2000年7月 ( 上旬 / 中旬 / 下旬 )[前月] [次月] | ||||||||||||||||||||||||||||||
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旦那の本と自分の本を売って(紙袋4杯で5040円なり)、本を買う(紙袋1杯分、約2500円なり)。
この店の店員の応対はたいへん丁寧である。しかも客を待たせない。ブックオフの中には店員がマニュアル通りの動きをしているだけような店もあるけど、ここは店員がちゃんと自分のアタマで考えて動いている感じ。見習って欲しい新刊書店はいくつもあるし、従来型古書店に対しては、ブックオフのチラシでも煎じて飲め!といいたい。
最初に自慢。
乙一『天帝妖狐』(集英社 ジャンプブックス)ゲットだぜっ!
(新刊書店ではもう手に入れにくいのであるよ。それにしても、この表紙、とてもこわい……。)
本棚が増えて、配置も変わっていた。古いコバルト文庫やX文庫、ソノラマ文庫(白背じゃないやつ)はごっそりと消えていた。廃棄処分でしょうなぁ、多分。仕方ないよね、2年間置いておいても売れなかったんだから。欲しい本は拾ったし、データも拾ったので、ワタクシ的にはまあいいかというところ。少しだけ残念だけど。
100円コーナーで、マーガレット・アトウッド『侍女の物語』(新潮社)を拾う。
全集などがあるコーナーで、双蛇宮『玻璃物語』(国書刊行会)というのを見つける。双蛇宮とは何かと思ったら、小沢章友と小沢直子という二人の人間の合作用ペンネームらしい。アヤシすぎるあとがきにちょっとビビるが、守護霊様(無意識様というよりは、別人格に近いから「守護霊様」と呼ぶ。右耳のちょっと上のほうから声が聞こえるような気がするのである)が、「買え!買え!」と叫ぶので拾う。
児童書コーナーでは、イーニッド・ブライトン『冒険の島』(新学社文庫)というのを100円で見つける。アーサー・ランサムとか『グーニーズ』とかの系列の子供の冒険物のようだ。やっぱり守護霊様が「買え!買え!」と叫ぶので拾う。
文庫コーナーでは五代ゆうの本を拾ったりとか。上下巻揃っているのって珍しいんだよねぇ。
やっぱりブックオフは良いなぁ。宝捜しみたいで。
ブックオフを出た後は、某郊外型新刊書店へ。
波津彬子、岡野玲子の新刊をゲットする。マンガ4冊で4千円が飛ぶ。高い。でも買う。
文庫本のコーナーでは、店員さんが必死に夏のブックフェア用の新潮文庫を並べていました。ご苦労様。この店にはオススメ文庫を投書する箱があるので、乙一『夏と花火と私の死体』(集英社文庫)のオススメ文を書いて投書してきました。でもね、一冊しか置いてなかったです、『夏と花火と私の死体』。
ここの本屋も客を待たせず、応対はよろしかったです。
14巻で完結だったのね。
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このクソ暑い中、居間のエアコンが壊れた。メーカーの修理センターに電話した。話し中である。しつこくリダイヤルしたら、やっと掛かった――というか呼び出し音が鳴る状態になった。呼び出し音を20回鳴らしても誰もでない。なんだこりゃ。他の人間の電話には出られて、私のには出られないってのか?! 仕方なく切って掛け直すと話し中である。修理センターは関東一円の修理を集中して請け負っているらしいので、混んでいるのだろうか?またしつこくリダイヤルである。この過程を3回、一時間にわたって繰り返して、はたっと気づいた。 もしや今日は修理センターは休みなのでは? 話し中が何度も続くのは、私のようにしつこく呼び出し音を鳴らす人が何人もいるからなのでは?
諦めて明日リトライすることにした。
幸い居間のとなりのダイニングのエアコンは無事なので、そちらから冷気を送り込んで、暑さをしのいでいる。
岡野玲子『コーリング』全3巻(マガジンハウス)読了。
パトリシア・A・マキリップ『妖女サイベルの呼び声』(ハヤカワ文庫FT)を岡野玲子が漫画化。潮出版から出ていたものを、マガジンハウスが復刻した。全3巻で3500円を超える本だが、装丁の美しさと内容を考えたら、安すぎるぐらいのものである。(だからといって、値上げなどしないように!)
岡野玲子が『妖女サイベルの呼び声』を漫画化すると聞いたときには、『ファンシィ・ダンス』のイメージが強かったせいもあって、意外に思ったものだが、岡野玲子は、もともと『消え去りしもの』(新書館刊、後にスコラから復刊、現在は入手困難)というピュア・ファンタジー漫画を描いていた(それも同人誌時代から!)ぐらいで、非常にファンタジー志向の強い人だったのですね。でもって、そのファンタジー志向が現在の夢枕獏原作の『陰陽師』につながるんでしょう。
さて、『コーリング』について。1巻目の内容は、原作にかなり忠実だが、2巻以降はエピソードが一部変更されたり追加されたり、魔術師ミスランの扱いが原作より重くなったりしている。
【ニムさんの掲示板】(新掲示板はhttp://rental8.virtualave.net/kokage.html)では、岡野版サイベルに対しては、「建物に対して違和感がある」とか「サイベルの愛憎と執念が表に出てどろどろした印象」といった意見があるようですが、私はもともと視覚イメージ化能力が極端に低い上、原作をもっぱらラブストーリー中心で読んでいたこともあって、全然違和感なし。むしろ「サイベルとコーレンはもっとらぶらぶじゃなきゃー」だの「ミスランとのカラミはもっとやらしく」だのと下世話な感想を抱いてしまったり。ファンタジストとしての修行が足りませんな。
(でも読み返してみたけど、原作でも建物は大きいよ。「水晶の大ドーム」(p.10)や「大理石造りの柱廊」(p.11)が出てくる。異世界だし、魔術師の館なんだから、建物大きくてもオッケーなのでは?)
私が気になるのは、サイベル自身の心の動きである。どこか少女の面影を残したままの原作のサイベルに比べると、岡野サイベルはしたかかな魔女という感じ。そこはかとなく、フェミニズムの匂ひも……。
サイベルがブラモアと会って何を視たかの内容は、岡野玲子オリジナルの解釈。『消え去りしもの』にある良く似たエピソードと比べてみるのも一興。
ブラモアから逃げ、からっぽになったサイベルの中に「生」が芽生えるシーン(原作では、ほんの数行)は圧巻だが、これも岡野玲子オリジナル。原作では愛が二人を救うみたいな感じですが、岡野版ではサイベルがサイベル自身を救うんだよねぇ。
最後に「エルドの忘れられたけものたち」について。原作を読んでいるときは、サイベルとコーレンに夢中で、幻獣たちのことは眼中になかったのですが、彼らは人間たちの間で再び伝説として語り継がれるのを望んでいたのですね。原作を読み返してみたら、鷹のターが「人間の世界に、今一度身を置く場所ができようとはおもわなかった」(p.84)なんていっていて、ちょっと意外でした。もっと野性の獣かと思ったら、人間に懐いていた獣さんたちだったのねー。岡野版サイベルは、そのあたりもきちんと押さえられていますね。
原作を先に読めという意見が多いようですが、私はどっちが先でもいいんじゃないかと思います。どっちも名作。
購入ガイド
・岡野 玲子『コーリング 1』 (マガジンハウス ,2000.6,\1,143+税)
ISBN4-8387-1118-2【amazon】 【bk1(01910295)】
・岡野 玲子『コーリング 2』 (マガジンハウス ,2000.6,\1,143+税)
ISBN4-8387-1119-0【amazon】 【bk1(01910296)】
・岡野 玲子『コーリング 3』 (マガジンハウス ,2000.6,\1,238+税)
ISBN4-8387-1120-4【amazon】 【bk1(01910297)】
麻城ゆう『無敵の取り替えっ子』(小学館 キャンバス文庫)読了。
バーテンダーの息子である高校生が、幼なじみの女の子と一緒に異世界に飛ばされて、魔法のシェーカーを武器に妖怪や魔女を懐柔して回る話。設定は奇抜。それだけ。
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エアコン修理センターに電話が通じた。 0120で始まる無料の番号と修理センター直通の番号があるのだが、無料の番号に掛けても近くの修理センターへ自動的に回してくれる(番号通知機能の賜物)ので、そっちに掛けたほうが得。
7日に修理屋さんが来てくれるらしい。
昨日電話が通じなかったのは、センターが休みだったからではなく、混んでいたためだという。
「人手が足りないんですか?」と尋ねたら、「いえ、人はたくさんいるのですが、それでも応じきれないほどなんです。急に問い合わせが増えまして……」とのお答え。
暑くなって、エアコンをつける人が増えたせいだろう。壊れてても動かさなかったら、気がつかないもんね。
すさまじい雷だった。2時間近くもピカッゴロゴロピカッドドーンピカッドドーンが続いていた。なかなかのスペクタクルではあった。電車が止まったらしい。我が家も3回ほど停電した。1分かからないで復旧したけど、あちこちのタイマーが狂ってしまった。
雷が鳴る前にパソコンで作業をしていたのだが、おっかないので中止した。パソコン使っているときに雷で電源が落ちたらどれほど悲惨な目に会うか、経験した人がよーく教えてくれたからである。
森博嗣『女王の百年密室』(幻冬舎)読了。
ナビゲータの故障で草原に不時着したサエバ・ミチルとパートナーのロイディ。彼らがたどり着いたのは、美しい不老の女王が治める楽園のような街。そこでは人々はけして「死なない」。だがその女王の塔の中で殺人は起こる。
ファンタジーのようですが、SFです。時代設定が未来だし、ああいうものも出てくるし。24年組の描いていたようなSFというか……。
退屈でした。恋愛ものじゃなかったせいかもしれません。ハードカバーで買う本ではなかったです。うーっ。
購入ガイド
森 博嗣『女王の百年密室 God save the Queen』 (幻冬舎 ,2000.7,\1,900+税)
ISBN4-344-00009-9【amazon】 【bk1(01890100)】
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昨日は東京は雷雨でたいへんだったのですね。
今日は一日中台所の戸棚の整理をしていました。
いつのまにか、トップページのカウンタが10万ヒットを記録していました。
ようやくブックサービスから、、『出版社と書店はいかにして消えていくか』と『超激辛爆笑鼎談・「出版」に未来はあるか?』が届きました。これから読みます。
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小田光雄『出版社と書店はいかにして消えていくか』(ぱる出版)読了。
1章と2章は、データと歴史なので勉強になります。でも3章が……。
消費的現代読者としては、なんとなく読んでいてイヤーンな感じがして、ブックオフに売ってやりたい気が……。たとえどれほど正しかろうと、自分を馬鹿にしている相手のいうことって、認めたくない気がするんだよねぇ。
購入ガイド
小田 光雄『出版社と書店はいかにして消えていくか 近代出版流通システムの終焉』 (ぱる出版 ,1999.6,\1,800+税)
ISBN4-89386-733-4【amazon】 【bk1(01686097)】
【DASACON4】は、9月30日〜10月1日に東京で開催だそうです。出席者募集中。
ああ、でも相変わらずのアヤシすぎる募集要項で、これではお家の人から外泊許可が下りません。(打診したら、不機嫌になられちゃったであるよ。主婦がお泊りするのはたいへんなのだ。(涙))
もすこししっかりした企画案出してほしいなりよ。私としては、出版について語りあう企画にぜひとも参加したいのだー。
<私信>
というわけで、これ読んでいるはずの家の人へ。
9月30日に【DASACON4】に参加して、お泊りしちゃダメ? 募集要項は変だけど、中身はまっとうな集まりなのよー。みんなで合宿して徹夜で本の話をするの。書店の人とか編集者の人とか作家の人とかからネットでは書けない出版業界の裏話を聞けるチャンスなんだよー。行きたーい、行きたーい。
</私信>
発行されたばかりの新刊が古本屋にあったことを、誰が見ているかわからない(当然作者も見ているかもしれない)場所で わざわざ報告するのって、どういうつもりなのかな? 安く買えて嬉しいの? それとも後ろめたいの?
どこで買ったかなんて伏せておけば済むことなのに、なんでわざわざ「古本屋で買った」っていうのかな。作者や本を作った人たちがそれを読んでイヤーンな気分になるとは考えないのかな? 人によっては酷評されるより精神的ダメージが大きいことかもしれないのに。(たとえば、作家のかたのこういうご意見)
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エアコンの修理屋さんがやってきた。不思議なことに三菱電機の修理屋さんのはずなのに赤帽の車でやってきた。しかも運転手は別にいるのだ。なぜ?
せーかくエアコンのある部屋をきれいにして、家具も退かして待っていたのに、原因は室外機にあったのだった。室外機のヒューズが飛んだのだそうな。落雷などが原因で起こることがあるらしい。
修理屋さんは、部品を近所の電気屋に調達しにいったが、結局みつからなかったとかで、取り寄せということになった。
というわけで、部品が届くまで修理はお預けである。いまのところ涼しいからいいけど、台風の翌日コワイね。
心優しいニムさんが代理購入(という扱いでいいんですよね)してくださった、山尾悠子『山尾悠子作品集成』(国書刊行会, ,\8800+税, ISBN4-88546-028-X)が届いた。豪華なオプション付き。ニムさんありがとーっ。多謝! 多謝!
ほんとは昨日届くはずだったのだが、厳重包装のためポストに入りきらなくて、留守中にやってきた郵便やさんにお持ち帰りされてしまったのだ。むりやりポストの詰め込まれて本が傷むよりは、いいんだけど、再配達までがほんとうに待ち遠しかった!
藤色の布張り淡い紫色の表紙に「車輪の上に立つ熾天使」が箔押しされています。外箱には……ええと、これは誰の絵? (追記:バーン・ジョーンズだそうです。装丁についての話題は、 掲示板でも出ています。>)
ともかく、うっとり。
さっそく居間の本棚の「とっておき本の棚」にしまいこもうとして、問題発生。棚の高さが足りないっ! 箱入りだから、他の本よりも高さがあって、棚板にひっかかってしまう。しかたないので、急遽別の棚を「大事な本の棚」にしました。
左端に塔晶夫『虚無への供物』と中井英夫関連本。右端に『山尾悠子作品集成』と『夢の棲む街/遠近法』(三一書房)。さて、この間をどう埋めようかとしばし思案。国書刊行会の造本に見合う本ってあんまりもっていないのだ。
結局、中井英夫関係本、『天啓の器』、井辻朱美、『古事記』、『眉輪』、『夢の棲む街/遠近法』、『山尾悠子作品集成』と並べました。『古事記』が異質ですが、『眉輪』関連で箱入りでしかも適当に古びているので、真ん中に置くと視覚的にバランスがいいのです。
保存場所が決まったので、手を洗って(本が汚れるからね)、箱から本体を取り出し、ページをめくる。もったいないから、先ずは栞と解題から読む。
東雅夫による「ヤマオビト」という名は、どこか「人でないヒト、異界に属するモノ」というイメージを漂わせて我らにぴったりの名でございますねぇ。解題には、いくつか(個人的に)嬉しい記述も。
「耶路庭国異聞」と「黒金」を読む。うっとり。
一度に読むと、急性幻想中毒で現実に対応できなくなるから、毎日少しづつ読む。
購入ガイド
山尾悠子『山尾悠子作品集成』(国書刊行会, \8800+税)
ISBN4-88546-028-X 【 bk1/amazon/eS!】
井家上隆幸/永江朗/安原顕『超激辛爆笑鼎談・「出版」に未来はあるか?』(発行・編書房/発売・星雲社)読了。
安原顕の発言が下品だという噂があったので、おっかなびっくり読んでいましたが、それほどでもないですね。安原顕も井家上隆幸もいいたい放題だけど、3章に入ったところだけど、いまのところ読者を馬鹿にしている発言はないので、面白おかしく読めまする。
と思ったら、やっぱり出てきました、馬鹿な読者の話。でも半分ネタのような感じなので、それほど不快ではないです。
購入ガイド
・井家上 隆幸/永江 朗/安原 顕『超激辛爆笑鼎談・「出版」に未来はあるか?』 (編書房 ,1999.6,\1,500+税)
ISBN4-7952-3744-1【amazon】 【bk1(01683018)】
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夫の実家のテレビと掃除機が壊れたのだという。んじゃ、ボーナスもでたことだし、テレビはプレゼントしましょ、掃除機はうちのお古を差し上げましょう(こういうことばっかりやっている)、ついでに我が家で使う壁掛け扇風機も買いましょうという話になって、電気屋へ。ボーナスが出たので大変混んでおりましたよ。(でも結局テレビの代金をもらっちゃったので、全然プレゼントにならなかったのである。掃除機のお古を押し付けただけになってしまっただよ。)
『FF IX』もあったけど、お金がないのと、なんとなくやる気がでないのとで見送り。
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本を送ったり、振込みをしたり、コピーをしたり、と忙しかったです。
そうそう、我が家の買い置きのカロリーメイトが回収対象になっていたので、着払いで送ったりとか。(針金の入っているものがあったとかで、メーカーに送ると代金を返却してくれるそうです。)
やらにゃいけないことはいろいろあるのだが、暑さでバテてしまいました。
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