2000年5月 ( 上旬 / 中旬 / 下旬 )[前月] [次月] | ||||||||||||||||||||||||||||||
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うちのご近所の本屋にすら発行月に配本されるとは、森博嗣おそるべし。通常の講談社ノベルスは3ヶ月遅れなんよ。都会で返品になったのが回ってくる。
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1998年のSFセミナーからの主な出来事の記録をWEBで拾って[年表]にしてみました。まだ作りかけだけど。
DASACONホームページや各種レポートを見るだけで、DASACONのことをわかれという森太郎さんは、かなりムチャな注文出していると思うぞ。
あ、ところで誰も信じないかもしれないけど、私はダサコンスタッフでもダサコン参加者でもありません。でも周囲からの扱いはダサコニストだし、私自身もそれでオッケイ。こういうところが、話をややこしくしているんだろうとは思う。
いきなりリクエストした本が3冊も! こんなヘビィな本ばっかりでどうしましょ。
しかも他図書館からの借り物だから、返却日を延ばせないし。
返却日は、5/26。
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フィリップ・プルマン『黄金の羅針盤』(新潮社)読了。
人々がそれぞれダイモン(守護精霊)と呼ばれる魂の分身としての動物をもっている世界。大学の学寮で育った少女ライラは、子供たちを攫っているゴブラーと呼ばれる組織の秘密を知る。真実を告げる真理計を手に、ジプシャンやよろいをつけたクマのイオレク・バーニソンらとともに攫われた子供たちを取り戻すべく、ライラは北の国へ向かうが……。
大森望さんによれば、「この設定で男の子主人公だったらポケモンになったに違いない」(狂乱西葛西日記99年11月12日)というので、どういう話かと思ったら、この世界の人物たちがダイモン(守護精霊)という使い魔みたいなものをもっていることからの連想だったらしい。主人公が男の子だったら「ゆけ、パンタライモン!」ってゆって、ダイモン同士が闘う話になったでしょうということですね。ラブリー・チャーミィな敵役の美女も出てくるので、確かにポケモンかも。
えーと、本の表紙をご覧になるとわかりますが、女の子がライラでネズミが彼女のダイモンのパンタライモンですね。白熊がイオレク・バーニソン。人間とダイモンは遠く離れてはいられなくて、切り離されたりすると、その人間は死んでしまう。
子供のダイモンはいろいろと姿を変えられるけれど、持ち主が大人になると姿が固定し、「ダイモンの姿がさだまるとき、自分がどういう人間かわかる」らしい。なかなかに意味深です。
====引用開始====
「だけど、ダイモンがその人の好きでない姿にさだまったらどうするの?」
「まあ、そうなったら、不服だろうな。ライオンをダイモンとしてもちたいと望みながら、けっきょくプードルをもつことになる人間がおおぜいいる。ありのままの自分に満足できるようになるまでは、いらだつことだろうね。感情のむだづかい、ってやつだ」
(p.225)
====引用終了====
出てくるアイテム(ダイモンとかダストとかよろいを着たクマとか)は、この上なく魅力的だし、ストーリーもスリリングでぐいぐい読ませるしで文句なく面白いんですが、キャラクターがイマイチ私好みでないのだけが残念。
主人公のライラがけなげな少女というよりは、悪ガキ大将なので、ときどき「こんの悪ガキきゃ〜っ!」などと思ってしまうのですよ。
よろいをつけたクマのイオレク・バーニソンはカッコイイけど、白熊なのがねぇ。狼だったらもっと萌えるのに。
親が親として全然機能していない(ライラを可愛がってくれる人は別にいる)あたりで、 ウィリス& フェリス『アリアドネの遁走曲』(ハヤカワ文庫SF)を思い出したり。
ハリポタ買うぐらいだったら、これ買いましょう。おすすめ。続刊を期待。
購入ガイド
フィリップ・プルマン/大久保 寛訳『ライラの冒険シリーズ 1 黄金の羅針盤』 (新潮社,1999.11,\2,400+税)
ISBN4-10-538901-7【amazon】 【bk1(01705530)】
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池上永一『復活、へび女』(実業之日本社)読了。
沖縄を舞台にした短編4編と都会を舞台にした短編4編からなる笑いと幻想性が微妙にミックスされた短編集。登場する沖縄のオバァたちの迫力には圧倒される。池上永一の筆は、自ら欲する物を知りそれを貪欲に手に入れるものに優しく、そうでないものには残酷だ。
日本の昔話を思わせる「カジマイ」の意外なラストには唖然としたが、自分自身の欲望をもてない民江も自分自身の欲するものを掴み取ろうとしない初枝も幸福に価しないことでは同じなのだろう。
現実を認めようとせず、前世に執着することでのみようやくセルフイメージ保つ少女・理子(誰かを思い出させます)の登場する「前世迷宮」は、恐ろしい話だった。おかしいのは理子だけではなく、彼女を含む学校という小宇宙そのものがおかしいのだ。
====引用開始====
教室が吼えるといじめが始まることを、徳夫は知っていた。あるとき教室は生け贄を要求する。それと引き換えにまわりはつかの間の安全を授かるのだ。それがいつ起こるかはわからない。彼は自分でないこととを祈るばかりだ。(p.137)
====引用終了====
この教室の怖さは山田詠美『風葬の教室』に匹敵する。ちなみにクラスのいじめが日替わりで起こるというのは実際にあるらしい。
購入ガイド
池上 永一『復活、へび女』 (実業之日本社 ,1999.9,\1,600+税)
ISBN4-408-53362-9【amazon】 【bk1(01697527)】
森博嗣『夢・出会い・魔性』(講談社ノベルス)読了。
クイズ番組出場のために東京に出てきた瀬在丸紅子たちだが、今回も事件に巻き込まれる。出場するはずのクイズ番組のディレクターが密室で殺されて……。
今回は非常に読みやすかったです。感情移入していても裏切られなかったからかな。
初登場の根暗い探偵・稲沢真澄が結構好み。保呂草より好きかも。
購入ガイド
森 博嗣『夢・出逢い・魔性』 (講談社ノベルス,2000.5,\820+税)
ISBN4-06-182127-X【amazon】 【bk1(00020297)】
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あくまでもワタクシの個人的なルールであって、他人に強要するものではない。こうした方が生産的であろうといっているだけの話。(と、わざわざ断っておいても勘違いする奴はするんだけどね。人は自分が解釈したいようにしか解釈しないものだから。)
1.作品(表現物)を批評された側Aは、批評した側Bに反論してはいけない。
2.批評した側Bの批評を第三者Cが批評することは可。
3.批評は、推定によって行われてはいけない。(例:「こんな下手な作品を作るとは、読者を馬鹿にしている」等)
その場合には、批評された側Aが反論可能。
4.批評が誉め言葉である場合は、(推定であろうが事実に反しようが)どのようなものでも可。
5.ギロンではなく、あくまでも作品(表現物)を批評するときに適用される。
作品を貶されたAは、貶したBに直接反論してはいけない。ただし、Bの批評が的外れであると思ったなら、第三者CはBを批評してかまわない。Cの批評が的外れであると思ったなら、DあるいはAはCを批評してかまわない。(ただし通常は、AがCを批評することはあまりない) 批評する者もまた他者の批評に晒されるわけである。
批評の連鎖は、何かいいたがる人たち全員が納得する優れた批評が出たときにストップする。もっとも全員があきれるような批評がでたときにもストップすると思う。
作者が作品を批評した側に反論してはいけないというのは、それが不毛な行為だからである。別にやりたきゃやってもいいけど、失敗作はいくら作者が言い訳しようが反論しようが傑作にはならないのだ。だったらそんなことに無駄に時間と労力を費やさずに、作品を作り直すなり、新しい作品を作るなりすればよいと思うのだ。
もし仮に作品が傑作であるなら、なにも作者が反論しなくても、別のだれかが的外れな批評に対して反論してくれるでしょ。なにもわざわざ作者がそんなことに時間を使うことはない。
「批判された側の腹立ちや痛みはどうしてくれるんだ?!」という人もいるかと思うが、そんなことは私は知らない。自律心のある人間なら自分でなんとかしなさい。だいたい反論したら腹立ちや痛みが収まるのかね?
ちなみにこのルールでは、「誉め殺し」はオッケーである。誉め殺されるような奴は自分が悪いんである。中にはおだてられると木に登るどころか実力以上のものを発揮して空飛んじゃう奴もいるから、生産的という点ではこれでいいんであるよ。
ところで先日、『SFイズム』という15年以上も前の雑誌をある人から見せてもらったんですが、その中に「某誌で○○がやっているファンジン批評はけしからん。ちゃんと読めばこんな批評はでてこないはずだ。」と批評された側が怒っている記事が載っていて、なんだか【ReadMe!新作レビュー】で貶された人が必ず口にする言葉を思い出してしまったですよ。
まことソラリスの陽のもとに新しいことはないとゆーか、歴史は繰り返すとゆーか、どこでも結局同じことやっているとゆーか。
【みのうら】さんの5月15日の日記の【共同幻想の代償】へのお返事。日記には日記で反応するのがよろしいかと思うので、ここで。
先ずは公平な立場での冷静かつ的確なご意見をどうもありがとうございます、と私がいう筋合いでないのかもしれないけれど、こーゆー騒ぎは第三者がまとめてくれたほうが収まりはよいですしね。本来なら大森望さんの【この投稿】がそういった役割だったのでしょうけど、そのあとさらに揉めたからなぁ……。
私が関係すると思われる部分にだけ反応。(DASACON勢のところね。それ以外のところはオトシマエが着いているはずだから、もう私には関係ないでしょ。)
「共同幻想」の意味がよくわからないのですが(吉本隆明ですか?)、「責任回避をしながら自己主張はしたいメンタリティー」というが、外部に対して自分たちの目的も目標も実態もなにひとつきちんと説明しないくせに、いざ外部から自分たちに対する見方を示されると、「そういうのは違う」だの「我々を理解していない」だのと言い出すということであるのなら、おっしゃる通りですね。
DASACONというバスを利用したものとしては、代償を支払うつもりはありますよ。だからこそ、こーゆーややこしいことに首つっこんでいるんだし。とりあえず、自分たちのことをきちんと説明することで、少しは支払ができるかなぁと思ってます。というより、私にできるのはそれだけですね。情報を発信すること。(私はイベント向きの人間ではないから、出来ないことで支払えっていわれても困る。)
ちなみにDASACON勢が悪目立ちしている(というか良い意味だけで目立っているわけではない)ことには、気が付いてました、少なくとも私は。(他にも分かっていた人はいると思うんだけどね。)だから気を付けて行動していたんですがのぉ……。全然気が付いていなかったらしい人がいるというのには、個人的にはへなへな感が。
せっかくジェントリィに挑発してくださった(笑)【野尻抱介さんの投稿】にもお返事したいんですが、こういう作業はえらく精神力を使うので、もうへとへとなんでございますよ。
精神力が回復するまで、しばらくお待ちください。(私が休んでいる間に、他の人がお返事してても構わんのだがー。みんな忙しいの?)
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最近あちこちで、プランニング・ハウスの<ファンタジーの森>を見かけたという話を聞くのですが、もし見つけたなら拾っておくことをオススメします。少なくとも自分のもっていないものは拾いましょう。ちょっと高いけど、買って損をする本はありません。いくつかの作品に対する私の評はきつめになっていますが、それは期待値が高いせいです。全部ライトノベルの平均水準以上の出来です。
図書館にもあまり入っていないと思うので、ゲットできるときにゲットすべし。 サンリオSF文庫みたいに、読みたくても読めない状態になってから泣いても遅いんですよー。
岩井志麻子『ぼっけえ、きょうてえ』(角川書店)が山本周五郎賞を受賞したそうである。ファンとしては、たいへん嬉しいのであります。これで、日本ホラー小説大賞、SFオンライン賞、山本周五郎賞のトリプル・クラウンですね。SFオンライン賞だけがちょっとアレですが(笑)。
実は私、SFオンライン賞のときはファンタジー/ホラー中短篇部門 に「ぼっけえ、きょうてえ」じゃなくて「依って件の如し」に投票しまして、票割れさせてしまったのでした。だって、「依って件の如し」の方が好きなんだもん。でも票割れで賞を逃したりしなくて良かった。投票は戦略的にですね。(^_^;)
あともうひとつぐらい賞をとって、四冠を達成していただきたいもの。
でもって早く新作が読みたいでーす。
去年は新井素子『チグリスとユーフラテス』(集英社)が山本周五郎賞にノミネートされたというのが話題になりましたが、今年のノミネート作品は、とても妥当な線のようです。
池上永一『風車祭(カジマヤー)』(文藝春秋)読了。
『パガジーマヌパナス』で第6回日本ファンタジー小説大賞を受賞した池上永一の沖縄マジック・リアリズム小説。もうむっちゃくっちゃ面白いっ!!
風車祭(カジマヤー)とは、沖縄の数え九十七歳の長寿を祝う祭りである。
翌年にカジマヤーを控えたオバァ・フジ、その娘で80歳のトミ、フジの孫で62歳のハツの住む仲村渠(なかんだり)家に入りびたる高校生の武志は、アラピキ橋でピシャーマという娘と彼女の連れていた6本足の豚の妖怪(?)ギーギーと出会い、マブイ(魂のようなもの)を落としてしまう。ピシャーマは婚礼行列の途中で石にされ、その後石から出られたもののそのまま246年も生きて(?)いるのだという。
恋におちた武志は、後世(あの世である)に帰りたいというピシャーマの願いをかなえるべく奔走する。
だがそのとき、ピシャーマは神々からのお告げを受け取っていた。神々の存在を忘れた島人の上に恐ろしい災害が降りかかるというのだ。洪水が起こり、干ばつが猛威を振るい、死の海が現れ、地震が起こり、豊年祭りに実りはなく、マブイのない少年がこの世を去るとき大津波が起こるのだという。
というあらすじだけを読むと、もの凄いスペクタクル・ファンタジーみたいだし、確かにスペクタクルなんですが、それ以前にとんでもねースラップスティック・コメディなんですよ。
風車祭(カジマヤー)を祝うことだけを楽しみに生き延びてきたバイタリティーの固まりみたいなオバァ・フジは、あちこち首突っ込んではかき回し、武志だけでなく、彼の同級生の睦子もその妹の郁子もマブイを落っことし、落ちたマブイは元の人間そっくりの姿で走り回り、妖豚ギーギーは武志に恋して変身し、郁子が歌えば洪水が起こり、フジが祈れば干ばつがおこり、祭りの喧騒そのままに華やかににぎやかに、そしてときには沖縄民謡の節のごとく物悲しく、物語はすすんでいくのでした。
結末まで読み進み、顔を上げてふと現実に戻れば、あとがきにある作者と同じく「ここが沖縄でないことに違和感を覚え」、もういちどあの(いささか迷惑だけれど)愛すべき登場人物たちに会いたくて、再び頁を繰る、そういう
大傑作ファンタジー。超おすすめ。読め!!!
『幻想文学 52』には、池上永一のインタビューが掲載されている。
それによると暴走するキャラクター(特にフジとギーギー)を追いつつ、一気呵成に書き上げたらしい。ほとんど神懸かり状態か? こういうファンタジーを書く姿勢としてはたいへんに正しいと思う。
2千枚あまりあったものを、1650枚にまで削ったんだそうで、その際に一番気に入っていたキャラクターである女海賊のピティ様(スーパーオバァ・フジは、この人の生まれ変わりらしい)のエピソードが丸ごと落ちてしまったのだとか。
もともとは漫画家志望で持ち込みもしていたらしいが、こういう作風の漫画を『花とゆめ』に持ち込んでも、向こうも困るとおもうぞ。
『風車祭』には、場面転換のところに*が入っているのだが、そこには絵が入るのだとか。600枚の紙芝居のような小説が書きたかったのだそうである。ということで、*のところで絵を想像しながら読むと吉らしい。
ところで、フジが子供のころに参加したサバイバル修学旅行(マラリア蚊のいる場所を徒歩で通ったため、級友は次々とマラリアに倒れフジだけが生き残った)って、『バトル・ロワイヤル』みたいですね。
購入ガイド
池上永一 『風車祭(カジマヤー)』(文芸春秋 ,1997.11,\2,476+税)
ISBN4-331-05842-5 【amazon】 【bk1(01473456)】
別ファイル[DASACONとは何か]に移動しました。
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ブックオフを荒らしながら実家に帰る。が、大井町と川崎のブックオフは手強かった。広いのなんのって。疲れた。
【BOOK・OFFホームページ】はリニューアルされていて、非常に使い勝手が良くなっていました。
台湾の人に頼まれて、【夢路行】のコミックスを探しているんだけど、見つかりませんねぇ。
京浜東北線大井町駅前の阪急の中にある。普通の駅ビルみたいなところである。いままでだったら新刊書店が入っているような場所にブックオフが入っているのだ。テナントととしては、リサイクル服店や100円ショップなんかも入っているらしい。
店内を見て驚いた。かなり広めの店なんだけど、普通の販売店と並んでいても、全然違和感がない。通常の駅ビルに入っているような新刊書店とほとんど見分けがつかない。リサイクル系書店のブックオフだからこそなんだろうけれど、ちょっとこれはヤバイんじゃないかと思ってしまった。ブックオフを愛用している私がいうのもなんですが、これは普通の新刊書店にとっては脅威を通り越して恐怖なんじゃないでしょうか。
だって、最新刊こそ置いていないけれど、そこそこ新しい本は半額で買える。新刊書店ではみつからないちょっと古い本も買える。絶版本だって買える。品揃えは決まっていない代わりに、思わぬ拾い物をすることもある。それで店内が広くてきれいで交通の便が良いとなったら、本好きなお客はつまんない新刊書店よりこっちに来るでしょ?
本屋を支えているのはベストセラーになった本を年に数回読むような人たちじゃなくて、1ヶ月に10冊近くの本を買うようなBiblio係数(家計に占める書籍代)が異常に高い本好きの人たちだと思うんですよね。その人たちがブックオフに向かっちゃったら……。
で、その結果新刊が売れなくなったら、新刊書店も困るし出版社も困るし作家も困るし、結局ブックオフも読者も困るんだよね。ほんとに大丈夫なんでしょうか? まあ日本の家庭に死蔵されている本はかなりのものだから、本の供給がすぐにストップすることはないんだろうけれど、いいのか、それで本当に?
というわけで、極力新刊書店で買える本は避けて、絶版品切れ本のみ拾いましたです。(←せめてもの良心的行動)
川崎駅から新川通りを川崎警察署の方向へ歩いていって、チネチッタ(映画館通り)を通り過ぎた右手にある。3階まであるビル。左右の壁と本棚、中央に本棚があって、通路が2本あるだけのかなり狭い店。
最近あちこちの掲示板で目にする佐々木丸美の『夢館』(集英社)というのが100円コーナーにあったので、拾う。輪廻転生、超常現象の話らしいです。川島誠もあったけど、パス。
川崎モアーズの1フロアまるまるブックオフ。いいのか、ほんとに。(^^;)
「オフ・タイム」というセルフサービスの喫茶コーナーもあって、店内の本も持ち込み可で、ポット入りコーヒー(4杯分)が350円。(ただし、コーヒーメーカーのコーヒーだから美味しくない)
他の階はがらがらで、ブックオフにだけ人がいる。
ここにある文庫やマンガは、客からの買い取り品らしいのだけれど、半額コーナーにあるハードカバー本はどこぞの倉庫から流れてきたと思えるものがちらほら混じっている。ぴかぴかの帯付きの本が2冊づづ並んでいるなんて、そうとしか考えられない。
図子慧『地下世界のダンディ』上下(集英社文庫コバルトシリーズ)を見つけてしまいました。ああー、だめやん、パピレスで買うつもりだったのに、ああー、手にとっては、いけない、いけない、でも読みたい、買っちゃえ。
ハードカバーの100円コーナーで、文庫を注文したけど絶版だった 日野啓三『抱擁』(集英社)を発見。ラッキー!
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