更新日: 2005/12/19
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【まいじゃー】さんによると『このライトノベルがすごい!』【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】 の見本誌が出来たそうです。発売予定日は11月25日。
bk1の予約分はおしまいだそうです。でも【bk1】の予約分って来るの遅いからキライ。24時間発送になってから注文したほうが早かったりするし。
買い物カゴにいろいろつっこんで、スタンバっておきます。
このライトノベルがすごい!2005 | |
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『ライトノベル☆めった斬り!(仮)』【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】の表紙も出ましたね。すごく可愛い。(表紙の女の子は「ラメタ」ちゃんという名前をつけて、グッズ展開すればいいのにと思います。個人的にマウスパッドとデフォルメサイズのフィギュア希望)大きめの画像は【大森望】さんのとこにあります。こちらの発売予定日は12月6日。
中身は少々SFファンダム寄りだけど、1960年代〜1970年代生まれの人には楽しめる内容だと思います。内容をチェックする人を募集していたので、立候補して「こんなの一般人にはわかりませーん」とかいろいろ文句をいってみました。変わったかどうかは知りませんが。基本的に年寄りの昔話だから、1980年以降に生まれた若い人に面白いかどうかは微妙。
でも資料的価値はあるはずです。(←作家一覧は私も手伝いました)
『鋼の錬金術師 9』【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】も入荷したらしいけど、どうしよう。多分ご近所にも発売日(22日)に入荷すると思うんで、『Cobalt 12月号』『In・Pocket』と一緒に買ったほうがいいかな。
『ライトノベル完全読本 Vol.2』【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】の情報も出てたのか。
今度はコバルト文庫編集部のインタビューもあるそうなので、とても楽しみ。これも12月上旬発売予定。
須賀しのぶ『暗き神の鎖 後編』イラスト:船戸明里(集英社コバルト文庫 流血女神伝 ,2004年11月,600円, ISBN4-08-600500-X)読了。
カリエがあんなことやこんなことをされているところはさらっと流しているが、それでも十分少女小説の域は越えちゃってるなぁ。
(すんごい拒否反応おこす人がいるんだよね。「こんなものを少女小説文庫に入れておくとはけしからん」とか。)
そのくせ、救出にきた男性軍パートが妙に軽くて笑いをとっているのが、なんとも。コメディリリーフというべきなのか、アンバランスというべきなのか、判断つかない。
この「軽さ」が、つまり「ライトノベル」なんですが。
(私の中では、『創竜伝』と同じくらいにライトノベル。デルフィニアやエフェ&ジリオラよりラノベ度は高い。ほんのちょっとだけど)
カリエはあんまり好きじゃなくて感情移入できないので、いろいろ辛い目にあっても「ふーん」で済んじゃう。
今回はサルベーンとエディアルド、サルベーンとラクリゼの関係が良かったです。
エティカヤは大変そうですが、バルアンは大嫌いなので別にどうでもいいや。
喬林知『今度はマのつく最終兵器!』イラスト:松本テマリ(角川書店 角川ビーンズ文庫 ,2001年10月,460円, ISBN4-04-445202-4)読了。
1巻目よりもギャグのキレがよくて面白い。
軽くて笑えるだけじゃなくて、本当に大切なことはきっちり押さえているし、ときどきすごく光る表現があるのが人気の秘密かな。
噛み過ぎて固くなったガムが、喉につかえて邪魔してるみたいだ。抑えておくべき、やっかいな感情が、飲み下せなくて苦しくなる。(p.127)
ヨザックは小舟のへりに腰を掛けたまま、オレンジ色の髪を掻き上げてはおろしていた。おれの護衛にきたはずの男は、頭のいい動物特有の笑みを浮かべていた。
賢くて強い、けれど優しくない獣の笑みだ。(p.127)
まあ、「やおい」を書いていた/いる人の文章だなと思いますけれども。
以前こんな風に印象的な表現をする人がいたなと思い返してみたら、竹内志麻子がこんな感じでした。(竹内志麻子/岩井志麻子は、本質的に私小説家であんまり少女小説には向いてなかったようですが)
この人もいずれ大人向け小説にいっちゃいそうな気がします。
金原瑞人『大人になれないまま成熟するために 前略。「ぼく」としか言えないオジさんたちへ』(洋泉社 新書y 121 ,2004年10月,777円, ISBN4-89691-856-8)読了。
『ライトノベル☆めった斬り!』のネタ本のひとつかな。
金原瑞人は1954年生まれで私より年上だけれど、割と共感するところは多い。特に団塊の世代への不信感。ちなみに同じように団塊の世代に文句つけてる荷宮和子(もっともこの人はものすごくイタい人だけど)は1963年生まれ。
だいたい、そのあたりの世代が団塊の世代に反感もっているわけか。
ヤングアダルトに対する言及は興味深い。「ヤングアダルト」という言葉と概念がきっちり説明されているのはこの本が最初かも。きちんと抜書きしておかなくちゃ。
あと、各地でさんざんつっこまれているけど、「板橋秀之」って誰さ。「青雲賞」?
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ISBN4-89691-856-8 (ISBN4-89691-85-6)
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『鋼の錬金術師 9』を買ってきました。大佐が、どえらーかっこいいです。っていうか、黒い(笑)。なにもそんなに憎まれ役を買ってでなくても……。今出ている『ガンガン 12月号』とあわせて読むと楽しさ倍増。
エリザベス(仮名)もジャクリーン(仮名)もかっこいいぞ。グレイシアさんも、マリア・ロス少尉も。頭悪そうなアニメの脚本家が考えた女性キャラと違って、原作の女性キャラはみんなかっこいい。
ところで33ページの一番下のコマで銃を構えているのは、若き日の中尉なのだろうか? イシュヴァール戦に従軍してたの? 殲滅戦って6年前でしょ? 中尉、25歳ぐらいに見えたが、実はもっと年上だったのか? それともあれは中尉似の誰か? お兄さんだといいなぁ……と思ったりする。中尉が守りたいのは大佐じゃなくて、お兄さんだったとかいう話だと嬉しいんですが個人的に。
荒川弘は良いほうへ読者の予想を裏切ってくれる人なので、そのあたりも意外な展開があるのではないかと期待。
でもってハガレン同人誌通販の入金もしたりして。
『Cobalt』が見つからなくて、【amazonで注文】しました。なんでそんなに売れるわけ? 表紙のマリみて効果?
鋼の錬金術師 (9) 荒川 弘 スクウェア・エニックス 2004-11-22 売り上げランキング 1 Amazonで詳しく見るby G-Tools |
吉原理恵子『間の楔』(光風社出版 ,1990年10月,1365円, ISBN4-87519-497-8)読了。
『ラめた』の対談に名前が出てきて、ちょっと調べてみたら妙に心引かれる感じがして、『間の楔』は危険かもー、ハマっちゃうかもーと某所でつぶやいていたら、「んじゃ、ハマってください」と送ってくださったかたらいらっしゃいまして(笑)。
描写がハードだと聞いてましたし、知人からも「やおい苦手でいきなり『闇の楔』はハードすぎないか」といわれたりしたので、いささか心配だったんですが、いや困った、全然平気でした。すげ-面白かったです。
縛ったりちょん切ったりする描写もあるので、ひいちゃう人はひいちゃうんでしょうが、私は某作品の二次創作裏サイトでいろいろ読んじゃったんで耐性できてるし、男性向け伝奇バイオレンス系ノベルズには、内容的にも小説的にももっとひどいのがあるし、もともとケッチャムとか『野獣館』とか好きだし……。
でも描写がどうこうよりも、登場人物たちの愛情の歪み具合がとても面白かった。
「やおい」でも「ボーイズラブ」でもなく「JUNE」ですね。
一部の「ボーイズラブ」と違って、男女物への置き換えが不可能なんだけれども(攻めを女性にするというのはアリか? 読者には嫌がられそうだけど)、どれほど実力があろうともセックスという手段でしか上にのぼれないスラムの青年たちの状況が(ある時期までの?)女性の置かれた状況のメタファーでもあるという作品。今はどう読まれているのかな。
初出が1986年のJUNEでちょうど萩尾望都の『マージナル』連載と同時期。関連あるのかな? それとも単なるシンクロニティ? 作者の世代的にも24年組の影響の匂いがしますけどね。キリエとか『トーマ』のアンテっぽい。
で、この方面に詳しい方に質問。
これが気に入ったワタクシは次に何を読めばいいのでしょうか?
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今は文庫版が出ています。
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メールで桑原水菜『炎の蜃気楼』と須賀しのぶ『ブルーブラッド』三部作を薦めていただきました。
私の読書傾向をよくご存知の方なので、手にとりやすいコバルト文庫から選んでくださったのかも。
『炎の蜃気楼』は、ハマってる人も多い作品だし、やっぱり一度は読んでみないといけないでしょうね。というわけで、トライしてみます。
『ブルーブラッド』は、制服エリート軍人物ではなかったかな。「ドロドロ愛憎劇」だそうです。ワタクシの萌えどころをよくおわかりで(笑)。そうなんですよ、男同士の「ドロドロ愛憎劇」が読みたいんですよ、私は。というわけで、これもトライしてみようかと。
鬼畜展開は別に男男でなくてもオッケーなんですが、ドロドロの愛憎劇は男女物でやられると結構キツいので、距離をおいて見られる男男のほうがいいのかなと思いました。
この「距離感」というのが、JUNE/やおい/ボーイズラブを読むときのポイントのような気がしますね。
しかし、なんといいますか、開けてはいけない扉を開けてしまったような……。
早見裕司『愛情世界の聖なる希望 Mr.サイレント 5』イラスト:唯月一(富士見書房 富士見ミステリー文庫,2004年7月,588円, ISBN4-8291-6262-7)読了。
シリーズ5作目にして最終巻。
晋一郎の両親と声を奪った事故の真相が解明され、真理香と晋一郎の微妙な関係が一気に進展します。
二人の仲については、ちょっと唐突すぎるなかな。ラストの手紙がすごくいい雰囲気なんだから、もうちょっとエピソードを重ねていって欲しかったと思うんですが、どうも作者の人が恋愛物が苦手らしくて……もったいない。
1巻目は作者の私怨みたいなものが表に出すぎてイマイチでしたが、2巻目からは持ち直し、全体的には悪くないシリーズだったと思います。
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沖原朋美『桜の下の人魚姫』イラスト:幸田真希 (集英社 コバルト文庫 ,2004年11月,480円, ISBN4-08-600502-6)読了。
女子高生の沙耶は、姉の勤める病院の庭の桜の木の下で、春霞のようにはかなげな少年に出会う。少年の名は彗。彼は将来を嘱望された、若き天才ピアニストだったが……。
2003年度読者大賞受賞作。
表題作は、端正な文章で綴られる初恋の物語。あまりにも人工的にきれいに作り上げられているために、逆に審査員の評価は低かったんですが、こういう作風は新鮮に映ったようで読者にはとても評判がよかったみたいですね。帯にも「あの読者対象受賞作 ついに登場!!」と謳われているぐらいですから。
花郁悠紀子の作品を思わせるという感想を洩らした人がいて、確かにそんな感じ。
マンガだと、物語が人工的に作り上げられていても絵で情感が伝わるんですが、小説だと少しつらいかな。ミステリや幻想小説ならそれでもオッケーなんですが、思春期を描いた小説は少し破綻したところがないと(ジャンル小説として)成立しにくいような気がします。
同時収録されている「月のしらべ 銀のみち」もそうなんだけど、感情がもっと心に響くようになるといいなぁと思います。文章は申し分なくきれいなんだけど、プロットを追うだけで手一杯みたいなところがあって。
描かれているシーンは、本当にきれいなんですけど。
その点、『待つ宵草がほころぶと』[→感想]は恋愛小説としては破綻してるんだけど(そもそも全然ラブストーリーになっていないし)、主人公の心情が伝わってきて、思春期小説として良く出来ていたと思います。
がんばって欲しい作家さんです。
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そういえば、最新号を読んでいなかったっけと読みにいきました。
12月号(11/29配信)から新システムになるそうです。現在配信中の11月号の閲覧は12/28までらしいです。
新井理恵「M 〜エム〜」が少々下品だけど面白かった。身もフタもない話という気がしないでもないですが。やっぱりタダモノじゃないよな、新井理恵。
碧也ぴんく「ガラスの麒麟」も今回は面白かった。
で、目当ての船戸明里「Under the Rose 春の賛歌」ですが、ライナス君登場ですよ! ミス・ブレナンとの初対面でいきなりガンとばして失礼発言! さすが、ライナス! 彼が出てくるといきなり話が動く感じ。やっぱりエドワード・エルリックな感じ(でもエドの方が礼儀正しいです)。
女性への失礼な振る舞いはお父ちゃんが黙っていません。珍しくかっこいいぞ、オヤジ。でもって長兄のアルことアルバート(ああ、だめだー、もう。アルと聞いただけで、顔がにやけるー)も登場してカリスマ性を発揮。ただの女たらしじゃなかったのね。おお、次男坊が笑ってますよっ!
でもって、次男坊とライナスがラテン語で日常会話をっ! うわー、うわー、うわー、萌え死にしそう。
(身悶えしております……身悶えしております……身もだえしております……。しばらくお待ちください)
天然系タラシのオヤジと、カリスマ系タラシの長兄と、ハリポタ似の次男坊とエドワード・エルリック似のライナス、オマケのチビ美少年3人組。いい職場じゃないか、ミス・ブレナン。多少の人間関係の歪みやいびりに負けずに、かんばれ。
みんなが幸せになれるといいなぁ……。
コミックスも出てます。[→紹介]
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『このライトノベルがすごい! 2005』(宝島社 ,2004.12, \725 , ISBN4-7966-4388-5)をパラパラとみる。
けたたましいレイアウトと色使いを別にすれば、そこそこ良く出来ているとは思うけど、釈然としないのはWebアンケートの票の扱い。ものすごく手間かかることさせてといて、協力者アンケートの10/1の重みしかないって、なにそれ? しかも別集計ならともかく合算集計だし。編集部が「目利き」と評価した人以外をわざわざ敵に回すようなやりかただと思うがな、あのアンケート集計は。
ちなみに、事前の問い合わせには協力するって答えたはずなんだけど、あんまり熱心に返信しなかったせいか、私のところには協力者アンケートの依頼メールは来ませんでした。協力者アンケートだったら、『Edge』の順位が上がったはずなのになぁ。
というわけで、年齢的に大人の私が(大人げなくも)面白くなかったりするぐらいなので、年齢的に大人じゃない人はさぞや面白くないだろうねと、思ったりする。
2004/11/28追記:
「目利き」(藁)とみなされなかったのが面白くないんじゃなくて、「目利き」以外の評価はクズ同然といわんばかりの扱いが面白くないということですから。
ジャンル別ガイドは内容チェックに役立ちそうだけど、リスト形式じゃないから使いにくい。
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久々にお出かけ。『The Sneaker』の古いバックナンバーを見つけたのが収穫。
桑原水菜『炎の蜃気楼』と須賀しのぶ『ブルーブラッド』を探したんだけど、コバルトの棚は少ない。ネットで買ったほうが効率よさそう。
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【はてなダイアリー - 読丸電視行:解読「このライトノベルがすごい! 2005」】
「このライトノベルがすごい! 2005」のランキングの分析。
作品票と作家票から、作家に対する書評人(「このラノ2005」がいうところの「目利き」)と一般人との好みの差を割り出すというもの。
いや、すばらしい!
(でも本来「このラノ2005」本誌でこれぐらいの分析がでてくるべきだよね。)
私も自分のこのラノ度を計算してみましょう。
作品ランキングのみに入っている(明らかに一部書評人にのみ人気の)とみなが貴和と清水マリコの値を2.5で計算してみます。
{とみなが貴和(2.5)+須賀しのぶ(2.75)+清水マリコ(2.5)+成田良悟(1.13)+桜庭一樹(3.04)+沖原朋美(1.0)}/6=2.15
うーん、読丸さんとほぼ同じになっちゃいました。重みが出てこない作家をどう取り扱うかで値が変わりますね。
Web上ではなくローカルのドキュメントを対象にしたWiki。排他制御は考慮されていないので、本当にひとり用ですが、メモ用として使うには十分です。
これでプラグインが充実すると申し分ないんですが。
via.【一軒家@メモ帳】→【N@N:ローカル利用もOKなWiki】
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もうすぐ11月も終わりなので、大掃除の準備として1階の外側だけを窓拭き。内側は次回ね。
本の整理も始めたが……だめだ本棚に入りきらない。
ハードカバーを処分するか。でも、マンガも入れるとこがないんだよね。処分しようとすると夫が拾うので、棚の位置が移動するだけで本の数は減らなかったり。
有料版になって閲覧ソフトが変わりました。ファイルをダウンロードする方式になったようです。(ただしWindows専用)
ズーム画面が小さかったり、ページめくりの効果音が耳障りだったりと、機能はイマイチですけどね。前のほうがよかったな。
【GENZO最新号】
12月号はお試しなので完全無料。以後は1号210円だそうです。
紺野キタ「オランジュリー幻想」と船戸明里「Under the Rose 〜春の賛歌〜」がおすすめ。
「Under the Rose 〜春の賛歌〜」は、ミス・ブレナンが少しづつ少年たちのかたくなな心を融かしていきます。ライナスが可愛いっすよ。萌え萌え。
多分一番手ごわいのは次男坊だろうなぁ。どうか、みんな幸せになりますように。
コミックスも出てます。[→紹介]
喬林知『きっとマのつく陽が昇る!』イラスト:松本テマリ(角川書店 角川ビーンズ文庫 ,2002年10月,440円, ISBN4-04-445206-7)読了。
まるマシリーズの5冊目。シマロン編あるいはカロリア編と呼ばれているシリーズの1冊目。4冊続きます。
いつものように真魔国に呼ばれた渋谷有利・職業魔王、だが今回はいつもと様子が違う。出迎えたのは、ひどく切迫した雰囲気のギュンターとコンラッド。ギュンターは追手の矢に倒れ、そしてコンラッドも……。
いままでお笑いモードできていただけに、このシリアス展開は初めて読んだ人にはショックだったでしょうね。でも私はアニメで展開を知ってたからなぁ……。
喬林知『いつかマのつく夕暮れに!』イラスト:松本テマリ(角川書店 角川ビーンズ文庫 ,2003年1月,440円, ISBN4-04-445207-5)読了。
シマロン編2冊目。
なぜか一緒に真魔国に流されてきてしまったムラケンこと村田健と一緒に、臣下たちとも切りはなされて、魔族と敵対する人間たちの国シマロンを横断することになってしまった渋谷有利。
アニメとはずいぶんと展開が違います。ヒューブことゲーゲンヒューバーはここで出てくるんですね。
フリン・ギルビットのキャラもアニメとは印象が違います。アニメよりも狡くて一途で悪女になろうとしてなりきれない弱さをもった複雑な女性って感じがします。もっともその複雑なキャラ設定が成功しているとはいえないんだけど。アニメのほうは、いい人っぽくて印象が薄い。
ムラケンの「前にも一緒に旅をしたよね」(p.166)に萌えますね。
喬林 知『天にマのつく雪が舞う!』イラスト:松本テマリ(角川書店 角川ビーンズ文庫 ,2003.6, \480, ISBN4-04-445208-3)読了。
ようやくアニメを追い越しました。やっぱり展開を知らないほうが楽しめます。
萌えどころの多い巻でありました。
三男×ユーリには全然萌えませんでしたが、大賢者サマと魔王サマの再会シーンに萌え萌えでございますよ。頭のいい少年カップルというのは、どうやらワタクシの萌えツボだったようです。ユーリは知識はともかく人間として(魔王だけど)賢い。ヴォルフラムって「わがままプー(プーはプリンスの略)」でバカっぽいから全然好みじゃない。大賢者サマはビジュアル的にも好み(笑)。
で、「やっぱり主従関係より友情以上の対等の関係のが萌えるよねー」と思っていたんですが、すみません、ラストの「あの人」の登場でその考えがひっくり返ってしまいました。
ひょっとして「フ女子のハートを鷲掴み」って、この展開のこと?
「ありますよ……残念ながらこれは……あなたを(以下略)」とか凄いこといっちゃってるし。
いや、よく考えたら「あの人」って見かけより年食ってるから、そういうこともあったんだけど、また誤解を招くような言い方を。アニメでこの台詞は出てくるでしょうか。公共の電波(それもNHK)にのせちゃっていいのか? あー、でも聞きたい。
喬林 知『地にはマのつく星が降る!』イラスト:松本テマリ(角川書店 角川ビーンズ文庫 ,2003.7, \460, ISBN4-04-445209-1)読了。
いろいろと怒涛の展開のカロリア編最終巻。
相変わらずユーリもてもて。もっとも本命になりそうな二人には振られた(?)けどな。
スザナ・ジュリアとコンラッドとの関係もそうなんだけど、意地でも恋愛には持ち込ませないという作者の強い意志が感じられるシリーズですな。おおぴっらに愛を語れるのは海千山千の最強魔女(のひとりの)ツェリ様とお笑い担当のギュンターだけというのがなんとも。
恋愛対象になりそうな人は恋愛じゃなくてもう少し別の結びつきを与えられてる。主従関係だったり、時代を超えたパートナーだったり、立場を同じくする同志だったり。「愛」とか「恋」とかそういう手垢のついた関係にするのが厭なんだろうなという気がします。
作者の喬林知の詳しいプロフィールは公表されていないようですが、ガンダムネタとかギャクの古さ(?)とかジェンダー観から考えて、1964〜1968年生まれじゃないかな。
ガンダムネタは出てきても、ヤマトネタが出てこないので、それ以前の生まれとは思えない(笑)。それ以後の生まれにしては、軽さが足りない。
同人誌活動は長くて、作中に使われたギャグの多くは徹夜で編集してるときのバカ話がモトネタ……みたいな感じ。(なんというか、あの手のだじゃれには既視感があるんで……)
続きが
『めざせマのつく海の果て!』【bk1/amazon/boople/Yahoo!】
『これがマのつく第一歩!』【bk1/amazon/boople/Yahoo!】
外伝が
『閣下とマのつくトサ日記!?』【bk1/amazon/boople/Yahoo!】
『お嬢様とは仮の姿!』【bk1/amazon/boople/Yahoo!】
『息子はマのつく自由業!?』【bk1/amazon/boople/Yahoo!】
ご近所の本屋にあったかな。あるだけ買ってこよう。
既刊を全部読んだら、おすすめ用まとめページを作ろうと思います。
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東佐紀『ネザーワールド ロビン』イラスト:唖采弦二(集英社 集英社スーパーダッシュ文庫 ,2004年9月,620円, ISBN4-08-630207-1)読了。
地下案内人のロビンは、研究所から脱走したできそこないのキメラだという少女・フローラを拾う。フローラは、どこにいるかもわからない「かれ」を探しているという。少女に自分の境遇を重ねたロビンは、旅に同行するが……。
地下世界ネザーワールドの設定は魅力的だし、作者の思い入れの強い地下鉄クィーンもかっこいいんだけど、肝心の主人公とヒロインのキャラが弱い。
まあ、ロビンはかっこかわいいけど、規定通りという感じ。ヒロインの方はいうと、「なにもできないんだけど実は秘めた力をもっていて、かわいくて頑固で一途なので迷惑かけられても周囲が放っておけなくて助けちゃう」という私の大嫌いなタイプなので、ものすごく点が辛くなります。おまけにレーベルの要求なのか、これまた私の苦手なデフォルメの激しい敵キャラが出てくるし……。
というわけで評価は微妙。この人はスーパーダッシュじゃなくて、MF文庫Jとかファミ通文庫あたりのレーベルのほうが似合いそうだけど。
スーパーダッシュはレーベル色がいまいち好きになれません。編集が「ハーレム出しときゃ満足だろ」と思ってるような気がする。ウルトラジャンプを読むような層がメインターゲットだから仕方ないんだろうけど。
イラストの唖采弦二には、文句なし。すばらしい。今後の活躍を期待。
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有里 (Alisato Akemi)