2000年4月 ( 上旬 / 中旬 / 下旬 )[前月] [次月] | |||||||||||||||||||||||||||||
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『
新刊として倉阪鬼一郎『白い館の惨劇』(幻冬舎)が入ってました。おおっ!
他の本もリクエストしようかと思いましたが、うちのあたりの土地柄だと、うっかり『田舎の事件』とか『ブラッド』とか入れると、読んでホンキでイっちゃう人が出そうな気がしてこわいです。(笑)
あの『羊たちの沈黙』の続編。しかしサイコ・ホラー・サスペンスだった前作と違い、”怪物”ハンニバル・レクターの内面に焦点を当てているため、前作以上の「怖さ」を期待していた人は拍子抜けするでしょう。キャラクター設定などにも前作とは微妙な矛盾(チルトン博士に婚約者がいたとか、クロフォードの年齢とか)があるし。訳者が替わって、固有名詞の書き方も違う(クローフォド→クロフォード、バーニィ→バーニー等)ので、前作をベースにした別の作品だと考えたほうが精神衛生上よろしいのではと思います。
私自身はハンニバル・レクターに ”怪物”を求めたことは全くない(映画版『羊たちの沈黙』なんてレクター・クラリス・クロフォードの三角関係の話だと思ってみてたくらい)ので、今回の展開はもう楽しくって楽しくって。いや大好きでございますよ、『ハンニバル』。
既に読んでしまったみなさんの感想を見て、いろいろコワイ想像をしていたのですが、こういう結末でしたのね。スペシャル・ディナーすてき。材料があれでなければ、自分でもやってみたいぐらいです。代用品としてハンペンとか使うのはいかがでしょう。
ラストについては望む物を手に入れて悪霊が封じられたのか怪物が複数になったのか、1回読んだだけでは判断がつかなかったのですが、【青木みやさんの感想】や某所(*1)の感想を読んで、前者であろうという結論に達しました。
(101章は、レクター博士は、クラリスをデザートにしようとしていた――このときクロスボウを使用する予定だった――が、彼女の予想外の反応により、最初に思っていたのとは別の方法で彼女を召し上がったという解釈でよろしいのよね、きっと。)
青木さんの読み方は私の読みにたいへん近いようで、なんだか嬉しいです。仲間、仲間。(笑) でも彼女は「癒しの天使」ってより「死の天使 にして 闇の聖母」って感じでは?
個人的には作品中にいろいろ出てくる象徴が気になります。天使、悪魔、豚、鏡、矢、エメラルドなどなど。とりわけクラリスにまとわりつく殉教者のイメージが。どうやら今回、トマス・ハリスは作品の中に図象学を持ち込んでいるらしく、「この謎かけを解いてみろ!」といわんばかりに出てくる、ハンニバルの「記憶の宮殿」などに出てくるアイテム(下巻 p.64)が気になる気になる。
誰か解いた人いますかねぇ。
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・トマス・ハリス/高見 浩訳『ハンニバル 上巻』 (新潮社 新潮文庫,2000.4,\705+税)
ISBN4-10-216703-X【amazon】 【bk1(00015781)】
・トマス・ハリス/高見 浩訳『ハンニバル 下巻』 (新潮社 新潮文庫,2000.4,\743+税)
ISBN4-10-216704-8【amazon】 【bk1(00015782)】
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服を買いにいく。なにしろ掴んだお肉が横浜市の電話帳の厚さなので、昔のスカートが入らないのだ。
将来を見越して総ゴムのスカートを買った。でもなぜかちょうど良いサイズはSなのである。Mだとずり落ちてしまうのである。でもってMの上にはLとかLLとかがあるのである。
そうか、ミセス服売り場でなら、私のウエストサイズでもSなのか。でもあまり嬉しくないのは、なぜ。
書店では、お金がなくて殊能将之『美濃牛』(講談社ノベルス)は買えず。
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新しい服を入れる場所がないので、整理をすることにした。もう絶対に入らないジーパンとか、もう絶対に入らないスカートとか、毛玉だらけのセーターとか、しみのついちゃったブラウスとか、よれよれのスウェット上下とか、半分ゴミと化していてバザーやフリーマーケットに出せない服が衣装ケース2杯分も出た。どうしましょ、これ?
服の形をしていると、未練がましくしまい込んだりするので、解体しようと思うのですが、解体したところで再利用はあまりできないような……。台所用マットにリフォームしたりしたいんですけどねぇ。気力が……。
親からミシンを分捕ってきたので、やる気さえ起きればなんとかなると思うんだけど。
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たいしたネタじゃなくてすみませんね。> ふじーさん。
(2001/09/07 追記: なぜここで私がふじーさんにカラんだかについては、4/25の日記参照)
「ひとつやふたつのネタ割れで色あせるような小説は「本物」ではないわけで。」というのは貴方の意見であって、私の意見とは違う。
貴方と同じような理由を挙げて シリーズ最大のサプライズを創元推理文庫版『亜愛一郎の転倒』の解説でネタバラシしやがった田中芳樹を私はぶっ殺してやりたいと思った(思っただけ)し、いまでも許せない。
多少のネタバラシをされたからといって作品の価値が下がるわけではないとうそぶきながらネタバラシをして他人の小さな驚きを奪う人間は、旗なんか立っていなくったって味は変わらないといいながら、他人のお子様ランチの旗を取り上げる人間と同じようなものだと思う。確かに味は変わらないだろうが、お子様ランチは上に突きさしてある旗が楽しみのひとつなのだ。(しかも旗を奪った当人は旗の立ったお子様ランチを食べているのだ!)
私は私の不用意な言葉で他の人の読書の楽しみを奪いたくないし、他人からも奪われたくはない。だから自分がネタバレだと思う部分はこんな風に背景と文字色と同じにして、一応の伏せ字にしている。(Lynxとか使っている人には意味ないんだけどねー)
自分にとってのネタバレが誰にとってもネタバレであるとは限らないし、気を付けていてもうっかり書いたことが他の人にとってもネタバレである可能性もある(『ブギーポップ』の構成とかね。)から、つまんないネタだと思われる部分でも保護色にしてみる。
多分これからも続ける。読書を楽しむ他者への敬意の表明として。
(追記:ふじーさんがいまのところ積極的にネタバラシしたわけじゃないし、
積極的にネタバラシを推奨しているわけでもないというのは理解してます。だがしかし……。)
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昨日は失礼しました。だいぶ落ち着きました。ネタバレに関する話題は私の攻撃スイッチを押すことを再確認いたしました。私はネタバレの関しては異常に神経質らしく、パソコン通信でも「ネタバレすんなーっ!」と暴れたことがあるのを思い出しました。
私に対して意図的にネタをばらす奴は即座に敵と認定しますので注意してください。
「たいしたネタじゃなくてすみませんね。> ふじーさん」というのは、あまりにも絶妙なタイミング(21日に私もやっているでしょ、保護色)(*1)で書き込まれた話題だったので、むっとしてイヤミいってみただけです。(追記:大人げないのは承知)
私の攻撃スイッチが入ったのは、安易なネタバレを推奨するかのような(御本人の意図はそこにはないと信じますが)意見が書かれていたからですね。
津原泰水『蘆屋家の崩壊』(集英社)読了。
豆腐好きの主人公・猿渡と「大宮の伯爵」と呼ばれる怪奇小説家が遭遇する怪異な事件を綴った連作短編集。真似しようったって真似でできるもんじゃない特異な悪夢のごとき流麗な美文体がとっても凄い。確かに作者本人がぐちゃぐちゃと自慢するだけのことはある。でも読者を選びそうですね、こういう作風は。
こういう作家はあんまりしあわせじゃない方が作品的にはいいものが書けるのかも。トラブルに遭遇するたびネタが増える?
個人的には女難綺譚の「猫背の女」が大笑いでございました。題材的には月並みだけどオチがわかりやすい「埋葬虫」も面白かった。「水牛群」は、異形コレクション『グランドホテル』に収録されていたときには意味がわからなかったのだが、こうして連作集の最後に置かれてみると実に効果的であることがわかった。(てなことを誰かも書いていなかったでしたっけ?)
幻想小説読みは必読。
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ISBN4-15-020273-7【amazon】 【bk1(00016318)】
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友人からメールで「ネットの中では呪文のように「ネタバレ」という単語を目にするけど、基準はあるの?」という質問をもらったので、お答え。
私自身の「ネタバレ」の定義ですが、小説や映画などで、「うわっ! そうだったのか!」「ええっ、あの人がっ!」「えっ、こんな展開あり?」とびっくりしたり意外に思ったりしたこと(サプライズ)についての情報は、全部「ネタバレ」だと思っています。結末やクライマックスに関する情報も「ネタバレ」。その情報によって、作品を読む/見るときの「ええっ!?」という驚きが減少するようなら、それは「ネタバレ」です。
ミステリー小説の意外な犯人やどんでん返しはもちろん「ネタバレ」だし、恋愛ドラマでもタクヤとシズカが結婚するかどうかはらはらワクワクしながら展開を待っている人に「シズカはキイチと結婚するんだよ」なんて結末を教えちゃったら、それも「ネタバレ」。
(コンサートの演出などでも「ネタバレ」は存在するようです。詳しくは【麻弥さんの2000/4/27の日記】で。)
ただ、どの部分にびっくりするかというのは読む人によっても多少違うので、ある人にとっての「ネタバレ」じゃなくても別の人にとっては十分「ネタバレ」であったりすることはあり得ます。
結末やサプライズまで書いてあるあらすじは「ネタバレ」だけど、肝心のところをぼかしながら書いてあるあらすじなら「ネタバレ」ではないと私は考えます。
文庫本の裏表紙に載っている説明や映画の予告編やテレビガイドの紹介文は、本当に重要な情報は隠してあるでしょ? だからあれは「ネタバレ」ではないと思います。
とくに映画の予告編は見る人の興味をかき立てつつ、クライマックスは隠して、この先どうなるんだろうって思わせる作りになっていますよね。本編の興を殺がないように注意して作ってあるから、予告編で期待して本編を見て「予告が一番面白かった!」って怒る人はいても、「予告編でネタバレされちゃった!」って怒る人はあんまりいないはず。
ネット上に本や映画の感想を載せる場合は、未読/未見の人がうっかり「ネタバレ」情報を目にしないように、配慮するのがマナーでしょう。(もちろんネット上に限らず、本の解説だって同じことなんですが)
あくまでもマナーですが、パソコン通信の掲示板などでは「ネタバレ」を含む情報はタイトルにその旨を記載するよう規則がもうけてあるところもあります。
「感想」や「紹介」ではなく「批評」の場合は、批評対象を未読の人が読むとはあまり考えられないので、ネタバレに対する配慮は必要ないと思います。
感想を書く際の「ネタバレ」の配慮のやり方には、たとえばこんな方法があります。
(1)最初に未読/未見の人への警告文を載せておく。
一番簡単だけれど、未読の人にも作品の紹介をしたいときは困ります。
(2)「ネタバレ」部分をわざとぼかして書く。
たとえば「ウォルフと先生にあんな過去があるなんて知らなかった」とか「あそこであの人が登場するとはびっくり」とか。ただこれはアタマ使う上に意味がさっぱりわからない文章になる危険性もあります。
理想的なのは映画の予告編のように、未読の人の興味を引きつつ、核心をつくという書き方なんですけどね。
(3)「ネタバレ」部分を伏せ字または保護色で書く。
何も考えずに感想を書いて、あとから「ネタバレ」と思われる部分を伏せるやり方です。(2)のやり方に比べると簡単だし、いいたい事も書けるということで、ネット上では多様されれいるようです。ただ、背景と文字を同色にする「保護色」方式は、ブラウザの設定によっては丸見えになっちゃうのが難。
須賀しのぶ『流血女神伝 砂の覇王 2』(集英社 コバルト文庫)読了。
砂漠のハーレムに連れて行かれちゃったカリエちゃん、相変わらず一難去ってまた一難の日々。お笑い路線かと思いましたが、結構シビアな展開でしたよ。
でもって、ワタクシの贔屓のグラーシカさまぁぁぁ(←どうもこのおかたの名前は叫びたくなるの)は、おっとびっくりな状況に。嬉しいような、嬉しくないような。(じたばた)
(上記の感想は、一応ネタバレ配慮(2)の方式を使用しております。わかんない人にはさっぱりわかんない感想ですが)
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・須賀 しのぶ『砂の覇王 2』 (集英社 コバルト文庫 流血女神伝,2000.5,\476+税)
ISBN4-08-614720-3【amazon】 【bk1(00018658)】
円山夢久『リングテイル 勝ち戦の君』(電撃文庫)読了。
第6回電撃ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞作。「勝ち戦の君」は「戦に勝ったあなた」という意味ではなく「常勝の騎士」の意味。(前者だと思ってましたよ、私は。)
魔道士見習いの少女マーニーは、あこがれていた魔道士フィンダルの目に留まり弟子となる。フィンダルと共に隣国との戦に赴くマーニーだが、戦況は苦しく王は伝説の騎士〈勝ち戦の君〉を召喚しようとする。
こんなに本格的なファンタジーを刊行していいんですかい、と思っちゃうぐらい本格的なファンタジー。魔道士フィンダルと王の関係は『指輪物語』のガンダルフとデネソールの関係みたいなー。こっちの王様はもう少し若いんですけど。
ストーリー展開には文句ないんですが、キャラクターにちょっと魅力が欠けるかな。主人公のマーニーを見ていると、なんとなくイライラするんですよ。なんでかな。あんまり深く物を考えてなさそうな点では『流血女神伝』のカリエだって同じようなものだと思うんだけど、あっちは可愛い。
王様やフィンダルも、ああいう選択をしようとする前の葛藤を読者の前に示してくれたら、もっと親近感がもてるのにとか思います。
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・円山 夢久『リングテイル 勝ち戦の君』 (メディアワークス 電撃文庫,2000.2,\550+税)
ISBN4-8402-1418-2【amazon】 【bk1(00004811)】
初登場の掲示板でいきなり「×××はつまらない。大嫌いです。」とネガティブな意見を書くのはたいへん危険な行為だとおもうのだがなー。思わずつついてしまいそうに……(でもって、オンライン書きしたら書き込みが訛ってしまった。)。ネット自粛のはずのU-ki総統までが登場。
しかしなぜそのネタを【ここ】に書くんだろう? 喧嘩売ってんのかなー?
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本棚の整理をする。まだ終わらないー。
昨日のアレは、なんとまぁ牛柄の服を着たさいふぁい君だったらしい。(ってゆーか、スペオペ原理主義者?)
ゆかいな人ではあるけどねぇ(天然かな、芸風かな)。
しかし、なんであそこに迷い込んできたのか、ほんっとに謎。何しに来たんだろう? さいふぁい側から送り込まれてきた刺客? 芸風が似ているような気がするけど、梅原先生のお弟子さんなんだろうか? 大森サイファイ板に行かないのかなぁ。絶対面白がってもらえるのに。
(2000/05/07追記
書き込み時間や反応からして、どうやら彼は高校生ぐらいのようだ。……ちゃんと礼儀正しい書き込み方を身につけてから、書き込もうね。
図子慧『四月闇桜姫』(集英社文庫コバルトシリーズ)読了。
図子慧のコバルトシリーズは、なかなか手に入らないのですよねぇ。これもやっと見つけたのだけれど、奥付けページが切り取られてました。(涙)
元藩主の跡取り娘で家出中の薫子さんは不良で秀才の伊万里君と意気投合。ふたりで追手を振り切ってバイクで逃走中に紅髪桜の結界を抜けて飛び込んだのは歌舞伎調の異次元世界。薫子の祖先に恨みを持つ妖怪の手から、伊万里は無事彼女を取り戻せるのか!?
前半のボーイ・ミーツ・ガールなパートはともかく、後半の「虚」の世界がとってもいい感じ。「虚」の世界に取込まれた人間は、やがて魔物と化してしまうとか、干し首で手毬をつく幼い姫(坂口安吾ですね)とか。もすこしシリアスにやってくれると、もっと良かったんですけど。
伊万里たちを助けることになる五郎左ェ門さんがとてもすてき。
もし見つけたらゲットするのが吉。やはり図子慧は要チェック作家です。
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いくつかのページで 4/26の[ネタバレの基準] に言及していただきました。
コンサートのネタバレについては、以前【麻弥】さんの日記を読んで知りました。別にミュージカル仕立てでもないコンサートに「ネタバレ」とは? と最初は疑問に思っていたのですが、ストーリーのないコンサートであっても、観客をあっと言わせようと演出プランを練っているのですから、「ネタバレ」すなわち「事前に知ることによって驚きが薄れてしまう情報」というのは存在するわけですね。
もすこし詳しいことは、【麻弥】さんの2000/4/27の日記で。
ニムさんが会長を務めていらっしゃる某ふあんくらぶの掲示板をご覧の方は既にご存知のことと思いますが、幻想猟奇……もとへ幻想怪奇文学研究家にして『幻想文学』編集長の東雅夫氏がテレビ出演なさいます。ついに噂の美声が全国にながれるのでーすっ!
テレビ朝日「たけしの万物創世紀」5月2日(火)午後7:54〜(8:00始まりじゃないそうです)
「吸血鬼」「冷や飯」「近視矯正」の3本立てテーマの1本目「吸血鬼」にインタビュー・シーンが映るとのことです。実はスタジオの場面でもたけしの質問にコメントしているそうですが、残念ながらこの場面では美声を直接聞く事はできない模様。
さあ、ふぁんはビデオを用意っ!
以上、東ふあんくらぶ広報からのお知らせでした。
トーマス・M・ディッシュ『いさましいちびのトースター火星へ行く』(ハヤカワ文庫SF, \540+税)読了。
前作で優しい御主人に出会う事が出来たトースターたちですが、今回は火星から送られてきた地球侵略計画の放送をキャッチし、事態解決のためアインシュタインの残した理論の応用によって宇宙へ飛び出し火星へ向かうのです。
心温まるアメリカンSF童話。「赤鼻のトナカイの名前はルドルフ」ってのはここに出てましたのね。
良いお話ですが、オチがさらに感動的。よくあるネタではあるのですが、アレンジがすてき。きっとすてきなクリスマスになりますね。
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・トーマス・M.ディッシュ/浅倉 久志訳『いさましいちびのトースター火星へ行く』 (早川書房 ハヤカワ文庫 SF 1297,2000.1,\540+税)
ISBN4-15-011297-5【amazon】 【bk1(00002650)】
図子慧『ルドルフォ I』『ルドルフォ II』(白泉社)読了。
もう新刊書店では手に入りません。未完で終わってます。まさか白泉社からこんなに美しくて面白いハードカバー本がでていたなんて……。(涙)
(あらすじ)
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ある方から「『たけしの万物創世紀』は、19:54はじまりだよ〜ん。」と教えていただきました。ありがとうございますー! って、ことで録画する人は注意してくださーいっ!
ブック・オフに行って、図子慧の本をあるだけ(除くやおい本)買い込んできました。『キャット・ボーイ』などは角川スニーカー文庫のP(カバー上部がピンク色)で出て、その後カバー絵や内容はそのままでルビー文庫に入ったようです。
小山店では岡崎弘明『英雄ラファシ伝』(新潮社)が100円で出ていたので拾ってきました。これ4刷でした。結構売れていた……のかなぁ? 全然見かけませんが。
旦那は『銀河英雄伝説』のLD4枚、『神秘の世界エルハザード』LD3枚などを買い込んでいました。
J・ケッチャム『老人と犬』(扶桑社文庫)読了。
愛犬を不良少年たちに撃ち殺された老人は、”然るべき裁き”を求めて行動を開始するのだが……。
『隣の家の少女』のケッチャムのじじいリベンジ物と聞いて、こんどはすっきり爽快な気分を味合わせてもらえるのかなと思ったのですが……、ううむ……ケッチャムに正統派復讐劇のカタルシスを求めた私が馬鹿でした。
『隣の家の少女』より結末は明るいのですが、どうも気分が晴れないのは老人自身の抱える過去が全然清算されないからかもしれません。
久美沙織『ショパンの事情 修道女マリコ3』(扶桑社文庫)読了。
修道女マリコシリーズの3冊目。
窃盗事件を起こしたポーランド系の美少年の身元引受人になったのをきっかけに未亡人である少年の母や少年が慕う居酒屋のオーナーと知り合いになったシスター・マリコ。だが、居酒屋のオーナーはマンションのベランダから墜落死してしまう。事故か、自殺か?オーナーと最後に会っていた区議会議員も行方不明。はたして事件の真相は?
うーん、これもあんまり後味のよい作品とはいえないですよねぇ。死人が全然でないほうが私は好きです。
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旦那は実家の田植えの手伝い。私はひたすら本を読んで現実逃避モード。
NTTの通話料がだんだん増えてきているのがマズイ感じ。テレホタイム以外に繋いでいるのがいけないんですよねぇ。でもホントは日中や夕方に繋ぐのが一番都合がいいんだけど。
図子慧『ピーター・ラビットは僕の友だち』(角川スニーカー文庫)読了。
死んだ祖母が残してくれたビルとアパートの大家になった19歳の「茶眼」。住人は一筋縄にはいかない人たちばかり。
ある日「茶目」は大学のアカシアの樹の下で世羅という青年と出会い、アブナイ賭けにひきこまれる。
おまけに殺人事件までおこってしまい……。
なんだかよくわからないミステリー風青春物語。雰囲気は大変によろしい。
ゆうきりん『名もなき本』(集英社コバルト文庫)読了。
雑誌『コバルト』に掲載された短編3本を作中作として取り入れた枠物語。昔話風の短編は悪くないが、恋愛の描き方が男性だなと思ってしまう。枠の部分の物語は途中まで非常に期待していたのにオチでがっくり。
ああいうオチにするのならもう少し伏線を張っておくべきだろう。
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ISBN4-08-614438-7【amazon】 【bk1(01554878)】
図子慧『ガール』(角川スニーカー文庫)読了。
失踪した同居人の亜子の追う美苑は、ある日、妖しい瞳を持つ1人の男を出逢う。彼の名前は、結木秀―。
偶然の出逢いのように見えたが、これが、すべての劇の幕あけだった…。
ワルい男、三角関係、同性愛、図子慧らしさのつまった一冊。
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