Alisato's 本買い日誌*

2000年 03月 上旬

更新日: 2002/05/23

2000年03月 [ 上旬 / 中旬 / 下旬 ]

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Topics

01 (水)
『幻想文学』57号: 03/01
[図書館本] 『山陰山陽小説集 飛花』『闇の守り人』: 03/01
02 (木)
[diary] クリック疲れ: 03/02
赤江瀑『山陰山陽小説集 飛花』: 03/02
03 (金)
[book] プランニングハウス、コケる: 03/03
[diary] 郵便局へいく: 03/03
[購入本]前田 珠子『破妖の剣外伝5 魂が、引きよせる 』 (コバルト文庫,2000.3,\476+税): 03/03
[購入本]須賀 しのぶ『流血女神伝 砂の覇王 1』 (コバルト文庫 ,2000.3,\419+税): 03/03
[購入本]秋山 瑞人『猫の地球儀 焔の章』 (電撃文庫,2000.1,\510+税): 03/03
[購入本]大塚 英志『多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還』 (講談社ノベルス,2000.3,\880+税): 03/03
前田珠子『破妖の剣外伝5 魂が、引きよせる』: 03/03
須賀しのぶ『流血女神伝 砂の覇王 1』: 03/03
秋山瑞人『猫の地球儀 焔の章』: 03/03
大塚英志『多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還』: 03/03
04 (土)
[book] 本のカバーの話: 03/04
図書館本: 03/04
『幻想文学』創刊号/2号: 03/04
05 (日)
[購入本] 『別冊宝島494 お宝コミックランキング』(宝島社,\800+税): 03/05
『別冊宝島494 お宝コミックランキング』: 03/05
[購入本] 『活字倶楽部 2000年冬号』(雑草社 ,\1020): 03/05
[購入本]ヴォンダ・N.マッキンタイア『太陽の王と月の妖獣』上下 (ハヤカワ文庫 SF,2000.1,各\760+税): 03/05
[購入本] CLAMP『カードキャプター さくら 9』(講談社なかよしコミックスDX,\400+税): 03/05
06 (月)
[diary] じんましん: 03/06
[diary] 電子テキストを読む: 03/06
07 (火)
ヴォンダ・マッキンタイヤ『太陽の王と月の妖獣』: 03/07
08 (水)
[out] 映画を見に行く: 03/08
[movie]『スリーピー・ホロウ』: 03/08
[購入本] 古雑誌2冊: 03/08
[購入本] 『SFが読みたい! 2000年版』(早川書房, \680): 03/08
[購入本]野溝 七生子『山梔』 (講談社文芸文庫,2000.2,\1,600+税): 03/08
[購入本]大原 まり子『戦争を演じた神々たち』 (ハヤカワ文庫 JA,2000.2,\700+税): 03/08
09 (木)
大原まり子『戦争を演じた神々たち』: 03/09
『SFが読みたい! 2000年版』: 03/09

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2000.03.01 (水)

■『幻想文学』57号

どうやら昨日のうちに届いていたらしいです。じれじれと待っていたときには届かないで、あきらめた頃届いたのかなぁ。

表紙デザイン一新で、56号と並べると同じ雑誌とは思えないですね。建石修志による立体コラージュはなんといいますか、ええと……たいへんに意味深。まあ、特集が赤江瀑だし。
前号まで使われていたマーブル模様は目次ページに使われています。愛着があるのでしょうか。(ウルトラの呪い?)

楽しみにしていたのは『quoter mo@n』の中井拓志のインタビュー記事。どうやら何も考えない……というか直感で書く人らしい。やっぱりネットに関しては初心者だったらしいが、それであそこまでリアルな感覚を出せたのは立派。さかんに自分を「変」といっていましたが、そんなに変じゃないと思うがなぁ。周囲が「常識人」ばかりなのかしら。

『少女領域』の高原英理のインタビューも面白かった。なんか写真が妙に可愛らしいんですけど……。文脈から高原英理の性別は明らかのはずなんですが、この写真を見るとその判断の自信が揺らぐー。

濃厚な赤江瀑特集はこれから読みます。ネタバレもあるので、まだ全部の記事は読めないんですよねぇ。
とりあえず図書館にすっ飛んでいって、『山陰山陽小説集 飛花』を借りてきました。ほんとは京都小説集の方が読みたいんですけどね。『獣林寺妖変』やーいっ!

□[図書館本] 『山陰山陽小説集 飛花』『闇の守り人』

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2000.03.02 (木)

◆[diary] クリック疲れ

マウス・クリックのしすぎか、右手のひじから下が腫れているような感じ。腱鞘炎か?私は左半身の力が弱い(左脳人間!?)ので右手にものすごく負担が掛かるようだ。試みに左手でマウスをクリックしてみたが、思うように押すことができない。なんでもマウスのGUI環境も考え物だよなぁ。
ショートカットを使えって? 覚えてないんです。(^_^;)

■赤江瀑『山陰山陽小説集 飛花』

赤江瀑『山陰山陽小説集 飛花』(立風書房)を 「鬼恋童」「闇絵黒髪」「百幻船」「ホルンフェルスの断崖」「原生花の森の司」まで読み進む。

一番の好みは『青女』の絵のイメージが脳裏に焼き付いて離れない「闇絵黒髪」。理に落ちてなお残る深い闇……という展開が好き。
「鬼恋童」「原生花の森の司」は、読み終わったあと篠田節子の作品を思い浮かべてしまいました。なるほど「赤江縛り」とは、こういうことか。『ハルモニア』が恋愛物というより芸道小説である理由もその辺りにあるのかなぁと。
「ホルンフェルスの断崖」のトリックは凡人が書いたらバカミスですよね。

読了は、3月10日。この他で面白かったのは「ハエン懸の灰」と「金襴抄」。
「ホモくさい」のはパスですね、私の場合。

山尾悠子が夢幻能の構成との関連性を指摘していましたが(『幻想文学 57』p.109)、こうやってまとめて読むと、構成に一種のパターンのあるものが多いように感じます。
「百幻船」「ハエン懸の灰」「原生花の森の司」「草薙剣は沈んだ」のように、通りすがりの(仮の)主人公が既に終わってしまった事件の顛末を聴く/知るというパターン。「闇絵黒髪」「ホルンフェルスの断崖」「美神たちの黄泉」のように小説の主人公と事件の主人公の運命がひととき交錯するパターン。
小説の主人公は結果として事件の謎を解く役を振り当てられる場合もあるけれど、探偵役と事件関係者との間には通常のミステリーのような密接な関係があるわけではなくて、確かに能のツレとシテの関係に近いものがあるような気がするのです。

「鬼恋童」「金襴抄」は、また別のパターンの物語だと思いますが。

購入ガイド
・赤江 瀑『山陰山陽小説集 飛花』 (立風書房 ,1995.7,\3,689+税)
 ISBN4-651-66064-9【amazon】 【bk1(01202784)

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2000.03.03 (金)

『眉輪』の感想くださった方ありがとうございます。私の感想も、もすこしちゃんと書きまする。

◆[book] プランニングハウス、コケる

《ファンタジーの森》を出していた出版社 プランニングハウスがコケたようです。
うさぎ屋本舗】の【プランニングハウス事実上倒産の報について】を。

《ファンタジーの森》は妹尾ゆふ子『風の名前』や《魔法の庭》三部作(『魔法の庭1 風人の唄』『魔法の庭2 天界の楽』)、久美沙織《ドラゴンファーム》シリーズ(『ドラゴンファームはいつもにぎやか』『ドラゴンファームのこどもたち』)など質の高い国産ファンタジーを送り出してきた叢書です。
ファンタジーというジャンルを大事にしてくれる編集姿勢が好きで、応援していました。
1999年12月で新刊の発行が終了したときには、残念には思ったものの、絶版にならないのだからまた復活する日もあると考えていたのですが、まさか版元がなくなっちゃうなんてっ!

すっごいショック……。

作家の方はもっとショックなのでしょうが……。

在庫の行方はどうなるかわからないとのことですが、とりあえず【ブックサービス】に注文をぶち込んでみました。(持ってるんですが、複本です。)手に入るかどうかは分かりません。
「絶版本に定価の何倍もの金額を払うくらいなら、なぜ出たときに2冊買わない?」(←ちょっとパラフレーズ気味)という元ホソキンさんの言葉がリフレインしてます。うううっー。(2000/03/04 正しい出典はこちら。サンリオ文庫がらみの言及がもう一個所あるはずですが見つからない)

私、『風の名前』も《魔法の庭》も《ドラゴンファーム》もきちんと感想を書いていないんですよ。好きな作品だから気負ってしまって言葉が出ない。
今度こそ、ちゃんと書きます。

◆[diary] 郵便局へいく

郵便局へ行き、郵便物を発送。(もよさん、盗賊さん、送りました)

アトリエOCTAへ『幻想文学』年間購読費を払い込む。
今回初めて自動払込機というのを使ってみた。払い込み用紙を挿入すると、まず読み取った払い込み先が画面に表示されるのでOKを押すと、次に金額が表示される。金額はキーで再入力する。最後に自分の連絡先の電話番号を入力し、現金で払い込むか口座から引き落とすかを選択する。それだけで処理終了。最後に受領書が出てくる。
窓口で待たされないから、とても楽。ただ自分の電話番号はしっかり把握しておかないといけませんね。(いきなり聞かれたんであせった)

□[購入本]前田 珠子『破妖の剣外伝5 魂が、引きよせる 』 (コバルト文庫,2000.3,\476+税)

□[購入本]須賀 しのぶ『流血女神伝 砂の覇王 1』 (コバルト文庫 ,2000.3,\419+税)

□[購入本]秋山 瑞人『猫の地球儀 焔の章』 (電撃文庫,2000.1,\510+税)

□[購入本]大塚 英志『多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還』 (講談社ノベルス,2000.3,\880+税)

■前田珠子『破妖の剣外伝5 魂が、引きよせる』

前田珠子『破妖の剣外伝5 魂が、引きよせる』(集英社 コバルト文庫)読了。

今回は魅縛師リーヴィが主人公の表題作と闇主大変身(うぷぷっ)の「いびつな螺子」の2作。
昨日まで赤江瀑を読んでいた身にはこの文体はつらいですが、キャラクターの魅力がそれを補ってあまりあるので、まあいいか。

このシリーズはどのキャラクターも好きなんです。もっとらぶらぶなリーヴィと邪羅が見たいなり。美人になったラスちゃん(ボケっぷりは相変わらず)と闇主については何もいうまい。赤い人も少しは苦労したほうがいいでしょ。サティンの新相棒が誰だったのか思い出せず、前の巻を漁ってしまいましたよ。外伝2から続いてたのね。

購入ガイド
・前田 珠子『破妖の剣外伝5 魂が、引きよせる 』 (コバルト文庫,2000.3,\476+税)
 ISBN4-08-614690-8【amazon】 【bk1(00009016)

■須賀しのぶ『流血女神伝 砂の覇王 1』

須賀しのぶ『流血女神伝 砂の覇王 1』(集英社 コバルト文庫)読了。

ようやく皇子の身代わりの身分から女の子に戻れたカリエですが、逃亡途中に奴隷に売られて、さあ大変。エディアルドさんは今回病気であんまり活躍できず。クラーシカさまぁぁぁは再登場。めでたい。
まだ序盤なのであんまり言う事はない。今後に期待。

購入ガイド
・須賀 しのぶ『流血女神伝 砂の覇王 1』 (コバルト文庫 流血女神伝,2000.3,\419+税)
 ISBN4-08-614692-4【amazon】 【bk1(00009005)

■秋山瑞人『猫の地球儀 焔の章』

秋山瑞人『猫の地球儀 焔の章』(電撃文庫)読了。 猫ファンタジーとみせかけて、実はSF。ネットでの評判は上々で、確かに面白い。
挿し絵のアニメ絵ではなく、本物の猫をイメージしつつ読むと、子猫の楽(かぐら)がむちゃくちゃ可愛い。(人間でイメージすると、うっとぉしいだけのガキです。)

購入ガイド
・秋山 瑞人『猫の地球儀 焔の章』 (電撃文庫 0413,2000.1,\510+税)
 ISBN4-8402-1388-7【amazon】 【bk1(00000914)

■大塚英志『多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還』

大塚英志『多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還』(講談社ノベルス, \880+税)読了。 角川スニーカー文庫から講談社ノベルスへ移っての3作目。
笠井潔がやる気無さげに解説を書いています。編集部としてはこーゆんじゃなくて、「団塊世代」による「新人類」論とかを期待したんじゃないのかねと思うんですが。

購入ガイド
・大塚 英志『多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還』 (講談社ノベルス,2000.3,\880+税)
 ISBN4-06-182115-6【amazon】 【bk1(00009279)

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2000.03.04 (土)

◆[book] 本のカバーの話

某サークルの人にごちそうになる。(いい人もいるんですよ。)
某社の流通センターで本の帯やカバーの在庫管理をしている人なので、仕事の裏話を聴く。文庫本のカバーはがし&カバーかけは機械がやるが、ハードカバーは手作業で行うとか、作家が危篤状態になると追悼フェア用の注文が殺到するとか。映画化の帯やカバーがかかると、売れ行きが全然違うらしい。
フェアのための帯は返品されてきたら剥がして廃棄処分になるとか。もったいない……。
一度も使われずに廃棄処分に回される帯というのも存在するんだそうだ。なんらかの理由でクレームがついたからなんだろうけれど、理由は謎。

□図書館本

「所蔵している図書館なんてあるのか?」と疑っていた『幻想文学』のバックナンバーですが、なんと県立図書館に創刊号から所蔵されていました。ううむ、イナカの図書館のくせに意外にやるじゃん。

■『幻想文学』創刊号/2号

というわけで図書館で借りた『幻想文学』創刊号と2号であります。
創刊号の特集は「幻想文学研究の現在」。レイアウトの中身もおかたーい文学研究雑誌のイメージ。
18年経ってもレイアウトが華麗になっただけで、中身としてはあんまり変わらないみたいですね。
2号の特集は「特集 ケルト幻想」。総目次のコメントなどをみると、全然売れなかったらしい。だったら私が最初に『幻想文学』を「発見」したときにバックナンバーが残っていたってよさそうなものですが、見当たらなかったような気がします。もう15年以上も前の話なので、どこでどう『幻想文学』と出会ったのかも覚えていませんが、バックナンバーは渋谷の大盛堂書店で買ったはず。

創刊号では、フランシス・トムスン「闇の桂冠」が面白かったです。
でもって、なぜか創刊号なのに後編だけが載っている倉阪鬼一郎「夜想曲」。恋人たちを出すと腐らせないと気が済まないのは、昔からだったんですね。

2号は松村みね子年譜や山田章博の挿し絵のA.E.コッパード「いまはなき王国の王女」などがあって……ほ、欲しい。ブックインタビューに出てきた日野啓三『抱擁』も気になるのです。
(メモ:松村みね子と日野啓三で検索すること)

書評ページでは、人手が足りないせいか東雅夫が佐藤さとる作品をレビューしてたりします。石堂藍はまだ辛口の芸風(?)が確立していない様子。(追記: 佐藤さとるも守備範囲とご本人の弁。)

『幻想文学』にどんな特集があったのか知りたい人は、【幻想文学館】のリストや、 【アトリエOCTAホームページ】を見るとよろしいです。

実物を見てみたい人はお近くの図書館にリクエストしてみましょう。最初に司書の人をつかまえて、県内の図書館(図書館は県単位でネットワークがあるようです)で『幻想文学』を所蔵している館があるかどうか尋ねるのが早道。県内になくても国会図書館経由でどこかから取り寄せてもらえるんじゃないでしょうか。

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2000.03.05 (日)

□[購入本] 『別冊宝島494 お宝コミックランキング』(宝島社,\800+税)

SF版『このミス』(正式名称を覚えていない)を探して書店めぐり。でも、見つからない。仕方ないので、売れ残っていた『かつくら』を捕獲。
『SF Japan なんたら』の方はありましたが、日本のSFにはあんまり興味ないし。1軒の本屋では『SFM』がアニメ雑誌の棚においてありました。噂の「たれさかい」のイラストを見ました。まぁ、ほんとにかわいい。

■『別冊宝島494 お宝コミックランキング』

@niftyのFBOOKの有名人江下雅之氏の企画編集による『別冊宝島494 お宝コミックランキング』(宝島社,\800+税)。
私が出入りしている「古本パティオ」のメンバーの方々も執筆してます。濃い方々だとは思ってましたが、こんなに濃いヒトたちだったとは。

個人的にはひかわ玲子「少女漫画 和製ファンタジーのルーツ」(p.100)をチェック。
日本のいわゆる「和製ファンタジー」のルーツに水野英子『銀の花びら』(朝日ソノラマ,1969.02)、『星のたてごと』(朝日ソノラマ,1968.01)、『星のファンタジー』(朝日ソノラマ,1968.08)があるという話。
これは書き手の側のルーツですね。さらに溯ると『リボンの騎士』、宝塚へとたどり着くんだろうなぁという気がします。
栗本薫も『星のたてごと』に影響を受けているはずなんですが、雑誌掲載時に読んでいるのかな? (漫画の場合ブームは波状でやってくるんですよね。雑誌掲載時、コミックス化されたとき、映像化されたとき、全集/文庫化されたとき。)

執筆者のひとり小西優里さんの主催するマニアな漫画研究ページ【図書の家】。

□[購入本] 『活字倶楽部 2000年冬号』(雑草社 ,\1020)

□[購入本]ヴォンダ・N.マッキンタイア『太陽の王と月の妖獣』上下 (ハヤカワ文庫 SF,2000.1,各\760+税)

□[購入本] CLAMP『カードキャプター さくら 9』(講談社なかよしコミックスDX,\400+税)

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2000.03.06 (月)

◆[diary] じんましん

日曜日に外出して花粉を浴びたため、花粉症の症状が出る。さらにその状態でホタテ・タケノコ・アスパラガス(全部アレルゲンになる可能性あり)のクリーム煮を食したせいか、夜中にじんましんが出た。
薬を飲んだが病状は改善されず、朝起きたら唇が腫れてドナルドダックのような顔になっていたので、さらに薬を飲んで寝る。

◆[diary] 電子テキストを読む

【ニムさんの掲示板】で、【パピレス】でダウンロードしたテキストデータを読むにはどうすれば良いかという話題が出ています。

私は【T-Time 2.0】商品版を使って縦書き表示させて読んでます。製品版を購入するか、機能限定版をダウンロードしてアップグレード用の登録IDを購入すれば、テキストデータを読み込めるようになります。登録IDの購入は手続きが面倒くさそうなので製品版を買った方がよろしいかと。
書店で注文するか、【DiVO】(あきれるほど使いにくい。T-Timeのページに辿りつくには、サーチページから検索したほうが早い)で代金引き換えで買うのが、一番簡単かも。

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2000.03.07 (火)

『スリーピー・ホロウ』見に行くです。
一番行きやすい劇場の上映が3月10日(金)までらしい。これは、花粉が降っても行かねばならぬ。マスクして鼻炎カプセル飲んで行くぞ! 雨が降るといいんですけどねぇ。

■ヴォンダ・マッキンタイヤ『太陽の王と月の妖獣』

ヴォンダ・マッキンタイヤ『太陽の王と月の妖獣』上下 (ハヤカワ文庫SF,各\760+税)読了。

1693年、太陽王ルイ14世の住むヴェルサイユ宮殿に伝説の怪物である海の妖獣が運び込まれた。妖獣を捕らえた自然哲学者のイヴ・ドラクロワの妹で、王弟令嬢の侍女を務めるマリー=ジョゼフは妖獣の世話をすることになる。海の妖獣が実は高度な知性を持った存在だと知ったマリー=ジョゼフは妖獣が殺されるのを命懸けで阻止しようとするが……。

ルイ14世の宮廷を舞台にしているせいでしょうか、S&A・ゴロンの『アンジェリク』(ゲームじゃなくて木原敏江が漫画化した方。フィリップが出てくるやつ)を思い出してしまいました。ルイ14世のお気に入りにして忠実な家臣であるリュシアン伯爵はどこかフィリップ(原作よりは木原敏江版『アンジェリク』のフィリップ)を思わせます。(リュシアン伯爵は侏儒なんですが。)
才能と教養に溢れたマリー=ジョゼフが女性であるがゆえに不当に蔑まれるというフェミニズム的な側面や歌とテレパシーによって意志の疎通を図る「妖獣」たちの生態も読みどころではありますが、この作品の一番の面白さはなんといっても絢爛豪華なヴェルサイユ宮殿と貴族たちの生活ぶり(内情はけっこう苦しい)の描写でありましょう。

宮廷内を泳ぎ回る貴族達の中でもきわめつけに個性的なのが口の悪い王弟妃殿下(マダム)で、私はこの人がたいへん気に入りましたです。あともう一人印象的だったのが、マリー=ジョゼフのトルコ人奴隷であるオルドレッドです。この人はなんだか『少女革命ウテナ』の姫宮アンシーのイメージでした。従順さの下に激しさとしたたかさを隠し持ち、そのくせどこかにまだ無垢な部分を残している点が似ていると感じられたのかもしれません。

購入ガイド
・ヴォンダ・N.マッキンタイア/幹 遥子訳
『太陽の王と月の妖獣 上』 (ハヤカワ文庫 SF 1298,2000.1,\760+税)
 ISBN4-15-011298-3【amazon】 【bk1(00003087)
『太陽の王と月の妖獣 下』 (ハヤカワ文庫 SF 1299,2000.1,\760+税)
 ISBN4-15-011299-1【amazon】 【bk1(00003088)

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2000.03.08 (水)

◆[out] 映画を見に行く

映画『スリーピー・ホロウ』を観に行く。途中電車の中で『ラヴクラフト傑作選 1』(創元推理文庫)を読む。観るものの雰囲気に合わせて途中で読む本を選ぶべきだというのを、やっと学んだのだ。

上野駅のBOOK GARDENで『SFが読みたい! 2000年版』を買う。3冊しか残っていなかった。

『スリーピー・ホロウ』の映像美を堪能し、売店で原作本を買ってから、東京駅へ向かう。途中キオスクで日比谷線の事故の報道を見て驚く。でも大事故なのに、JRは全然何も言わないのだ。

東京駅地下の八重洲古書館に寄り、『奇想天外』バックナンバーの中から1979年1月号と1980年5月号を買う。一冊400円。牧野ねこの作品が載っている号もあったけど見送り。
上野駅のBOOK GARDENに戻って、野溝七生子『山梔』(講談社学芸文庫, \1600+税)と大原まり子『戦争を演じた神々たち』(ハヤカワ文庫JA, \700+税)を購入。

鼻炎カプセルを飲んだせいなのか、それとも気温が低かったせいなのかは分からないが、花粉症はそれほどひどくはならなかった。目はかゆい。

◆[movie]『スリーピー・ホロウ』

ティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演の『スリーピー・ホロウ』を観る。いやもう前評判どおり。素晴らしい。

[感想]は長くなったので切り出しました。

□[購入本] 古雑誌2冊

八重洲古書館

□[購入本] 『SFが読みたい! 2000年版』(早川書房, \680)

□[購入本]野溝 七生子『山梔』 (講談社文芸文庫,2000.2,\1,600+税)

□[購入本]大原 まり子『戦争を演じた神々たち』 (ハヤカワ文庫 JA,2000.2,\700+税)

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2000.03.09 (木)

むちゃくちゃ眠い一日。鼻炎の薬は飲んでいないはずなのに、何故? 気温変化が激しいせいだろうか?

■大原まり子『戦争を演じた神々たち』

大原まり子『戦争を演じた神々たち』(ハヤカワ文庫JA, \700+税)読了。

神々と女と世界と戦争についての物語を集めた短編集。SFではあるのですが、果てしなく神話や寓話に近い味がします。

どうも過去の作品へのオマージュとして書かれた作品が多いような気がするんですが、どうなんでしょう?
「天使が舞い下りても」は作者自身がいうようにレム『ソラリスの陽のもとで』、「女と犬」はタイトルどおり「少年と犬」、「異世界Dの家族の肖像」は「愛はさだめ、さだめは死」、「シルフィーダ・ジュリア」は「戦闘妖精・雪風」。

面白かったのは「女たち」のパートで、とりわけ「ラブ・チャイルド(チェリーとタイガー)」はグッサリ刺されました。

購入ガイド
・大原 まり子『戦争を演じた神々たち』 (ハヤカワ文庫 JA 632,2000.2,\700+税)
 ISBN4-15-030632-X【amazon】 【bk1(00005357)

■『SFが読みたい! 2000年版』

SF版『このミス』『このミス』みたいに短縮型があると呼びやすいんですが。
以前から年間回顧が別冊形式で出るのを希望していたので、とても嬉しい。分厚い本誌にくっついていると扱いにくいんで、わざわざ切り取って保存してましたのさ。

いくつかのWEBページで指摘されていましたが、SFの人たちってほんと作品を誉めないのね。まず欠点から挙げる。これと一緒に『奇想天外』のバックナンバー(1979年のもの)も読んでいたのですが、そういうのって昔からの伝統(?)のようですね。

プランニングハウスの《ファンタジーの森》に言及している記事がいくつかあるのですが、もう遅いよ。あと1ヶ月早くこれが出ていれば……あと1ヶ月プランニングハウスが頑張っていれば……と思います。

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2000.03.10 (金)

赤江瀑『山陰山陽小説集 飛花』読了。

ホームページのバックアップ作業。だいたい月初めに「ありさとの蔵」「べつくら」ローカルファイルとメールファイルをMOにバックアップするのですが、今月は忘れていたもので……。みなさん、バックアップ作業、ちゃんとやってます?

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