2000年2月 ( 上旬 / 中旬 / 下旬 )[前月] [次月] | ||||||||||||||||||||||||||||
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【元素占い】をやってみた。
88 Ra ラジウム Radium
性格診断
*燃えやすさ*
好奇心が旺盛で色々なことに夢中になります。
*行動*
あるときは積極的、またある時は落ちついて、と柔軟性を持って行動します。
*影響*
長い間に渡って人に影響を与える存在です。後世の人にも影響を与えるかもしれません。
*人間関係*
平均的な付き合いをしますが、時には人間関係で悩んだりもします。
*存在*
あなたにしかできないことがあります。そのため、皆から重宝される存在です。
*集団行動では*
いざという時はリーダーシップを発揮します。普段、他にリーダー的存在がいるときはその人に任せます。
*他人との接し方*
”我は我、他人は人”と、人のことはあまり気にせず、マイペースです。
あなたのラッキーカラーは
エメラルドグリーン
あなたと相性のいい異性は [ 元素記号 ( 元素名, 原子番号 ) ]
Se ( セレン, 34 )
Rh ( ロジウム, 45 )
Xe ( キセノン, 54 )
Np ( ネプツニウム, 93 )
Ho ( ホルミウム, 67 )
これはもしかして、「気安くアタシに触るとヒバクするよ!」とかゆーような性格か? 当たっているかも……。
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図書館から『からくりからくさ』貸出可能の電話あり。
ニムさんの指令を受けて、ひみつ組織のバナーを作る。やってみたら、結構おもしろかったので、いきおいで3種類も作る。幸いご本人からの評判もよいようなので、公開。アニメ版バナーは自信作。
ひみつ組織では、現在も入会者募集中。【ひみつ掲示板】で、入会申告をどうぞ。
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去年はチョコレートをかいそびれたのだが、今年はちゃんとチョコレートケーキを買ったのだ。
J・K・ローリング『ハリー・ポッターと賢者の石』(静山社)読了。
世界的ベストセラー。
伯父の家でいじめられて育ったハリー・ポッターは、実は魔法使いたちの間では有名人で、魔法使いの学校に入学して、友達と一緒に悪い魔法使いの陰謀を阻止するというオハナシ。そこそこ面白かったけど、そんなに大騒ぎするもんかな? という印象。
『がんばれヘンリー君』や『ちいさい魔女』といった匂いはしますね。小学生のときだったら確かにワクワクしたかも。でも「わたしの本」じゃないと思います。図書館で借りるので十分。
2000年2月13日付けの朝日新聞の天声人語に登場していたので、思わずダメ小説の烙印を押したくなりました。いや、この本に罪はないんだけどさ、知ったかぶり(「アダルトチルドレン」の語の使い方のひどさ!)で、たいしたこと言えないくせに、自分だけが頭いいと思って妙に偉そうな(坂本弁護士事件への言及の仕方は忘れない!)あのコラムに誉められた本かと思うと、どんな良い本でも色褪せてみえるのであった、ワタクシ的には。(って、そんなに朝日新聞嫌いなら、取らなきゃいいのにね。(苦笑))
クイットナー & スラターラ『サイバースペースの決闘』(角川書店)読了。
多分題材としては、スターリング『ハッカーを追え!』(アスキー)とおんなじものじゃないかと思うんですが、1989年から1990年にかけて電話システムに入り込んで、距離電話のタダ掛け、電話コードの不正使用、機密文書ののぞき見などなどをくり返したティーンエイジャーのハッカー集団についてのノンフィクション。
時間と視点があっちこっち飛び回る上に、登場人物がいくつものハンドルを持っていて誰が誰だかわからなくなって、非常に読みにくい。読み終わっても、まだ事件の全体像が把握できない私であった。
題材自体は面白いので、スターリングの著書に期待。
返却日は3/1。
【お給仕犬】さんから譲り受ける。
代金は、郵便局のATMからひとっとび送金でサクっと送る。ちょこっとイロをつけてあるのは、お餞別の意味もあるのでし。出発はまだ先のようですが、良いご旅行を!
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気合を入れ替えて(?)、コバルトリスト作成中。
割と好評(なぜか牛込方面のかたがたにも見つかっていた!)で作者としてもうれしい ひみつそしきのバナーですが、モトネタは【森博嗣】さんのところで見つけた POPアニメです。森博嗣作品から引用した文章を使用した、文字でできた映画の予告編みたいなGIFアニメで、その表現力には感動しました。
で、自分でもやってみたいなぁと……。
ミステリーの新刊案内なんかもPOPアニメでやると面白いのになぁなんて思います。そういうバナーだったら喜んで載せるのに。
梨木香歩『からくりからくさ』(新潮社)読了。
祖母が残した「結界が張られているような家」で、野草を食べ、糸を染め、機を織る4人の娘たち。そして家の中心には、りかさんが居る。機織りと人形、からくさと蛇、おんなたちの歴史と娘たちの運命がからまりあって織りあがるひとつの物語。
変な話です。あらすじがまとめられない話は、どれも私にとっては変な話。
りかさんの話、赤光と能面の話、女と機織りの話、蛇とからくさとクルドの文様の話などが、あれこれ詰め込んであって、しかもそれがだらだらと続くので、小説としては散漫な感じ。唐草文様みたいな話が書きたかったのだとすれば、これはこれで良いのかもしれないが。
本屋で「わたしの本」じゃないと感じて、買うのをパスしたのは正解だったかな。好きな人はすごく好きでしょうけどね。
気になったのは娘たちの名前。4人の娘たちの名は、蓉子、マーガレット、紀久、そして、与希子。他の3人が花の名(芙蓉、マーガレット、菊)を持つのに、与希子だけが違う。これは一体なんなんだろうと思っていたら、最後になって、ようやく彼女の名前の由来らしいものが出てきた。「よきこときく」の柄である。(これは日本の伝統的な柄。他にも「鎌」と「輪」と「ぬ」を描いた「かまわぬ」柄もある)「与希子(よきこ)」は「斧(よき)」を表わし、「紀久(きく)」の「菊」と対になっているらしい。
『西の魔女が死んだ』『裏庭』で示したように梨木香歩は、登場人物の名前にとてもこだわる。だから多分、娘たちの名は彼女たちの作中での位置と本質を示しているのだ。
与希子は「斧」だ。紀久と対でありながら、植物の名を持たぬ異分子。そしてひょっとしたら、何かを断ち切るもの。マーガレットと紀久は、本当はひとり。西洋の菊と東洋の菊が同じ男を愛したのは、そういうこと。
蓉子については、まだわからない。
購入ガイド
・梨木 香歩『からくりからくさ』 (新潮社 ,1999.5,\1,600+税)
ISBN4-10-429901-4【amazon】 【bk1(01680834)】
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上遠野浩平『ブギーポップ・ウィッキド エンブリオ炎生』(電撃文庫)読了。
フォルテッシモとイナズマの対決である。それだけだな。
今回はオチがあって、すっごく笑った。ブギーポップってお茶目。
大変軽いのだが、まあいいんじゃないかな。いつまでもブギーポップにこだわっている必要なんかないんだし。
しかし原作を読むと、アニメがいかにダメダメかというのが良く分かる。形だけ真似して、原作の切なさも痛みも救いも拾い上げてはいないのだね。ひょっとしたら同人誌の方が、そのへんはずっと上手いかも。
購入ガイド
・上遠野 浩平『ブギーポップ・ウィキッドエンブリオ炎生』 (電撃文庫,2000.2,\510+税)
ISBN4-8402-1414-X【amazon】 【bk1(00004809)】
小池真理子・他『ゆがんだ闇』(角川ホラー文庫)読了。
小池真理子・鈴木光司・篠田節子・坂東眞砂子・小林泰三・瀬名秀明がセットになった大変お得なアンソロジー。
小池真理子「生きがい」と坂東眞砂子「白い過去」の作品はヒトの心の怖さを描いたドメスチックなもの。セットで読むと味わい深い。(ふふふ)
鈴木光司「ナイトダイビング」と篠田節子「小羊」は広義のSF。昔だったらSFアンソロジーに入ってでしょうね。篠田節子「小羊」は、ファンタジー派のあなたにもお勧め。
小林泰三「兆」は、怖い。夜、ひとりで読むとすっごく怖い。できれば窓辺で読んでください。(うふふふ)。
瀬名秀明「Gene」は、パソコンゲームを使ったバーチャルリアルなホラー。でもホラーのネタより、男社会での女性の立場をちゃんと理解していることの方が驚きだった。他の女性作家の作品を間違えて読んだのかと思って、作者名を見直してしまった。
購入ガイド
・小池 真理子〔ほか〕『ゆがんだ闇』 (角川書店 角川ホラー文庫,1998.4,\600+税)
ISBN4-04-188004-1【amazon】 【bk1(01559782)】
【異次元を覗くホームページ】の加藤さんから書評リンク先変更のメールをいただいたので、ハヤカワ文庫FT 書評リンクをちょっとだけ修正しました。(カット&ペーストで修正完了という至れり尽くせりのメールでとっても楽でした。)
新規追加分はマリオン・ジマー・ブラッドリー『太陽神の乙女』3部作。なかなか愉快なので、興味のある方どうぞ。
(2001/09/07 追記: 「ハヤカワ文庫FT 書評リンク」は管理しきれなくなったため、撤去しました)
加藤さんの書評は「自分がその本をどう読んだか」を書くタイプで、ひょっとしたら男性には珍しいかも。【u-ki】さんもこのタイプかな。そういう「自分」が出ている書評は面白いですね。
私は、本の絶対的評価より、「どういう人がどう読んだか」が気になります。
以前も書きました([書評について])が、本を選ぶときに私にとってポイントになるのは「評者が誰か」です。目利きで有名なプロの書評家の評より、私と好みの似ている素人の評の方が重要。もちろんプロの書評家の意見を参考にしないわけではありませんが。
具体的にいうと、石堂藍(『幻想文学』誌などに登場する幻想文学評論家。その評価は超辛口。ワタクシ、そんけーしてます)の誉めた本にクズはないが、貶した本に私好みのものがないわけじゃないし、石堂藍が絶賛した本が私好みとは限らないと思っているってことです。
評者の個人名の出ていない書評雑誌は、書誌情報を確認する以外には、私にはほとんど役に立ちません。本を選ぶときには、私と好みの似通ったウェブサイトの書評コーナーの方が役に立ってます。
本を読んだ後で読む書評は、私の読み方とは違った切り口で評価しているものが面白いです。(「自分」が出ている書評が面白いっていうのは、そういうことです。)
そういった意味では、【ヒラマド】さんの批評(とくにネガティブなやつ)は、とても面白いんですが、私とは読んだ本がほとんど重ならないってのがネックですねぇ。
ついでにいうと私にとってつまらない書評というのは、たいした内容もないくせに意味ありげなタームを並べて悦に入っている書評と、具体的な指摘のない貶し批評かな。あと読んでいて不愉快なのは、そこはかとなく他の読者を馬鹿にした心根が透けてみえる書評。
◆[net] SFオンライン賞の投票
【SFオンライン賞】に投票する。こんな感じ。
2.ファンタジー/ホラー長篇部門
『魔法の庭(3)地上の曲』妹尾ゆふ子(プランニングハウス)
3.SF中短篇部門
「四声のオーロラ」キャサリン・アサロ(中原尚哉訳/〈SFマガジン〉1999年12月号)
4.ファンタジー/ホラー中短篇部門
『依って件の如し』岩井志麻子(角川書店『ぼっけえ、きょうてえ』所収)
6.コミック部門
能田達規『おまかせ!ピース電器店』
9.アニメーション部門
『THEビックオー』
それにしても、フレームを導入してからのSFオンラインは読みにくい。
荻原規子『西の善き魔女 外伝1』(中央公論新社 C★NOVELSファンタジア)読了。
フィリエルとルーンの出会いを描く外伝。
ええと、私はフィリエルが嫌いだということがわかりました。本編の1巻はまだよかったんですが、巻を追うにしたがって、元気だけはいいが考えが浅く共感能力に欠ける、ただの跳ね上り娘にしか見えなくなってしまって……。
でもって今回頼みのルーンは、萩尾望都作品の一角獣族みたいでなんだかなぁ。
あとがきで作者が「フェイク」という言葉を使っているのですが、どういう意味で使っているんでしょう?
====引用開始====
話を戻しますが、菅野よう子氏のたぐいまれな才能――限りなくかっこいいところを目指していくフェイクの才能が、わたしは大好きです。わたしが理想とするファンタジーの精神は、この精神によく似ています。(中略)
セラフィールドもフェイクですけれど、それでも、ここにしかあり得ないものでした。
(荻原規子『西の善き魔女 外伝1』p.229「あとがき」より)
====引用終了====
「フェイク」って通常は「まがい物」の意味で使うと思うんですけどねぇ。でも、他人の作品を誉めるときには、そういう使い方はしませんわね、フツー。ほんとにどういう意味だろう? secondary universe の意味かな?
購入ガイド
・荻原 規子『西の善き魔女 外伝1 金の糸紡げば』 (中央公論新社 C・novels fantasia,2000.1,\850+税)
ISBN4-12-500635-0【amazon】 【bk1(00003155)】
返却は、3/1。
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今日は何もしていないかも。わたしってぐうたら。
あ、そういえばオリヅルランを移植したのだった。
盗賊さまから、以下の本が届く。
明日から実家に帰るので、ついでに新しくなったという図書館も見てこようと【横浜市立図書館】について調べていて、中央図書館に『季刊 幻想文学』が3号から所蔵されているのを発見。なんだ、あるところにはちゃんとあるんじゃん。でも、さすがに創刊号、2号はないのね。持っている図書館ってあるのかなぁ? 大学図書館にはあるのかにゃ。
「私」シリーズの話になってきたので、参戦(?)してみる。でも『スキップ』読んでいないんだよなぁ。今読むと、絶対【マドカ】さんの意見に引きずられるから、読むならほとぼりが冷めてから読む。
私の北村薫関係の感想は、[『夜の蝉』の感想]とか[『朝霧』の感想]とか。
わたしは北村薫はかなり毒や悪意のある作家だと思っているので、「心暖まる」とか「心優しい」などなどの形容を目にすると「へっ?」ってな気分になります。
【wim】さんの「人物がフラット」発言 (1/5、 1/9、 1/14付)や【雪樹】さんの 「夜の蝉」への評価(2000.02.16) が具体的にどこをさしているのかよくわからないのですが、「悪」を一部の登場人物(特に女性)に押し付けて、主人公や探偵役が「善」の側にとどまっている点をいっているのなら、全く同感。
「ひとりだけ善い子ぶってんじゃねぇよ!」ってのが私が「私」に言いたい台詞で、多分それは『盤上の敵』で「究極の悪」とされた人物の言いたかった台詞でもあると思うんですけどねぇ。
でも「赤頭巾」や「夜の蝉」は結構好きです。あれだけイヤーンな人物を描きだしたのは、あっぱれ。主人公がその邪悪さを自分の中にも見つけてくれたら文句ないんだけど。
そうそう、雪樹さんには、「北村薫が女性だったら感じ方は変わるか」というのを聞きたい。私が『夜の蝉』を読んだときには、まだ覆面を取っていなかったので、それほど気にならなかったんだけど、男性だと知って読んだらムッとしたかも。
(今、『無限のリヴァイアス』ってTVアニメでの女性の描き方を見てムッとしてるのです、私。多分それと同じような感じ方なんだろうなぁと思うんだけど。)
でもまあ、北村薫作品は、説法だと思えば腹も立たない。
というのは私のせいでもあるんですけどね。>【ヒラマド】さん。
マドカさんのお勧め本は、たいてい私のたましいには重過ぎるのよー。胃の弱っている人間が脂っこい料理を見ると退くように、たましいの弱ってる私はですね……。
というわけで、ヒラマドさんの努力に期待。(他力本願)
早く北村薫の「私」シリーズと芝田勝茂読んでね。わたしもなんとか池上永一と寮美千子読みますんで。(【HARMONIA】に連載中の小説は、たいへんワタクシ好みです)
好きな本に関しては感想が書けないってのは、私も同じ。好きな本について書くと、ファンレターにしかならない。
ところで、「ごまめ」ですが、私は「おミソ」といいます。関西は「ごまめ」なのかな? (「味噌っかす」ってのは辞書にも載っているようです。)
マーク・ヘルプリン オールズバーグ/絵『白鳥湖』(河出書房新社)読了。
オールズバーグのカラーの挿し絵の美しい本。
下界の人々の争いから遠く離れた高地の秘密の森で暮らす老人が孫娘に語る、真実の「白鳥の湖」の物語。
結末まで読んだときは、「えっ、これで終わり!?」と思ったものですが、読み返してみたら多分これでいいのだという気がしてきました。ヘルプリンって、アンチ予定調和な人なんでしょう。
購入ガイド
・マーク・ヘルプリン/クリス・V・オールズバーグ絵/村上 春樹訳『白鳥湖』 (河出書房新社 ,1991.12,\2,427+税)
ISBN4-309-20176-8【amazon】 【bk1(00773385)】
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横浜の実家に里帰り。途中 北与野のブックデポ書楽に寄って3時間ほど遊ぶ。
書籍購入で一万円使っちゃいました。一番高かった 野溝七生子『眉輪』(展望社, \3200+税)は、東雅夫氏のお勧め本。いやー、おもしろーい。みんな読め読め! 歴史小説というより大和朝廷版『ニーベルンゲンの指輪』みたい。
矢崎存美『刑事ぶたぶた』(廣済堂出版, \1400+税)読了。(2001/09/07 追記: 文庫版出ました)
新人刑事・立川英晃が配属先の春日署でコンビを組んだ先輩刑事はなんと(生きた)ぶたのぬいぐるみだった。大きさははバレーボルぐらい、つぶされようが投げつけられようが死なない不死身の男(そりゃ、ぬいぐるみだし)、説得の名人、妻も子もある刑事、それが山崎ぶたぶただ!
あの古本の鉄人【kashiba】さんも絶賛する(2000年2月4日付日記参照)ぬいぐるみファンタジー。
いやもうホントに傑作。超おすすめ!
ぬいぐるみが生きて刑事をやっていることに関しては、あまり細かく詮索してはいけない。ここは作中人物たちと同じに、ちょっと驚いてから事実を丸ごと受け止めるべきである。それができない人はこの作品は読んではいけない。ともかく、刑事ぶたぶたは、生きて動いてしゃべって飲み食いして、彼にしかできないやり方で刑事のお仕事をしっかりとこなすのである。
あたたかい話だが、子供だましではない。
ぶたぶたは万能ではなく、魔法の妖精でもない。彼は「ほんとにいる」だけで、それによって「世界が逆転する」わけではない。実のところ彼は本当は「おとな」がやらなくちゃいけないことをやっているだけなのだ。(「だけ」じゃないかもしれないけど)
かつては、ぶたぶたの役を人間がやっても「リアル」だった。今はぬいぐるみじゃないと「リアル」じゃないのだ。
購入ガイド
・矢崎 存美『刑事ぶたぶた』 (広済堂出版 ,2000.2, 品切)
ISBN4-331-05842-5【amazon】 【bk1(00002773)】
・矢崎 存美『刑事ぶたぶた』 (徳間書店 徳間デュアル文庫,2001.6,\676+税)
ISBN4-19-905061-2【amazon】 【bk1(02032622)】
北原尚彦『SF万国博覧会』(青弓社)読了。
『SFマガジン』に連載された「空想科学小説叢書列伝」「バベルの塔から世界を眺めて」をまとめたもの。
読みやすく、必要なポイントはきっちり押さえてあって、古本系SF者だけでなく初心者にもオススメ。
欲を言えば、書籍名リストがあるとよかったですね。
これを読んで「講談社文庫BXってこんなにあったんだぁ」と感心した翌日、古本屋でまさにそのBXをセットで見つけてしまったのは、古本の神様のお恵みか?(しかも1冊150円。これってのもしや「血風」ってやつ?)
購入ガイド
・北原 尚彦『SF万国博覧会』 (青弓社 寺子屋ブックス 11,2000.1,\1,600+税)
ISBN4-7872-9138-6【amazon】 【bk1(00002343)】
新カバーなので、手持ちの一巻目と装丁が合わない。カナシイ。
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横浜市立図書館の中央図書館に行く途中で西横浜・ブックファンに寄りました。
そうしたら、きゃーっ、講談社文庫BXがっ! ジュディス・メリル編年刊SF傑作選1〜7がっ! サンリオSF文庫が10冊もっ! しかもその中の1冊がA・カヴァン『氷』だったので、気絶しそうになりました。多分同じ人が手放したんだろうなぁ。1冊150円、全部買っても5千円。実は、創元推理文庫は本当は1冊300円だったらしいのですが、結局値段を付け忘れた方が悪いということになってまけてもらったのです。しかし、サンリオ文庫より創元推理文庫の方が安いんかい?
同じ人が手放したらしいSF本で目に付いたのは、〈砂丘〉シリーズの揃え(挿し絵は石森章太郎)とか、レムとかプリーストとか。探している人は急げ!
あまりにも本を買いすぎて、持ち歩くには無理だということが分かったので、図書館に行くのはあきらめて実家に戻りました。
雪が降るかもしれないというので、早めに旦那に迎えに来てもらって、湾岸道路をつっぱしって帰ってきました。(ハンドル握っていたのは私ではありません、念のため。)ベイブリッジから見えるヨコハマの夜景は美しかったです。
お宝ざくざく。
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留守にしている間に北村薫話はどんどん進んでしまっているのである。誰かリンク集作ってや。
(2000/02/23追記:【雪樹】さんのところに【北村薫関連話題LINK(暫定版)】登場。便利!)
どうも非擁護派の説をまとめると、北村薫の小説は「ドリーム」で登場人物で「駒」で「人形」らしい。(パラフレーズが過ぎますか?) ということは、登場人物に感情移入する私の読み方は北村薫の読み方としては不適切ということなんだろうなぁ。
こうやってみんなで同じ話題について語ると、自分がどこに引っかかっているか分かって面白い。私は感情移入しないと本が読めないらしい。(一人称小説だと特に)
おかげで若竹七海『遺品』のどこに自分がひっかかっていたかが分かってしまった。
それにしても「処女信仰」の根深さの話を見ると、あっさり処女喪失して、しかも変わらなかった(いや実際そんなに変わらんのよ)天上ウテナを描いた『少女革命ウテナ』(←アニメです。念のため)のスタッフは、偉かったのねと思わずにはいられない。単にスケベだっただけかもしれんが。ちなみにウテナが処女じゃなくなったことに、おたく男どもはブーイングの嵐だったと噂に聞いた。
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