1998年 |
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カーレン・ブリクセン『運命綺譚』(ちくま文庫)読了。
なんというか不思議な手触りの短篇集で...うーん、ビロードの感触のガルシア・マルケスというか...。
ある出来事をきっかけに運命が変ってしまった人間たちの物語です。
ファンタジーと呼んでいいのかどうかわかりません。どれも枠物語ですが、それほど幻想味が強いわけではないし。
にもかかわらず、幻想文学読みの人なら、多分間違いなく気に入る作品。
この本からは除かれていますが、『バベットの晩餐会』(イザック・ディネーセン名義でちくま文庫に入っています)も原書には入っていたそうです。
書店で見かけてなんとなく買い込んでそのまま忘れ、しばらくして本棚で見つけて「こんなのいつ買ったっけ?」と、びっくりした本です。
後で、NIFTYの FSF2の「ファンタジー解放区8<翻訳FT・幻想文学>」会議室のログをダウンロードして読んでいたら、
井辻朱美さんファンの方やうさぎ屋さんこと妹尾ゆふ子さんがこの本のことを話題にしている(#142,154,243)のを知って、
へえっと思ったことがあります。そういう本がいつの間にか書棚に入っていたってことは、これも運命? やっぱり「呼ばれた」ってことなんでしょうか。
妹尾さんは、タニス・リーに似ているんじゃないかと書いています。言われてみれば、そうかも。
出来れば、この作家の作品も読んでみたいと思います。
というわけで、インターネットで検索した、カーレン・ブリクセン&イサク・ディーネセンの著作一覧。 一度リクエストの書誌事項を間違えて以来、図書館のお姉さんから信用されなくなってしまったので、しっかり書いておかないと...。 しかし、この作家、アイザックだったりイサクだったり、ディーネセンだったりディネーセンだったり、ややこしい。
【子どもの本専門店 赤とんぼ】の管理者の方から、
福岡の図書館で行われた読書ボランティア養成講座での赤木かん子さんの講義情報をいただいた。
うんと要約すると、子どもに面白い思いをさせたいと思うなら健康だけれど、子どもに良い本を読ませたいと思うのは病気だよ、という話。
それから、今、読書ボランティアをするつもりなら、病んだ子どもたちの避難場所を作ってやる覚悟でやれと。
だいたい『ユリイカ』97年9月号「特集:児童文学 イノセンスの怪物」のインタビューの「児童文学とは?」でいっていたことを、
もう少し掘り下げた話のようでした。
子どもに良書を与える使命感に燃えて講座に参加した人は、さぞや耳が痛かったことでしょう。
で、その講義の中で、本当に面白い話を聴いているときは、子どもはじっと口を開けて息を止めてのめり込むんだ、 そしてそういう幸福な体験ができた子どもは、つらい目にあっても耐えられるほど強くなれるんだという話がありました。 へえっと思ったその夜、TVのとある番組で放映された(テレビ東京 22:00 「福留の22の21」)、 紙芝居屋さんの紙芝居を見ている子どもたちの姿がまさしくその「口を開けて息を止めて」の状態でした。 大阪の話だそうです。大阪には、まだ子どもたちが遊んでいて、紙芝居を見る事ができる公園があるんですね。 うちの御近所じゃ、子どもがたむろしているのは塾とコンビニの前です。あ〜あ...。 △
図書館から連絡があったので、梨木香歩『裏庭』(理論社ライブラリー)を借りに行く。 ついでに、カーレン・ブリクセン『アフリカ農場』(筑摩書房, 1992)も見つけて借りる。
ブリクセンの著作一覧を探しているとき、気になったので、【Books.or.jp】と【TRC新刊書籍検索】から、
ちくま文庫と現代教養文庫のデータをドコドコと落としてきて、Excelに読み込ませ、リストを作って遊ぶ。
Books.or.jpは、ISBNの前方一致ができるのでとっても便利である。ちくま文庫は ISBN4-480-02*とISBN4-480-03*で検索できるし(販売形態として「文庫」を指定)、
現代教養文庫は、ISBN4-390-10*, ISBN4-390-11*で検索できる。
ただし、Books.or.jpの一覧は、テーブルを使っていて、そのままだとExcelなどの表計算ソフトに読む込ませるのは難しいので、以下の手順でデータを変換する。
ちくま文庫と現代教養文庫は、SFと幻想文学の隠れた宝庫なので、リストを眺めているととっても楽しい。
なお、非公式版 ちくま文庫 '97〜'98 『絶版』リストが、URL:http://www.students.chiba-u.ac.jp/~y7h1080/chikulist9798.htmlにある。 これを突き合わせると、さらに楽しい。(というようなことをいうのは、やっぱりビョーキだろうか。)
イタロ・カルヴィーノ『魔法の庭』(晶文社)読了。「珠玉の短篇」というのどういうことなのかわかったような気がする。 「蟹だらけの船」「魔法の庭」「楽しみはつづかない」といった子どもが登場する作品が好き。 寓話的な物語の中では、子どもたちは悲惨な現実の残骸にぶつかっても、すぐに忘れて遊びに夢中になるのだ。 あとは、「動物たちの森」「菓子泥棒」といったユーモラスな話も好き。
版元品切れだという萩尾望都『海のアリア 3』(角川書店 ASUKAコミックス)をずーっと探していて、
NIFTYの萩尾望都会議室やらチャットやらで、「ないの〜!ないの〜!」と騒いでいたら、
親切な方が古本屋で見つけてくださった。(リアさん、ありがとう〜)いやぁ、何でも言ってみるもんですね。
ACだったアベルが海で死にかけた時、宇宙生物と合体して、再生してしまうのが1巻の話。
アベルがアリアドの「楽器」として目覚めるのが2巻の話。
3巻に入って、いきなりアリアドのトラウマを中心にした急展開。私としては、この3巻が一番好き。
ラストのレクイエムが凄い凄い。この話は、3巻まで読まないとだめです。だのになんで3巻を品切れにするんだ、角川。
会社から帰ってきた夫が、「ほいっ」と差し出したのはなんと、
ロバート・アスプリン『宮廷魔術師は大忙し!』(ハヤカワ文庫FT)。
自分が読みたくて買ってきたらしい。買わずに済んで、ラッキー!
まだ読んでないけど、水玉画伯が苦労したらしい(SFM参照)ヘムロック女王の絵は、とってもかわいい。(^_^)
こういうユーモアSFには、いくら挿絵入っても平気。というか、このシリーズは絵が目当てで読んでいるところがあるな。
ホーカシリーズのあまの画伯の絵なんてのも、とっても良かった。新井苑子さん版を持っているのに、もう一冊買ってしまったもんね。
メール友達のIさんから、山田ミネコ『男爵夫人・ラム』(白泉社花とゆめコミックス)、
山田ミネコ『パトロールシリーズ6 風の尖塔』(アニメージュ・コミックス)、
山田ミネコさん『ひそやかな童話』(白泉社チェリッシュブック)、
山田ミネコさん『アフメット王国物語』(ノーラコミックス)が届く。
わたしが山田ミネコを探しているのを知って、古本屋で発掘してくださったのだ。多謝!ほんとネットワークってありがたい。
ちくま文庫の目録作成作業は、順調に進行中。せっかくなんで、海外作品&ファンタジーの一覧をホームページに載せようかと思ってます。 ずーっとやりたかったんですよね、ちくま文庫のファンタジーの一覧作り。
梨木香歩『裏庭』(理論社ライブラリー)読了。
噂に違わぬ読み応えのあるファンタジーでした。イギリスの児童文学並みのレベルの作品で、こういう本が日本にも出てきてくれて嬉しい。
テーマは、コミュニケーション不全とアダルト・チルドレン。この本に関する限り、「トラウマ・サヴァイヴァー」っていうより、「アダルト・チルドレン」の方が正確です。
主人公の照美は13歳ですが、中学生よりもむしろ母親の世代の人の方が、よく理解できる話だろうと思います。
男性はワカルのかな? 一応お父さんも出てくるけど、ほとんど疎外されてます。
照美が訪ねる三つの国などの寓意ははっきりしています。
「お互いの傷を舐めあう」チェルミラの国なんて、イタイというかなんというか...。(^_^;)
登場人物の一人が、「スナフキン」をもじった「スナフ」いう名前で呼ばれるのでもわかるように、
児童文学のコダマがかすかに聞こえます。裏庭の世界の登場人物の名前の付け方は、舟崎克彦かはたまた瀬田貞二かという感じ。
でも、『西の魔女が死んだ』ほどの衝撃はなかったのは、わたしが真性の「アダルト・チルドレン」じゃないからなんでしょう、多分。
(祖母が凄みのある人だったので、その子どもである父たちは、完璧に「アダルト・チルドレン」なんですが。私は「アダルト・グランドチルドレン」なんでしょうね。)
『この文庫がすごい! 98年版』(宝島社)を買う。
目玉は、『このミス』から出張してきた覆面座談会。
書評家の好みを知りたい私としては、「覆面」座談会でオススメ文庫を出して意味があるのかなぁなんて思ったりもする。
(でももう誰が誰だかバレバレですけどね。)
やっぱりノウハウの蓄積があるせいか、ミステリ関連の記事が面白い。
あと、三留まゆみさんのイラストが多いので、なんとなくうれしい。
でも「読める&使える」というけれど、私にとってはあまり使えない。読めるけどねぇ...。
「女がカンジる文庫」なんて企画より、各社の文庫目録を巻末に載せてくれた方がずっと嬉しいのだが。
ついに念願のポケット・ピカチュウを買う。嬉しくて、意味もなく家の中を歩き回り、夫にうっとぉしがられる。(苦笑) 普通に家の中をうろうろした場合の歩数は5000歩ぐらい。私は考え事をするときに歩き回る癖があるので、それで歩数を稼げるようだ。(笑) これで運動不足が解消するといんんだけど。
ついに念願のMOドライブを買う。(というか、ボーナスが出たので買ってもらった)う、うれしい。 これで、HDDの容量を気にすることなくデータを集めてまわることができる。
書店で、朝日新聞 6月14日の読書欄の「店頭拝見」で紹介されていた、久美沙織『小説を書きたがる人々』(角川書店)を立ち読み。(欲しかったけど、お金がないんだ。)
カルチャーセンターで小説の書き方講座の講師をやって、『新人賞の獲り方おしえます』(徳間書店)というめちゃくちゃ面白いハウツー本も出した経験を生かして、
小説を書きたがるが、小説は読まない「困った人たち」の傾向と対策をまとめたのが、この本。
小説を書きたがる人々の人種は、OL,好青年、オタク零式、オタク、オタク改、先生、おくさま、夢見るティーン、お爺さん、ロクンローラーの10タイプ。
各タイプへのお説教がとってもキマっている。(小説書くより、こっちの方が向いているかも)
それぞれのタイプに対しての好意度には微妙に差があって、割りと好意的なのが、オタク&ロックンローラー(友達が多いのか?)とティーン(お客様だからか?)だと思った。
泡坂妻夫『弓形の月』(双葉文庫)再読完了。 一応ミステリーの体裁はとっているが、実際は、途中文体が『アルジャーノンに花束を』したりもする「大人の」妖しいファンタジー。 男、女、両性具有にとりかえばやと、とぉぉっても妖しい。(笑) 『しあわせの書』(新潮文庫)や『生者と死者』(新潮文庫)といったとんでもない作品をモノにしている作者ゆえ、 この本もぼーっと読んでいると作者の術中にはまり込む。心して読むように。 泡坂妻夫は、このテーマに興味があるらしく、もう一冊『湖底の祭り』(創元推理文庫)という本もある。そっちももちろんとってもアヤシイ。
夫の勤務先が変わり(出向先から自社に戻ってきた)、残業がなくなったのは結構なことなのだが、 夫が早く帰ってきた分、私の自由時間が減ることが判明。(亭主元気で留守がいいっていうのは、ある種の真実(^_^;)) しかも会社で ACCESS を使うとかで、勉強するんだとパソコンから離れてくれない。おかげで、ネットサーフィンが出来ない。 昼間いくらでも使えるじゃないかというんだが、昼間はテレホーダイの時間外なんだよぉ。しくしくしく。
MOが来たので、メールだのログだののファイルを整理する。結構大変。
『小説現代5月増刊 メフィスト』(講談社, 1997.5)に掲載の笠井潔「燭天使の夏」を読み、 やっぱり私は笠井潔が嫌いだということを確認する。
かねてからの懸案であった、ドメイン変更の通知メールを各方面に出す。 ついでにリンクのチェック。移動しているページがいくつもあった。 でも、そういうところは、移動先でも同じタイトルを使用していることが多いので、 ページタイトルで検索をかけると簡単に見つかる。 と、いうことで、URL変更したりタイトルを変更したときは、サーチエンジンでひっかかるように、 旧タイトルを残しておくのが吉、ということを学んだ。
ぱたっと、本が読めなくなる。こういうときは、どうするかというとゲームをするのである。
久々に、『クリスマス ナイツ』などを遊んでみる。相変わらずド下手なので、CとかDぐらいの評価しか出ないが、それはそれで楽しいからいいのである。
放っておいた『AZEL』を引っ張り出す。すっかり何をするのか忘れている。ディスクは2枚め。ウルの遺跡にいるらしい。
【うさぎや本舗】で、AZEL関係のファイルを拾ってきて、ヒントをもらう。
街に戻って、話を聞き、遺跡をうろうろしてプロテクトキーとやらを見つける。やたらと敵と遭遇した後、よく分かんないうちにヒロイン登場。
一緒に落ちる。
午前中は、ボランティアサークルの親睦で、ソフトバレー。バレーなんかやったのは、10年ぶりか。 暑い日だったので、汗でべちょべちょになる。運動で汗をかくのも何年ぶりか?うーん、不健康な生活してますね、私。
『幻想文学別冊 モダンホラー』が届く。(年間購読しているのである。)恐いのはいやなので、あんまりほしくなかったんだが、送られてきてしまったのだから仕方ない。
夕方、車で買い物に出る。
『ミステリマガジン』98年8月号 幻想と怪奇特集:アメリカン・ゴシックの系譜と、小説トリッパー編『この文庫が好き!』(朝日文芸文庫)、山崎浩一『危険な文章講座』(ちくま新書)を買う。
【佐藤史生データベース】の坂本氏より、探していた花郁悠紀子さん関係の記事の情報をいただく。 ああ、ページを更新せねば。
夫がレンタルビデオで、『機甲戦虫紀LEXX』を借りてきたので、一緒に見る。夫は、この間から、このビデオにハマっているのである。
タイトルのレックスというのは、トンボ型生体宇宙戦艦で、その他の登場人物は、2000年前からゾンビのブルネンG人の英雄カイ(それなりに美形)、
元大女の改造美人ゼヴ(改造されてからは、美人)、臆病下士官だけどどうやら主人公らしいスタンリー(川谷拓三似のオヤジ)、首だけアンドロイド、
しゃべる脳みそいっぱい、人食いアマゾネスなどなど。
すんげーおバカなSFで(映像はえぐいが凄い)、あまりにバカなので先の展開が全然見えなくて、結構楽しめちゃうという困った作品。(笑)
TVの放送コードに挑戦したんじゃないかと思える下品な暗喩に満ち満ちて、それもまた困ったもんだ。(笑) 『フラッシュ・ゴードン』とか『フレッシュ・ゴードン』とか好きな人は見るべし。
絶対笑える。でも食事中に見るのは避けた方が無難です。
【SFオンライン】にもレビューがあります。
AZELである。塔まで来たのはいいが、11階まで上ったところで、どこへいくのか判らなくなった。 困った。もっとちゃんと教えろよ、クレイメン。
本が読めなくなったので、図書館から借りていた本を未読のまま返す。結構あるんですよ、こういうこと。
本が読めなくなったのと同時に文も書けなくなる。
で、何をやっているのかというと千代紙つづりの大改造。
外国向けに工芸品を売るサイト【Japanese Gift Box】からリンクを貼っていただいたので、
万が一のため、ちょっとだけ非日本語ユーザー向けにしようと思ったら、ハマってしまった。
フレームはあまり好きではないのだが、インデックスとして使う方法は悪くないので、フレーム版を作ってみる。
AZELは、NIFTYの会議室のログを探したが、どこにも答えがないので(きっとこんな変な場所で詰っているのは私くらいなんだ)、インターネットでAZEL関係のページを探してみる。 幸い ぱうわうのPANZER DRAGOON URL:http://member.nifty.ne.jp/wamozart/pandra/pandra.htmlにAZEL関係の掲示板があったので、 質問してみる。
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