更新日: 2005/12/19
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bk1の梱包用ダンボールを利用して、ハードカバー用の収納箱を作る。で、その箱に本を詰めて部屋の隅に積み上げようとしたら、見なれぬ箱が。開けてみたら、処分したはずの本がまだ残ってた。どこに何が入っているのか分からなくなりつつあるので、管理簿を作らないと。
ド・モーガン作/矢川 澄子訳『フィオリモンド姫の首かざり』(岩波書店 岩波少年文庫 2135 ,1996.9,\583+税, ISBN4-00-112135-2)読了。
ヴィクトリア朝の御伽話。「フィオリモンド姫の首かざり」は、悪いお姫様が求婚者たちを次々に首飾りの宝石に変えていく話。「ジョアン姫のハート」は、お姫様の盗まれたハートを取り戻そうとする王子様のお話。
どちらも、お姫様の邪悪っぷり、冷血っぷりが楽しい。ひょっとしたら、作者はそこを描きたくてお話をつくったんじゃないかと勘繰りたくなる。
「さすらいのアラスモン」は、村にかけられた小鬼の呪いを解いたために竪琴にかえられてしまった妻を捜してあるく放浪楽師の話。読んだときには、ずいぶんと酷い話だと思ったのだが、ひょっとしたらこの物語のキモは、妻が竪琴に変えられてすぐ側にいるにもかかわらず、その声が楽師には届かないというところにあるのではないかという気がだんだんしてきた。
フェミニズム的な思想の萌芽が見える物語なのかもしれない。
とても良かったので、ド・モーガンの他の作品も読んでみたいと思ったが、岩波少年文庫旧版だから、もう絶版なのだ。ネット古本屋を検索したが見つからず。
でもニムさんの感想を見つけてしまった。ちゃんと美味しい本は押さえているのね。おさすがです。
以下は、「ヴィクトリア朝 妖精物語 アンデルセン」で検索して見つけたページ。
ひかわ玲子『千の夜の還る処』(富士見書房 Fantasy essential,1998年6月,1,600円+税, ISBN4-8291-7368-8)読了。
世界を伴侶とすることを定められた由摩は、〈塔〉の中で少女の姿のまま数百年にわたって〈アマ〉を統治し、過去と未来、そして別の世界を夢見る。
ひかわ玲子がデビュー前から温めていた〈アマ〉の最後の女帝由摩の物語。
私は『剣魔界』という同人誌に掲載された漫画版を読んだことがありまして、あの話はこういう物語だったのかと納得しました。
なんとなくC・L・ムーア(というか昔のヒロイック・ファンタジー系幻想小説)の匂いがしますね。
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ティーンズハート大賞受賞作を発掘中。
古いものをまとめて持っている図書館はほとんどないので、ブックオフが頼りなのだ。
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【街で盲導犬に出会ったら福岡盲導犬協会】
【身体障害者補助犬法ホームページ】
【ホンの愉しみ】経由で【盲導犬チャリティビーニー販売】を見たので。
ファンタジーを語るチャット大会[→参加記録] のログを加工するWiki。
元ログにWikinameで注釈つけてみたんですが、元ログをコピーしていろいろ加工しているみたいなので、しばらく様子見。全バージョンに注釈つけなきゃいけないとなると面倒だし。
このWikiが置いてある【AAA! CAFE無料ホームページスペースサービス】では、PukiWikiが簡単に設置できるツールがあるようです。ちょっと使ってみたい気もする。
やるんだった、ファンタジー/ライトノベル年表を作成するwikiかなぁ。本当は年表作るのは、専用データ―ベースを作ったほうがいいと思うんだけど……。
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氷室 冴子『マイ・ディア 親愛なる物語』(角川文庫 ,1990.11,\417+税, ISBN4-04-174004-5)読了。
氷室冴子による、少女小説・家庭小説ブックガイド&エッセイ集。
オルコット、モンゴメリ、『そばかすの少年』『リンバロストの少女』などなどのなつかしの海外少女小説を氷室冴子が愛を込めて語ります。
1991年ごろに角川文庫から赤いチェックの装丁で「マイディアストーリー」というシリーズが出たんですが、その企画を角川書店に持ちこんだのが氷室冴子(と赤木かん子)なんだそうです。
「マイディアストーリー」との連動でこの本が出たのは知っていたのですが、まさか企画を立てたのも氷室さんだっとは。
『赤毛のアン』がおしゃべりなのは愛情に飢えているからだということが、こんな風に書かれています。
孤児で、よそさまの家に預けられて、愛情に飢えていたアンは、娘として当然の愛情を、正面きって要求することができない。
だから、おしゃべりで自己主張し、しかも、そのおしゃべりを人に注目してもらうために、おしゃべりを”芸”にまで高められるようなユーモアやら、とっぴな空想やらをとぎすませてゆく。もちろん、なかば無意識のうちに。
そんな孤独な、愛情に飢えた女の子の気持ちが、私にはなんとなくわかるような気がするのです。気がするだけ、ですが。
(中略)
『赤毛のアン』は、おしゃべりすることでしか自分を主張できなかった、器用そうにみえて、ほんとはすごく不器用な女の子に、世界が少しづつ扉を開いて、優しくなっていく物語なんです、ほんとはね。
(p.40-41)
うわー、そうなのかっ!! 目からウロコがっ。さすがは水鏡子センセイに「三原順であったかもしれない人」とか言われただけのことはある。
アンシリーズは好きなんですが、アンよりも脇役のエリザベスとかキャサリン・ブルックが好きだったんですよね。(短編集だったら「偶然の一致」「茶色の手帳」「平原の美女タニス」)
『赤毛のアン』が「世界が少しづつ扉を開いて、優しくなっていく物語」だとしたら、『アンの青春』も『アンの幸福』もやっぱりそういう話だよなと思いました。
あと『花ざかりのローズ』の紹介を読んで、娘ひとりに婿八人というか、美形てんこもりの船戸明里『HoneyRose』のルーツはそこにあったのかーと、やっぱり目からウロコが落ちたり。
2003/11/07追記:
船戸明里さんご本人より掲示板にコメントをいただきました。『HoneyRose』のもとは『花ざかりのローズ』じゃなくて『森は生きている』だそうです。
ローズだしお屋敷に女の子がやってくる話なので、てっきり……と思ったら偶然の一致だったのですね。早合点してすみません。しかし、『森は生きている』だとは、萩尾望都『あそび玉』のモトネタがボーリングだというのと同じくらい予想外でした。
(でもって、私は船戸さんのファンなので、びっくりしましたドキドキドキ。)
[書誌データ]
ISBN4-04-174004-5 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】
昔どこかに載せた気もするのですが。
ジーン・ポッターとミス・リードとネズビット『若草の祈り』は、出たときに買いました。それ以外は、ブックオフで拾ったり。コンプリートはまだ先だ。
オルコット
ジーン・ポッター
ケート・D・ウィギン
E・ネズビット
モーリーン・デイリ
ミス・リード
クリスタ・ウインスローエ
ロザモンド・レーマン
参考リンク:
【古本屋 HoneyBeeBrand:ミニ特集17 角川文庫マイディアストーリー】
……結構面白い特集をやっているネット古本屋さん。
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2003年10月7日(火)〜12月21日(日)
【東京国立博物館】表慶館
ダイヤモンドを見に、東京上野の東京国立博物館へ。時間があったら、【大英博物館の至宝展】にも行こうと思っていたのですが、駅のチケット売り場の「1時間待ち」の表示を見てあっさり断念。当初の目的である、ダイヤモンド展のチケットのみを購入。周囲で、「えー、一時間待ち!? じゃあ、もうどこでもいいから別のとこ行こう」という声も聞えましたですよ。
上野公園は、平日だというのに凄い人出で、ほとんどの人が東京都美術館方面へ進んでいきます。これが休日だったらどうなっちゃうんだろうと思うぐらい。
東京国立博物館へ行く人はそれほど多くはありませんでしたが、表慶館に入るとガラスケースにおばさん&おばあさんが鈴なりになってました。でも、近くで見ることができたから、まだ空いているほうだったんだろうなぁ。
展示はすばらしかったです。。手のひらほどのブローチや、肩こり必須のゴージャスな首飾りなどなど、きらんきらんのアンティークなダイヤモンドジュエリーが多数展示されていました。
あんな巨大なものを本当につけたのかという疑問に答えるべく、貴族王族のかたがたの肖像画も展示されています。いままで気づかずに見てましたが、肖像画って、とっておきの宝飾品をじゃらじゃら付けているんですね。重そう……。
表慶館は建物自体も重要文化財に指定されているので、ムードがあってよかったです。
平成館では、【伊能忠敬と日本図】展もやっていましたが、そちらはパス。
1階ラウンジのフロアに伊能大図のレプリカが無料展示されていたので、それだけは見てきました。フロア全体に地図のレプリカがが張ってあって、その上を歩くことができるのです。(もちろんビニールでカバーしてあります)
何人か屈みこんでいる人がいて、どうしたのかと思ったら、自分の家の近くの地名をを探しているのでした。宿場町の名前しか載っていないんですけど、私の実家と今の住まいは旧街道沿いにあるので、しっかり地名を発見。楽しかったです。学芸員さん、グッジョブ。
東京国立博物館本館の平常展もみてきました。本館に入るのは初めてのような気がします。東洋館には入ったことがあると思うんだけど……。
資料保護のために照明が暗くて、なんとなーく不気味。まだ人がいるからいいんだけど、ひとりだけ残されたら怖いだろうなと思いました。
平成館と本館を見たら疲れてしまったので、ミュージアムショップをざっと眺めて、国際子ども図書館へ。
一応、【大英博物館の至宝展】も覗いてみましたが、人がいっぱい並んでいて、とてもじゃないけど近寄れない雰囲気。ミュージアムショップのルイス島のチェス駒のレプリカは売りきれでした。
【国際子ども図書館】
上野にいくと寄ってしまうのです。建物が新しい割に人が少ないから居心地がいいのです。
今回は特に調査目的はなかったんですが、せっかくなので、『Cobalt』創刊号の佐藤日出男編集長の「COBALT創刊のごあいさつ」(p.269)と『小説ジュニア』休刊号(1982年6月号)の富島健夫のエッセイ「青春の歳月」(pp.17-23)をコピーしてきました。
それから『日本児童文学 1969年4月号』掲載の「富島健夫にみる「ジュニア小説」の現実」(pp.18-29)という記事をみつけたので、それもコピー。
雑誌『日本児童文学』は、日本児童文学者協会が出している機関誌で、国際子ども図書館には開架図書室にバックナンバーが揃っています。その特集名を眺めていると、日本の児童文学の流れがなんとなく見えてきて楽しい。面白かったので、ファンタジー関連だけメモってきました。世間でファンタジーがブームになると、連動して特集が組まれるわけです。なんと1975年ごろまで、児童文学方面では「ファンタジー」はなじみが薄い言葉だったそうですよ! (座談会の記事に、そういう風に出てくるのです)
1968.03 特集:SF児童文学
1969.09 特集:ジュニアのための文学
1973.01 特集:ファンタジーの世界
1973.03 特集:現代のファンタジー
1975.10 特集:アダルト・ファンタジー
1983.06 特集:ファンタジーと現代
1987.12 特集:ファンタジーを考える
1990.11 特集:ミステリーの魅力
1991.06 特集:ファンタジーを問い直す
1991.08 特集:おばけ 妖怪 モダン・ホラー
1995.06 特集:ファンタジーの行方
2002.09-10 特集・上橋菜穂子&たつみや章 日本のファンタジーの現在
気になった本
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なかなか手がつけられません。メールもお返事しようと思いつつ、滞ってます。
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日本橋 ヨヲコ 『G戦場へヴンズドア』全3巻(小学館 IKKI COMIX)は、ネットの一部で大好評の青年漫画です。
イマドキ珍しい「熱い」マンガでした。読むんなら、3巻まとめて購入することをオススメします。1巻だけ買った私は、続きが気になって身悶えしてしまいましたよ。
人気マンガ家である父に反発し、ひそかに小説家を志す堺田町蔵。幼い頃から、マンガだけを心の拠り所として生きてきた長谷川鉄男。まるで正反対な性格を持つふたりの高校生。しかし、お互いの心の内に、共通する情熱があることに気づいた鉄男は、町蔵に手をさしのべた。運命的ともいえる出会い……ふたりの目的はマンガを創りあげること――。(裏表紙より)
絵柄的には線のぶっとい昔の五十嵐浩一みたいな印象。3巻の表紙の眼鏡かけてるほうが町蔵で、前髪で顔が見えないのが鉄男です。
全編名台詞のオンパレードな作品で、一番凄いのは、Air.1とAir.2のラストでしょうが、ちょっとひねって私の好きな台詞を抜き書き。
多少 絵が変った ところで、 私のマンガは 変わんないよ。
安心して 失敗すると いいよ。
(『G戦場へヴンズドア 2』 Air.9 p.15)
私は素直に そんな人達を、
守りたいと 思っている。
(『G戦場へヴンズドア 3』 Air.17 p.16)
登場する人達は皆、厳しくて優しい。(いや、多少の例外もいますが……)
私は美味しいところを名台詞でかっさらっていたイノさんのファン。
テーマは「戦友」。『スラムダンク』の同人誌を買っちゃうような人は、読むべきです。萌えるぞ。
追記 2003/11/20:
書き忘れてたけど、青年漫画なので結構エロいです。「親父の愛人」に手を出しちゃう高校生とか出てきます。
購入ガイド
・日本橋 ヨヲコ『G戦場ヘヴンズドア 1』
(小学館 Big comics ikki ,2003.3,\562+税, ISBN4-09-188301-X)
ISBN4-09-188301-X 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】
・日本橋 ヨヲコ 『G戦場へヴンズドア 2』
( IKKI COMIX,2003年3月,562円+税, ISBN4-09-188302-8)
ISBN4-09-188302-8 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】
・日本橋 ヨヲコ 『G戦場へヴンズドア 3』
(小学館 IKKI COMIX,2003年9月,562円+税, ISBN4-09-188303-6)
ISBN4-09-188303-6 【bk1/amazon/boople/Yahoo!】【blogmap】
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新刊書店に寄ってから、ブックオフ巡り。
最大の目的は、持っていない、赤いチェックの角川文庫マイディアストーリーシリーズを見つけること。特に『花ざかりのローズ』。ネットで検索してもみつからなかったので、頼みはブックオフなのだ。結構見かけるので、気長に回っていれば、みつかるだろうと思ったら、なんと……。
1軒目で、『花ざかりのローズ』ゲット! それもこれだけが、ポツンと、角川文庫じゃないところにささっていた。古本の神様ありがとう、ありがとう。
そして2軒目の店で、『ケレー家の人々』『ワルツへの招待』『十七歳の夏』も発見!
この店ではついに「第1回ファンタジーロマン大賞最終選考発表」のチラシの入ったスーパーファンタジー文庫を発見! 1992年4月刊行の若木未生『イズミ幻戦記3』でした。1992年3月刊のチラシで発表のはずだったんですが、それを見たら4月刊行の本のチラシを見てねって、書いてあって脱力したものです。ああ、長い探索の日々だった……。まだ第2回のチラシが見つからないわけですが、気長に探します。
しかし、「第1回ファンタジーロマン大賞最終選考発表」の久美沙織せんせいの選評はなんとも手厳しい。厳しさの中にも愛が……ないなぁ……。この後書かれた選評を見ると、方向転換されたようですが。
それから、【Kanameの小部屋】でおすすめされていた杉浦志保『氷の魔物の物語』(冬水社)もみつけたので、買ってきました。
【氷の魔物の物語お試し版】が面白かったので、もっと読みたいと思っていたのですが、【冬水社】の本は、流通の関係で置いていない書店が多くて(bk1やamazonもだめ)、なかなか手に入れられなかったのです。
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【リンク集「第二次ベビーブーム世代の現在」 】
【RANDOM43/団塊ジュニア世代攻略の為のマーケティング】
【香雪ジャーナル】経由。
世代論にはあまり興味はないんだけれど、和製ファンタジーやライトノベルの歴史を考える上では必要なので、資料として。
第二次ベビーブーム世代って、かつては「いちご世代」と呼ばれて、ティーンズ文庫のメインターゲットだったんだよね。
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【Copy & Copyright 複写と著作権】のコンテンツのひとつ。
はてなダイアリーのキーワード経由で見たサイトにこのサイトへのリンクがあって、とても興味深かったので、アンテナにも入れました。
日本ペンクラブのパネルディスカッション【作家・読者・図書館 公貸権を考える】に関連する話題が面白かったので、【Mystery Laboratory】にもタレコミました。
【Copy & Copyright Diary 2003-11-10】
【作家秦 恒平の生活と意見 2003/11/8】
【田辺浩介:簡単な日記 2003/11/8】
【田辺浩介:簡単な日記 2003/11/10】
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有里 (Alisato Akemi)