diary Alisato's 本買い日誌
1998年12月後半 *


1998年
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1998年12月後半

12月後半の話題一覧
12月後半の読了本


1998.12.15(火)

「冷たい方程式」

 【細田さん】は、トム・ゴドウィンの「冷たい方程式」が嫌いとのことで、 男性でこういう人は珍しいような気がする。
私はもちろん「冷たい方程式」が大嫌いである。
だから、

======引用開始======
オレは「何が『私は悪いことは何もしていないわ』だ馬鹿野郎! 密航なんてそれだけで悪いんだよ!」と、結末にはマジギレしました。
======引用終了======
hosokin's room】What's New 1998年12月15日
には大笑い。私も同じこと思ったです。
ついでに「ババアだったら即、放り出すくせに〜」とも思いましたですが。

インターネットで書誌情報を探す練習

細田さんが話題にしていた石原藤夫の「解けない方程式」は、未読。書誌情報を知りたいので、掲示板に質問しようと思ったけれど、 自分で調べもせずに人に聞くのもアレだと思い直して自分で探すことにする。 というわけで、レファレンス技術のお勉強。

課題:石原藤夫「解けない方程式」が収録されている本ないしは雑誌の書誌情報を探す。

前提
・「解けない方程式」はSFである。
・「解けない方程式」は短篇である。(細田氏は書誌情報の記述には厳格なのである。書名だったら『』を使用するはず)
検索方法
キーワードは、「解けない方程式」「解けない AND 方程式」「石原藤夫」「石原 AND 藤夫」といったところか。
・SFなので、【SF図書総目録データベース検索】で検索する。 (これですぐ見つかりそう)
・【goo】【infoseek】【ODIN】等の検索エンジンで検索をかける。 (検索エンジンへのリンクを整備せねば)
・短篇なので、【Index to Anthologies 】をチェックしてみる。(ただしデータは1994年以降)
・【書籍検索便利帳】からリンクされているページで検索をかける。

果たしてこれで、首尾よく探すことができるか?

それでは実践。
結果、【SF図書総目録データベース検索】の作品検索を使い、 著者「石原藤夫」AND 作品「解けない方程式」で検索したら一発でヒット。 ただ短篇が検索できるデータベースは1980年までしかデータがないので、それ以降だったらだめだったでしょうね。

というわけで、「解けない方程式」は、石原藤夫『画像文明(SW)』(ハヤカワ文庫JA, 1976年3月)に収録されていることが判明。 【Books.or.jp】で検索したところでは、石原藤夫の小説は、ほとんど品切れみたいです。
どこかのアンソロジーに再録されている可能性はあるかな? 検索エンジンでも調べた方がよさそう。

銀河系間文明=webサイト説

これも【hosokin's room】What's New 1998年12月15日から。

「司令…。緊急情報です――。火種と火消しが動いているらしいと―」
「なに!! 調査できぬものはなにもないという銀河連邦のウルトラ情報部…。 どっちだ? 火種の方か? 火消しの方か?」
萩尾望都「東の地平西の永遠」

web宇宙には「火種」しか居ないような……。
「火消し」であろうとして、かえって広げちゃう場合もありますな。

 わざわざ出ていって「聖戦」をやりにいくのはうんざりだと思っている退役宇宙軍人でも、 目の前の狩り場で雉が鳴いていると、つい砲撃しちゃったりするみたいですね。

「フェミニズムに理解のある」男 その2

 私のかつての上司は、「女の子は早く結婚した方がいいんだ」「主婦は馬鹿だ」と公言して憚らない女性差別主義者(?)でありましたが、 能力とやる気があると見れば女性であってもどんどん仕事を任せてくれる人でもありました。 (ちなみに男女の賃金格差のない会社です。)いろいろ面白い仕事(←皮肉ではなく)をさせてもらいました。 私はそういう上司を持てて良かったと今でも思っています。

 男女を差別しないといいつつ、女性の話を最後まで聞かない男性より、 主義はどうあれ女性の話を最後まで聞く男性の方が、 少なくとも一緒に仕事する場合はいいんじゃないかと思います。
ウィングフィールド『フロスト日和』(創元推理文庫)のフロスト警部なんかは、後者かな。 セクハラおやじのくせに作中で女性に信頼されているのはその為でしょう。私も結構好き。(でも恋愛対象にはならんぞ)


1998.12.16(水)

方程式物一覧

 「解けない方程式」をキーにサーチエンジンで検索をかけたら、【方程式物一覧】というのがみつかった。
作者の【hisadome氏】は、こういう書誌リストをいろいろ作っている方で、私のリンクページからもリンクを張ってある。 (湯田伸子「修道士の方程式」ってのもあるんだけど、それは載っていなかった。男−男で答えが虚数というかなりずるい(というか甘い)話) 方程式物だけのアンソロジーがあるといいんだけどなぁ。

新規オープンした書店併設のレンタルビデオ店

 書くのをころっと忘れていたが、12月13日に新規オープンした書店併設のレンタルビデオ店に行ったのだった。 この時期に『このミス』を置いていないしょーもない書店であったが、『キネ旬ムック マンガ夜話 vol.2』(キネマ旬報社)が置いてあったので買ってきた。

 普段行かない書店だと、どこに何が置いてあるかわからないので迷ってしまうのだが、それゆえいつもは見逃していた本を発見できることもある。 今回はそれで、冬目景『羊のうた』(スコラ)というのを見つけた。資金不足で購入できなかったのだが、セーラー服の女の子の絵がものすごく色っぽいのでチェック。 どういう人なのか後で調べてみようと思う。
――ということで、調べた。gooで検索かけたら、ファンページがいろいろヒットした。(やはりインターネットは便利)
とりあえず覗いてみたのが【冬の缶詰】。作品リストや単行本リストあり。 ここのリンクページから他の冬目ファンページへ飛べる。 冬目は「とうめ」と読むらしい。女性だそうな。講談社のモーニングのコミックスで『黒鉄』というのも出ているらしい。

■綾辻行人『殺人鬼II』

 綾辻行人『殺人鬼II』(新潮文庫)読了。
今回もスプラッタで痛かったですぅぅぅ。『水車館』の頃と比べると、小説としてはめちゃくちゃ上手くなっているなぁ。 『水車館』から何年も経っているんだから当然か。短期間にまとめて読んだから落差がはっきり分かります。

■波多野鷹『Aqua―水のある風景2』

 波多野鷹『Aqua―水のある風景2』(集英社文庫 コバルトシリーズ) 読了。 吉野朔実『少年は荒野をめざす』の話のようでした。(あとがき先に読まなきゃ良かった)
なるほど、高校生でデビューして、鷹匠になっちゃったヒトの書く話ではあるなぁ、みたいな〜。 今の子には受けないでしょう。多分。


1998.12.17(木)

書籍検索

 【書籍検索便利帳】からリンクされているページはなかなか使えそうである。

・【太平社 Books index
次のようなリストがある。月別一覧というのが便利。  【コミック新刊全点一覧 】  【文庫新刊全点一覧
・【朝日新聞論座ネット
書評の書誌情報データベース。書評そのものではなく、書誌情報と要約が表示される。 いままでは、各雑誌や新聞のインデックスを個別に調べなくてはならなかったから、これは便利。
またリンクページの構成を変えねば。

最寄りの本屋に立ち寄り

『ブギーポップ・リターンズ』のPart2は、まだ配本されていない様子。店長の方を伺うと、なにやら怯えているような気がする。 妙にそわそわしているし。私の思い過ごしじゃないような……。そうかそうか、「まだ届いていません」と言うのがそんなに厭か〜。 気の毒なので、ロバート・アスプリン『大魔術師も楽じゃない!』(ハヤカワ文庫FT)と 岬兄悟『インターネット危機一髪』(廣済堂出版)だけを黙って買う。
本屋のおやじ、ほっとしたような表情……の気がする。なんでかなぁ、本屋や図書館で、時々カウンターのヒトが妙に怯えるような表情をするのは。 そんなに私、こわそうにみえるのだろうか。

■岬兄悟『インターネット危機一髪』

 岬兄悟『インターネット危機一髪』(廣済堂出版)は、 いまやインターネット中毒になってしまった岬兄悟サンの、日本と世界の怪しい危ないサイトの「野次馬」記録。 怪しいサイトのURLが載っているわけではなくて、そういうサイトでの罠を解説した本というのが正解。 初心者は目を通して置くといいかもしれません。読むと落ち込んじゃうかもしれないけど。
特に前半の「ショッピングの罠」「情報漏洩の罠」「メールの罠」「ホームページの罠」なんてのは初心者必見。 こんなこともわからない初心者がいるのか、と思うけど、 私自身、某社の無料プログラムをダウンロードするとき、ほいほいアンケートにE-mailアドレスを書き込んじゃったから、 他人のことは言えないかも。

 ともかくネット上では
住所・氏名・電話番号・勤務先といった個人情報を(自分のも他人のも)不用意に書かない
メールにあまりにも重要な情報(クレジット番号とかプロポーズの言葉とか)を書かない
女性は自分の写真をやたらに公開しない
ぐらいは、胆に銘じておいた方がいいでしょうね。
それでも何か起きるときは起きるんだろうけど、撃たれやすい雉はたいてい大声で鳴いているような気がするんで。


1998.12.18(金)

Becky! Internet Mail 導入

 このところ、ポスペメールとインターネット用IDのメールのチェックをサボっていたのを思い出し、慌ててチェック。 くみこさん、ゆりこさん、ごめん!
メールチェックがオロソか(←この間まで「オソロか」と書いてありました(^_^;))になるのは、複数のメーラーを使用してるせいです。 メインのメーラー(というかパソコン通信ソフトなんだが)でチェックすると、残りをチェックするのを忘れるんですねぇ。 というわけで、この状況を打破すべく、Becky! を導入することにした。
もう一ヶ月近くも前にダウンロードしたのに、めんどくさくてインストールしていなかったのである。 時間をかけてダウンロードしたあと『Internet Yahoo! Japan』のオマケCD-ROMに同じバージョンが入っているのをみつけてがっくりしましたですけどね。

 インストールを完了して、いろいろとテストしてみる。 スレッド表示ができて、送信したメールと返信したメールが同時にチェックできるっていうのがうれしい。 返信したメールにはマークが付くし。問題は、単体ではブラウザとの連携ができないことでしょう。 ページを見ているときにお気軽にメールできない。まあ、あんまりオンラインでメールを書いたりしませんから、いいんですけど。
でもやっぱり、なれないせいか、まだまだ使いにくい。
本当は、NIFPのような形式で、Niftyのログからメールの部分だけスレッド表示ができるようになったソフトがあれば一番なのに。

■ナンシー・スプリンガー『赤の魔術師』

 ナンシー・スプリンガー『赤の魔術師』(社会思想社 教養文庫)読了。
両親と休暇を過ごしていた少年リヤンは、赤いクレヨンを手にしていたため、 色の魔術師パーシヴォーンスの魔法によって異世界へと呼び寄せられる……というお決まりのパターンですが、ちょっと違うのは魔法世界と現実世界は鏡のように対応していて、 魔法世界にはリヤンが苦手とする厳格な父親の分身である王が存在している点。 リヤンが魔法世界で、父の分身と向かい合っているとき、父親の方も現実世界で、自分と息子との関係を考え直していたりする。
とはいえ、そんなに重苦しい話ではなく、そそっかしい色の魔術師パーシヴォーンスがすっごくイイし、 オマケで出てくるちっちゃい竜も可愛いし、よくできたジュヴナイル・ファンタジー。


1998.12.19(土)

 ボランティアサークルのクリスマス会。お寿司美味しかった。

某ショッピングモール内の書店で

上遠野浩平『ブキーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part2』(電撃文庫)、 上遠野浩平『ブキーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ』(電撃文庫)、 妹尾ゆふ子『風の名前』(プランニングハウス)。 『風の名前』は、待ちに待った本。でも、なんかちょっち背表紙が地味。ベージュの背表紙に朱色の帯というのは、う〜ん……。 確かに他のシリーズと区別はつくけどねぇ……。でもジミ。表紙絵には文句ありませんが。

 この書店は、一応チェーン店ではあるのだが、本店支店あわせて3つしかない。 でもちゃんと売れ線の本は配本されるし、話題の本は目立つように配架されて、とても分かりやすい。 本の整理もろくにできていなかった、同じ場所でかつて営業していた書店(←つぶれたらしい)とは大違い。 「立地条件が問題」だの「客が店をつくる」だのいう言葉がやる気と能力のない奴のタワゴトだってのがこれで判る。 (立地も客も前と同じだもん。)やっぱり営業努力だと思う。

■妹尾ゆふ子『風の名前』

 妹尾ゆふ子『風の名前』(プランニングハウス)読了。
名前の魔法が支配する世界で、竜に変貌しようと地の果てを目指して前進する巨大な長虫。 それを追う妖魔使いは、長虫によって破壊された神殿の大巫女と出会う。
シリアスに展開する純ファンタジー。 これ読んじゃうと、ナンシー・スプリンガーがいかにも能天気。 作者はディープなファンタジストゆえ、 下手な海外冒険ファンタジー(日本の似非ファンタジーはいうに及ばず)よりよっぽどきちんとファンタジーしている。
しかし、まさか巫女さんがこんなにいっぱい出てくるとは。でもって、シリエン君が――とは。
このままだと大陸書房版『『魔法の庭1 風人の唄』とは、うまく繋がらないような気がするので、 多分続刊が出るときに改稿されるのだろうと思います。
《ゲド戦記》の2巻あたりやマキリップが好きな人には、お薦め。

■上遠野浩平『ブキーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part2』
■上遠野浩平『ブキーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ』

 上遠野浩平『ブキーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part2』(電撃文庫)読了。
 上遠野浩平『ブキーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ』(電撃文庫)読了。
すばらしい。3作まとめてワタクシ的年間ベスト入り決定!
ネタバレしそうなので、中身については触れないが、エヴァがなければ生れなかった作品で、 しかもエヴァが出来なかったことをやれるかもしれない作品だと思った。 ――なんせエヴァは登場人物も視聴者も救えなかったんだから。 「呪い」が「祝福」に変った希有な例といいましょうか……。 真の「ヤング・アダルト」である。 (こういう作品ばっかりなら、「ライトノベル」でなく「ヤング・アダルト」というジャンル名称でも構わないんだけどね。) 登場人物のひとりはカヲル君風に描いて欲しかった気もするが、それだと口絵でネタが割れちゃうね。
私のヒイキのキャラは、ほとんど読者サービスのように登場。(笑)。 ところで、あのヒトがいつもBGM付きで登場するのは、作者がキカイダーのファンだからなんでしょうか。 ”ニュルンベルグのマイスタージンガー”ってどういう曲だ?


1998.12.20(日)

ビデオ・デッキ買いに……

 EDベータのビデオ・デッキの調子がおかしい。おまけにS-VHSのデッキも調子がおかしい。 夫はビデオ録画が趣味なので、ビデオ・デッキがないと夜も日も明けぬ。というわけで、新しいビデオ・デッキを見にいった。
いまどき、EDベータ用のデッキなんてあるのかいなと思ったら、SONYはちまちまと作っているらしい。それもマニア向けの1機種だけ。定価28万円なり。 でもさすがに田舎の店舗には置いていなくて、取り寄せになるという。そんなバカ高いものを買うわけにもいかないので、次善の策、8ミリビデオとS-VHSのダブルビデオの購入を検討。 DVとS-VHSのダブルビデオもあったのだが、普及してない機種は危ない(SONYのことだから、すぐ製造中止にする可能性あり)ので、パス。

 夫はどの機種にするかカタログを手に売り場で延々30分近く悩んだ末、8ミリビデオとS-VHSのダブルビデオの一番いい機種を買うことに決めた。 果敢に(←関西人と違って、関東者は値切るのに慣れてないので勇気がいる)値切って、消費税分を負けさせたのはアッパレである。

 8ミリビデオなら、テープの収納場所も少なくて済むと思って喜んだのもつかの間、今まで収録したテープが見られなくなるのは困るから、EDベータのデッキは修理に出すそうで、 なんのことはない、S-VHSのデッキがダブルデッキに置き換わっただけなのだった。 これで、我が家のビデオデッキは不調のものも含めて5台である。家族は2人きりなのにTVは3台あるし。これってひょっとして、すごく無駄では……。


1998.12.21(月)

 レースのカーテンを洗濯しました。そうか、こんなに白かったんだね、カーテン。

■『キネ旬ムック マンガ夜話 vol.2』

 『キネ旬ムック マンガ夜話 vol.2』(キネマ旬報社)読了。
特集は萩尾望都「ポーの一族」岡崎京子「pink」大島弓子「秋日子かく語りき」。妙に詳しい単行本リストと作品リストが載っていたので感心していたら、 資料協力のところに永井さんの【萩尾望都作品目録】の名前が。詳しいわけだわ〜。(笑)
BSでやったのをそのまんまですね。ちゃんと注や資料がついているのは、良いです。 資料集として買っておくと吉。インターネットサイトは、なにかの拍子にアクセスできなくなることもあるしね。
それにしてもこれに出てくる女性ゲストって、アタマ悪すぎ。(香山リカは別ですが、それでも初回は石地蔵になってたらしい) もっとも、そういう批判が多いのか、最後に出演者の選定には悩んでますなんてコメントがついていましたが。


1998.12.22(火)

ひえぇぇ

 なにげなく【大森望さんのページ】の掲示板を覗いたら、ここのことが出ていてたまげた。
う、うれしいようなこわいような……。
「今日の事件はどうなっているかしらん」とTVをつけたら、ワイドショーに自分の家が映っていた――みたいな〜。 現場中継じゃなくて、映像資料で良かった。
私は小心者なので、聞こえるところからヤジ飛ばすなんてコワイことできませ〜ん>大森様

本棚の整理

本があふれて、本棚に入りきらないので、泣く泣く売り飛ばす本を選んで袋詰めにする。
『コズミック』なんかは、ざっと読んでみて、あまりのオチに顎がはずれそうになったので、即、袋行き。 (これのオチでは定価で買わされて読まされた人間は怒るわな。文章は想像してたよりマトモでしたが、この内容で文章がヘボかったら誰も読まんわ。) マンガ、文庫、あわせて50冊ぐらいを売り飛ばすことに。


1998.12.23(水)

某古本屋へ

昨日整理した本を古本屋にもって行こうとしたところ、夫がその内容を見て抗議。
「これ、読んでいないから、売っちゃだめ。これも。これも」 と、本を抜き取っていってしまう。せっかくまとめた本がぐちゃぐちゃになったので、結局、今日は売るを断念。 しかし、ものすごく読むのが遅い夫が読み終わるのを待っていたら、いつまでたっても、手放せないんだが。

 というわけで、手ぶらで近くの古本屋へ。
夏に場所を移転した、倉庫を改造したみたいな古本屋で、どんどん移転前の本が溢れかえる姿に近付きつつある。 昔ながらの古本屋だが、最近はブックオフの影響か、ちゃんと本を磨くようになった。
あまり分類をしないで配架するせいか、棚の状態は、なんだか混沌としている。短歌雑誌の横に『薔薇族』があったりとか。(笑) とりあえず、以下の本を購入。

名香智子『名香智子 ミステリー名作選集 第3集』(双葉社)
名香智子『名香智子 ミステリー名作選集 第4集』(双葉社)
名香智子『パートナー 1』(小学館 フラワーコミックスワイド版)
名香智子『パートナー 3』(小学館 フラワーコミックスワイド版)
名香智子『パートナー 4』(小学館 フラワーコミックスワイド版)
名香智子『パートナー 5』(小学館 フラワーコミックスワイド版)
ツルゲーネフ『猟人日記』上下(角川文庫 リバイバルコレクション)
『SFマガジン』1989年11月号

名香智子『パートナー』は、2、6〜8を探索中。見つかんなかったら、新刊で買います。

 一応クリスマスのイブイブということで、それなりの物を買って食す。


1998.12.24(木)

臨時採用

 年賀状の版下を作成していたら、電話があった。
お役所から短期アルバイトの臨時採用のお知らせだった。そういえば、ずっと以前にアルバイトの登録のために履歴書を提出しておいたのだった。 1月から3月までの3ヶ月間、フルタイムのお仕事だという。「ワープロ使えますか?」と聞かれたから、そういう仕事なのだろう。 時給は安いが、歩いて行ける場所だし、このご時勢に主婦を事務で雇ってくれるところはあまりないから、と受けることにする。 翌日に面接(というか、仕事の説明というか)があるという。

 で、それからが大変。なにしろ3年もぐーたらと専業主婦をやっていたから、着て行くものがない。 太っちゃって、OL兼業主婦時代の服はほとんど着られないのである。 タンスの中をひっくり返して、着ることができる服を探す。
一日から10時間の自由時間が消えるわけだから(フルタイムで、働くってのはそういうことなんだよねぇ。) 専業主婦モードの時間配分から、兼業主婦モードの時間配分に移行せねばならない。 いままでは、朝、旦那を送り出した後、のんびりインターネットしていたのだが、それもままならなくなる。 自動巡回ソフトを導入せねば。ホームページの更新時間も取れなくなるだろうから、時間があるうちに出来ることはやっておかねばねば……。
とまぁ、気ばかり焦ってなかなか行動に移すまでにはいたらないのであった。
大掃除だってまだなのに〜。

 でもって、懸案になっていた、冷蔵庫の下などを掃除しました。凄かった……。


1998.12.25(金)

アルバイトの面接

 一月からの短期アルバイトの面接に出かける。
といっても、行く先は歩いて行けるところのあるお役所なんである。お仕事は書類の受付と整理らしい。 てっきりワープロ仕事だと思っていたので、ちょっとびっくり。でも、まあいいや。
食堂がないので、お弁当を持ってくるか出前をとってくださいと言われて、ちょっと頭を抱える。

もちつき

 戻ってくると、隣に住んでいる夫の両親と親戚のヒトが餅つき作業をやっていたので、手伝う。一応農家だから、餅つきをするんである。
もち米三斗分を餅にす。3斗というのは、一升の30倍、一合の300倍。ふつーの家庭の電気釜で炊く量の100倍である。 蒸したもち米を餅捏ね機械でこねるわけなんだが、なんせ量がハンパじゃないので、機械は業務用である。
もち米は薪を使って蒸す。量が多いから、電気やガスじゃやってらんないわけ。エネルギー効率からいえば薪をつかうのが一番いいのだ。 丸い石油缶みたいな炉の上にでかい釜を置いて、湯を沸かし、その上にでかい蒸篭を2つ重ねる。薪の火力はたいしたもので、20分ぐらいで蒸ける。
もち米を機械に入れたり、こね上がった餅を出したりするのは、意外にコツがいるので、慣れたヒトたちに任せ(昔の人は力持ち)、 猫の手としてしか役に立たないヨメ(私のことである)は、ひたすら薪くべ係である。
ちょっとばかり煙いが、薪が燃えるのを見ているのは楽しい。なんといか……心が安まる。 イライラしている人間が放火魔になったり、欧米の家の居間に暖炉があったりするのは、多分そういうことと関係があるのだ。

――などど考えながら6時間近く外にいたら、火の側にいたとはいえ、冷えてしまいましてなぁ……。 家帰ってから、ちょっと消化の悪いもの食べたら、腹痛で七転八倒しましたん。

く、くるしかった……。


1998.12.26(土)

服と本を買う

 結局、服を買う。これでは、アルバイト代が軽く飛んでしまうのでは……。

 『SFマガジン』1999年2月号を買う。
特集が50年代SFで、野阿梓と高野史緒が載っているとなったら、分厚くても買わざるを得ない。
石堂藍と香山リカがなぜか同時にフェミニズムネタを扱っているのが謎。


1998.12.27(日)

年賀状

 なんだかしらんが、気忙しい。
大掃除も残ってる。年賀状も書かねばならん。家計簿も締めねばならん。
来年から余暇がなくなるから、その前にメールの整理もしたいし、巡回ソフトの設定もしたい。ホームページのコンテンツの整理もしたい
んがあ〜〜〜〜〜〜っ。

 とパニクりながら、ともかく年賀状作り。毎年プリントゴッコで作成していましたが、今年はプリンタを買ったので、パソコン印字の年賀状です。 版下は Microsoft Wordで作成してあるので、旦那に見せてOKを得る。 けっこううるさく細かいところを修正したがったので、勝手にやらせた。 住所録もデータは必死に入力したので、あとはチェックのみ。ただ問題は、使おうと思っているソフトでは郵便番号が5桁でしか印刷できないこと。 新しく買ったパソコンに入っている住所録なら7桁印字できるのだが、そっちはプレビューができないのよ。
Accessを使って自力印刷できないかと挑戦して挫折し、結局郵便番号は手書きにすることに。な、情けない……。

 夫は「年賀状なんて虚礼だ。廃止してしまえ」という考えらしいけれど、 私にとっては、めったに会えない人たち(ひょっとしたら顔を合わせることは二度とないかも!)の近況を知る唯一の手がかりだから、 止めるわけいかんのよ。細い細い糸でも、そのうちデカイ縁に繋がるかもしれんし。

PostPetのメールログをBecky!に移行する

 PostPet for Windows95 ver.1.12のメールログをBecky!に移行することに成功。
ちょっと邪道ですが、やり方は以下の通り。
・ポスペ用フォルダの”受信フォルダ”内の”受信メール.ppm”を作業用フォルダ(←どこでもいい)にコピー。
・”受信メール.ppm”を”受信メール.txt”にリネーム(別にやらなくてもいいんだけど)
・”受信メール.txt”を秀丸で開く。
・文字列”\n\nReceived:”を”\n==mail==\nReceived:”に全置換。正規表現を使うこと。
 (これで、メールレコードを区切る)
・文字列”X-UIDL:”の次の行に空白行を挿入。(ヘッダ部と本体部の区切りを明確にする)
・”受信メール.txt”を保存。
BkUtilを立ち上げ、「他メールからのインポート」を指定。
・入力形式に「ユーザ指定」とし、入力ファイル名に、”受信メール.txt”を指定し、「OK」ボタンを押す。
・区切り文字列に”==mail==”を指定し、「OK」ボタンを押す。
・変換終了のメッセージが表示されるので、BkUtilを終了させる。
Becky!のImportフォルダにメールデータが格納されているので、任意のフォルダに移動させる。


1998.12.28(月)

中山星香ホームページ

 WWWをさまよっていたら、中山星香さんのホームページ 【ねるまどーるはうす】を発見。
「ブックリスト」の作者コメントには、ファンタジーを描く為に、必死で「VSOP(Very Special One Pattern=ワンパターンな恋愛ネタの少女漫画)」を描いてアンケート上位に食い込み、連載枠をもぎ取った話などなどが書かれています。 私は当時、ファンクラブのメンバーでしたから、その辺の苦労はファンクラブ会誌でよく見聞きしました。 いまや『プリンセス』誌は、「ファンタジー風」ばっかり。「VSOP」をやる方が難しいのでは? 時代ですよね。 (と、思ったらまた学園もの復活のようです。99.01.26)

冷蔵庫の中のミイラ

 これまた懸案の冷蔵庫の中の整理。こういうのは冬場でないとできませんね。
この間、奥のほうにあった「コワイもの」は捨てたんですが、それでもまだありました、コワイもの。 干からびちゃったコンタクトレンズとか……。


1998.12.29(火)

コミケ

 今日明日は、コミケらしいですね。私が最後にコミケに行ったのは9年前。 連続幼女誘拐殺人事件の容疑者が捕まった年。あの年オタクは肩身が狭かった(苦笑)。
てなこと思い出したのは、『SFマガジン』1989年11月号のコラムを読んだからです。

 中山星香『花冠の竜の国 1』(秋田文庫)を購入。
解説が井辻朱美さんです。

ニュルンベルクのマイスタージンガー

 【Das Wunderreich der Nacht】のOKKOさんから、『ブギーポップは笑わない』に出てくる 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」について教えていただきました。 ワーグナーのオペラで、 「ナチ時代、この曲がかかる中、ユダヤ人はガス室に送り込まれたためイスラエルではいまだに上演できない。」んだそうで、 作者はどうもそういう由来まで知っていて使っているような気がしますね。
作中に使われている他の曲も、ぜーたいなんかあるに違いないと思っていたら、やっぱりあったようです。 くわしくは、「活字の海を渡ろう」12月の12月26日付け日記をどうぞ。


1998.12.30(水)

大掃除

 私の辞書では「完璧」という言葉は「不可能」の同義語だが、同居人は完璧主義者なので、うまくおだてて掃除機を持たせる。 その間、私はカーテンの洗濯やら窓拭きやらを行う。

正月食品と本を買う

 正月食品(といっても、おせちが嫌いなので、オードブル用の食品のみ)を買い出しに行き、 ついでに岡野玲子『陰陽師 8』(スコラ)を買う。
 『電撃hp』という雑誌がでていて、上遠野浩平「夜明けのブキーポップ」という短篇が載っていた。 また、ブキーポップですか……。大丈夫かなぁ。シリーズ物に呑まれて才能すり減らさないでくださいねぇ。


1998.12.31(木)

大晦日

 大晦日だというのに、まだまだ大掃除。同居人は自発的に風呂周りの掃除を始める。 一応、数日前に私もてきと〜に掃除したので、「ちゃんと掃除してあるから、それほど汚れてないでしょ! でしょ!?」とアピールしておく。 でもやっぱり完璧主義のヒトが掃除した方がきれいになるのね。しくしく……。

 教育テレビで、『ニャッキスペシャル2』を放映していたので、録画。

 今年も残すところあと数時間です。ええと、これからソバを茹でます。
やり残した企画は多いです。「98年読了本ベスト10」をアップしたかったのですが、来年に繰越し。 「おすすめFT」のリニューアルは結局できなかったし、「千代紙つづり」への新柄追加とメイキングページの作成も来年まわし。 「初心者の為のホームページTIPS」も出来なかった。ページタイトルに画像をつかうならのALT属性ぐらいは指定しろって、書きたかったんだけど……。

 来年の1月から3月までは、フルタイムのアルバイトをするので、多分忙しいです。

 それでは、みなさま、よいお年を!



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