1999年 |
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引き続き、ゲーム『街』に没頭中。3日目のシナリオなのだが、牛と馬、陽平と高峰隆士が終了せず、悩む。しかたなく、別のしおりで3日目をやりなおしてみる。 試行錯誤の末、ようやくロックエンドから抜けだす。(このあたりが一番難しいらしく、後日覗いたNIFTYの会議室でもここの質問が多い。)
馬部と牛尾のシナリオは、3日目までなのだが、よくできたエンディングだと思った。気にいっていたシナリオが一度に2本終わってしまったため、ちょっと寂しい。
4日目のシナリオは、サクサクと進んでいる……はずなのだが、バッド・エンドが一部ごっそり抜けているのが気になる。まあ、いいや、ともかく早解きしなくっちゃ…… △
外出したついでに、渋谷の地図を探して買う。もちろん『街』に出てくる地名を探すためである。
『Jガイドマガジン 「歩く地図」東京’98』(山と渓谷社)というのを買った。渋谷の地図が分断されて載っているのが残念だが、ゲームセンターや喫茶店の名前がちゃんとでているのがうれしい。
しつこくゲーム『街』に没頭。やり残した4日目の雨宮桂馬のシナリオを遊ぶ。 4日目を終えて、5日目のシナリオへ。雨宮のシナリオを続ける。サクサクと進んで、終わってしまう。うーん、なんだか物足りない気分。市川のシナリオの完を見る。ちょっと暗くなって、陽平のシナリオ。うん、少し明るくなった。続いて高峰隆士。うーん、たしかに、これが正しい終わりだろうとは思う。気分を変えようと細井美子のシナリオへ。 が、なんということだ、バット・エンドになってしまった!
しかたなく、篠田正志のシナリオへ。ラストの展開で頭をかかえる。mochiのアレは、冗談だったんですけど、冗談からコマが出てしまった。あたしの頭は、あの人と同じ様に動くらしい。(^_^;)
しかし、七曜日会のシナリオにそんなふかーーい意味があったとは思いませんでしたよ。
細井美子のシナリオを再開しようとして、うっかり雨宮のシナリオを選択してしまう。すると……あれれ? なるほど、こうなっていたんですね、さすがチュンソフト。 あっさり犯人も当てて(あれでは、本気ではずすほうが難しい)、さあ、今度こそ8人目!と、思ったところで、夫が帰宅。スタッフロールは、おあずけに……。
だが、私はあきらめなかった!(笑)夫が風呂に入っている隙きに見事細井美子のエンディングを見ることに成功! ほのぼのしていて、これが一番最後だったっていうのは、よかったかも。
スタッフロールの歌とメイキング風の映像はとてもよかった。しみじみしてしまいましたよ。
そして、問題のパスワードを書きとり、大騒ぎのすえ封筒に宛て名を書き、夫に朝、ポストに投函してもらうよう頼む。が、しかし翌日には、ショックなことが待っていた。
苦闘の末、ようやく『街』エンディングを見て、パスワードを手に入れ、チュンソフトに送ることができた。だが、しかし、問題の手紙を夫に託した後、チュンソフトのホームページを覗いてみると、先着順で金のしおりがもらえるという早解きキャンペーンは既に終了していた!がーーーーんっ!
そりゃ、早い人は、1/24には既に解いていたらしいからしかたない、抽選で銀のしおりがもらえるコースに期待をしようと思って、さらにショック!宛て先の係り名を間違えていた!大丈夫かなぁ、だめかなぁ?
ゲームが一段落したので、滞っていたホームページの更新を行う。
栗本薫『魔女のソナタ』』(講談社ノベルズ)を読了。なんだかミステリ版「知ってるつもり」みたいな展開でした。最近の栗本薫の文体はうっとぉしくてあまり好きではないのだけれど、言いたいことはわかります。
うーん、これはネタを割らずに内容を説明するのは難しいな。
ええと、要するにコミュニケーション不全症候群の人間たちの話です。でも考えてみると、栗本薫って、「ぼくら」シリーズのころからこういう人間たちを描いていたような気もしますが。
なんと、朝日新聞の朝刊の21面に高校の後輩であるアニメディレクターの伊藤有壱が出ていた。「ニッポン現場紀行」という欄で、「アニメスタジオ おかだえみこさんと行く 手ずから吹きこむ青虫の魂」というタイトルだ。それによると、彼の作った粘土アニメ『ニャッキ!』が、文化庁のメディア芸術祭賞のアニメ部門の優秀賞を授賞したのだという。
えらいこっちゃと、高校の友人たち(皆、伊藤有壱の先輩に当たる)に「新聞を見ろ」とFAXを流す。ついでに、インターネットで、メディア芸術祭賞やニャッキのことを調べる。
メディア芸術祭賞は、今年が第一回で、アニメ部門の大賞は『もののけ姫』、優秀賞は『ニャッキ!』の他、『どんぐりの家』や『新世紀エヴァンゲリオン』が授賞している。
うーん、そういう作品とタメ張ったわけで、すごいのである。
くわしいことはURL:http://www.cgarts.or.jp/bunka/bunka002.htmlを参照。
「ニャッキ」っていのは、粘土でつくった青虫の人形アニメで、小話みたいな短い話が何本か入った5分間の短い作品だけど、可愛くって笑える。私なんか、見るたびに、「ほら、さっさと食べんか!」ろか「ほれ、がんばれ!」とか、画面に声かけちゃいます。(笑)
NHK教育の午前8:15と午後4:20のプチプチアニメの時間枠で放映中。「ニャッキ」は隔週の火曜日放映だと思いました。新作は3月末に放映予定。
で、gooとinfoseekで「ニャッキ」を検索したらば、意外にも(?)ファンが多いのを発見。どうやら、ひそかにブームであるらしい。でも、みんな自分だけがファンだと思っているフシあり(笑)。
ホームページを開いている人(URL:http://www3.niigataum.ac.jp/~n9511080/knyacki.html)もみつけて、うれしくなってメールしてしまう。
ついでに、かつて伊藤有壱が所属していた(今はどうなんだろう?)横浜動画倶楽部LUNAのホームページ(URL:http://www.aaa-int.or.jp/luna/)も、みつけた。
第一回、第二回に出品している横浜平沼高校アニメーション製作部ってのが、わたしのいたクラブですわね。もっとも私がいた頃は、同好会でしたけど。
私は、このLUNAには直接タッチしていないのですが、OBの人たちと飲み会やったり仮装大会やったりして遊んでいました。
(それが縁で私のいた会社に入社しちゃった子もいるんだよ〜)
皆さん今はどうしているのやら。(^_^;)
本日より夫が9日間の長期休暇に入る。年末年始に忙しくて休日出勤した代休なのだそうだ。早おきしなくて済むのはありがたいけど、夫がいるとゲームもインターネットもできないのが、ちょっと困る。
萩尾望都『フラワー・フェスティバル』1巻(小学館PFコミックス)、『海のアリア』2巻(角川 ASUKAコミックス)、『萩尾望都作品集 モザイク・ラセン』(小学館プチコミックス)を買う。新刊です。
『フラワー・フェスティバル』は、雑誌掲載時はそれほど面白いとはおもいませんでしたが、再読してみると面白い。萩尾さんは、デッサンがしっかりしてるから、バレエのシーンがすっごくきれい。でも、一番印象に残ったのは、登場する女の子たちがはっきりと自己主張することですね。ライバル役の女の子たちは、見るからに性格きつそうだから(笑)、自己主張が激しくてもおかしくないけれど、一見おとなしげな主人公のみどりが、自分の踊りを守るため、ガンガン言い返すを見て、おお〜と思いました。
みどりの主張は、正当なものなのだけれど、それでも現在の日本で女の子がこういうことをやると、必ず生意気だのわがままだのいわれるんですよね〜。アメリカだと言わない方がバカにされるけど。
うーん、すごいなと思いました。もしかしたら、これって、萩尾さんが漫画の世界でやってきたことなのかもしれませんね。
図書館に予約しておいた浅田次郎『珍妃の井戸』(講談社)を取りに行く。 ついでに『知の論理』(東京大学出版会)があるのをみつけ、借りてくる。
横浜の実家に帰る。本当は友人に会う予定だったのだが、相手がインフルエンザで寝込んでしまったため、予定を変えてずーっと行きたかった池袋のジュンク堂へ行く。 実は、この前池袋へ行ったときにもジュンク堂に行きたかったのたが、大きい本屋らしいから行けばわかるさとばかりに、下準備なしにいったら見事に迷い、見つけだせなかったのだ。今回は、ちゃんと地図を調べ、西武デパートSMA館の斜め向かいのビルであることを確認した。(しかし、あたらしい店であるせいか、ぴあマップには載っていなかった)
ジュンク堂にいく前に、西武デパートの書店にも寄ってみる。ジュンク堂に対抗してか、文庫本の品そろえが凄くなっていた。以前いったときには、ずいぶんと客をナメた売り場構成(文庫売り場は隅に追いやられ、本のならべ方は判りにくく、レジは混んでいる)になっていたが、ジュンク堂の進出で、危機感を持ったとみえる。 昔からある本屋なので、目録落ちした本も店頭在庫で残っているようだ。
目的のジュンク堂はビル丸ごと1つが本屋。神保町の書泉グランデや三省堂みたいなものですが、棚がちがう。図書館みたいな本屋という形容の意味がやっとわかりました。どの書棚も天井ちかくまであって、普通の本屋のような平台は、新刊書のフロアと各フロアのレジのそばにあるだけ。でもって、その品揃えと分類がナミじゃなくて、たしかに、ほとんど図書館。しかも、イスまで置いてある。
平日の昼間だったせいか空いていて、レジの人も暇そう。大丈夫なのか、こんなんでちゃんと商売になっているのか?大阪商人のすることだから、ちゃんと商売になっているんだと思いますけどねェ。
まあ、ともあれ私は嬉々として小説のフロアを浮遊しておりました。いやあ、本って大量にありすぎると、選べないのよね。ともかく、他では買えないものをと思って、『季刊幻想文学』のバックナンバー(ずらっとそろっている)を漁り、高野史緒の本を探し、『消えた漫画家』なんて本を読みふけり……、時間を忘れてしまいました。
ただ、新しい本屋であるせいか、文庫本などは新しめのものだけが並んでいて、そのあたりは西武の本屋の方に分がありそう。
7Fには、喫茶コーナーもあって、本を買った人は100円割引でコーヒーやジュースが飲めます。平日だったせいかここも空いててよかったです。
結局買ったのは、以下の本。
『季刊幻想文学』39号
『季刊幻想文学』27号
泡坂妻夫『家紋の話 ―上絵師が語る紋章の美―』(新潮選書)
池袋から山の手線で品川に向かう途中、どうしても『街』の舞台となった渋谷が見たくなり、横浜へは東横線を使うことにして、途中下車してしまう。
実家のそばの古本屋にも寄ったものの、めぼしいものがなく、新井素子『くますけと一緒』(新潮文庫) を100円コーナーで買う。
新井素子『くますけと一緒』(新潮文庫)は、親に愛されず親を愛せなかった子供がぬいぐるみの力で、新しい両親を手に入れるというぬいぐるみホラーファンタジー。かわいらしい話というだけでは済まない怖さがあります。
私は新井素子の小説を巧いと思ったことは一度もないのですが、にもかかわらず彼女は他の少年少女ノベルズの作者とは違うホンモノの作家だと感じています。あのぽわぽわした文体や脳天気な筋や作者自身のキャラクターからは想像もつきませんが、時折作品にすさまじいほどの深くて暗い淵が見えるのです。ホンモノは、そういう淵からしか汲みあげられないのかもしれません。
なお、解説が菅浩江。この解説者のセレクトはお見事(笑)。
実家から帰る途中、上野で下車して美術館に寄ることを思いつく。
上野駅のみどりの窓口で、東京都美術館のテートギャラリー展のチケットを売っていたので、それを見ることにする。が、天気のよい祭日だったので、凄い人出で、平日にこなかったことを後悔する。荷物をロッカーに預けたかったのだが、全然空いておらず、しかたなく重いのを引きずって歩く。チケットのもぎりの人のところにたどりつくまでに既に人が並んでいる。あああ……
英国首相のお声がかりで開かれた美術展だそうで、ラファエロ前派やターナー、ウィリアム・ブレイクなどの有名な作品が並んでいる。どれも好きな作家なので、人の頭ごしに必死で観る。ああ、やっぱり平日にくればよかった。
絵はがきマニアゆえ、出口のところで、ロセッティやブレイクの絵はがきを5枚ほど買う。こういう有名な絵ばっかり買って、私ってミーハーと思いながら帰ろうとすると、うしろの方でアベックの男の声がした。
「あんまり有名な絵がなかったね」おおっとぉ……(^_^;)
おいおい、英国首相が怒るぞ。それにしてもテートギャラリーの絵以上に有名な絵ってどういうのだろう?『モナ・リザ』とかかなぁ?
久世光彦『花迷宮』(新潮文庫)を読了。やっぱり、この人の作品は好み。要するに私はペダントリーに満ちた作品が好きなのね。作者は昭和10年生まれだそうで、私の父より4つばかり若いだけだというのを知った。そうか〜、父の世代の人だったのかぁ。もっと私と近い世代のひとなのかと思っていたので、ちょっとびっくりした。
解説のあとに、新潮文庫の既刊と新刊の案内があるのだが、既刊の方は、文中で取りあげられた作品ばかりが、さりげなく並んでいるのだった。うーむ、巧みな販売促進活動だ。偉いぞ編集者(笑)。
「蚊帳の向こうに誰かがいる」という章では岡本綺堂の『半七捕物帖』のことが書かれているのだけれど、
その引用であれっと思った。これって、京極夏彦『嗤う伊右衛門』 の冒頭じゃないか。
お天気が良かったので、梅の花を観に、森林公園へ行く。梅は五分咲きといったところ。平日だったので、人も少なく、ぽかぽかと暖かくって、梅の香りがふんわり漂って、とってもしあわせ。でも本当は、ちょっと肌寒いときに甘酒を飲みながら見上げる梅というのが最高なのです。 桜の花見もいいけれど、カラオケを持ちこむバカがいるのが困り物。カラオケやりたきゃ、カラオケボックス行けよ。さすがに梅の花見ではそういう無粋なヤカラはいません。
おきたら雪が降っていた。昨日おとといとあんなに暖かかったのに。
オリンピック中継なんかは、放っておいて、『知の論理』』(東京大学出版会)を読む。
東京大学教養学部の教科書ゆえ、手軽に読める本ではないが、対話形式にしてみたり映画や漫画をツカミに使ったりと、各執筆者とも読者(というか学生というか)の興味を引く工夫をいろいろしている。
面白かった(判ったわけではない)のは高橋哲哉「見ることの限界を観る 現象学とアウシュヴィッツ」、下條信輔「認知と神経の「場」 自己組織的神経学」、ダブル・バインドについての佐藤良明「こころを生けどる論理 ベイトソンと精神のエコロジー」、小森陽一「実践としてのテクスト分析 『痴人の愛』の論理」など。こうして挙げてみると、自分が何に興味を持っているのかが、分かってその方が面白かったりして。
『クリスティ短編集(二)』(新潮文庫)には、ミス・マープル物とパーカー・パイン物とポワロ物の短編が納められているのだが、一番面白かったのは、パーカー・パイン物だった。 どうも私は、ポワロとは相性が悪いらしい。
『魔女集会通り26番地』(掛川恭子訳, 偕成社)読了。
大魔法使いに引き取られた、魔女の素質をもった少女とその弟のお話。(読んだ人はわかるだろうけど)感情移入する相手を間違えるとえらいことになる。
この作者の作品には、よくパワフルでぶっとんだ困ったキャラクターが登場しますが、
この本のメインキャラクターのグウェンダリンは、
その中でもとびきりわがままで自己中心的で野心と虚栄心に満ちたとんでもない少女なのですが、そのあまりのキョーレツな個性ゆえ憎めなかったりして。(^_^;)
一気読みしました。面白かった〜!
パソコンの置いてあるダイニングが寒いため、古いBOOK型(ノート型じゃないのだ!)を引っ張りだしてきて、こたつで文章を入力することにする。
今、書いているこの文章がそれです。
6年前の286マシンでハードディスクすらついていないのだが、辞書やその他のプログラムをRAMにぶちこんでやれば、win95よりずーっとレスポンスは、早い。
辞書ファイルが小さいので、漢字変換がおバカなのが残念だけど。
あと、バックアップ電池がとうの昔に死んでいるので、電源を切ってしまうと、
ファイルが消える恐れがあるのが問題。こわいので、テキストファイルは、フロッピーに入れておく。
きょうは、いっぱいはたらいたので、つかれました。(笑) いつもこれくらい動いていれば、運動不足なんて解消しちゃうかも。
鼻炎がひどくなったので、これはいかんと、一念発起して大掃除。
カーテンも布団もベッドも掃除機をかけ、エアコンのフィルター(とっても汚れていた)も掃除して、これで安心。
我が家の掃除機は、空気清浄器がわりにもなる水フィルター掃除機なので、ついでに脱臭もやってしまう。
この掃除機「キング・ネプチューン」は、とっても高かった(40万円近くした)けど、それだけの価値はありました。
私はハウスダストとスギ花粉のアレルギーなので、これでちゃんと掃除すれば、それだけでかなり症状が良くなるんです。
父親にも薦めて、買わせてしまいました。
浅田次郎『珍妃の井戸』』(講談社)を読了。
井戸に落とされて暗殺されたという珍妃の死の真相を日英露独の貴族たちが探っていくという話。だが、関係者から話を聴いていくうちに、話はどんどん「薮の中」に……。
しかし、これは……うーん。前回とは打って変わったミステリ仕立てで、上手いし、読ませるんだけど、
狙いすぎか? 特にラスト数ページは、意図みえみえで白ける。なんでこんなの付けたんだろう?
こういう技巧的な話は、あくまでも冷徹に語り終えねば、あざとくなる。作者が酔ってどうする?
『蒼穹の昴』の登場人物たちのその後を知ることができたのはよかったが。
『街公式ガイド ZAP’S』を買いに出たのだが、見つからず、結局漫画だけ買ってくる。
中山星香『妖精国の騎士 29』(秋田書店プリンセスコミックス)
内田かずひろ『ロダンのココロ』(秋田書店プリンセスコミックス)
名香智子『ひまわりが恋したのは誰?』(小学館PFコミックス)
名香智子『黒の皇太子』(小学館PFコミックス)
名香智子『籠の中のお姫さま』(小学館PFコミックス)
名香智子のこのコメディシリーズは、ただ華やかなだけでなく、
ちゃーんと人間の狡さや悪意まで押さえているところがスゴい。
私は、男ぎらいの貴婦人ヴィスタリアがお気に入りです。
図書館で、高野史緒『架空の王国』(中央公論社)と、 五味太郎『そういうことなんだ』(青春出版社)を借りる。
五味太郎『そういうことなんだ』(青春出版社)には、「考える、ということは、整理する、という意味です。」(p.7)とか、 「つまり自分にいってほしいことを言ってもらうのを期待して持ち掛けるのが、相談する、という行為です」(p.15)とか、 「とりあえず自分の立場が危うい、けれど手の打ちようがないというような場合、嫉妬という、やや湿度の高い感情になります。」(p.83)とか、 「ボランティアをするということ」は、「求める人のところへ駆けつけて、求められる行為をすみやかにする、ということです」(p.89)といった解説が載っていて、 あ〜、そいうことなんだ〜と、すっきり素直に納得できるようになっています。
本を借りるついでに宮部みゆき『人質カノン』を館内で読んでしまう。
宮部みゆきはしんどいので、あんまり家で読みたくないのだ。
表題作は、明るそうなタイトルにもかかわらず、コンビニ強盗をテーマにした切ない話だった。
この短篇集の作品どれもが、コンビニやマンションあるいは駅で、人々の人生が一瞬だけクロスする話を描いている。
描き出されるのは、都会人の孤独と他者の悪意だ。
宮部みゆきの作品を読むと、この世には絶対的に邪悪な人間が存在するような気分になって陰うつになる。
悪意は常に他者から来るもので、自分にはどうしようもないものなのか?
私には、自分自身中の悪意も認めた方が、他者の悪意に対してもずっと対処しやすいし、気分も楽になると思うのだけれど。
スタジオジブリのホームページを見ていたら、『耳をすませば』の近藤喜文氏の訃報が載っていた。
享年47才。これから、まだまだ活躍するはずの人だったと思う。ご冥福をお祈りする。
それにしても11/28の日誌に出てくる高畑監督やジブリの面々を怒らせたアニメってなんだろう?
プライムタイムに放映っていうから、「マスターモスキートン」「ウテナ」「ワタル」ぐらいしか思い付きませんが、
まさか「ウテナ」じゃあるまいなぁ。脚本のひどさからいったら、やっぱり「マスターモスキートン」でしょうか。
高野史緒『架空の王国』(中央公論社)と読了。
史学科版『すべてはFになる』のような話でした。いや、全然違うか……(笑)
恩師の突然の死をきっかけに、国際的な陰謀に巻き込まれてしまう留学生の女の子のお話。
今回は、舞台が現代のヨーロッパの小国で、主人公がちょっと作者を彷彿とさせる日本人留学生のミステリなので、
前の2作に比べると、ぐんと読みやすくなっています。
相変わらずペダントリーは満載ですが、主人公と相手役の大学助教授との軽妙な会話が楽しい。
(このあたりの組み合わせが犀川&萌絵っぽいわけです)
主人公と相手役の組み合わせに、バリバリの才女という印象だった高野史緒さんの女の子らしさ(笑)みたいなものを感じて、
思わずにっこり。やっぱり、王子サマって、女の子の夢だよなぁ……。
『ウテナ』のスタッフで、アニメ化したらいいのにと思ってしまいました。
「千代紙つづり」の新柄を作って遊ぶ。ときどき無性にこういうことがしたくなる。
もともと、昔からわけもなく好きだった千代紙集めの再現だから、あんまり実用性のない柄が多いが、まあ自己満足ってことで……。
ああ、いせ辰(千代紙の老舗)の千代紙が欲しい。
ちなみに人気のあるのは、この日記の背景に使っている柄のようにシンプルで文字が映える柄です。
名香智子の漫画の続きが読みたくなり、近くの本屋にいくが売っていない。 やっぱり、この前買ったところで、食費を使い込んででも全巻揃えて買うべきだった。 今度行ったら、花の美女姫シリーズも買うぞ!
悲しいので、彩院忍『電脳天使』(朝日ソノラマ文庫)を買う。
彩院忍『電脳天使』(ソノラマ文庫)を読む。
大森望さんも誉めていたサイバースペースSF。(私は、大森望さんの書評は信頼している。)
キャラクターが魅力的なアクション物というところですね。ただ、サイバースペースとしては、
内田美奈子『BOOM TOWN』(竹書房 バンブーコミックス)の方が面白かったなぁと思います。
人間がいないサイバースペースって、いまいち感情移入しにくくて。
内田美奈子『BOOM TOWN』(竹書房 バンブーコミックス)は、掲載雑誌がつぶれたので、もう売っていないかもしれないけれど、 サイバースペース物としては、ベストに入る漫画。どこかで拾ってくれないか。
これを書くために『BOOM TOWN』を本棚で探していたら、夫の蔵書に明智抄を見つけた。
そんなのまで持ってたのか。あしべゆうほの『クリスタル・ドラゴン』もあったしなぁ……。
夫が新しく買った本はいちおうチェックしているのだが
(もっとも、スケベな本はこっそり持ち込まれているらしい。ちゃんと知ってるぞ(笑))
結婚前の蔵書はブックカバーを付けて並べてあるせいで、なかなか把握しきれない。
古本マンガなどを買うときには、いちいち確認しないと同じ本が2冊というハメになる。
世間の本好き夫婦はどうやって蔵書管理してるんだろう。お互い勝手にやっているのかなぁ?
そういえば、新書館からでていた岡野玲子『消え去りしもの』が、 『陰陽師』を出しているスコラから再刊されているのを見つけた。 マキリップの《イリスの竪琴》的な雰囲気の良質のファンタジー漫画。未読の方は要チェク。
ようやく名香智子のマンガを買うことができた。『街』公式ガイドは相変わらず見つからず。
名香智子『花の美女姫 2』(小学館文庫)
名香智子『花の美女姫 3』(小学館文庫)
名香智子『アポローンは嫉妬する』(小学館PFコミックス)
名香智子『少年は贔屓される』(小学館PFコミックス)
名香智子『悪趣味な美学』(小学館PFコミックス)
別の本屋で久世光彦の文庫を探す。久世光彦で思い付いて、岡本綺堂の『半七捕物帳』も探すが、 著者名「お」の棚には、岡本綺堂のカケラもない。かつては(といっても、6年ぐらい前だが)『影を踏まれた女』とか ずらっと揃っていたのはずなのに。版元を思い出そうとしたが、マイナーそうなところだとしか思い出せない。 教養文庫だろうか、旺文社文庫だったりしたらやばいよなぁなどと思いながら棚を探していたら、講談社大衆文学館で、 傑作選がでているのを発見、それを購入することにする。後で調べたら、岡本綺堂は光文社文庫から出ていて今も現役だった。
ハヤカワ文庫の棚で復刊したシルヴァーバーグ『夜の翼』を探すが見つからず。 でも『ハヤカワ文庫解説目録 98年1月』をみつけたので良いことにしよう。
結局この本屋で買った本は、以下の通り。
久世光彦『怖い絵』(文春文庫)
……図書館で読んだ本が文庫で登場。今逃すと、二度と会えないかもという天の声に突き動かされ購入。
久世光彦『蝶とヒットラー』(ハルキ文庫)
……ハルキ文庫のラインナップと装丁を見ていると、角川春樹という人は素行と映画監督としての腕はともかく、
プロデューサーとしての腕はたいしたもんなのだなと感じる。
岡本綺堂『半七捕物帳』(講談社大衆文学館)
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