1998年 |
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大原まり子『恐怖のカタチ』(朝日ソノラマ ソノラマ文庫)読了。
処女は恐いぞ〜という話が多かったような気がする。「お守り」とか「シンデレラ・ハルマゲドン」とか。一番すきなのは「ネオテニー」です。
岬兄悟の「SF作家がホラーを書くときは、”がまん”なのだと思う。」という解説が大笑い。
大部分のSF作家(と新本格ミステリー作家)が、小説が下手な理由がここで解明される。(笑)
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トム・ホルト『疾風魔法大戦』(ハヤカワ文庫FT)と森岡浩之『星界の戦旗 II』(ハヤカワ文庫JA)を購入。 前者は、訳者が古沢嘉通氏なので注目していましたが、OKKOさんやうさぎ屋さんが誉めているので、買っても大丈夫だろうと購入。 しかし、1ヶ月に2冊もFTがでるなんて、どうした風の吹き回しでしょう?
森岡浩之『星界の戦旗 II』(ハヤカワ文庫JA)を読み始める。
妹尾ゆふ子『仮面祭』(白泉社 花丸ノベルズ)再読完了。
こういう凝りに凝った入れ子になった構成の話って好きなのだ。文体もきれいでかつ読みやすいし。
(でも「影なる波の唄」の最後の擬古文は、うーん……)
絵を描く人だけあって、イメージも鮮やか。ダンセイニやタニス・リーが好きな方は、「日本のファンタジーなんて〜」と思わずに、まあどうぞ。
NIFTYのFSFのライブラリでも「仮面祭」が読めます。
森岡浩之『星界の戦旗 II』(ハヤカワ文庫JA)読了。面白かった!! このシリーズの中では、一番面白い話でした。
アブリアルの涙というアイテム(?)の扱いが最高ですね。登場人物がイラスト入りで紹介されるのもGOOD。
できれば、アーヴな方々は、全員分やっていただきたかった。毎回、家系図も付けて欲しい。まあ、星界なWWWページで、人物紹介をダウンロードしてプリントアウトすれば済む話かもしれませんが。
流刑惑星の領主副代行にされて騒動に巻き込まれて、ジント君大変。ジント君を気遣って、ラフィールちゃん大変。ラフィールちゃんの要請をうけてスポール様大変――かどうかはわからないけど、少なくともスポール様の参謀長は大変。
スポール様の侠気(「オトコギ」ならぬ「オンナギ」)が、カッコ良かったですね。
あとはメイディーンのおっさんのキャラが立ってた。
ブックオフのおかげで、本に対する価格概念をひっくり返されてしまった私ですが、こういう本なら定価550円を払っても惜しくはないです。満足。
トム・ホルト『疾風魔法大戦』(ハヤカワ文庫FT)読了。これも面白かった。このところFTは好調ですね。(<時の車輪>のグラデーションの背表紙は、相変わらず許せないけど。あんなの絶対定価じゃ買わない。)
悪の魔法使いの王と戦うために現代によみがえったヴァイキングたちが繰り広げるユーモア・ファンタジィ。
モンティ・パイソン(『ホーリー・グレイル』ですね。)とか、映画『バンデットQ』とか、『エリック・ザ・バイキング』とか、そーゆー感じ。(と、固有名詞を並べても知らない人にはわかんないんだけど)
ヒロインの考古学者ヒルディが、エッソ(ガソリンスタンドです)のサービス券を集めて景品をもらうことに熱中しているいじましさが身につまされます。
(作中では「トークン」となっていますが、日本じゃ集めて景品を貰える券のことを、ふつー「サービス券」っていいますよねぇ。)
ヴァイキングたちも個性豊かで魅力的。特にロルフ王がかっこいいです。
敵役の魔法使いの王ですけど、ウィリアムという名前だったらもっと笑えるぞと思ってしまいました。
マジな話、途中まで敵役は絶対ビル・ゲイツがモデルだと思ってました。
綾辻行人『迷路館の殺人』(講談社文庫)読了。
作中作という趣向ですが、文庫版だと効果半減なのが残念。
いくつかのトリックは予想通りでしたが、「えっ!」というシーンもあったので、まずまずというところ。
『十角館の殺人』より文章も上手くなっているらしいし、館シリーズは、このまま読み進んでいってもよいかもしれません。
ゲーム『YAKATA』もやってみたいし。でも定価で買いたいとは思わない。――それを考えると、新刊が出るのを指折り数えてしまう京極夏彦と森博嗣ってすごいぞ。
恩田陸『六番目の小夜子』(新潮社)の改訂版がでたらしいので、本屋に見に行くがやっぱりない。
地方の個人書店は取次ぎから冷遇されるから、多分入ってくるのは1ヶ月後ぐらいでしょう。
下手すると全然入ってこない可能性も……。
『逆襲の〈野獣館〉』はありました。きっとまたとんでもねー話なんだろうなぁ。どうしましょう。
鬼畜な話は実は好きなんだけど、それも鬼畜野郎が因果応報にきっちりやられていればの話。
(単に己の残虐性を正当化したいだけかも〜)
私が、宮部みゆきをダメなのはどうもその点にあるらしいです。 なんであんな奴が生き残るんじゃいっ!とか、ただ殺すなんて生ぬるいっ!とか思っちゃうもんね。 リアルじゃなくたっていいの。因果応報がいいの。だって現実は全然因果応報じゃないんだからね。 せめて小説の中ぐらい、悪い奴はきっちり報いを受けるべきなのよ。だから私は復讐譚って好き。 そういえば、昔はドン・ペンドルトンの<死刑執行人>シリーズ(『マフィアへの挑戦』創元推理文庫から出てました)が好きでした。
ダイエーの中の本屋で恩田陸『六番目の小夜子』(新潮社)ゲット。 この店は経営者が変ったとたん、ミステリーの最新刊だけはきっちり入るようになった。 それ以前は本の整理もろくにできていないような店でしたから、やっぱり経営努力というやつなんでしょう。
夫にパソコンを取られたため、『六番目の小夜子』を読み始める。
恩田陸『六番目の小夜子』(新潮社)読了。うーん、噂通り凄いわぁ。
綾辻行人の解説もいい。まだ小説を読んでいない読者の期待を高め、
小説を読み終わったあとで読むと、この小説がなぜ面白いのかが腑に落ちる。そして、また小説を読み返したくなる。名解説だと思う。
クライマックスの体育館のシーンを読み返していたら、突然床がミシッと音をたてた。
真っ昼間だったけど怖かった。(T_T)
『六番目の小夜子』については、もうすこし詳しく書きたいが、今は乗り気じゃないので、また今度。
さまざまな学園マンガの影響が見て取れるのが面白かった。
(1999.07.08付記)
とりあえず思い付く「小夜子」を挙げておく。
美内すずえ『白い影法師』の小夜子。怖い。
吉田秋生『吉祥天女』の小夜子。ストーリーの原形。
山口小夜子。モデルさんです。
成田美奈子『エイリアン通り』の小夜子。上記の人がモデル。
近くに大型電気店が開店したというので、覗きに行って、ついでにようやくずっと欲しかったアンインストラー(Norton Uninstoll)を買った。
いまのうちに買っておかないとWin95用はなくなってしまう可能性があるし。
うちのマシンはPentium120MHzでHDDは1.6GB(モデムは28.8Kだ)なんていう古いモデルだから、いらないプログラムはさっさと捨てなきゃいけなかったのだ。
いらないソフトをガンガン捨てた。すっきりした。
Windows用のフリーウェアでD-Pixedという256色のペイント系お絵描きソフトがあるのだが、 ダウンロードしたものの使い方がよく分からず、ずっと放って置いた。 で、ソフトの整理のときにちょっといじくってみたところ、GIFファイルの減色セーブが出来ることを発見した。 試みに「千代紙つづり」の背景画像を減色セーブしてみたところ、面白いようにファイルサイズが小さくなる。 もともと使用している色数は少ないのに、使っているHappy Paint98(インプレスの本を買ったらオマケでついていた。いいソフトです)では減色セーブができなくて、 256色でセーブしてたのだ。
結局、全画像をセーブしなおしたら、3Kbyteを超える画像がなくなり、ファイル容量が以前の2/3になった。
ともかく軽くて文字が見やすい背景画像を作るというのがモットーだから、とってもめでたいことである。
このありがたいフリーソフトは、【DOIchan!'s Home Stadium】からダウンロードできます。
オーストラリアの某機関のライブラリから、問い合わせメールの返信(英文!)が届いた。
日記に書くのをころっと忘れていたが、8月22日ごろ、友人に頼まれて送信したメールへの返事だった。どうも先方は夏休みだったので、返事が遅れたらしい。
(結局、友人はメールの返事を待ちきれず、国際電話で用を済ませた)
お礼のメールを書きたいと思ったが、英文なので私の手には負えず、もともとの問い合わせの文章を書いた友人にEメールをFAXし、返信用の文章を折り返しFAXしてもらって、
私が入力してEメール送信するという、ややこしいことをした。
問い合わせメールを送るときも、これと同じ手順でメールを送信したんである。おかげで、マイクロソフトのInternet Mailのスペルチェック機能が意外に使えることを発見した。
(やっぱり自分たちが使う機能は、ちゃんと作るわけだな、Microsoft。)
問い合わせをした友人は、実は大学の教員で、その気になればEメールアドレスも取得できるし、大学の端末だって使える身分なのだが、
やり方が判らなくてまだインターネットできないのだそうな。(パソコンのワープロは使える。)もったいない話ではある。ブラウザの立ち上げ方もわからないらしい。
Eメールアドレスを聞かれるたびに、自分が原始人になったような気分がするそうだ。
WEBを使ってガンガン情報収集をする研究者がいる一方で、こういう人もいるのですね。文学部だと、こういう人も多いみたい。
マーク・ヘルプリン『ウィンターズ・テイル』上(ハヤカワ文庫FT)を読み始める。
100年近く前の冬のニューヨークから始まるちょっと変った物語。「アーバンファンタジー」と呼ばれるものらしい。
このニューヨークは時空を歪ませる白い霧の壁に囲まれた、現実のニューヨーク州とはちょっと違った次元に存在するニューヨーク州。
そこでは、盗賊の男が白馬に乗って空を駆け、不治の病の娘は屋根の上で眠り、百科事典的語彙を持つ老夫人が氷に閉ざされた湖のほとりに住んでいたりする。
登場人物がやたら多くて、あらすじを説明してもあんまり意味がないのは、『リトル・ビッグ』や『火星夜想曲』の場合と同じ。
この物語の魅力はストーリー展開ではないからです。(まあ、先が見えない話ではありますが)
面白いけど、『リトル・ビッグ』と同じく読み手を選ぶ本でしょう。
これが発行された当時の異世界ファンタジーべったりの私が読んだとしたら、多分退屈して途中で投げ出したと思います。
背景画像のファイルサイズを小さくしたところで、面白くなって新柄を作ってみる。作り出すと止まらなくなって、今度は、ページの方を直しだす。 やりだすと止まらない〜。
このところ忙しくて回れなかった読書系ページをネットサーフィンし、気になる作家をチェック。
先ずは、荻原規子。『空色勾玉』はずーっと気になっているのだけれど。
あと、トム・ホランド『真紅の呪縛』(ハヤカワ文庫NV)。吸血鬼物には興味ないのだが、美少女の諜報部員がでてくるらしいとなれば話は別。
梨木香歩『西の魔女が死んだ』(小学館)と『裏庭』(理論社ライブラリー)については、行くとこ行くとこ(ただし管理者は皆女性)感想があって、みんな誉めているて、しかもそれぞれ微妙に読み方が違うのが面白い。
それぞれの実体験がかなり感想に反映するみたいです。
【HELEN'S KINGDOM】のゲームのページを読み、『クーロンズ・ゲート』がとってもほしくなる。
【まんまる】の大浦さんのカード『消えた少年たち』の評には、私がいいたくてうまく言葉にならなかったことが、ちゃんと書かれていた。私と同じようにこの本が嫌いな人がいって安心した(笑)。
林望『音の晩餐』(集英社文庫)を買う。
私は昔からこういう食べ物の作り方が載っているエッセイが好きで、『イギリスはおいしい』や、
石井好子『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』(暮しの手帖社)などは何度読み返したか解らない。
特に何か食べているときに読むと(←行儀悪いけど、この悪癖は子どもの頃から直らない)、どんなまずいものを食べていても、
本の中に出てくるごちそうを食べた気分になるのでお得です。(笑)。
夫に内緒でこっそりとプレステ用ゲーム『クーロンズ・ゲート−九龍風水傳』を買う。 発売された時から気になっていたのだけれど、当時はプレステを持っていなかったので買えなかった。 中古ソフトは、なぜか通常版より初回限定版の方が安い。
九龍城砦には以前から心惹かれていた。どうも私は、二笑亭とかガウディの建築とかヘンな建物が好きらしい。
だから、本家建築探偵の本も篠田真由美の建築探偵の本も好きなのである。
岩波書店から出ていた、九龍城砦の内部を写真解説した大型本は今でも手に入るかなぁ?
(さがせば、ホームページもあるかもしれない)
そういえば、荒俣宏『えびす殺し』には、九龍城砦を舞台にした魅力的な短篇が入っていた。
あの本も手に入れておかなくちゃ。
9月も半ばの今ごろになって、ようやく『ハヤカワ文庫 夏のブックパーティ ブックレット’98』を手に入れる。
東京の本屋をまわった時は、全然見かけなかったのに、隣町の大型書店へ行ったら山のように積まれていた。
取り上げられている本のラインナップは謎。これだけ品切れが多いと、ブックレット作るのも苦労するのでしょうねぇ。
でも巻頭が大森望/京極夏彦/我孫子武丸座談会なので、これだけで大満足。
書下ろしエッセイも桐野夏生と乃南アサで、去年のように「この人誰?」ということもなかったし。
欲をいうなら、水玉蛍之丞さんはレギュラー出演していただきたいです。
ついでに『ハヤカワ文庫解説目録98.7』もゲット。
ボランティアサークルの一員としてチャリティ・バザーに参加。フランクフルト焼いたり、手芸品売ったりしてきました。
その合間に他の店を回り、閉店間際の店から100円でワンピースとブラウスをゲットしたりしました。
でも最大の掘り出し物は、50円で買った清涼院流水『コズミック』(講談社ノベルス)でしょう(笑)。
ブックオフでさえ、50円では売らない。持ち主は、二度と読みたくないと思ったのか?
「え〜、こんなに厚いのに50円でいいんですかぁ〜」といって買ってきましたが、
場所ふさぎであることを考えると、場合によっては30円でも高いかも。(^_^;)
面白がる人は面白がっている(でも、誉めてはいない)ようなので、せめて買った金額分の価値があればと思っています。
あ、50円のワンピースは、家で試着してみたところ太って見える(というより、太ったのが目立つ)のが判明したため、 室内着にすることが決定されました。
昨日の疲れが残っていて体調悪し。でも、『クーロンズ・ゲート』を始めてしまう。
風水師になって、異次元に出現した九龍城砦の中を歩き回るわけですが、電脳世界の汚い迷路がとってもいい感じ。
九龍城砦の狭い路地を再現したJPEGダンジョンは、ほんとに狭く猥雑でちょっとえぐい。
まあ、ゲームは匂いがしないからなんとかなりますが、胃が悪いときは辛いかも。見るだけで吐き気が…(^_^;)
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