更新日: 2006/01/05
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『富士見二丁目交響楽団』第一部読了。面白くて、確かにハマる人がいるのは分かる。
第二部も読んでますが、バカップルに襲い掛かる試練の数々という感じか。
濡れ場の描写に飽きてきてます。ってゆーか、男同士の濡れ場なんか読みたくないんですが。私が読みたいのはロマンス小説であって官能小説じゃないんで、「朝チュン」(夜のイザという場面から具体的描写ぬきで窓の外ですずめがチュンチュンしてる朝の場面に飛ぶ――ことらしい。)でいいからっ!
官能小説だったら男性向けのが好きです、ええ。
秋月 こお『さまよえるバイオリニスト 富士見二丁目交響楽団シリーズ』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫,1994.8, \525 , ISBN4-04-434602-X)読了。
富士見二丁目交響楽団シリーズの2冊目。
悠季が夏休みに帰省先の田舎から戻ってみるとアパートが全焼。手持ちの金もなく炎天下の富士見町をさまよう悠季はあやうく「遭難」しかけて、圭の部屋にころがりこむはめに。しかし圭は男ながらにも悠季に激しい恋心を抱いて…。(「さまよえるバオリニスト」)
「すみません! 諸君の音が聞こえません」そんな言葉を残して、桐ノ院は二年ぶりのコンサート控えはりきっているフジミの練習場を飛び出していった。団員たちの心配をよそに、彼はM響の団員たちをフジミに入団させるのだが……。(「コンサートはお好き?」)
アパートが火事になるというのは、BLの「お約束」なのか?
『腐女子的らぶたん』によると、病人の看病というのは「お約束」らしいが。
高熱の人間を水風呂にぶっこんで熱を冷ますというのが西洋的です(ヨーロッパでは知らないが、アメリカじゃよくやるみたい)。さすがは洋行帰り。
へびの生殺し状態の桐ノ院を見てるのは大変楽しゅうございましたが、2作で終わりかよ。ちぇっ、堪え性のない奴め。3冊分ぐらい悶々としてりゃいいのに。
というわけで、へびの生殺しシチュに自分の萌えポイントがあることが分かりました。(だから《まるマ》のコンラッドあたりはポイント高い)
秋月 こお『マンハッタン・ソナタ 富士見二丁目交響楽団シリーズ』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫 ,1995.2, \588 , ISBN4-04-434603-8)読了。
富士見二丁目交響楽団シリーズの3冊目。
なし崩しに桐ノ院桂と同棲を始めた悠季だが、練習のためと楽団員の前で踊ったワルツがきっかけで、勤め先の生徒たちからホモのレッテルを張られ音楽教師の職を失ってしまう……。(「赤い靴ワルツ」)
圭の部屋に謎のマッチョ男・生島が居候を始めた。その上、突然そいつが悠季に迫って来た。一体、こいつは圭の何なんだ!?(「マンハッタン・ソナタ」)
M響のチェリスト飯田弘の目から見た桐ノ院桂は……。(「百十ニ分の十一(チェリスト飯田弘の証言編・その1)」)
バカップル、バカップル、男同士のバカップルが見たかったらこれを読めつーぐらいにバカップル。らぶらぶーべたべたー、でもって犬も食わないちわげんか。
桐ノ院のマンションに乱入してきたマッチョピアニストの生島高嶺が面白いですね。
作者がすごく楽しそうに書いているのが分かる。番外編の飯田さんといいい、生島といい、秋月こおはオヤジがすきなのか?
一番面白かったのは、M響のチェリスト飯田の視点の番外編の「百十二分の十一」。もともと私はひとつの事件を複数の視点で見るような話が好きなんだけど(『ブギーポップ』とかゲーム『街』とか)、これも悠季視点とは違った桐ノ院像が現れて楽しい。音楽家小説としてのフジミの良さもでていたしね。
ところで天才ピアニストの生島といえば、竹宮恵子の「ウィーン協奏曲」「ノルディスカ奏鳴曲」の生島怜じゃないのかな。あれから名前を取ったとしか思えない。1988〜1992年あたりにデビューした人は、いやでも24年組の影響をうけているはずだから。もっとも、あっちの生島は美少年でマッチョじゃないですが。
秋月 こお『リサイタル狂騒曲 富士見二丁目交響楽団シリーズ』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫,1995.5, \525, ISBN4-04-434604-6)読了。
二年ぶりの演奏会を目前にして、フジミの強化合宿が行われる。だが、生島のことがきっかけで自分は桐ノ院にふさわしくないと思い込んでしまった悠季は心を閉ざし、ふたりの間に亀裂が……。(「リサイタル狂騒曲」)
自虐的にぐるんぐるんしている悠季に、桐ノ院、大まじめに愛をこくはく。でもやっぱりなんとなくお笑い。
物語としてはきれいに終わってますが、続きを読みたい気分。
あー、ちょっとハマったかも。(笑)
これも本編より番外編のほうが面白かった。もっとも本編あっての番外編なんだけどね。番外編は「電柱殿下(チェリスト飯田弘の証言編・その2)」と「真面目コン・マスはコンダクターの夢を見るか」(チェリスト五十嵐健人の証言)」の二本立て。どっちもチェリストなのはなんでかな? チェリストってゴシップ好きなの?
『富士見二丁目交響楽団』第一部読了。
圭(とは呼びたくないな。「桐ノ院」のほうがぴったりきます、ワタクシ的には)と悠季のカップルは私の好みとは微妙にズレているので、ハマるとこまではいきませんが、作品自体は、たまに読み返したくなるぐらいには好きになりました。
ともかく物語的に面白いので。濡れ場の描写はなくていいんだけどな。だから番外編のが好きなのかも。
悠季はどうでもいいというか、あんまり好きになれませんが、桐ノ院は可愛いな。もうちょっと長い間悶々としていただきたかったですね。桐ノ院視点での物語が読みたいなと激しく思います。
それからフジミのイベントカレンダーが欲しいです。
「5月20日桐ノ院、富士三川の堤で悠季のバイオリンを聞く」、「6月7日(火)桐ノ院、フジミに就任する」とかそいうの。
どっかに落ちてない?
私の中では、谷山由紀や野梨原花南の作品と同じポジションかな。作品は評価するけど、作家買いはしないみたいな。
とりあえず第二部までは読もうという気になってます。
購入ガイド
・『寒冷前線コンダクター』[→感想]
(角川ルビー文庫 ,1994.4,\483, ISBN4-04-434601-1)
・『さまよえるバイオリニスト』[→感想]
(角川書店 角川ルビー文庫,1994.8, \525 , ISBN4-04-434602-X)
・『マンハッタン・ソナタ』[→感想]
(角川書店 角川ルビー文庫 ,1995.2, \588, ISBN4-04-434603-8)
・『リサイタル狂騒曲』[→感想]
(角川書店 角川ルビー文庫,1995.5, \525, ISBN4-04-434604-6)
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bk1からのA4封筒も入るような、ばかでかい郵便受けを購入した。
B4封筒も縦にすれば入るようだ。厚みが3センチぐらいの封筒だったら、玄関先に放置されることはなくなると思う。
ポール込みで9000円なり。
表札がわりのプラスチックの名札も注文して作ってもらった。1800円なり。
たかが郵便受けだというのに結構なお値段であることよ。
掃除機も買った。日立のたつまきサイクロン方式のCV-SH8。型落ちなので2万円なり。
これで我が家には掃除機が4台になった。
1台目はナショナルでコードリールが壊れたことを除けば健在なのだが、夫が2階でよく使っていて降ろしてくるのが面倒なので、2階に置いておくことにする。
2台目はむちゃくちゃ重い水フィルター掃除機。強力だが、セッティングが面倒な上に音がうるさいので、たまにしか使わない。これも2階におきっぱなし。
3台目はむちゃくちゃ音がうるさいくて使いにくいハンディ掃除機。ナショナル製だが、買ったのは失敗だった。とっとと捨てたい。
で、4代目がサイクロン掃除機。いや、なんとなく欲しかったのよ。去年の予算のくりこし金で購入。
これでせっせと掃除をするようになるかというと、そんなことはないと思うが。
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ご近所には歩いていけるところに4軒ぐらい歯医者があるんだけど、予防歯科に力をいれているらしいところを選びました。電話番号がわからなかったので、受付は飛び込みで。
医師ひとり、助手2〜3人、診察台が3つのこじんまりしたところ。
かまやつひろしを若くしたような医者はジーパンに白衣をひっかけた30代後半ぐらいの人。声がでかくてウンチク好き。歯科による検診とクリーニングの重要性を説かれました。いや、わかってるからアンタのとこを選んだんだって。(その割に何年も歯医者にいっていないワタクシでございますが。)
レントゲンを取りました。
見えるところには虫歯はないけど、横に生えた親知らずの隣の歯にもうすぐ神経までいっちゃいそうな虫歯が発見されましたです。やっぱりー。親知らずがあって、うまく磨けないんだよね。あとは加齢にともなう歯槽膿漏。これは歯石を取って、歯磨きとクリーニングを続ければ直るらしい。
で、親知らずを抜くかどうか決めろといわれました。あんまり抜きたくはないんだけど、所要時間は1時間弱でそんなに難しくないということだったんで、体調のいいときに抜く方向で考えます。
とりあえず今日はそれだけ。
明日の4時から歯のクリーニング。数年分だから歯石取るのも時間がかかると思う。レントゲンに映るほどの歯石ができてました。「普通はレントゲンには映らないんだけどね(こんなになるまで放っておくなの婉曲表現)」と言われました。あはは、すみません。
鋼の錬金術師FESTIVAL東京公演の様子を配信してます。1時間30分あります。アニメダイジェストに声優さんが生で声をアテたり、OP・EDのアーティストのライブがあったり。アニメ未公開シーンもあるけど、エドアル関係がほどんど。それ以外だとヒューズさんの霊界通信の場面ぐらいかな。ヒューロイでスカアルでエンホーでエドアルでロイエドな力いっぱい腐女子向けシナリオ。いいのか?
視聴は無料だけど、So-netへの登録が必要。 私は大昔に取った会員IDがあったので、探し出してきました。
ちなみに大佐の出番は00:32:43あたりと01:01:01あたりから。
「河原の中心で愛を叫ぶ」とかいわれている例のセリフもあります。
4月にDVDが出る予定なんだけど、これだけだったら買わなくてもいいかな。
東京昼公演の大川透の生歌が収録されていたら考えます。(結構笑えたらしい)
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【ライトノベル☆めった斬り! Official Site:登場作家一覧】
『ライトノベル☆めった斬り!』巻末の「本書登場のライトノベル作家一覧(50音順)」のWeb版です。項目の掲載頁数も記載してあります。
ついでに【索引データ集】も作りました。
【人名・固有名詞インデックス】
【書名・シリーズ名・雑誌名インデックス】
個人的に一番便利だと思うのは、これ。
【『ライトノベル☆めった斬り!』に登場した作家一覧(テキストデータ版)】
ブラウザのページ内検索で読み仮名を入れると名前がヒットします。
歯のお掃除ということで、歯石やら汚れやらを取ってもらった。
ゴム製のドリルでぐいぃーんぐぃーんと表面を削られて、歯と歯の間は特別製のフロス(なんだと思う。普通のデンタルフロスじゃ歯石は取れない)でごしごしやられて、フッ素塗っておしまい。
30分もかからなかったし、全然痛くなかった。歯石を取るので血まみれになったという話も聞くけれど、さすがは予防歯科に力を入れているというだけのことはあって腕がいいのかも。710円なり。
お掃除はもう一回細かい研磨をするらしい。2/1(火)の11:00から。
歯が白くつるつるになったよ。何年ぶりかで、デンタルフロスがちゃんと歯と歯の間を通るようになった。いままでは、間を通そうとするとばさばさになっちゃってたんだけど、あれは歯石があって通らなかったのか……。
でも右下の歯はまだ疼く。虫歯かぁ……。
秋月 こお『未完成行進曲 富士見二丁目交響楽団シリーズ 第2部』イラスト:西炯子
(角川書店 角川ルビー文庫,1996.2, \525 , ISBN4-04-434608-9)
苦手な《G線上のアリア》を克服すべく練習を続ける悠季。そんな折り、ライバル楽団"市民フィル"から実力派バイオリニスト芳野が圭の才能に惚れて入団。悠季はコン・マスの座と、恋人・圭の愛を守るべく、芳野の挑戦を受けて立つ。(「コン・マスの光と影」)
名門中学でオーケストラ指導の職を得た悠季。だが、そこで待っていた手痛い"洗礼"とは。(「未完成行進曲」)
バカップルに襲い掛かる試練の数々……といった感じで第二部開幕。
「コン・マスの光と影」は、ちゃんと音楽モノの展開でよかったと思う。毎回濡場ばかりじゃ飽きるのよ。
秋月 こお『アクシデント・イン・ブルー 富士見二丁目交響楽団シリーズ』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫,1996.5, \588, ISBN4-04-434609-7)読了。
名門中学の落ちこぼれオーケストラ指導を始めて1カ月。悠季はある日、信頼する上司・匡先生と男子生徒の激しい情事現場を目撃。わき起こる嫌悪感と同性愛者である自分へのうしろめたさ。その結果、恋人・圭との愛の生活にも自信を失って…。おまけに匡先生の魔の手が悠季にも伸びてきた。(「アクシデント・イン・ブルー」)
音楽教師を辞めウェイターとして働くことになった悠季。一方、圭はマエストロ・ボッヘの通訳として神戸へ。だが突然飯田から圭が倒れたという知らせが……。(「天国と地獄」)
天才ピアニスト生島とホルン少年ソラとの出逢いは……。(外伝「野生のアマデウス」)
毎回毎回濡場続きでうんざりしてるんですが、「アクシデント・イン・ブルー」はとりわけ描写が辛かった。みたくないってば、そんなもの。窓の外からは丸見えじゃないのかと心配してしまいましたよ。ペンシルビルの7階だから大丈夫なのか?
「野生のアマデウス」でもマッチョと子供のからみが……。みたくないってっば、そんなもの。ただ扱っているテーマそのものは、とても重いんですが。でもやっぱりマッチョの濡場は勘弁して欲しい。
「天国と地獄」は悠季の生い立ちに絡めて、先行きに不安な伏線が張られているような……。もっとも、その伏線を生かす構想はなくなったんだそうです。よかったというべきかな。
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1月に入ってから19冊も本を読み、「未読もだいぶ減ったわね」と思ってamazonとbk1に注文をかけたのだが……甘かった。 確かに文庫の未読は減ったが(でもまだBLとライトノベル系だけで6冊ぐらいある)、ハードカバーと新書の未読本を箱詰めして棚に入れたのを忘れていた。『百年の誤読』とか『樹上のゆりかご』とか『阿修羅ガール』とか『数奇にして有限の良い終末を』とか『百器徒然袋−風 探偵小説』とか『暗闇の中で子供』とか。
でも、もう7冊届いちゃったよ。でもって、フジミも6冊ぐらい届くんだよ。
まあ、雪が降って寒いからコタツでがんばって読みます。
……といいながら寝てしまった。コタツ気持ちよすぎ。
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第二部と第三部の残りが届きました。7冊で1670円なり。
「夜鏡」の描写にブーイングがきたのか急に濡場がおとなしくなりましたよ。
「結婚式」のところがとても良かった。私は濡場の描写じゃなくて気持ちの描写が読みたいので。
悠季と桐ノ院それぞれの家庭の背景もわかってきて、音楽家物としてもストーリーが進み、なかなか面白いです。ぐいぐい読ませる手腕はすごいな。もう3冊読んじゃいましたから。
桐ノ院視点の外伝が楽しいです。どうやら私は攻め視点のやおいが好みらしい。
伴奏ピアニストの三条薫子さんが良い感じ。ピアニストであるために「女を捨てた」って言い切るところがカッコいい。やおいを読んでいて初めて好感をもてる女性キャラに出会えました。川島さんは好きになれなかったんだけど。
ところで、いっぱいあって順番がわからなくなりつつあります。
背表紙の整理番号が途中で変わったらしくて、番号順に並べても刊行順にならない……。
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夫が有休をとったというので、コートやら何やらを買いにいった。
夫用の冬物コートを購入。夫の実家用にデロンギヒーターを購入。
古本市場で須賀しのぶ『ブルー・ブラッド 虚無編 上』を見つけたので購入。いきなりこれから読んではダメかしら。
(2005/02/02追記 ダメらしいです。虚無編はユージィン側から描かれた「ネタバレ」に当たるので、、無印→復讐編→虚無編と順番に読むべしとのこと。)
予期せぬ休みだったので、私のほうの予定は狂いっぱなし。本当はフジミ第二部と第三部の感想を書くつもりだったのに。
野火ノビタ『大人は判ってくれない 野火ノビタ批評集成』(日本評論社,4535583676)読了。
喬林知『やがてマのつく歌になる!』イラスト:松本テマリ(角川書店 角川ビーンズ文庫 ,2005年1月,460円 (税込), ISBN4-04-445214-8)読了。
聖砂国編なんだけど、前巻からあまり話が進んでいません。クセモノ少年王サラレギーの正体がばれたのと、地球にいるユーリの兄のところに外伝『お嬢様とは仮の姿!』[→感想]の関係者が出てきたくらい。
もっともファンが一番嬉しかったのはコンラッドとユーリのツーショットイラストかも。
あー、ワタクシはどっちかっていうとムラケン×ユーリのが好きなんですが……。
今回はムラケンの出番なし。
秋月 こお『ファンキー・モンキー・ギャングS 富士見二丁目交響楽団シリーズ 第2部』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫,1996.10, \525, ISBN4-04-434611-9)読了。
フジミの練習場を作る資金を作るためリサイタルを開くというプロジェクトが発足し、悠季と圭はコンクールに出場することに。一方圭の妹の小夜子からは、バレエ団との競演の依頼が舞い込むのだが……。(「夢の翼」)
かつて悠季が音楽教師の職を追われる原因をつくった教え子で、超問題児の遠藤君。家出中の彼と街中でバッタリ再会してしまった悠季は、成り行きから、自分と天才指揮者・圭の同棲するマンションに彼をひきとるはめに。当然、一騒動が起きて…(「ファンキー・モンキー・ギャングS」)
N・Yでの圭とピアニスト生島の出会いを描いた番外編(「蛙の王様」)
前作の夜鏡の描写にブーイングがきたのか急に濡場がおとなしくなりましたよ。
「夢の翼」は、圭と悠季が音楽家として独立するお膳立てのためのつなぎの回という感じ。
「ファンキー・モンキー・ギャングS」の悠季のお人よしさには、ちょっとイライラ。
「蛙の王様」に登場の生島高嶺のマミーはすてきですね。
秋月こお『金のバイオリン・木のバイオリン 富士見二丁目交響楽団シリーズ 第2部』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫 ,1996年12月,546円 (税込), ISBN4-04-434612-7)読了。
超難関コンクールへの挑戦を決意した悠季だが、多忙な日常に気が焦るばかり。そんな中圭は不眠症にかかり、圭の妹・小夜子のバレエ団との競演の日も迫る。(「ヴィナスの昏い洞窟」)
圭の尽力で銘器「まほろば」を入手。コンクールへの準備が着々と整う中、コンクールのための伴奏者として出逢ったピアニストの三条薫子から思いがけない侮蔑の言葉をたたきつけられて…。(「金のバイオリン・木のバイオリン」)
圭の里帰りで家族との確執が明らかになる……。(外伝「オー・ソレ・見よ」)
圭の妹の小夜子とピアニスト・三条薫子が初登場。
外伝では、圭の実家・桐ノ院家の背景が判明。なるほど、こういう家庭で育ったんなら、悠季に惹かれるのも無理はないですね。
圭の視点での物語は楽しいな。一人称だといらいらさせられる悠季の性格も、圭の視点で見ると(惚れた欲目があるにせよ)非常に魅力的なものに見えてきます。この本編と外伝の多重構造がフジミの魅力のひとつかなと思います。
秋月こお『サンセット・サンライズ 富士見二丁目交響楽団シリーズ 第2部』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫,1997年3月,525円 (税込), ISBN4-04-434613-5)読了。
悠季は日本音楽コンクールを目指すが、伴奏者・三条薫子と大喧嘩。彼女からぶつけられた、悠季の音楽人生を揺るがす衝撃的な指摘とは!?(「サンセット・サンライズ」)
東京音楽コンクール予選で圭が意外な結末を迎える「夏の嵐」のほか、圭の視点での外伝「記念祝祭日には花を」を収録。
伴奏ピアニストの三条薫子さんが良い感じ。ピアニストであるために「女を捨てた」って言い切るところがカッコいい。やおいを読んでいて初めて好感をもてる女性キャラに出会えました。川島さんは好きになれなかったんだけど。
桐ノ院圭の視点での外伝「記念祝祭日には花を」が好き。カッコつけてるくせに悠季にメロメロな姿はほとんどギャグすれすれなんですが、そこがいいんですよ、ふふ。
秋月こお『アレグロ・アジタート』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫 富士見二丁目交響楽団シリーズ 第2部 ,1997年7月,546円 (税込), ISBN4-04-434615-1)読了。
新人演奏家の登竜門・日本音楽コンクールに挑戦するため、恋人の指揮者・圭の見守る中、音大時代の恩師から苛酷な猛特訓を受けるバイオリニストの悠季。その甲斐あってこぎつけた第2次予選当日、圭から結婚指輪を贈られた。これをお守りに全力で審査に臨んだ結果は…!?(「アレグロ・アジタート」)
圭の妹・小夜子のバレエ団との競演の顛末を描いた「王女のための前奏曲 ハ短調」、悠季の故郷を2人で訪れ、亡き両親の墓前で結婚を誓い合う外伝「八月十二日(晴れ)」を収録。
「アレグロ・アジタート」に出てきた富田夫妻って、その後で出てきましたっけ? なにやら伏線らしい記述があるんだけど、第三部まででは、出てこないような……。あ、『退団勧告』に出てきてた(p.104)。でも、そんなに重要な役じゃなさそうだけどな。
悠季の故郷を二人が訪れる圭視点の外伝がとてもよかった。多分フジミ全部の中でも最高傑作なんじゃないか。桐ノ院家とはまったく正反対の悠季の暖かい実家の様子がすごく良いですね。悠季の亡くなったご両親も本当に良い人たちだったんだろうな……としみじみ感じます。
秋月こお『運命はかく扉をたたく』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫 富士見二丁目交響楽団シリーズ 第2部 ,1998年3月,672円 (税込), ISBN4-04-434618-6)読了。
日本音楽コンクールの決選がせまる中、思うような音を鳴らせず焦る悠季。そんなとき、三条薫子のライブに招待され……。(「いつか見た雪の純白…」)
悠季は、プロへの登竜門である日本音楽コンクールに見事入賞。その上、幸運にも銘器「グァルネリ」を手に入れる。そんな中、団員達の間に怪文書が流れる。「守村はホモだ!!」悠季の立場は突如危うくなって…。(「運命はかく扉をたたく」)
恋人で天才指揮者の圭が調達した一軒家に2人は引越すが、そこに、もとの持ち主である幽霊が出現する(「引っ越しポルカ」)
第二部の最終巻。
悠季のコンクールの結果が出ます。でもそれは音楽家としてのスタートラインにすぎないんだけど。前の巻の外伝があまりにも良かったので、ちょっと中だるみという感じ。
とはいえ、一見外伝のような「引っ越しポルカ」は、実は桐院家の重要な秘密につながっていた。
秋月こお『シンデレラ・ウォーズ』イラスト:西炯子 (角川書店 角川ルビー文庫 富士見二丁目交響楽団シリーズ 第3部 ,1998年11月,588円 (税込), ISBN4-04-434621-6)読了。
圭の祖父で桐院家当主・尭宗氏の82歳の誕生パーティーで、演奏を依頼された悠季は、家政婦のハツからとんでもない仕打ちを受ける。その傷も癒えないうちに、今度は圭の妹・小夜子から桐院家存続のために、圭・悠季・小夜子の「三人結婚」という驚くべき提案が!?(「シンデレラ・ウォーズ」)
桐院家での事件がもとで二人の間にわだかまりが残る中、圭は不吉なジンクスのあるモーツアルトのレクイエムを振ることになるのだが……。(「灼けたトタン屋根の上のバイオリン弾き」)
「越後の頑固者」悠季の本領発揮というところ。愛されて育ち、それを自覚している人間というのは強いなと思います。第一部のころから考えると、悠季と桐ノ院の関係が逆転したようにも見えるけど、もともと二人はこういう人間だったんだと思う。
二人の仲に割り込んでくる圭の妹の小夜子さまですが、私はそれほど嫌いじゃありません。要するにあの人は圭の相似形だから、悠季に惹かれるのも当然なのだ。
秋月こお『リクエスト』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫 富士見二丁目交響楽団シリーズ 第3部 ,1999年4月,588円 (税込), ISBN4-04-434624-0)読了。
桐院家で起きた騒動からやっと落ち着きを取り戻した圭と悠季。定期演奏会も決まり、楽団は活気に満ちている。しかし、日本音楽コンクール入賞者としての披露演奏会に向けて猛練習をしていた悠季が、バイオリニストとしての「自分の音」を見失ってしまい…。(「リクエスト」)
「自分の音」を見失った悠季は、周囲の人々に見守れながら孤独な闘いを続ける……。(「雨また雨」)
悠季の実家から送られた浴衣を着て夏祭りに出かけた二人が出会ったのは……。(「夏祭りの夜」)
悠季の音楽家としての逡巡編。
秋月こお『退団勧告』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫 富士見二丁目交響楽団シリーズ 第3部 ,1999年8月,504円 (税込), ISBN4-04-434625-9)読了。
日本音楽コンクール入賞者としての披露演奏会に向けて、猛練習に励む悠季。しかし、圭の指揮するM響の演奏に感動するあまり、やっとつかみかけた「自分の音」を再び見失ってしまう。悠季は悩んだ末、圭と別居することに…。(「退団勧告」)
悠季の音楽家としての逡巡編の最終巻。音楽家としての初リサイタルも終わり、第四部は留学編のようです。
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ラめたジュンク堂トークセッションを見るため、池袋へ。
時間があったので、東急ハンズをぐるぐると。田舎住まいなもので、おされな雑貨を見る機会がなくてー。防災グッズ売り場が大盛況。エマージェンシーブランケットを購入した。
「冲方丁のライトノベル業界ぶった斬り!」でした。
すごく面白かったけど、「ラめた」とはちょっと内容違ったかも。
でもお客は年齢が高くて業界人が多かったから(多分平均すると33歳ぐらい)、あの内容でもオッケーだと思う。
噂どおり冲方丁氏はむちゃくちゃカッコよかったです。
上京したら倒れて、病院から直接やってきたのだそうな。
「まだ点滴用の針がささってます」と腕を見せるウブチン……。
大丈夫なのか……。
内容についてはメモ取ってた人がいるから、そのうちどっかのブログにアップされるんじゃないかと思ったら、されてました。
【書評Wiki-ライトノベル☆めった斬り!刊行記念トークセッション感想リンク集】
版元品切れでネットじゃ買えない『蒼穹のファフナー』が買えたのが嬉しい。(イベントのためにがんばって確保してあったらしい)
冲方丁氏に『黒い季節』にサインしてもらいました。結構ウケました。わざわざ持っていった甲斐がありました。
おむらよしえさんとお会いしました。
STRさんともお会いしました。
宴会では米光さんとお話しました。『残酷な神が支配する』が怖くて読めないというのと、冲方丁方式だと三原順のような作品は書けないよねという話が印象深かったです。
(ちなみに『Edge』と『よくわかる現代魔法 ガベージコレクター』を薦めたのは私ですが、ヤングではないです)
何人かの人に川上亮『ラヴ☆アタック!』【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】 を薦められましたけど……うーん。
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桜坂洋『よくわかる現代魔法 ゴーストスクリプト・フォー・ウィザーズ』イラスト:宮下未紀(集英社スーパーダッシュ文庫 ,2004年9月,540円 (税込), ISBN4-08-630204-7)
読了。
『よくわかる現代魔法』[→感想]の3冊目。 いやー、うまいわー。1冊目の『よくわかる現代魔法』をきっちり補完する内容。1冊目の欠点を美点に変換してしまった、実にお見事な続編。確かに桜坂洋はクレバーな作家だわ。
1冊目は読まなくても構わないとか書いたけど、前言撤回。1冊目を読んでからこれを読むか、これを読んでからこれを読むといいんじゃないかと思う。
推奨としては、2冊目の『ガベージコレクター』[→感想]→1冊目『よく分かる現代魔法』→3冊目の順かな。
今回の主人公はタカビーな銀髪紫の瞳の美少女魔法使い・一之瀬弓子クリスティーナ。姉原美鎖のコードによって6年前の世界に送り込まれたタライ娘・森下このみが10歳の弓子と出会い、弓子の杖を狙う魔法使いギバルテスと戦うというのが今回の物語。
美鎖が6年前に作ったというクリスマスショッパーというワーム型ウィルスの真相も明らかにされる。
最終決戦の場所は、デバートの屋上。昭和30年代生まれにはノスタルジーを感じさせる場所だけれど、若い人はどうなんだろう? 今の子も屋上の遊園地で遊ぶのかな? 「大きなお友達」がアイドル見に行く場所じゃないの?
作者もようやくタライ娘・森下このみの使いどころが分かってきたようで、今回一番株を上げたのは実は彼女だろう。
タイムトラベル物のお約束もちゃんと取り入れられている。
なおあちこちで言及されているように、今回弓子は「パンツはいてない」のだが、そのエピソードすら意味のあることなのだ。お見事。
唯一不満があるとすれば、『ガベージコレクター』に出てきた高校生・達彦君が再登場しないこと。もう出てこないの? まあ、スーパーダッシュ文庫的には、男キャラは邪魔なだけかもしれんがなぁ……。
秋月こお『桐院小夜子さまのキモチ 富士見二丁目交響楽団シリーズ 外伝』イラスト:西炯子(角川書店 角川ルビー文庫,1999年1月,483円 (税込), ISBN4-04-434623-2)読了。
フジミの第二部の途中で唐突に登場した圭の妹・桐院小夜子の視点で語られる外伝。
本編では、圭と悠季の間に割り込むイヤな女という役回りですが、私はもともとこのキャラが嫌いではなかったので、やっぱりねという感じ。イヤな女だと思っていた人には、彼女の視点からの物語は結構新鮮だったかも。
『シンデレラ・ウォーズ』の感想でも書いたけど、小夜子は圭の相似形なので悠季に惹かれるのは当然。というより、小夜子のお母さんも含めて桐院家的なものを持っている人は、みんな悠季に惹かれるんだよ。
同時収録されているのは、フジミのトランペット三人娘からみた圭と悠季を描く「ペット・ペット・トランペット」。同人誌ネタが出てきます。
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有里 (Alisato Akemi)