1997年〜1999年・2000年
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嬉しい本が2冊とどく。どちらもおすすめファンタジー。感想は後日。
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私の欲しい本は、ブックオフにはないのです。でもうちの近所の新刊書店にもないのだな。
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新宿でロシア料理を食べて、Bさんのお誕生日を祝う会――でも翌24日が誕生日の私も便乗してお祝いしてもらっちゃいました。
プレゼントまでいただいてしまって恐縮です。あのお店の品は好きで、ときどき自分で買ったりしていたので、とても嬉しい。みなさま本当にありがとう。読みたかった本までいただいてしまって、ラッキー。
【ロシア料理 マトリョーシカ 新宿ミロード店】→ 西武 → MaMa's Diner
出席者はおひさしぶりの 青木みやさん、ニムさん、ヒラマドさん、青月にじむさん、おおたさんと初対面のOさん、Y田さん、Tさん、秋さん、Bさん、Y山さん。
話した内容は……ひみつ。みなさまがどれだけ劣悪な条件でお仕事してるか(*1)は分かりました。
ガンガン言いたいこと言ったけど、私が言うような問題点自体はみなさん把握してるんですね。でも把握してるだけじゃなく、改善されないと困るので、これからも言い続けるでしょうけど。
久々にいろいろしゃべれて楽しゅうございました。
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私の誕生日でした。いくつになったかは秘密。
お祝いに食事をしにいって、よせばいいのにこの御時世に「ビーフシチュー」なぞを食べてしまいました、ワタクシ。それも牛タンミックス。美味しゅうございました。
(でも帰ってきて、ニクコップンのページを見てちょっと鬱に……。食事に行く前に読むべきだったか。でも、プリオンに当たって脳がスポンジになる確率は、間接喫煙で肺ガンになる確率よりは低いと思う。)
(以下、行き方のメモ。
125号から砂浜公園入口からグリーンラインで関館工業団地入口左折して下野殿の次のセブンイレブンを右折したけど、もしかしたらライブラインとグリーンラインを通ったほうが早かったか?)
ヨーカードに飛び込んで、ケーキを買って靴を買った。私の誕生日のはずなのに、なぜか夫の買物の方が多い。
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『オルガニスト』『サラシナ』『タッシンダ』『イノセント・サマー 骨董屋店長事件簿』 を読了したので、感想を書かねば。今はそういう気分ではないので。
三連休で家事をサボっていたので、気合を入れて掃除洗濯……ってゆーか、「不明の牛3頭 既に昨年までに埼玉県内で食肉処理」(*1)なんていう記事を読んで、暗ーーくなっちゃったので、身体を動かして気を紛らわせていたのであった。
埼玉県は無実の業者にO−157感染の濡れ衣を着せて、その償いに職員がせっせとハムを食わせられたという過去があるので、肉の流通先が分かっていたとしても発表しないだろうと思う。食われた肉は元には戻らないわけだし……。
スーパーには牛肉が山のように売れ残っていた。私も自分で料理するんだったら買わない。この状況では、食べても美味しい気がしないだろうしね。
ただでさえ景気が悪いというのに、焼肉屋さんが気の毒なりよ。
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【サイト内の検索にGoogle.comを使う方法】
【十夜】さんの9/24の日記を読んで、真似して[トップページ]と[aboutページ]にサイト内検索をつけてみた。
私の場合サイトが3個所もあるので、めんどうです。特にジオはキーワードが一個だけだと別の人のリンクページもヒットしてしまうので、alisato と 有里 の二つを指定。
ソースはこんな感じ。
(2001/10/07追記:xtml対応のソースだったので、html用に書き換えました。)
<form action="http://www.google.com/search">
<small><b>サイト内検索</b></small><br>
<input type="hidden" name="hl" value="ja">
<input type="hidden" name="q" size="10" maxlength="256" value="alisato">
<input type="hidden" name="q" size="10" maxlength="256" value="有里">
<input type="text" name="q" size="25" maxlength="256" value=""><br>
<select size=1 name="as_sitesearch"> <OPTION selected
value="www2r.biglobe.ne.jp">ありさとの蔵</OPTION><OPTION
value="member.nifty.ne.jp" >別倉 </OPTION><OPTION
value="www.geocities.co.jp">ジオ倉 </OPTION></select>
<input type="submit" name="btnG" value="検索" /><br>
powered by <a href="http://www.google.com/">Google</a>
</form>
Google使っているので、新しいページは検索できませんが、まあ無いよりはマシかと。
山之口 洋『オルガニスト』 (新潮社 新潮文庫,2001.9,\552+税)読了。
音大助教授のテオが手に入れた、ハンス・ライニヒという天才オルガニストの録音ミニディスク。ライニヒの演奏はテオのかつての親友で、九年前に事故で半身不随となりオルガニストとしての将来を絶たれたヨーゼフの演奏を思い起こさせた。果たしてライニヒは、ヨーゼフなのか?
第10回日本ファンタジーノベル大賞受賞作の文庫化。文庫化にあたり大幅に改訂を施したとのことで、筋は変わらないものの、三人称だったものが、テオドールの一人称に変わり、いくつかの表現も変えられている。
ハードカバー版で私がひっかかった点[→感想]は、ほとんど書き直されていたので、すんなりと物語に没入することができた。(*1)
瀬名秀明の解説にもあるように、一人称に書き換えられたことによって、「ミステリー仕立てのサイエンスファンタジー小説」(私は最初この作品をそう読んだ)や「音楽小説」というよりは、「青春小説」としての面がよりはっきりしてきた。
この作品はテオとヨーゼフとマリーアという音楽を中心に結ばれた3人のあやういところでバランスをとっていた三角関係の物語であったのだ。そして三角形の頂点は、女性のマリーアではなく、ヨーゼフだったり、テオだったりする。
萩尾望都の作品に似てると思う。たとえば『十年目の鞠絵』や『マージナル』のゴーとイワンとアーリンの関係に。
作者自身が某掲示板で登場人物のイメージに萩尾望都のキャラクターを挙げているから、なんらかの影響を受けているのは間違いないだろう。なにしろ名前からしてテオドール(*2)・ヴェルナー(*3)なのだから。(でもハードカバー版を読んだときは全然気がつかなかった)
というわけで、ハードカバーもっている人も買うべし。
表紙が怖いという人もいるけれど、建石修志画伯なんだからーそんなに嫌わないでー。
蛇足。萩尾望都キャラによる漫画版『オルガニスト』案
テオ……オスカーの入っているイアン
ヨーゼフ……ユーリとエーリックをブレンドしたジェルミ
マリーア……ナディア
音楽雑誌記者……ゴー博士
ラインベルガー教授……ペーブマン
あとのキャラは選定中
購入ガイド
ISBN4-10-101421-3 【amazon】 【bk1】
若杉 桂『イノセント・サマー 骨董屋店長事件簿』 (白泉社 白泉社My文庫,2001.9,\600+税)読了。
骨董店とアパートの管理する大学生・向坂伊吹は、知人の編集者から失踪した人気ミステリー作家の野々村麻子の追跡を依頼され、骨董店の店長とともに調査を開始するが……。
ある種のライトノベルの典型ともいえる文体で書かれたミステリー風ノベル。登場人物の行動と会話だけが書かれていて具体的な描写がほとんどない。たとえば、探偵役の骨董屋店長の「薄暗く古ぼけたアパートの一室」の様子。「狩野の狭い部屋を埋め尽くすのは、骨董関係の蔵書とパソコン、それから彼が集めているのだというアンティークのたぐいだった。」描写はこれだけ。洋室なのか和室なのかすらわからない。キャビネットがあるらしいが、それがどんなものなのかの描写は一切なし。ダイニングは雑然としているらしいが、そのダイニングってどこにあるのだろう?
オノマトペだけは豊富。「がばっと起き上がり」「ちょこんと正座し」「ふうっとため息を吐き」、人が「どすっ」と落ちてきて「ごつん、と尾てい骨が鈍い音を立てる」。
何に近いかといえば、マンガの絵コンテあるいはシナリオだ。「ライトノベル文体」を考察するための興味深いサンプルかもしれない。(ちなみに通常のファンタジー系ライトノベルはこれよりはもう少し描写が多い)
プロット自体は悪くない。漫画化が前提の作品なのか?
購入ガイド
ISBN4-592-85005-X【amazon】 【bk1(02063148)】
波津彬子「クレア嬢のお相手」掲載。
イラスト集『彩織り幻想―多宝格―」の予約申込書もついてます。
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ダンベル体操の日なのだけれど、腰が痛いので休む。
庭で草取りしていた姑と話をしていて気分が悪くなる。
頭痛と肩凝りがひどくなる。精神的なものか、気候的なものかは不明。多分両方だろう。
柴田よしき『ふたたびの虹』、パコ・アンダーヒル『なぜこの店で買ってしまうのか』、中井 紀夫『イルカと私が歩く街』読了。
『ふたたびの虹』は、ワタクシ的本年度ベスト10入り間違いなしの傑作。詳しく知りたい人は、【青木みや】さんの【おすすめ! 柴田よしき特集】を見るべし。
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眼精疲労で頭痛肩凝り。
【おおた】さんの【贋bk1】や【ふじー】さんの【bbk】に触発されて作ってみました。まーったく、頭イタイってのに何やってんでしょ、私は。
レイアウトは変わらなくて、あのネストだらけのTABLEを整理しただけだけど、すっきりしたぞ、ザマアミロ!!
ジオシティに置いてあるので、画像のいくつかはダミーになっています。
【にせbk1】
徳田 央生『フェイク! 有村央生のアート事件ファイル』 (白泉社 白泉社My文庫,2001.9,\657+税)読了。
ロンドンで同性の恋人ともに暮らす大学院生・有村央生(ありむらひろお)は、ティツィアーノの「花の女神」を購入している親友の美術館員ガイに同行してオークションに出席する。「花の女神」を一目みた央生はその絵に言い知れぬ不快感を感じ、今にも競り勝とうとしているガイに叫ぶ。「ガイ、買うな! あの絵は偽物だ!!」
ティーンズノベルとしてでなく、通常の小説としても、そこそこ読めるアート・ミステリー。せっかく外国を舞台にしているのなら、もうちょいと外国っぽい雰囲気が出てもいいとは思うんですけれど、そのあたりはイマイチ。
主人公とその恋人がやたらとラブラフしてますが、アーロン・エルキンズの骨探偵だって愛妻といちゃついていたことを考えれば、まだまだ可愛いもんでしょう。
脇役の冴えない中年のエヴァンズ刑事萌え〜。あのおっさんがまた出てくるなら、続き買ってもいいかも。
購入ガイド
ISBN4-592-85004-1【amazon】 【bk1(02063147)】
ただのビジネス書かと思ったら、さにあらず。文化人類学的(?)フィールドワークによってショッピングを調査し分析する、まさに「ショッピングの科学」の方法とそこから生まれた調査報告の本だった。面白ーい。なるほど、だから早川書房から出ているのか。
アメリカの店を調査対象としているので、いくつかの考察は日本とは事情が違っているのではないかと思える点もあるけれど、それでも小売店に勤めている人は必読。
特に以下の引用をよーく読んで欲しい
(引用開始)
カゴは店内全体に、買い物客が必要としそうな場所にはどこにでも分散させておくことだ。(p.71)
(引用終了)
ほんと、お願い。(特にブックオフの人)
それからここも読め!
(引用開始)
選べるものなら、人は気にかけてくれる相手から買うだろう。
(p.116)「買物客のニーズに応じる柔軟性」
(引用終了)
購入ガイド
ISBN4-15-208335-2【amazon】 【bk1(01991847)】
中井 紀夫『イルカと私が歩く街』 (エニックス EX novels,2001.10,\800+税)読了。
OLの美知留が会社から帰宅すると、ロボットの足をつけたクウィーキーというイルカが家に来ていた。釣りにいって海でおぼれかけた父親が、命の恩人のイルカに娘を嫁にやってもいいといったらしい。
都会を舞台にしたメルヘン・ファンタジーとでもいえばよいのでしょうか。イルカが陸にあがってしゃべろうが、ロボット足をつけて歩こうが、あんまり動じない人たちのいる世界なのですよ。うーん。
主人公の周囲の人間の男が馬鹿ばっかー。父親はアホだし、恋人は定職にも就かず甘ったれているだけのダメ男で、マジメで努力家のイルカのクウィーキーに惹かれるのも無理はないとは思うものの、あんたらの「結婚」には「生殖行為」は含まれていないのデスカ? という疑問がひっかかってて……。うーん。
いや、いいんですけどね、それならそれで。でもそれだったら「結婚」じゃなくて「パートナー」とかそういう呼び方にしてくれればいいのにとか、イルカじゃなくてイルカ型宇宙人だったらオッケーだったのにとか思ってしまいましたよ。
現実の常識から一歩踏み出すための手続きになる事柄が書かれていないので、アタマがこの話を受け入れるように切り替わらないんですよね。いい話なんだけど……。
購入ガイド
ISBN4-7575-0510-8【amazon】 【bk1(02070741)】
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芝田 勝茂/佐竹 美保絵『サラシナ』 (あかね書房, 2001.9,\1,400+税)
ガーデニングにこっている母の反対を押しきってひょうたんを育ててていた中学生のサキは、誤って大切な苗の茎を切り落としてしまう。意気消沈するサキだが彼女の夢の中でひょうたんは育ちつづける。実ったひょうたんを手にサキは空を飛び、古代の国でひとりの青年に出会う……。
芝田 勝茂の3年ぶりの長編。古代へのタイムスリップファンタジーですが、プロローグでいきなり「ある種夢オチ」宣言であります。いきなりこれをやる話も珍しいが、この設定を受け入れられない読者はどのみち最後まで話についてこれられないのは確実だから、この戦術は正しい。
さて、このプロローグを受け入れた読者の前に現われるのは、なんとなんと女の子の一人称文体。それも「元・少女」の私が読んでもほとんど違和感がない。これにはびっくり。
少女サキは、ひょうたんを掴んで白い霧の中を飛ぶ。その描写の中で、読者の意識はすんなりとサキの中に「降りる」。この「降りる」というのは「神降ろし」という言葉で使われているような「その身にのりうつらせること」。サキの意識に同化した読者は、古代日本の美しい多摩川へと降り立ち、ひとりの青年・不破麻呂と出会う。酒を酌み交わし、踊る。恋をする。だが夢は覚め、サキは現代へと戻される。
まだまだ導入部である。夏休み、不破麻呂への恋心をつのらせたサキは、ある場所であのひょうたんを見つける。そして降り注ぐ蝉の声が銀の糸に変わる中、ふたたび古代へと向かう。しかし今度はサキとの意識をほとんど失ったまま、天皇家の姫として、目覚めるのだ。おいおい、不破麻呂はどうなった?
大丈夫、ちゃんと出てきます。
予定調和なんかぶっとばし暴走する物語をタイムファンタジーの型に力技で押し込めた、という感じ。はちきれそうになっている部分もあって、なんだか歪つですが、それが芝田勝茂作品の持ち味なので仕方がない。
天皇家の姫にはもうすこし雅な話し方をして欲しかったとか、四の姫がどういう存在だったかが釈然としないとか、ひっかかる点はいくつかあるのだけれど、美しい古代の多摩川や酒壷の中でゆれる直柄のひさごや蝉の声が銀の糸になって降り注ぐイメージや記憶の巻物のイメージ(ラスト近く、サキとしての意識が戻ってくるシーンが凄い)で胸がいっぱいになってしまったので、細かいことはどうでもいいや。
児童文学ファンタジー読みの間で密かにささやかれている噂「佐竹美保が挿し絵を描いている本は面白い」が今回も外れなかったのは嬉しい。
萩原規子『これは王国のかぎ』が好きな人、あるいは懐かしの『ドーム郡ものがたり』が忘れられない人には超おすすめ。
私のような「元・少女」だけでなく現役の中学生・高校生に読んでもらいたいので、図書館員の人、蔵書にいれてくださーい。中学生の女の子が図書館で借りて忘れられなくてお小遣いをためて買う――というような読まれかたをしたらステキなんだけど。
購入ガイド
ISBN4-251-06655-3 【amazon】 【bk1】
柴田 よしき『ふたたびの虹』 (祥伝社 ,2001.9,\1,700+税)。
東京のオフィス街の片隅にある小料理屋「ばんざい屋」を舞台にした連作短編集。
人が殺される事件も起こるのだけれど、悲しみの中救われる人もいる。
季節感あふれる京都の庶民のおかず「おばんざい」の描写、女将と客とのさりげないやりとり、小道具として使われる古雑貨の数々……。巧いなぁと思う。
柴田よしきの作品は『RIKO―女神の永遠―』と『炎都』しか読んでいなくて力技の人という印象が強かったのだけれど、短編は非常に濃やかな作品を書く人なのだな。「ふたたびの虹」で描かれた女将の過去の「理不尽さ」が、いかにも『RIKO』の柴田よしきらしいが。
じんわりと暖かくなる作品集。超おすすめ。
購入ガイド
ISBN4-396-63198-7 【amazon】 【bk1(02067943)】
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