから来てくれない?」と言われたけど、やだ。
それだったらSOHOするか、プログラムのアルバイトした方がいいや。
ううう、椅子が劣悪だったせいで、腰を痛めたような気がする。 背中だってぴりぴりするし。一度、整体師のところにでも行った方がいいかも。
森博嗣2冊目の短篇集。漫画だったものを小説にした作品が何本かあって、長篇とはまた違った味わい。 森博嗣中級ファン向けの短篇集ではないでしょうか。最初に読むんだったら『まどろみ消去』の方が向いていると思います。
諏訪野さん大活躍の「黒窓の会」(←大笑い)のシリーズ(?)が、いいですねぇ、やっぱり。 あと、新シリーズのキャラクターが出てくるという話も良かった。(ちょっと設定が三岸せいこの漫画に似ていたが、よくある話なのかそれとも……。)
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