2000年5月 ( 上旬 / 中旬 / 下旬 )[前月] [次月] | ||||||||||||||||||||||||||||||
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お買い物。靴とかバッグとか。ともかく軽いバッグを探していたのだが、旅行用品店でナイロン製のを見つけて購入。ゴールデンウィーク後で客が少ないせいか、店員に最敬礼されちゃいましたよ。
<ファンタジーの森>の以下の本が残っているのを発見。
寺田とものり『エンジェルスリンガー』
大野香織子 『翠天回帰』上下
飯田雪子 『リアライン』
妹尾ゆふ子 『魔法の庭3 地上の曲』
久美沙織 『ドラゴンファームのこどもたち』上下
『リアライン』と『魔法の庭3 地上の曲』を購入。送料サービス(本代だけください)でお譲りしますので、欲しい方はメールしてください。
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【みのうら】さんへ。
>ただ、その温度をSFセミナーに期待するな&持ち込むなって話だったと思ってたんですが……。
失礼しました。私はどうも一段階すっとばしていたようです。SFセミナーについての結論がまだでしたね。
SFセミナーに関しては、「その温度をSFセミナーに期待するな&持ち込むな」で構わないですよ。事前にそれがもっとはっきり分かっていれば、もっとよかったと思いますけど。WEB上の表の情報だけでは温度差までは、あまりわからなかったです。(コンタクト・ジャパンがえらく熱いってのは分かったんですけどね。)そういうのは、2CHのような匿名ボードあたりを見ないと分からないのかもしれません。
今年参加していたDASACON系の人は、十分身にしみたでしょうから、来年も今年と同じように振る舞うことはないだろうと思います。他人のことは断言はできないけど。温度を上げるか、低温だけど目立たないようにふるまうか、参加しないか、やり方は各自で選ぶでしょう。
ということで、私のSFセミナーに関しての話題は終わりです。
DASACONについては、どうも実態が小浜さんや野尻さんやギャラリーの人たちに伝わっていない(もともとほとんど説明していないから伝わるもなにもないんだけど)のが、この騒動の遠因にあるような気がするので、私に出来る範囲での説明を試みています。部分的な情報が突出して広範囲に伝わっている状態では、もう「来れば分かる」とか「DASACONだから」という説明では済まない(むしろ反感を招いてしまう)と思うからです。
あとDASACONのノリに対する率直なご意見はあまりに率直すぎて苦笑するしかないですが、こういう意見を悪意なしに面と向かっていってもらえたことに、DASACONスタッフは感謝すべきだと思いますね。(結論をどう出すにせよ、ちゃんと正面から受け止めるべし)
私自身は、DASACONのノリに反応する回路そのものがないらしくて、まあ別にいいんじゃないという感じです。あ、でも実務レベルでの不手際を「DASACONだから」で済ますような真似だけはしないでね。> ださスタッフ。
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波津彬子彬子ページの更新を行う。作品数が増えてきたので、索引が必要だと思われる。
三雲岳斗『M.G.H.』(『SFJapan』掲載)読了。
第1回日本SF新人賞受賞作。
宇宙ステーション内で起こった不可思議な事件。無重力空間で墜落死したとしか思えない死体が見つかったのだ。 血のつながらない従姉妹の森鷹舞衣(もりたかまい)に誘われ、「偽装結婚」して旅行会社のキャンペーンで宇宙ステーションに滞在していた鷲見崎凌(すみさきりょう)はこの事件の謎を解明する。
森博嗣みたいだという評判だったので、読んでみました。確かにSFっていうよりSFミステリだし、キャラクターが犀川&萌絵シリーズを思わせるところがありますね。ただ森博嗣作品よりも女の子のキャラがステレオタイプなので、決め台詞のところで何をいうか分かっちゃったり……。
無重力空間での生活がどんなものかとか、リアルにわかりやすくて良かったです。理論萌え(?)の人には物が足りないのかもしれないけど、理論説明が出てくると読み飛ばしちゃう私としては、理論を描写に変換してくれた方が嬉しい。
「ミラーワールド」と呼ばれるコンピューターネットワーク世界が、もっと現実世界にからんできたらよかったんじゃないかと思います。続編が書かれるとしたら、そういう話になるのかな。しっかりシリーズ物に出来そうな形になってますね。
森博嗣の『すべてがFになる』が好きな人は読んでみるとよいのでは。
これがSFかっていうと異論が出そうだけど、これがOKなら、ここからアシモフのロボットシリーズや『鋼鉄都市』へ読み進むのはさほど困難なことじゃないし。
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ゼラズニイの真世界シリーズ(『アンバーの九王子』他)が揃ったので、読み始める。面白いんだけど、3巻の途中で登場人物の誰が誰だか区別つかなくなってしまった。 こういう本こそキャラクター設定図が必要なんだよっ!(涙)
仕方がないので最初に戻って、キャラクター設定図を自分で描きなぐって、読み直し。どっかにアンバー・トランプの画像が置いてあるサイトとかないですかー?
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最近は、『ハンニバル』で検索してくる方が多いのである。
【ねたばればれ掲示板】では、ペルセフォネ神話と豚の意外な関係が明らかに。気になる方は、GO!
昨夜、波津彬子ページを更新してFTPしたところ、新規に作成した索引ファイルがアップロードできませんでした。アップロードしても壊れちゃって300バイトくらいしか残らないのです。い、いったい何がっ!? 焦りまくって原因を究明。どうやらホスト側の容量オーバーで新規ファイルが登録できないことがわかったのですが、余分なファイルを削除してアップロードを成功させようと操作ししているうちに、その壊れたファイルを元のファイルの上に上書きしてしまいました! ぎゃーーーーーっ!
しかもなんという間の悪さでありましょう、パニクッている真っ最中に旦那が帰宅してしまったのです。ハラペコの状態で。「ちょっと待っててーっ!!」と叫んで、バックアップファイルを捜し出し、復旧させたのはいいのですが……。
「亭主よりファイルを優先するとはなにごとぢゃ」と、旦那はオカンムリで、今朝もむっつりして出勤していきました。 だってさぁ、一刻も早く復旧したいとおもうぢゃない……
確かにファイルは複製してバックアップできても、旦那は複製できませんわな。ということで、ネット主婦の皆様はワタクシの轍を踏まぬようお気を付けください。
容量オーバーのに関しては、最大の原因だった工事中のコバルト文庫リストをホストから削除して、ついでに年間ベストのファイルをジオ倉に移しました。しかしなぁ、ほとんどテキストオンリーのページなのに、なんでこんなに容量喰うのかな。日記ページだけで2メガあるんですよ。
ロジャー・ゼラズニイ 《真世界(アンバー)シリーズ》『アンバーの九王子』『アヴァロンの銃』『ユニコーンの徴』『オベロンの手』『混沌の宮廷』(ハヤカワ文庫SF)を読了。
面白かった! 1巻のあとがきによれば、最初の2冊の評価はあまり高くなく、後の3冊は傑作といわれていると書いてありましたが、確かに3巻後半のティルナ・ノグスのシーンのあたりから、どんどん内容が緊密になってきて、最終的には美しいパターンを織り出す物語になっているのです。特に5巻目は神話性が高くて、幻想文学読みにもおすすめ。
お話は、家族陰謀劇です。アンバーという世界があって、そこの空位になった王座を狙って9人の王子が争っているんですな。アンバーは「唯一の真世界」で、それ以外に「影」と呼ばれるパラレルワールド(地球もそのひとつ)が無数に存在しているんですな。アンバーの王族はそのパラレルワールドをある方法(地獄騎行(ヘルライド)と呼ばれる)で自由に行き来できます。
敵の策謀によって記憶を消されて「影」である地球に追放されていた王子コーウェンは、交通事故を契機に少しづつ記憶を取り戻し、アンバーへ向かう……というのが、1巻の半分。
兄弟姉妹が入れ替わり立ち替わり現れて、敵になったり味方になったりとややこしい。皆さん長生きだし、パラレルワールドによっては時間の流れが違うので、いきなり子孫がでてきちゃったりもするし。
やたらと登場人物が多い(生きている王子が9人、王女が4人、その他の重要人物が6人)ので、誰が誰だかわからなくなる可能性があるので、1巻44ページからのアンバーの王族トランプの描写シーンには、付箋を貼っていつでも参照できるようにしておくと吉。ほんとは、設定画が口絵についているといいんですけどね。ライトノベル系小説みたいに。
で、私が探していたアンバー・トランプの画像は、ある方からいただきました。(イメージぴったり!)トランプのイメージがあるのとないのとでは、面白さが全然違いますね。
池上永一『レキオス』(文藝春秋社)をリクエスト。
しかしこの名前、覚えにくいぞ。「レギオン?」「それは怪獣」「レクサス?」「それは車。日本でウィンダム」とか、ひとりボケツッコミをやっているうちに、どれが正しいんだかわかんなくなってしまう。
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高野史緒『ウィーン薔薇の騎士物語 2 血の婚礼』(中央公論社 C★NOVELS,\857+税)読了。
19世紀末のウィーンを舞台に、人気オーケストラ、ジルバーマン楽団の団員たちの活躍(?)を描くシリーズの第二弾。前回はお笑いスパイ物でしたが、今回はお耽美吸血鬼物。
ジルバーマン楽団のヴァイオリニスト・フランツがソロデビューを果たした舞踏会で、ひとりの令嬢の命が失われた。フランツの演奏した曲は死を呼ぶ舞踏曲なのか? 世紀末のウィーンに吸血鬼の影が忍び寄る……。
ってなお話。いきなりお耽美なシーンで幕が上がって、どうなることかと思いましたが、コメディよりもお耽美の方がこの作者には合っているようです。こっちの路線で走るのが正解でしょう。
前作より面白かったです。「テオドレスクの夜の国」の章が従来の高野史緒っぽくて、ああやっぱりこの人はこうでなくっちゃね、という感じ。テオドレスクの激白がカッコイイっす。
それにしても、この作者、通常の会話シーンは下手ですねぇ。会話のない地の文だけの部分はすごく良い感じで流れているのに、会話に入ったとたんテンポが崩れます。なんかギクシャクしてる。地の文はダメダメでキャラクター漫才だけで成り立っているライトノベル作品の対極に位置するような作品であります。こういうの見ると、ヤングアダルト/ライトノベルと普通の小説というのは、同じように文章で構成されている「フィクション」という存在でありながら、全然別のものなんじゃないかという気がしてなりません。
このシリーズを読もうかどうしようか悩んでいる人は、この2巻目から入るのが良いのではないかと思われます。で、血の婚礼シーンが気にいった人は、『ムジカ・マキーナ』とか『カント・アンジェリコ』とかSFマガジンに掲載された中編(「エクス・オペレ・オペラート」(『SFマガジン 1999年2月号』掲載)、「慈悲深き慈愛あまねきアッラーの御名において」『SFマガジン 1999年12月号』掲載など)を読むのがよろしいかと。
購入ガイド
高野 史緒『ウィーン薔薇の騎士物語 2 血の婚礼』 (中央公論新社 C・novels fantasia,2000.5,\857+税)
ISBN4-12-500651-2【amazon】 【bk1(00022930)】
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アクセス解析をみていたら【羊堂本舗】というところから、5月20付けの「ブックオフが増えると新刊が売れなくなる」にツッコミが入っていたので、コメント。
長くなったので、別ファイル[「BOOK・OFF問題」について]にしました。
5月20付けの「本屋を支えているのは、1ヶ月に本をたくさん買う本好きの人たち」というのは、書いていて自分でも根拠が気になったので、統計資料などを探してみました。
結果、乱暴な計算をすれば本屋の客の2.5%にすぎない「本好きの人」たちが売り上げの2割を支えているということになりました。ホントに!?
(実は「乱暴な計算をすれば」ってのがミソなんですけどね)
詳細は、別ファイル[本好きは本屋を支えているか?]を参照。
【星間宇宙船】掲示板で、 4月12日ごろエンゲル係数の書籍版のことが話題になっていました。
ある人が「ビブリオ係数」と呼んでいるというので、いいなぁと思って使ったのですが、中には「腸炎ビブリオ」を連想するかたもいらっしゃるようで……。(苦笑)
『本の雑誌』では、「目黒係数」と呼んでいるらしいです。エンゲル係数の「エンゲル」は人名だから、これでもオッケーなのかもしれないけれど、目黒さんといわれてピンとくる人でないと通じないかも。私はつい「目黒のサンマ」を連想しちゃったし。(お若いかたには通じないかもしれないが、そういう落語があるんですよ。)
「ビブリオ係数」は捨て難いので、とりあえずBiblio係数と表記しときます。そうだ、「ビブリオ」じゃなくて「ビブロ」係数と読むのはどうでしょうね?
しかしこんな言葉、書籍代が家計を圧迫しているごくごく一部の人しか使わないんだろうなぁ……。
京極夏彦『巷説百物語』(角川書店)読了。
小股潜りの又市、山猫廻しのおぎん、考物の百介、事触れの治平らが仕掛ける、妖怪仕立ての仕置き人シリーズ。
「仕置き人」物だから、割とすんなり読めて、面白かったです。でも最後の「帷子辻」は、えぐいー。『嗤う伊右衛門』(中央公論社) にも通じるような話ですが、私は大昔に読んだ曽野綾子の小説の一節を思い出しました。恋人が××で××ってしまっても愛せるかという問いに、男が「愛せる」と答えるんです。ついでに描写までしてくれちゃうだけどさ、私はいまでもそれがトラウマになっていて。
購入ガイド
京極 夏彦『巷説百物語』 (角川書店 ,1999.8,\1,900+税)
ISBN4-04-873163-7【amazon】 【bk1(01696619)】
東京のブックオフで旦那に買ってきてもらいました。ぴっかぴかの新古本。
やっぱり東京の方が、本の回転は速いようです。
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この話題は別ファイルの[「BOOK・OFF問題」から「出版流通問題」へ]へに移動しました。
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