更新日: 2005/12/19
2003年 [
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1997年〜1999年・2000年・2001年・2002年
2003年1月 ( 上旬 / 中旬 / 下旬 )[前月] [次月] | ||||||||||||||||||||||||||||||
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私の場合、bk1の検索結果ページの内容をJavaScriptのフォームにコピー&ペーストして、データ抽出&整形してテキストボックスに出力したのを、日記原稿に貼りつけてます。
リンクに変更するのは、nDiaryのフィルタにお任せ。
[書誌情報抽出フォーム 一般向け]
[書誌情報抽出フォーム 有里用]
JavaScriptです。ソースを自分のパソコンに保存してカスタマイズも可能。
function make_diary() で、日記用の整形をやっているので、そのへんをいじくれば、出力形式も変えられます。
既に発表になっているはずだが、講談社X文庫ホワイトハートの12月の新刊が手に入らないのだ。
【FANTASY Bookmark】 :【News & Information 2002年10月〜】の2002/12/27付けの記事に掲載されてますので、そちらを参照のこと。
追記:2003/01/28
ようやく受賞結果のチラシを手に入れましたので、[ホワイトハート大賞 入選作一覧]を更新しました。
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林 望『日本語へそまがり講義』(PHP研究所 PHP新書 120,2000.8,\660+税, ISBN4-569-61213-X)読了。
日本語についてあれこれ講釈する本。日本語の講義というよりは、古文の講義のようです。もちろん、古文だって日本語だけど。
「日本人は、なにかについけて、ものをやったりとったりしつつ、その心のなかでは、めまぐるしく魂のやりとりをしていた」
(p.45 第五席 お裾分け・おみやげ・おかわり(下) )
「後には俳諧の聖人のようになってしまった芭蕉その人は、若き日、出発の時においては、あたかも今日のいわゆるヤンキーのごとき言葉を縦横に駆使して、その文学世界を世に問うたのだ」
(p.66 第八席 元禄ヤンキー(下) )
「日本語の「ん」には大きくみても四種類の発音の仕方があって、その区別は通常意識されずに、母国語として日本語を話す人にとっては、自動識別的に選ばれて使い分けられている」
(p.127 第十五席 「んー、ん?」(上) )
などなど、興味深いことが書いてありました。
購入ガイド
ISBN4-569-61213-X 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】 【bk1(01908774)】
林 望『日本語の磨きかた』(PHP研究所 PHP新書 130,2000.11,\660+税, ISBN4-569-61320-9)読了。
「第一部 表現することへの自覚」は、面白い。
「なんだ、この人、全然分っていないなぁ。ここにこう書いてあるじゃないか」と思うようなケースの「読めなさ」は、「おそらく先入観の問題だと思う」(p.46)という指摘はなるほどと思うし、
そもそも文章というものは、教養のレベルによってそんなにも分りにくかったり、分りやすかったりはしないものです。だから、読んでいてよく分らない文章に出会ったら、「こんなに分かりにくい文章を書く人は品性が下劣なんじゃないだろうか」と、まず疑ってかかっていい。(p.50)
というのは痛快だ。
といった、「リンボウ流推敲の要点」(p.55)も役に立ちそうだ。
しかし、後半になると、どこか自慢たらしい書きぶりが鼻についてくる。
購入ガイド
ISBN4-569-61320-9 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】 【bk1(01941073)】
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雪が降っているので、コタツでゲーム。
『.hack//侵食汚染 vol.3』をようやくクリア。
4巻完結ゲームの3巻目ですが、話があんまり進まないのでダレます。グラフィックも「侵食汚染」されててて美しくないし。
コワれミアちゃんがラブリーでした。
寺島良子さんから、「お友達」っていわれちゃったよ、わーい。
まだLV.70のフィールドには行っていないので、まだ先があるのですが。
赤い十字架って、やっぱりアレかな。
ジリアン・クロス作/安藤 紀子訳/八木 賢治画『幽霊があらわれた』(ぬぷん児童図書出版,1995.11,, ISBN4-88975-149-1)読了。
版元が倒産したかなにかで、在庫がブックオフに流れていたのを拾った。(bk1でも取り扱い不可だから、多分倒産。)ぬぷん児童図書出版はピーター・カーター『果てしなき戦い』のような硬派の児童文学を出していた版元でしたが、硬派すぎてイマドキの子供には受けなかったんでしょうね。 これも割と硬派な作品。児童書の体裁ですが、ヤングアダルト向けプロブレム小説に近い。初期の三原順の短編のようです。
舞台は現代の英国の中学校。嫌われ者の少年・ジャッカスは、幼馴染のマーシャルが主役をつとめる『スウィニー・トッド フリート街の悪魔の床屋』に参加することになる。だが、稽古をしていると、ビクトリア朝の虐げられた子供たちが現われ、不思議な事件が次つぎ起こる。マーシャルは、スウィニー・トッドが乗り移ったかのような冷酷な振る舞いをしだし……。
ジャッカスとマーシャルは母親同士が友人で、子供のころから一緒にいる。マーシャルは学校では優等生で通っているけれど、陰ではいろいろやっている。幽霊が現れた一連の事件をきっかけにジャッカスがマーシャルの影響から解放されるというのが、この物語。
興味深いのは、劇の出演者のアンという少女で、この少女の日記が物語の要所要所に織り込まれているのだが、その内容がいかにも思春期のエキセントリックさに満ちている。
「(マーシャルは)かっこいい人(!!!)」「ジャッカス、身震いするほどいやな奴め!」
と書いていたかと思うと一転、ジャッカスって「ほんとはいい人かも」と言い出し、マーシャルの「ろう人形をもっていたら、大きな長い帽子のピンで心臓をつきさしてやる」となる。極端から極端に揺れ動く、この不安定さがまさに思春期!
書誌情報
ISBN4-88975-149-1 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】 【bk1(01223207)】
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【穴場スポット「印刷博物館」で美しいドイツの本展】の記事を読んで興味をもったので、トッパン小石川ビルにある【印刷博物館】に行ってみました。最近は美術館より博物館や図書館に行く方が楽しい。
JR飯田橋駅東口を出て、左手にある大きな歩道橋を渡って、川の向こう側に行き、左手の階段を降りる。高速道路を左に見ながら、だいたい10分ぐらい歩いて高速道路が大きく左に曲がっている地点に差し掛かると、トッパンの21階建の丸っこいビルが見えてきます。
入り口が分りにくいけど、ガラス張りの屋根のあるエントランスの奥の回転扉が一般の人の入り口です。わかんなかったら、ガードマンの人に「印刷博物館の入り口はどこ?」って聞くとよろし。
受付のお姉さんの左脇を通りぬけると印刷博物館と「ドイツの最も美しい本展」をやっているP&Pギャラリーの入り口です。
P&Pギャラリーは1階にあって、入場無料。「ドイツの最も美しい本」賞を受賞した本が展示されていて、本を手にとって見ることも出来ます。ハードカバーだけじゃなくて、ペーパーバックも何冊かありました。和紙を使った和綴じの本(内容も和紙をテーマにしたもの)が興味深かったです。
印刷博物館は、地階にあります。エスカレーターを降りると券売機と受付があります。小さいロッカーもあります。入場料は300円。
昔の印刷物のレプリカが壁面にずらっと並んだプロローグ展示ゾーンを抜けると、総合展示ゾーン。(今の時期は企画展なし)
平日なので、入場者は少なかったです。もっとも途中で、30人ぐらいの団体さんが入ってきましたけれども。
展示物の解説は、Windows上で動いているらしい映像ソフトで行われます。展示台のそこここにタッチパネル式の画面があって、指で触れると解説映像がスタートします。液晶画面なので、何人もで見る場合は見難いのかもしれませんが、入場者が少ないから独占状態。活版印刷の道具なども並んでいるのですが、実物を見ながら映像を見ると、使い方がとても理解しやすいのです。TVで映像を見てるだけだったら、こうはいかないでしょう。
博物館の存在意義というものがよく分った気がします。
版画の技法とか活版印刷についてのあれこれとかカラー印刷のしくみといった展示が面白かったです。印刷機の実物も何体が置いてあって、フレドリック・ブラウンの作品によく出てきたラノタイプもありました。
展示物をじっくりじっくり見ていたら、「印刷工房」行われていた活版印刷の体験コースを申込みそこねてしまいました。ちょっと残念。
本当に穴場スポットでした。おすすめです。ちなみに2階にはレストランとカフェもあります。
【印刷博物館】
【KAZUI PRESS】……活版印刷については、ここが詳しい
上野駅構内のBOOK GARDENで本を購入。
駒崎優の新刊は見つからず。秋葉原デパートで探そうとしたら、本屋がなくなってました。19日で閉店とか21日で閉店とかの張り紙があちこちに……。
帰りの電車の中で樋口 裕一『やさしい文章術 レポート・論文の書き方』を読了しました。これは、おすすめ。
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新刊書店&ブックオフめぐり。
ようやく駒崎優『白い矢』をゲット。でもホワイトハート大賞のチラシは入っていませんでした。で、1月刊行分をチェックしたら、こっちには入っていたので仕方なく、榛名しおり『レーヌスを渡る金狼』を購入。これ以外の新刊は、「やおい」なので、私には読めないのですよ。
2003/01/25 購入したのは、1〜3,5〜6,11〜15,21〜22
2003/02/01 購入したのは、4,8,23〜26
欠けているのは、7,9〜10,16〜20
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【Webcat Plus】の書誌データへのリンクを抽出するスクリプトへの要望が【掲示板】で出てます。
ISBNで検索すると検索結果画面が出るので、その画面からNCIDを拾ってやればいいらしい。というわけで、いろいろやってたら、【一歩】さんに先を越されました。す、すばやい……。
【オンラインで書誌情報とか在庫情報とか】にあります。ブラウザから検索できるので、便利。
私が作ったのも一応置いておきます。simpleuri.rbとwebagent.rbが必要です。(この二つは一歩さんのところからダウンロードできます。)
追記:2003/01/28
NCIDではなくBKIDで登録されているデータもあるのが分ったので、修正しました。
インターフェースも一部変えました。
webcat.rbを入れたフォルダにlibフォルダを作って、simpleuri.rbとwebagent.rbを置きます。(2003/01/28修正)
コマンドラインで「ruby webcat.rb ハイフン付きISBNコード」と入れてやると、ISBNとNCIDを標準出力に出力します。
C:\webcat>ruby webcat.rb ISBN4-00-024615-1
ISBN4-00-024615-1 NCID=BA60293840
(以下は2003/01/28修正)
パラメータなしで起動すると、「INPUT ISBN: 」というプロンプトを表示するので、ISBNを入力してやると、ISBNとNCIDを標準出力に出力します。
C:\webcat>ruby webcat.rb
INPUT ISBN: 4-00-024615-1
ISBN4-00-024615-1 NCID=BA60293840
パラメータとして-fを指定して起動すると、isbnlst.txtというファイルを読みこみ、 webcat からNCIDを取得して、ISBNとNCIDを標準出力に出力します。
isbnlst.txtファイルがないとエラーになります。本当はちゃんと処理を入れた方がいんんだけど、面倒なのでとりあえずこのまま。
C:\webcat>ruby webcat.rb -f
ISBN4-00-024615-1 NCID=BA60293840
ISBN4-480-05977-6 NCID=BA60164145
ISBN4-08-600191-8
ISBN4-575-72403-3
ISBN4-06-209645-5 NCID=BA45190161
ISBN4-309-47241-9 NCID=BN10486913
ISBN4-8288-4986-6 NCID=BN07572802
isbnlst.txt には以下のようにISBNのリストを書きます。
ISBN4-00-024615-1
ISBN4-480-05977-6
ISBN4-08-600191-8
ISBN4-575-72403-3
ISBN4-06-209645-5
ISBN4-309-47241-9
ISBN4-8288-4986-6
ファイルに出力したいときは、リダイレクトを使います。
C:\webcat>ruby webcat.rb > ncid.txt
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ISBNからWebcat Plusの書誌ID(NCID/BKID)を抽出するスクリプト(webcat.rb)を改訂しました。今度はちゃんとBKIDで登録されているデータも取れます。
[webcatのデータを取るスクリプト]参照
[ISBNでネット書店をサーチ(改)]にもWebcat Plusを追加しました。書名検索のほうにも追加したかったのですが、文字コードがEUCじゃないとフォーム送信してもうまく検索できないようなので断念。
【Webcat Plus】のNCIDとBKIDについて、メールで教えていただきました。ありがとうございます。(そのままメール返信するとお仕事先に届いてしまいそうなので、ここで御礼)
NCIDは、NACSISがもともと持っている書誌ID。【NACSIS Webcat】でも検索可能。
BKIDは、日外アソシエーツ(株)他が著作権を持つ「BOOK」データベースの書誌ID。
NCIDが優先で、NACSISに書誌情報がないものはBKIDを使うようです。
道理で、講談社ノベルスとかの柔らかい本にBKIDが使われているわけです。
榛名 しおり『レーヌスを渡る金狼 ゲルマーニア伝奇』(講談社X文庫 White heart,2003.1,\580+税, ISBN4-06-255648-0)読了。
シリーズタイトルの通り、ローマ帝国時代のゲルマニアを舞台にした歴史ロマンス。
歴史的背景を解説する手際は達者だと思うけど、キャラクター達がやたらに「劣等感」だの「精神的外傷」だの心理学的考察だのを口にするので、歴史物の雰囲気ぶちこわし。現代人がコスプレしているようにしか読めない。まあ、ライトノベルだから、こういうのもアリだと思うけど。
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ISBN4-06-255648-0 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】 【bk1(02265097)】
紫宮 葵『とおの眠りのみなめさめ』(講談社X文庫 White heart,2000.4,\530+税, ISBN4-06-255469-0)読了。
第7回ホワイトハート大賞受賞作。講評を読むと、満場一致、ぶっちぎりの成績で大賞に決まったみたいです。たしかに、それだけのことはある作品。漢字とルビを多用した文体が、独特の雰囲気を出しています。
代々、男児は産まれぬという奇妙な言い伝えをもつ旧家、藤波家。
十六歳の少年・薫流は、その歴史に反して産まれた次期当主だ。
恋人と引き裂かれ精神的に不安定になった母親、厳格な祖母らに囲まれて鬱屈した日々を過ごす彼は、繰り返し奇怪な夢をみる。
女房装束をまとう「女」があらわれ、こう告げるのだ。
「藤波の家に男児はいないはず。
そう決めたのは私なのだから」と。
やがて夢と現の境界は、しだいに曖昧になってゆき―。
表紙がお耽美なので、王朝風「やおい」だと思ってパスしてましたが、戦後すぐの時代を舞台にした幻想譚でした。そうと知っていたらもっと早く読んだのに。
挿絵は加藤俊章ですが、波津彬子の絵でも似合いそう。
オチも見事。
皆川博子が好きな人におすすめです。
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ISBN4-06-255469-0 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】 【bk1(00014217)】
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【nDiary】は、1度設定ができてしまえば、あとはテキストファイルを書いて生成用バッチを動かすだけで日記を生成できるので、とても便利なのですが、日記原稿ファイルをいちいち日付のついた名前で保存する必要があります。
たとえば、2003年1月29日の日記は”20030129.diary”、2003年1月30日の日記は”20030130.diary”という名前で保存します。
でも、今日が何日だったかをいちいち確認して「名前をつけて保存」するのは、とても面倒です。
というわけで、私は日記原稿用のファイルに、日付入りで何日分もの日記を書いておき、Rubyのスクリプトで日付ごとのファイルに切り分ける方法を取っています。
ちなみに当日日付は、[QXエディタの当日日付を挿入するマクロ]をツールバーに登録してあるので、ボタン一発で記載完了。
日記切り出しスクリプト(改訂版)
[diary_cut2.rb]
[日記原稿 2003xx.htm]をこのスクリプトで切り分ける場合は、DOS窓で以下のように指定します。
c:\myhome\diary2003\>ruby diary_cut2.rb 2003xx.htm
nDiary用の日記原稿日付ファイルを作成するRubyスクリプト。
日付ファイル作成スクリプト
[make_todayfile.rb]
Dos窓で以下のように指定してやると、その日の日付の.diaryファイルを作成します。
ファイルが既にある場合は、「yyyymmdd.diaryは既に存在しています」というメッセージを表示します。
(パラメータで-1を指定してやると、前日日付のファイルになります)
C:\myhome\diary2003\>ruby make_todayfile.rb
20030129.diaryを作成しました
ちなみに作成されたファイルの中身は、こんな感じ。
日付が記載された部分は、nDiaryで生成するとコメントになります。必要なければ消してもいいし、そのあとに続けて日記を書いてもかまいません。
<<
<!--2003/01/29-->
mydiary.txtというファイルに書いたテキストをnDiary用の当日日付の日記原稿ファイルに出力するRubyスクリプト。
日記テキストを日付ファイルへ出力するスクリプト
[mydiary2file.rb]
ともかくmydiary.txtというファイルに、日記テキストを書く。
Dos窓で以下のように指定してやると、mydiary.txtの内容をその日の日付の.diaryファイルに出力して、mydiary.txtの最後に出力先ファイル名を記載します。
(パラメータで-1を指定してやると、前日日付のファイルになります)
C:\myhome\diary2003>ruby mydiary2file.rb
mydiary.txtの内容を20030129.diaryに出力しました
出力済みの部分は不用なので、翌日になったら削除して、またmydiary.txtに、日記テキストを書く。
プログラムを使って、.diaryファイルに出力。
以後くりかえし。
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駒崎 優『白い矢 黄金の拍車』(講談社 講談社X文庫 White heart,2002.12,\550+税, ISBN4-06-255653-7)
リチャードとギルフォードのコンビが騎士になってからの新シリーズ第2弾。今回は、国王が臨席する馬上槍試合(の観戦)に招待されて、宮廷の重要人物の暗殺未遂事件に巻き込まれます。
《足のない獅子》シリーズの最終巻『開かれぬ鍵抜かれぬ剣』上下[→感想] のキャラクターも登場するので、再読しておくとよろしいです。
馬上槍試合を見にきた客がいっぱいるという設定なので、登場人物が多くて覚えるのが大変。キャラクター一覧表が欲しいです。
このシリーズは時代考証が比較的しっかりしていて、いままで表現でひっかかったことは1度もないということに(他の作家の作品を読んでみて)改めて気づきました。(この作家の場合、現代物の方がツッコミどころが多いような……)
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ISBN4-06-255653-7 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】 【bk1(02255771)】
水野 武流『浮世奇(あやし)絵草紙』(講談社X文庫 White heart,2002.6,\550+税, ISBN4-06-255616-2)読了。
描いた絵が実体化するという不思議な能力を持つ、浮世絵師・渓流斉英河 《けいりゅうさいえいが》。彼の許婚やえは、祝言を前に首に鬼の手形を残して謎の死をとげ、英河はそれが元で、美人画を描けずにいた。
ここ数か月、江戸の町でも祝言前の娘が、やえと同様に突然死するという凶事が多発、吉原でも身請け間近の花魁が急死した。すべて、鬼の仕業なのか……?
第9回ホワイトハート大賞《大賞》受賞作。
江戸時代を舞台にした作品ってのは珍しいかも。新人賞応募作ということで、作者も珍しい題材を狙ったみたいです。
前半の主人公の絵師を取り巻く環境や吉原を描写しているあたりは、江戸時代ののんびりした雰囲気があって面白かったんですが、後半の謎解きと立ち回りになったら普通の退魔物になってしまって残念。連作シリーズじゃなくて新人賞応募作なんだから、これぐらい派手じゃないといけないんでしょうけど。
脇役の法師・貴浄は、お札を出すだけみたいな立場でちょっと気の毒。シリーズ化されれば、活躍の場も広がるでしょうが、シリーズ化されるのだろうか。
挿絵が私の苦手な絵柄(馬面で口がでかい。イマドキのボーイズ系の多い絵柄)だったのが辛かったです。
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ISBN4-06-255616-2 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】 【bk1(02181880)】
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2年ぶりに [nDiary導入覚え書き] に手を入れました。
[nDiary.confファイル作成支援] という、JavaScriptでnDiary.confの中身を生成するツールも作ってみました。
JavaScriptで文字列生成するツールを作るのは楽しいですね。ファイル操作がないので、とても気楽です。
バリー・ヒューガート/和爾 桃子訳『霊玉伝』(早川書房 ハヤカワ文庫 FT 330,2003.1,\740+税, ISBN4-15-020330-X)読了。
スプラッタあり、地獄巡りあり、キョンシーありで、今回も先の見えないジェットコースター状態。それでいて伏線がきっちり収束して、最後に美しい絵が完成するんですから、実にお見事! 面白かったぁ!
作中に出てくる「 狼《ろう》少年と炎娘」の物語なんて、それだけで独立した短編になりそうなのに、それがさらにああいう風に展開するんですからね。
目にもとまらぬ早業で匕首を投げる李高老師がかっこいい。でもそういう時でも、十牛くんの背中におんぶされてる状態だったりするんだけど。
前作同様、いろいろ作者のお遊びが入っているみたいですが、中国史や中国文学にうとい私にはさっぱり……。でも、そんなもの知らなくても楽しめます。一箇所だけ私でもヘンだと思ったのは、中国なのに「羊皮紙」のくだり。紙か竹簡じゃないのか。
(【漢籍資料論・図書形態の変遷】によると司馬遷の時代は竹簡か木簡だったようです。)
前作のお遊び(?)については、【『鳥姫伝』を読む】が詳しいです。(【林哲矢】さんの日記経由で発見)
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ISBN4-15-020330-X 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】 【bk1(02277208)】
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有里 (Alisato Akemi)