2002年5月 ( 上旬 / 中旬 / 下旬 )[前月] [次月] | ||||||||||||||||||||||||||||||
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[5/19のウィルス対策]に対して【麻弥】さんからご意見が。
====引用開始====
あと、ネットでの「セキュリティ」はパソコンまわりをしっかりしているだけでは十分じゃなくて、「どうふるまうべきか?」という話も「セキュリティ」の一環として知っておくべきなんじゃないかと思います。
【Books by 麻弥】「【セキュリティ】 02/05/20 23:33」
====引用終了====
確かにウィルス対策ソフトは、ウィルスは発見できても、偽装されたデータ破壊プログラムは発見できないし、デマウィルスの対策にはならないんですよね。
ということで、そういった危険に対する心構えも載っている【インターネットで危険を避けるための最低限の知識】へのリンクも追加して、[ネットセキュリティについて(2002年5月版)]という別ファイルを作りました。
【インターネットで危険を避けるための最低限の知識】は、個人情報漏洩のところが一番印象にのこっていましたが、ちゃんとダウンロードファイルの危険性などについても載っていたのでしたね。ともかく、ネットの情報は鵜呑みにしないのが基本。
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台所のストック食料の置いてある棚の整理。
ときどき、やたらとお片付けしたくなる時があるのですよ。
冷蔵庫の整理ほどではないけれど、いろいろと怖いものが……。「賞味期限 97.03.27」のお茶漬けとか。
乾物をコーヒーの空き瓶に入れて並べて、使いかけの砂糖や塩の袋をティシュペーパーの空き箱(ローションティッシュなので、厚みがある)を半分に切ったものに詰めこんで並べたら、ずいぶんとすっきりした。
石川 元助『ガマの油からLSDまで 陶酔と幻覚の文化』 (第三書館 ,1990.11,\1,500+税, ISBN4-8074-9013-3)読了。
中島らも『アマニタ・パンセリナ』[→感想] に載っていた本。
民俗毒物学者の石川元助教授が、ガマの油からペヨート、コカイン、ヘロイン、ハシーッシュ、LSD、トリカブトまで毒と人類とのかかわりを文化的化学的に解説する。
1965年に出た『毒薬』という本を復刻し構成を変えたものに、付録として雑誌掲載記事と石川氏の三女の吉田緋沙子さんのインタビューをつけてある。
40年近くも前の書かれた本だというのに、全然古さを感じさせず、非常に面白い。もっとも今書かれたとしたら、日本の麻薬禍についても一言触れられているかもしれないけど。
著者は中南米まで調査にいって毒物の原料を採取し、幻覚サボテンやら毒キノコやらを自ら食して”あの世”をノゾいた人だから、書いたものにも非常な臨場感と説得力があるのだ。
お嬢さんのインタビュー(これが感動的!)によれば、なかなかキョーレツな個性の持ち主だったらしいが、学生たちには慕われていたようだ。ネットで検索してみたら、毒矢の研究論文の書誌情報がみつかった。
中島らも『アマニタ・パンセリナ』との併読をお勧め。
1990年初版の本だが、なぜか【bk1】には在庫があった。他のネット書店では取り寄せ扱いだが、在庫あるんだろうか。
購入ガイド
ISBN4-8074-9013-3 【bk1/amazon/Yahoo!】 【bk1(00693789)】
ローリー・キング/山田 久美子訳『シャーロック・ホームズの愛弟子』(集英社 集英社文庫,1997.6,\819+税, ISBN4-08-760319-9)
引退してサセックスで養蜂をしているシャーロック・ホームズが、頭脳明晰(でいささか生意気)な15歳の少女メアリ・ラッセルと出会い、その才能を認め弟子としてさまざまなことを教える。ラッセルはオックスフォードの学生となり、ある事件をきっかけに二人は対等のパートナーシップを結ぶことになる。
ホームズ物。ホームズ物のパスティーシュやらパロディやらは数多く、ホームズが女だったりワトスンが女だったり、ホームズとハドソン夫人といい仲だったり、漱石に会ったり、フロイトと会ったり、日本に来たりといろいろありますが、これは割と出来の良いほうだと思います。
少なくとも「ホームズはこんな言い方せんわーっ!」などと思うことはありませんでしたし、正典の事件もきっちり反映されてます。もっともホームズを7歳も若返らせたりしてますけど。
主人公のメアリ・ラッセルは、現代の女探偵物のキャラクターとほとんど変わりのない性格ですが、1915〜1918年という時代背景のせいか、ホームズ物のキャラクターたちの中にあってもそれほど違和感がありせん。
「弟子入り」のあたりはホームズ物っぽいのんびりした雰囲気ですが、後半のストーリー展開はサスペンスフルで現代の女探偵物風。
面白かったので、続編も読むことに。
それにしても表紙のメアリのイラスト、なんで、下ぶくれなの? もう少し美人に描けばいいのに。誰をモデルにしたんだ?
購入ガイド
ISBN4-08-760319-9 【bk1/amazon/Yahoo!】 (bidid=01452149)
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5月17日現在で最新の「IEの累積的な修正プログラム(Q321232)」でも修正されないセキュリティホールについて
[ネットセキュリティについて(2002年5月版)]にもリンクを追加しました。
1冊まるごと紫堂恭子。『コミック・アイズ』に連載していて、雑誌がコケて連載中断していた物語の残りを書き下ろして、雑誌の形で出したものらしい。紫堂恭子ってそーゆーパターンが多いような。
背高さんがゲスト出演してます。
近所では売っていなかったので、夫に東京から輸入してもらいましたです。
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bookimg(4150203083.jpg, amazon:鳥姫伝 ,ISBN4-15-020308-3)
バリー・ヒューガート/和爾 桃子訳『鳥姫伝』(早川書房 ハヤカワ文庫FT 308,2002.3,\740+税, ISBN4-15-020308-3)読了。
【ニム】さん絶賛の中華マジカルファンタジー。確かに傑作だー。
唐代中国の小さな村庫福(クーフー)で、子供たちが次々と謎の病に倒れた。村の少年十牛は助けを求めて北京へ赴き、かつて中国全土の学者をしりぞけて科挙に状元(主席)及第したという老賢者李高(リーカオ)と出会う。
90歳を過ぎてなお矍鑠(かくしゃく)、頭脳明晰、ただし性格は「玉にきず」の李高老師の診立てでは、治療法はただひとつ、幻の薬草・大力参(だいりきにん)しかないという。
かくして李高と十牛は、大力参を求めて中国全土を旅することになるが……。
あらすじだけと読むと探求物のお約束通りという感じがしますが、この李高老師がなかなかどうして一筋縄ではいかないお人でして、「玉にきず」と呼ばれているだけあって、人格高潔とは言い難い。あちこちでペテンの腕を披露しつつ旅をすることになります。
舞台は架空の中国で、中国といえば白髪三千丈、焚書坑儒で、酒池肉林のお国、やることが万事派手で血なまぐさい。ああ、これは中国風ホラ話だと思って読めばいいのねと思っていると……。
胸打たれる展開にふと気がつけば、天界と地上とを結ぶ壮大な鳥姫伝説の織物が出来あがっているではないですか。いやぁお見事。
冒頭の「ただしがき」にある prolepsis の意味がやっと判りましたよ。
なんといっても李高老師が素敵。ジジイ萌えな人は必読。
続編も出るといいですねぇ。
購入ガイド
ISBN4-15-020308-3 【bk1/amazon/Yahoo!】 bk1(02144703)
ロボット小説大特集。
小説五本とロボカップに関するグラビア&エッセイとロボット物のブックガイドから構成されている。なかなか読み応えがありました。
瀬名秀明『亜希への扉』
いろいろなSFやファンタジーへのオマージュをちりばめつつ、廃棄ロボットを拾った少女とロボット・コンサルタントの青年との交流を描く。
心温まり読んでタメになる(知識が得られる)小説といいますか。クライマックスに出てくるメールの設定の伏線の描き方が弱いのが残念。「あれが伏線だったのか!」じゃなくて「え? そんな話出てきたっけ?」と思ってしまったので。
科学的なロバート・F・ヤングという路線は良いと思います。
我孫子武丸『秘宝館で逢いましょう』
秘宝館にかつて愛したセクサロイドを捜しにきた男の話。
セクサロイドのデフォルト名が「アケミ」というところで、「ありゃりゃー」。私の本名は「朱美」といいますの。いいんだけどさ、慣れてるから。
オチは悪くないと思います。
倉阪鬼一郎『ロボットは怒る』
倉阪鬼一郎がロボット物を書くというのが意外でしたが、ちゃんとロボットな話でした。SFじゃなかったけど。『田舎の事件』の路線の話です。こういうヤケクソにお笑いの入った話は面白いなぁ。
ラストの意味がよくわからなかったのですが、これって連作だったのですね。
菅浩江『カフェ・コッペリア』
チューリングテストをやっているカフェの話。一番SFらしいAI物。
でも「だから何?」という感想しか出ない。
乙一『陽だまりの詩(シ)』
死に対する感情を学習しようとするロボットの話。
いかにも乙一らしい作品ですが、こういう話を作られたばかりのロボットの一人称でやるのは無理があると思う。むしろロボットの作成者の一人称のほうが良かったのでは?
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茨城県フラワーパークに薔薇を見にいったです。
薔薇満開。クリムソン・グローリーを発見。赤というよりも濃いピンクだったので、ちょっとイメージが……。
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妹尾 ゆふ子『真世の王 上 黒竜の書』『真世の王 下 白竜の書』(エニックス EX novels,2002.6,各\950+税)読了。
スニーカー文庫で出ていた『異次元創世記 赤竜の書』(品切れ)の続編。『赤竜の書』を持っている人は読み返してから、こっちを読んだほうが背景が分かりやすいですが、プロローグなので、読まなくても話は通じます。(*1)
かつて竜が思うままに飛翔するのみだった宙に、〈銀の声を持つ人(ラハナンァル)〉があらわれ、力ある言葉によって新たな世界を構築した。だが、いまや言葉の網は緩み、力は歪みこぼれ落ちて魔物となり、人々を襲う。世界の滅びは間近に迫っていた。
力ある言葉によって魔物を退けんとする月白領王ソグヤムに付き従う青年ウルバンは、王都でこの世の運命を変えるかもしれないふたりの人物と出会う。
ひとりは、ウルバンの幼馴染であり、〈銀の声持つ人〉イーファルの直弟子にして竜使の青年ジェン。ひとりは、世界が滅んだ後その再生を担う〈真世の王〉の候補として生み出された、漆黒領王家最後の姫エスタシア。
著者渾身の1300枚。なかなかにハードな物語でした。決して読みにくいわけではないのですが、なにしろ先が読めない。魔物を焼き払えば終わり、魔物の親玉を倒せば大団円というわけではないからです。力をふるえば綻びは増える、〈真世の王〉は世界が滅んでからでしか意味をなさない、世界を生み出した〈銀の声持つ人〉のひとりのイーファルですら決して万能ではない。先が見えない中を、それぞれのキャラクターが己にできる最善の方法を探して進んでいく話というか。
今回は、キャラクターに感情移入するのではなく、神の視点で読んでいたので、『チェンジリング』のときよりは楽でしたが。
耳のいい人なら、中つ国やアースシーの響きを聞き取ることは容易でしょう。でもどっちの作品にも似てないけどね。人工的な世界のシステムの中で登場人物たちが悩み苦しみ戦うという意味では、むしろ十二国記に似ているかもしれない。
『指輪物語』に漬かったコアなファンタジー読みは読むべし!
おじさんたちが光ってます。(笑)
月白領王の従兄弟でお目付け役のクルヤーグとか、風来の剣士(?)のフィアラスとか、エスタシア姫にアンビバレンツな想いを抱く剣士長ゾータンとか。月白領王ソグヤムは「若き領王」て書いてあるから「おじさん」じゃないと思うんだけど、やっぱりかっこいい。
「よく考えろこの馬鹿者が」(上巻 p.295)
ああ、いいなぁクルヤーグ様。常に「陛下」と呼びかける相手に向かって、これだもんなぁ。やるときゃやります。ああ、かっこいい。
そして『赤竜の書』を読んだときには、まさかこんなにいい男に育つとは思わなかったウルバンくん。心を封じられたエスタシア姫に草の馬を渡すエピソードが良いですねぇ。それを思い出したエスタシアが、たどたどしい言葉で想いを伝えようとするところも。
エスタシアが言葉の力で魔物を消滅させようとして、文字を書くんだけれども現実に相反することは書けないっていうところに、なんだかとっても「リアリティ」を感じました。妹尾さんが『チェンジリング』で、エンタテイメントしようとして、どうしても出来なかった状況に似てるなと。
ラストと世界のシステムについては、ネタバレになるので、別ファイルにする予定。
感想を【うさぎ屋】さんのところの GuestBook for Readersに書き散らしてますが、力いっぱい固有名詞を間違えていて申し訳ない。間違えちゃいけないと思って、本を見ながら打ったのに、なぜ間違うのだ(涙)。
お詫びにキャラクター一覧表を作りました。今度は間違わないぞ。
2002/05/30追記:
GuestBook for Readersで話題になっていたイーファルに関しての「美しいとか心地よいとかではなく、むしろ正しい」という表現について。善悪ではなくて、just とでもいう意味ですかねぇ。ジクソーパズルのある一片がその部分に対する唯一の「正しい」形であるごとく、過不足なく存在する形というか。
購入ガイド
・妹尾 ゆふ子『真世の王 上 黒竜の書』
(エニックス EX novels,2002.6,\950+税, ISBN4-7575-0702-X)
ISBN4-7575-0702-X 【bk1/amazon/Yahoo!】 【bk1(02176399)】
・妹尾 ゆふ子『真世の王 下 白竜の書』
(エニックス EX novels,2002.6,\950+税, ISBN4-7575-0703-8)
ISBN4-7575-0703-8 【bk1/amazon/Yahoo!】 【bk1(02176400)】
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妹尾 ゆふ子『真世の王』の感想は、しばしお待ちを。『鳥姫伝』の[感想]を書いたら力尽きた。
【まつもとかなめ】さんのサイトにある【ダンボール堂 (ぷちbk1)】に「bk1ライトノベル既刊情報」登場。1987年までのライトノベルの既刊が一覧できる大作です。
JavascriptとCSSを駆使したページ内検索機能が凄いので、一度お試しあれ。検索というよりデータ抽出機能というべきかも。私は使ってみてたまげました。
東谷 暁『困ったときの情報整理』(文春新書,2001.7,\700+税, ISBN4-16-660180-6)読了。
読んで情報整理の役に立つかはおおいに疑問。本文がまどろっこしいので、読んでいてイライラする。実際に目次をみれば、どのようにまどろっこしいかが判ると思う。この人、要点を簡潔にまとめることができないんじゃないのか?
本文を読まずに各章の最後についいるまとめ(これも冗長)だけを読んだほうがいいかもしれない。
付録の「情報整理史」は面白い。ここだけ読めば十分かも。
この本より矢野 直明『情報編集の技術』[→感想]の方が、私には役に立つと思う。
購入ガイド
ISBN4-16-660180-6 【bk1/amazon/Yahoo!】 【bk1(02050877)】
『21世紀文学の創造 7 男女という制度』(岩波書店 ,2001.11,\2,200+税, ISBN4-00-026707-8)読了。
すげー面白かった。
購入ガイド
ISBN4-00-026707-8 【bk1/amazon/Yahoo!】 【bk1(02095447)】
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妹尾 ゆふ子『真世の王』をメモを取りながら再読。感想は27日付けの日記を参照。 別ファイルでもう少し追加する予定。
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妹尾ゆふ子『真世の王』登場人物一覧を作りました。装飾なしなので、殺風景なページですが。
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ようやく我が家もADSLにするです。NTTのフレッツADSLです。
プロバイダ経由で申し込んだほうは2ヶ月経っても放置で、116のおばさんの営業電話に申し込んだら1ヶ月半で開通というところにNTTの体質が見えますな。
しかも工事の日取りが決まった翌日に T-com ADSL の開局のお知らせのはがきが届いてちょっと面白くなかったり。早く使えるほうが嬉しいから、まあいいいか。
電話局の工事は今日の予定なので、多分もう使えるはず。
と、いいつつ、まだパソコンにLANボードも差していなかったりする。モデムは届いてます。
本体のカバーはずすのが面倒だし、万が一失敗したら同居人に何言われるか分からんし。というわけで、我が家のツナグ君の帰宅を待ちます。
無事接続ができるといいのですがー。
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有里 (Alisato Akemi)