更新日: 2009/04/14
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以下のサイトを参考にFirefoxの便利機能 Greasemonkeyのスクリプトのお勉強中。英文サイトだけど比較的読みやすい。
【Dive Into Greasemonkey:Table of contents】
こういう勉強のときには、短い習作のスクリプトを公開してくれているサイトが役に立つ。
【peanutsjamjamの日記 - Google の検索語入力領域を大きくする Greasemonkey Script】
【naoya_t memo - GreasemonkeyでRSSの文字化け対策】
とりあえずmixiの日記の表示画面(view_diary.pl)に編集画面(edit_diary.pl)へのリンクを表示させたいのよ。
関連URL:
【Greasemonkey - Firefox まとめサイト】
新刊書店に行ったら出たばかりOkama/倉田英之『Cloth road 3』(集英社 ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ ,2006年2月,650円, 4-08-877032-3)と目が合ってしまい、既刊も買って3巻まとめて読みました。漫画です。面白いです。
以前【まいじゃー推進委員会】でおすすめされていたんですが、そのときは中身が見られないのでパスした覚えがあります。漫画は絵の実物を見ないと買えないですね。
さて、物語。
コンピュータの最小化が進み文字通りウェアラブルになって服と化し、コンピュータ産業とデザイナーズブランドが合体して世界を支配している。仕立て屋見習いの少年ファーガスは、病で倒れた親方グスタフの莫大な治療費を稼ぐため、突然現れた双子の妹ジェニファーと組んで、リングバトル“WAR-KING”に出場し、優勝賞金を獲得しようと試みる……。
というのが1巻。ファーガスとジェニファーの双子の出生の秘密が隠された布をめぐって、超ウルトラスーパーグレートスペシャルな天才美人眼鏡姉妹とバトルするのが2巻。布に隠された二人の出生の秘密が明かされるのが3巻。
世界設定とキャラクターはユニーク(特に超(略)眼鏡姉妹)ですが、ストーリーは少年少女の成長物の王道。でもね、あまりにも王道から外れたものが増えてしまったので、今では王道こそが逆に新鮮。
オッケー!
それで いいじゃない!
それが 私たちのやり方よ!
『Cloth road 3』p.99-100
そして お前は ガーメントを 超えるんだ
凡人が 天才を 超えるんだ
『Cloth road 3』p.116-117
おー、燃える! 燃える!
倉田英之らしく『赤毛のアン』『オズの魔法使い』から(初期の)『H2O image』あたりのイメージまで、いろいろちりばめられていて楽しい。(すぐパクリパクリと騒ぐイマドキの若いもんは自分の教養のなさを露呈してることに気づけよ。「本歌取り」の伝統を知らんのか、ばーか)
漫画担当のOkamaの絵は、巻が進むにつれてどんどん洗練されていって、まるでジェニファーの成長をなぞっているかのようです。狙っていたんじゃなくて、結果としてそうなったんだと思うけど。
ファーガスとジェニファーのコンビは、この作品を作っている倉田英之とOkamaのコンビに通じるものがあるんじゃないでしょうか。倉田英之はひとりで小説書いているより、こういう共同作品のほうが向いていると思います。
唯一不満なのは、せっかく眼鏡がいっぱい出てくるのに、眼鏡フレームがちゃんと描かれていないこと。眼鏡フレーム描けよー。縁なしツーポイント眼鏡なんて眼鏡じゃない!
購入ガイド
Okama/倉田英之『Cloth road 1』
(集英社 ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ ,2004年8月,650円, 4-08-876669-5)
Okama/倉田英之『Cloth road 2』
(集英社 ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ ,2005年4月,650円, 4-08-876793-4)
Okama/倉田英之『Cloth road 3』
(集英社 ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ ,2006年2月,650円, 4-08-877032-3)
加藤 幹郎『ヒッチコック『裏窓』ミステリの映画学』(みすず書房 理想の教室,2005.6,\1365, ISBN4-622-08303-5)読了。
『裏窓』の犯人はほんとうは妻を殺害してはいない? 映画の中では殺人事件が起こったという客観的事実は示されていないにもかかわらず、主人公も観客も事件が起こったと思い込んでしまっていると、指摘するたいへんに刺激的な本。
キーワードは「外見と内実の乖離」。
ヒッチコックは白黒映画の時代(『レベッカ』『疑惑の影』)から、映像から受け取る情報とシナリオから受け取る情報が食い違うヘンな映画を撮っていたと思うんだけど、そういう指摘はあまりなかったのが残念。
(『レベッカ』の家政婦は主人に横恋慕してるようにしか見えないとか、『疑惑の影』は本当は姉=母親を殺したい男にしか見えないとか……)
ところで、p.81に『スミス夫妻』について言及されていて、ブラピ&アンジェリーナ・ジョリーの『Mr.アンドMs.スミス』[→感想] の元ネタはこれだったのかーと遅まきながら気づいた私。ヒッチコック映画はほとんど見てるんですが、『スミス夫妻』は見てないんですよね。
購入ガイド
ISBN4-622-08303-5
サラ・ウォーターズ/中村 有希訳『半身』(東京創元社 創元推理文庫 ,2003.5,\1113, ISBN4-488-25402-0)読了。
1874年秋、ロンドンの監獄を慰問に訪れたマーガレットは、不思議な女囚シライナと出逢う。娘は霊媒だという。父の死後家族との確執をかかえていたマーガレットは、次第にシライナに惹かれていくのだが……。
シライナとマーガレットの日記で綴られる重苦しい物語。
主人公にはあまり感情移入できなくて、謎解きへの興味で読みました。ラストには唸りました。ファンタジーじゃなくてミステリ。
でもミステリ読みの人にはあまり評判がよろしくないようです。多分謎解きよりヴィクトリア朝という抑圧された時代に生きるマーガレットの心理を賞味する作品なんだと思います。
1874年が舞台なので森薫『エマ』の20年ぐらい前(ぼっちゃんのご両親の若い頃の時代)。上流婦人と召使いの日常生活なども描かれていて、そういった細部が興味深かったり。
同じ作者の『荊の城』のほうが良いという人もいますね。読んでみようかな。
購入ガイド
ISBN4-488-25402-0
『荊の城 上』
『荊の城 下』
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溜まっていた新聞切り抜きを台紙に貼り付ける作業をする。1年分ぐらい溜めてたよ。
台紙は専用のスクラップブックじゃなくて、古くなった地域専用電話帳を再利用している。情報スクラップは、きれいにまとめるとそれだけで満足してしまうので、あまりきれいにまとめるのは止めたのだ。
切抜きを見ていると自分の興味がどの辺りにあるのか分って面白い。日記を読み返すのを同じような感じ。もっとも切り抜くのは生活欄、文化欄、読書欄だけで、時事報道のたぐいは一切ない。そういうのは検索すればネットで見つけられし、縮小版を見ればわかるから。
文化欄は一度拾い損ねると探すのが大変なので、スクラップしている。
見出しだけでもテキストにしてでリスト化できたらと思うんだけど、なかなか……。
書評に関しては、MM/Memoやはてなブックマークに書名を突っ込むことで、かなり検索が楽になった。
もともと読みたい本の記事を切り取っていたので、書評自体はなくてもいいんだよね。
ところで、日記の日付がずれてた。
「やわらか戦車3」を見に行ったら
「商品化、雑誌掲載などのお問い合わせはこちら」という一文が掲載されてました。
前からあったけ?
多分「やわらか戦車」の商品化の問い合わせが多かったからじゃないかと。ぜひとも商品化して欲しいな。ぷにぷにな人形がほしー。
「やわらか戦車」の公式ブログ
【やわらか戦線異状なし - livedoor Blog(ブログ)】
「やわらか戦車」のバックナンバー
【ラレコ 先生 livedoor ネットアニメ ネトアニシアター】
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家人のストレス解消のためにお出かけ。
ブックオフ石橋店に津原やすみのティーパーティシリーズがかなり出てました。私は興味ないけれど(運命のタロットだったら欲しかった)、めったに出ない本なのでお近くで欲しい人は拾うとよろし。
100円でもハードカバーは買わない、ダウンサイジングをすると心に決めた。で、ついつい新書を買ってしまう。
小林カツ代『自分でつくるこれ、うましっ!』
(日本経済新聞社 日経ビジネス人文庫119 ,2002年4月,550円, 4-532-19119-X)
4-532-19119-X
竹内一郎『人は見た目が9割』
(新潮社 新潮新書137 ,2005年10月,714円, 4-10-610137-8)
4-10-610137-8
内田樹/名越康文『14歳の子を持つ親たちへ』
(新潮社 新潮新書112 ,2005年4月,714円, 4-10-610112-2)
4-10-610112-2
浜田 翔子/和田 慎二原作『神に背を向けた男 1』
(白泉社 白泉社文庫 ,1998.11,\650, ISBN4-592-88553-8)
ISBN4-592-88553-8
浜田 翔子/和田 慎二原作『神に背を向けた男 2』
(白泉社 白泉社文庫 ,1999.2,\650, ISBN4-592-88559-7)
ISBN4-592-88559-7
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オリンピックにはほとんど興味がないので、全然リアルタイムで見てなかったのだが、フィギュアスケートのエキシビションは楽しそうなので、リアルタイムで午前5時半まで見た。
実をいうとペアとアイスダンスは好きだが、一人で滑るやつはあまり好きじゃないのであるよ。特に日本の選手の場合、体型がアレな上に「飛ぶぞ飛ぶぞ飛ぶぞ……飛んだー」というのが疲れるんだ。もっとも荒川選手はその点日本人ばなれしていたが。
ペア4位の中国の人たちが気に入った。フリー演技のオペラ座の怪人を見たかったけれど、NHK衛星でやったハイライト放映を見逃してしまった……。
この人たち。なんつーか、演技が妙にラブラブなところが良かった。
【Qing Pang & Jian Tong】
【YouTube - Qing Pang/Jian Tong pairs skating exhibition→動画】
アイスダンス1位のペアの原始の人っぽいのも面白かったよ。
あと男子5位の音楽がちゃんと出てこなかった子も気になる。なぜあの子だけ顔がアップになるですか? 手足がやたら長かった。で、やっぱりコーエン選手と荒川選手は凄かった。
ネットで情報を探したが、日本の報道ページはイマイチだ。どうして日本のマスコミはきちんと結果を掲載しないんだろう。報道されるのは、断片的な情報ばかり。自国の選手の順位を報道するのは結構だが、他の国も含めたすべての順位を掲載したってよかろうに。
亡父のことを無理やり尋ねて選手を泣かしたりするより前に、やるべきことがあるんじゃねーの?
【NBC Olympics.com - Home】
【NBCOlympics.com - Figure Skating】
【NBCOlympics.com - RESULTS AND SCHEDULES: Figure Skating Pairs】
日本で頑張っているのは個人サイト。
【RingOnIce:フィギュアスケートリンク集サイト(Since2001.04.20)】
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【うえぽんSW局 | クリップボードにリンク作成ブックマークレット】のリンク作成用ブックマークレットはとても便利なのだが、日記で使うときにはnDiary用の形式の「全角空白+リンク用文字列+(URL)」のほうが使いやすいなと思ったので、ブックマークレットの作り方のページを探した。
分かりやすかったのが、【Atsushi's Homepage 〜 Bookmarklet を作ってみる】
上記の2つのページを参考にnDiary用のリンク作成ブックマークレットを作った。
ソースは、以下のとおり。
<a href="javascript: prompt('Link for nDiary',
'【 '+document.title+'('+document.location.href+')】');void(0);">
nDiary用のリンク作成</a>
最後にvoid(0);を付けないと、ページの移動が発生してしまう。
花粉が本格的にならないうちに美容院で髪切った。
曇っているからいいかと思って油断してマスクをしないでいったら、セットの途中でいきなり目にキていきなり目が充血! どうも髪に花粉がついていたらしい。(シャンプーなしのカットのみだったから)
帰ってきてからも調子悪い。
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竹内一郎『人は見た目が9割』(新潮社 新潮新書137 ,2005年10月,714円, ISBN4-10-610137-8)読了。
ノンバーバルコミュニケーション入門とうたっているが、正確には「公式化類型化された非言語的メッセージによる演出」の入門書。
著者は漫画原作者でもあるそうで、漫画の表現の解説が面白い。いままでの漫画表現の解説は漫画家がやっているのものがほとんどなんだけど、これは原作者が書いているせいか噛み砕かれていて分かりやすい。特にフキダシとネームの大きさ、改行の関係の指摘は興味深い。改めて指摘されるとなるほどと思う。
「見た目9割」とか「言葉の内容は7%しか伝えない」といったいささか根拠の怪しい断定がいくつか出てきますが、その部分はそういうハッタリを効かせる演出術のひとつだと思って読んでいればよろしいんじゃないでしょうか。
「9割」とか「7%」とか、見た目にもインパクトのある一桁の数字であることが重要なんじゃないのかな。つまりタイトル自体が「見た目」。
要するにこれは演出についての本であって、外見主義について深く考察するといった本ではありません。
購入ガイド
ISBN4-10-610137-8
内田樹/名越康文『14歳の子を持つ親たちへ』(新潮社 新潮新書112 ,2005年4月,714円, ISBN4-10-610112-2)
女が嫌いで男が好きな男ふたりが女の悪口をいいつつ馴れ合いながら(とりわけp.86-93のあたりにその傾向が顕著)、思春期の子の育て方/教育について対談している本。ふたりとも自分たちの思春期の体験を踏まえて語っているので、結果的に男の子の教育の本にしかなっていない。
編集者の意図としてはメインターゲットが14歳の子を持つ「母親」なのだろうが、内容が微妙にねじれている。
まあまあ面白い本です。でも子供の教育に悩んでいる人が読んでも役に立たないと思う。
内田樹は父子家庭で女の子を育てたので、子育てについて語る資格はあるんだけれど、その子育ての体験をあまり語りたがらない。とても大変だったみたいで、どうも「母性神話で自分を騙していなけりゃ、子育てなんてやってらんない」と思っているらしい。
ああそうか、内心では「子育ては大変だ、おれだってやりたくなかった」と思っているくせに子育てのことについて語るから妙な具合になるのですな。
*
内田樹って、昔からフェミニズムに対する嫌悪は表明していたけれど、実は女全般が嫌いだったんだと、読んで思った。ふーん。
だからどうというわけではないが、内田樹がそういう人だということは、頭のスミに置いておこう、と思いながら読んでいったら、最後のほうにこんな発言が。
女の子をあまり好きじゃなくても、「愛しているよ」って言いつづけると、向こうもその気になるし、こっちもその気になる。
p.190
「ある女の子を」あるいは「あまり好きじゃない女の子でも」といった表現をしていないものだから、まるでゲイなのにうっかり女性と結婚してしまった人の発言のように見える。
対談相手の名越康文は精神科医で、「困った」親子をたくさんみてるので、そういう親(特に母親)に対して含むところがいろいろあるようだ。
で、そういう女性への嫌悪感みたいなもの行間から滲みでているような本。
*
もっとも、確かにそうだね、と納得できるようなことはいろいろ言っている。
内田 十四歳って周りの十四歳がバカに見えてしょうがないし、大人もみんなバカに見える。そういう子っているんですよね、けっこう、たくさん。
p.150
いわゆる「中ニ病」ですな。
そのときに互角に話せる相手とリアルで会うことができれば(ヴァーチャル世界だとダメらしい)、救われるねとかそんな話をしている。
内田 理路整然とね。ストック・フレーズだけでしゃべるやつって、強いんですよ。相手を押しとどめて「まあ、いいから聞きなさい」っていうフレーズは間違いなく「正しい言葉」なんだから。(中略)とにかく大音量で自分の言いたいことを言い立てているだけで、自分の言葉を他人の中に届かせて、相手に「触れる」ということにはもう誰も興味を示さない。
p.161
面と向かって話しているときですらそうなのだから、いわんやネット世界では……。
内田 義務教育は十三歳まで、「毛が生えるまで」でいいんじゃないかな。そのあと、学校を出て、あれこれの経験をした後に、また「やっぱり勉強したい」と思って戻ってくれば、そういう子たちは勉強することへのモチベーションがはっきりしているわけだから、むしろ効率的な教育ができると思うんですよ。
(中略)国公立の学費はコンビニでバイトしながらでも払える程度に安くて、学生であることにいろいろ社会的特権というか、責務の免除みたいなものがついていれば、「苦学」する子って、けっこうぞろぞろ出てくるような気がするんです。
(中略)そういう制度的な支えをしておいて、やりたい子はいつでも学校に戻ってこられるというバイパスさえ確保しておけば、義務教育十三歳でもいいような気がしますけどね。
p.115-116
今はエスカレーターから降りちゃうと二度と這い上がれないからなぁ。
内田 でもメディアは報道しないですね。メディアって結局、基本的なフレームがあって、その中に上手くはまらない現象というのは報道しないんですよ。別に意図的に「しない」というんじゃないけど、うまく収まらないので番組にならない。プロデューサーやディレクターが理解できて説明できる現象じゃないと扱わないんです。
p.169
(「上手く」と「うまく」が混在しているのは、なにか意図があるんだろうか?)
このところ増えてきた「乙女ロード」や「やおい」についての報道は、どういうことなのかな。アキバ系萌えの延長でまとめられるという判断なのかな。
引用してみたら、全部内田樹の発言だな。
購入ガイド
ISBN4-10-610112-2
朴 相俊/朴 敬秀/李 宇逸/羅 愛蘭訳『無人島暮らしの手帖 一人で生き抜くためのサバイバル術』(新潮社 新潮OH!文庫 ,2001.11 ,\650, ISBN4-10-290130-2)読了。
飛行機事故で無人島に打ち上げられたせいねんが、カメラ、ナイフ、ライター、雨具、眼鏡にビニール袋少々を使ってサバイバルするという読み物仕立てのサバイバル読本。
水の確保の仕方、食料の探し方、火のおこし方等が書かれているが、あくまでも軽い読み物。まあ、この本を読んで無人島で本気でサバイバルしようという人はいないと思うけど。
韓国のベストセラーの翻訳なので、日本人には分かりにくいジョークや文化様式なども出てくる。絶望に陥った主人公の青年が母親の夢を見て立ち直るなんてのはやっぱり「韓国流」? 日本の本だったらそういう展開にはならんよね、多分。
日本人にはむしろ『冒険手帳 火のおこし方から、イカダの組み方まで』[→ネット書店リンク]のほうが役に立つかも。
書誌情報
ISBN4-10-290130-2
成田 良悟『世界の中心、針山さん』イラスト:ヤスダスズヒト&エナミカツミ(メディアワークス 電撃文庫 ,2005.10,\683, ISBN4-8402-3177-X)読了。
平凡な中年男針山さんの周囲ではいつも不思議なことが起こっている――という設定の連作短編集なのだけれど、後付けの設定なので、最初のほうの作品ではあまり針山さんは出てこない。
ベッドの下の斧男という都市伝説ネタの「としれじぇ」、ヤクザに拾われた魔法少女の話「魔法少女893号」、島の住人が次々と奇妙なことを口走りはじめやがて誰もいなくなってしまうという「拝啓、光の勇者様」、前の3作の登場人物が全員出てくる「奇跡の中心、針山さん」の4本立て。
「としれじぇ」はひねりが効いていて、これだったら大人向けミステリーも書けるかもと思わせたけれど、魔法少女の話はイマイチ。群像劇が多いので主人公を一人に絞って描いてみたというのだけれど、成田良悟のキャラクターはぶっとびすぎていて読者が感情移入しにくいので、主人公を一人にしてしまうと間が持たないんだな。
「拝啓、光の勇者様」倉阪鬼一郎が書きそうなネタだと思った。珍しくアンハッピーエンドな話。ホラーネタだよね。
成田良悟には作家として生き残って欲しいので、いろいろなことに挑戦するのはいいことだと思う。
購入ガイド
ISBN4-8402-3177-X
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有里 (Alisato Akemi)