diary Alisato's 本買い日誌
1997年 07月 *


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1997年 07月

読了本一覧

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1997.07.01 (火)

 高橋誠氏から、ハヤカワ文庫FT(漢字ではなくカタカナが正式名称らしい)の不明部分と作者名の原綴の情報をいただく。本当に助かります。
 NIFTY-Serve のSFファンタジーフォーラムのライブラリにもリストがあるのでは、という高橋氏からの指摘にはっと気づいて、慌ててライブラリを漁りにいく。FSF2のLIB6にいろいろあった。
FT文庫の情報は、95年1月分までの目録(データNo.148)があった。どうして最初にここを見に行かなかったのか、自分でも不思議。昔覗いた時にはあまりデータがなかったので、その印象があったのかもしれない。自動巡回していると、ライブラリを探すのっておっくうになるし。
「ハヤカワ文庫SF NIF-MES流データ」(データNo.242)というNiftyの会議室形式のデータ集が凄かった。 Nifty用のブラウザで見ると、並みのデータベースなんかよりよほど使いやすい。
95年あたりから、データが充実してくるところをみると、インターネットとの連動が原因かもしれない。確かFSFのホームページがあったはずなので、ライブラリ情報がどう表示されていたか調べてこよう。

 友人のカトーアヤに森博嗣情報をFAX(フツーの主婦なのでパソコンは持っていないのだ)。彼女は、かつて森むく(森博嗣)の同人誌を購読していたのだ。森博嗣=森むくだということは知っていたが、まだ作品は読んだことがないとのこと。プレミアがつくはずだから森むく時代の同人誌は捨てないようにと言っておく。(笑)

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1997.07.02 (水)

 『ミステリ}ガジン』でコラム連載中の木村仁良氏のガムシューサイト を覗く。でも、ほとんど英文だぁ...。
ついでにThe Mysterious Home Page も覗いて見る。やっぱり英文ですが、サラ・パレッキーなどのホームページにリンクしているらしい。
 図書館で、浅田次郎『プリズンホテル冬』(徳間書店)と、 『新訂 最新海外作家事典』(日外アソシエーツ) を借りる。後者は事典なんだけど、持ち出し可能なんである。
家に帰って『プリズンホテル冬』を読む

浅田次郎『プリズンホテル冬』

浅田次郎『プリズンホテル冬』(徳間書店) 読了。

笑いと涙の極道ファンタジーの第三弾。今回のメインキャラクターは、血だまりの海を駆け巡り、数え切れぬほどの人間を生かして殺した"血まみれマリア"(この人は極道じゃなくて、看護婦さん)に患者の苦しみを見るに見かねて安楽死させた医者、山男と少年。うっとぉしい作家も相変わらずでてきます。

今度の舞台は、冬山。豪華絢爛なドタバタ劇だった秋とは違って、鮮烈な生と死のせめぎあいを描く。予定調和をぶっとばし、冬山にピトンの歌声は響く。

「プリズンホテル秋」でも生きるの死ぬのという話は出てきたんですが、前回よりもっとシビア。読者の方にも問題は向いているのです。
なお、ホテルの従業員たちは、山登りにハマってます。

『新訂 最新海外作家事典』

『新訂 最新海外作家事典』1994年08月25日発行 (日外アソシエーツ)

海外作家のプロフィールや著作が調べられる事典。事典ゆえ、定価は高い。図書館で見る本ですね。こういうの見ると日外アソシエーツって凄いって思います。94年5月ごろまでしか情報が載ってないのが残念。改訂版が出ているのかもしれませんが、図書館にはなかったのよね〜。

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1997.07.03 (木)

 有里の本棚「特集:花郁悠紀子」をリリース。でもまだ、コミックス紹介ページが2冊分残っている。
  漫研仲間の瀬々倉匠美子(←元漫画家。現在は読売新聞地方版で挿絵を描いている。お仕事募集中。)からFAX。おなじく漫研仲間のかのう菫(集英社の『YOU』の増刊などに描いている漫画家)コミックスが出るのだという。かのう菫は、ホームページを開きたがっているとのこと。画像ファイルさえ送ってくれればHTMLは私が書いてもよいと返事をしておく。我が家にはスキャナーもプリンタもないんである。

森博嗣『私的詩的ジャック』

森博嗣『私的詩的ジャック』(講談社ノベルズ) 読了。これもフツーの作品。あんまり面白くない。


ログハウスと液体窒素の部屋で相次いで見つかった死体。犯行現場はすべて密室。犀川が担任するロック歌手の青年が捜査線上に浮かぶが…。

『すべてがFになる』『笑わない数学者』と比べるとはるかにトーンダウン。『F』『数学者』がエラリー・クィーンだとすると、『冷たい密室と博士たち』『詩的詩的ジャック』は、赤川次郎。いいですけどね、赤川次郎も…。(私はあまり読みませんけど)
「英語で言えるか」というところで、やっと犯人が判りました。
私は登場人物の中では、犀川に「英語で言えるか」と尋ねられた人間が一番好きです。自分の不純物も他人の不純物も許せるほどに強くなりたいと思います。

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1997.07.04 (金)

 みすりんに寄って、新しいサイトを探す。
ガムシューサイトには日本語版があるのを知る。 『ミステリ}ガジン』に連載したコラムを読むことができる。あちこちにリンクも張ってあるので、本を見ながらURLを入れるよりずっと便利。
Tome Homeには、CTHUKHU神話やトールキン、山田風太郎などのレベルの高い書誌情報がある。面白いのは、「不条理日記元ネタ一覧」なんてのもあること。
Yahoo! で民話などについて探していて、妖精の国(URL:http://www.pluto.dti.ne.jp/~merlin/) を見つける。妖精学についてのホームページらしい。書籍情報が充実している。

 マカヴォイの The Belly of the Wolf が届く。注文から1ヶ月で届いたことになる。 $20の本が手数料送料込みで4千円。東京への交通費や個人輸入する手間を考えれば、驚くほどリーズナブルな価格だといえる。インターネット販売の底力を知る。
最初の数ページを読んでみる。ナズュレットは55歳、娘と共にCantonという港町に住んでいる。アーリンは既に亡い。その街で、彼はヴェロンニャ国王ルドフの訃報を聞く。噂では毒殺されたのだという...。とまあ、こんなところです。

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1997.07.05 (土)

 夫がなぜかジグソーパズルが欲しいと言い出したので、トイザらス(ご存知でしょうが、玩具の大型ディスカウントストアです)に行く。絵柄は何でもいいということなので、私の大好きな池田あきこ/わちふぃーるどのダヤンシリーズを買う。レジで前にいた30代の男性が、スターウォーズ人形を5、6体買っているのに遭遇。どこにでもマニアはいるもんです。
トイザらスと同じ建物内の本屋も寄る。ここはゲーム屋がやっているところなので、メインはマンガと少年少女ノベルズ。店長のポリシーがはっきりしているようで、ハヤカワ文庫の青背は、アシモフ、ギブソン、ディック、エイミー・トムソンしか置いてない。この前、来たときは、ディックしかなかった(笑)。ここまで好みを貫くとは立派。

他の書店で、森博嗣『封印再度』(講談社ノベルズ)を買う。短編集も出ていた。篠田真由美の建築探偵桜井京介シリーズが重版されたらしく、ずらっと並んでいたので、勢いで1冊買ってしまう。あとがきに中井英夫の名前があったら、買わねばなるまい。樹なつみ『八雲立つ』も出ていたので、買ってしまう。

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1997.07.06 (日)

 ドールハウスのホームページhttp://village.infoweb.or.jp/~fwhs2890/)を開いている山田さんよりメールを戴く。ドールハウスで思い付いて、ルーマー・ゴッデン『人形の家』(岩波少年文庫)のことを書き送ったところ、山田さんもファンだったとのこと。
高橋誠氏より、ハヤカワFT文庫の著者名原綴情報と解説目録のフレームのHTML記述ミスの指摘を戴く。いつもお世話になって済みません。

森博嗣『封印再度』

森博嗣『封印再度』(講談社ノベルズ) 読了。


岐阜県の香山家に伝わる家宝「天地の瓢」と「無我の匣」。「無我の匣」には鍵かかけられており、「天地の瓢」には鍵が入っている。ただし、鍵は「瓢」の口より大きくて取り出すことができない。五十年前の当主は、鍵を「瓢」の中にいれ、息子に残して自殺したという。興味を持った西之園萌絵は、香山家を訪れるが…。

『笑わない数学者』がEQだったとすると、今回は、チェスタトンのブラウン神父。(自信ある!)今回はEQの影はあまり感じないので、作者はかなり意図的に古典ミステリをなぞっているものと見える。そして今回もこのなぞりは本筋ではないのだと思う、多分。瓢と匣のトリックにはお見事。
気になるのは子供の笑い声ですね。「けけっ」っていうのはどこからきたんだろう?

萌絵の行動に関しては、いささか鼻についてきた。(途中のあのエピソードは、想像通りの展開でした)一遍、とことん落ち込んでいる姿が見たいもんだと思ってしまう。作者のコメントによると、『詩的私的ジャック』のあとに『すべてがFになる』が書かれたそうで、エピソードの繋がりとしてはその順番で読んだ方が、まだ萌絵の行動の意味が判るような気がする。営業的には一番トリックの派手な『すべてがFになる』が最初に刊行されたのはいいことなんだろうけど、キャラクターたちにとっては、不幸なことだったような気がする。
『すべてがFになる』に出てくる儀堂勢津子に対する嫉妬や、両親の死後、着ていたワンピースをたったひとりで洗っている16歳の萌絵のエピソードが、この作品の直前に提示されていれば、彼女に対してもうすこし同情的になれたのだけれど。

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1997.07.07 (月)

 只より高いものはないかもしれないと思いつつ、IEを使い続けていたのだが、中村正三郎氏のコラム 大いなる不安(On the move #46) を読んで本気で心配になり、ネスケに乗り換える決意をした。 6MbyteのデータをNiftyserveからダウンロードするか、雑誌を買ってとりあえず期間限定版を使用した後ショップで買うか、ちょっと迷っている。
だたIEは、ホームページ作成には便利(ソースを開いて、メモ帳でちょいちょいと直す。テキストエディタが設定できればもっといいのだが、MS社がそんなことするわけないか。)なので、このままローカル環境で使い続けるだろうと思う。

 図書館に高野史緒『ムジカ・マキーナ』(新潮社)が届いていたので、借りてきた。川里村立図書館からやってきた本らしい。コンピュータの導入で、図書館ネットワークがかなりしっかり確立され、地元の図書館にない本でも他の図書館から約2週間でやってくる。めでたいことです。
5時近くになってまた図書館から連絡があり、浅田次郎『プリズンホテル春』が貸し出し可能だとのこと。

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1997.07.08 (火)

Netscape Navigator 3.0を使ってみる

 Nifty-serveから、Netscape Navigator 3.0(以下NN) をダウンロードすることにする。代金4000円 で アクセス権2000円分がオマケでついてくる。接続に1時間かかったので、電話代と課金でオマケ分は飛んでしまった。
早速、ローカルファイルを読んでみる。2箇所IEと表示が違う場所があり、調べてみたら構文エラーだった。ソース表示は見やすい。この画面から任意のエディタを開くことができれば言うことなしなのに...。
が、問題が発生。どうやら、キャッシュデータをオフライン状態で読むことができないらしい。IEよりは、ファイルのセーブがしやすいので、なんとかなるといえばなんとかなるんだけどね。

NNで見てみると日記のページのインデントがうまくもどらないので、だんだん腹が立ってきて日記のページの構造を変更することにする。バグだと思ったら、こちらの記述ミスであった。でも、どのみち構造が気に食わなかったからいいや。

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1997.07.09 (水)

 ハヤカワ文庫FTの著者別目録に著者名原綴を加えるべく、作業をつづける。カラムを揃えたので、前より見やすくなったと思います。

浅田次郎『プリズンホテル春』

浅田次郎『プリズンホテル春』(徳間書店)

プリンズンホテルシリーズの4冊目にして、最終巻。前の巻のラストで、大決心をしてちょっとばかり境遇の変った作家だが、今回は文学賞の候補となる。賞の発表を馴染みの編集者とともにプリズンホテルで待つことになるが…。

今回ホテルのお客となるのは編集者たち、未来の大女優を夢見る少女とそのステージママ、文学青年崩れの教師(支配人の息子の先生)、50年も刑務所にいた男とその連れなどなどです。例によって例のごとくそれぞれの運命は絡み合い、桜の花の下での出会いと別れと再生が繰り広げられます。

私としては、支配人の息子の初恋と受賞時の編集者たちのやりとりが面白かったです。特に後者は、作者の経験を踏まえたノンtィクションなんじゃないかと思えるリアルさでした。(笑)

 桜の下での大団円だが...泣いた。登場する編集者にはモデルがいるのだろうか。

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1997.07.10 (木)

夏休みの旅行に備えて、goo(URL:http://www.goo.ne.jp/)で"白樺湖"をキーにして検索をかけてみる。目的の観光案内のホームページをいくつか見つける。こういう広告の検索にはインターネットって便利だと思う。

高野史緒『ムジカ・マキーナ』

高野史緒『ムジカ・マキーナ』(新潮社)読了。

架空の19世紀ヨーロッパを舞台に麻薬と究極の音楽を巡って、元医学生の音楽家やら作曲家のブルックナーやら謎の美少女やら貴族やらが入り乱れるサイバーパンク風ファンタジー。19世紀初頭のウィーンやロンドンにディスコが出来てしまうというお話なんである。
展開は歴史ミステリー風でキャサリン・ネヴィルの『8(エイト)』(文藝春秋社)を思わせる部分あり。(ウィーン会議がでてくるからか…)バリバリの伏線に架空と実在の人物が入り乱れ、最後はヴィクトール・ユーゴーかオペラかというようなエンディング。ちょっと冗長だけど、なんでこれだけ凄いのに「日本ファンタジー大賞」が取れなかったんだろう?
私はあんまり音楽を聞かないのでわかりませんが、音楽に詳しい人にはさらに面白いのではないかと思われます。

次回作はミステリなのだそうだ。楽しみである。

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1997.07.11 (金)

 ときめきくらぶ(URL:http://www.yk.rim.or.jp/~wadakun/tokimeki/index.html)からのリンクで、24年組と佐藤史生データベースを発見。管理者の坂本さんにメールしようと思った矢先、メールをいだたいてしまった。(笑) 情報交換と相互リンクをすることに決定。
 ネスケでもキャッシュから情報を吸い上げることができることが判明したが、やはりオフラインでホームページを読めないのは不便。IEを併用しているのだが、ブックマークを整理するのも厄介だし、なかなか大変である。(^_^;)

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1997.07.12 (土)

 宮崎駿の『もののけ姫』の初日。最終回なら料金が安くなるからと、渋る夫を説得して雨の中、車で出かけたのはいいが、考えることは誰も同じだと見え、駐車場が混んでいて車を停めることができず、泣く泣く諦め、不二家でケーキセットを食べて帰る。悲しい...。

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1997.07.13 (日)

 泡坂妻夫『亜愛一郎の転倒』(創元推理文庫)を買う。

ちょっとVBのプログラムにハマっているので、未読の本が溜まっている。HTMLファイルからタイトルとリンク部分だけを抜き出すプログラムを作ろうとしているのだが、トシのせいか、2年のブランクは大きかったのか、なかなかうまくロジックが組めず苦労している。こういうプログラムはVBよりC言語で組んだ方が楽なんですけどね。

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1997.07.14 (月)

プログラムはとりあえずタイトルを抜き出せるようになった。ローカル環境にある自分のホームページデータのチェック用だから、こんなもんでいいかな。

泡坂妻夫『亜愛一郎の転倒』

泡坂妻夫『亜愛一郎の転倒』(創元推理文庫) 読了。

たいへんな美形のくせに不器用で、ぼーっとしているようでいて、難事件を解決してしまうという、虫や雲などの撮影を専門とするカメラマン亜愛一郎。彼が探偵役を務める連作短編集の2作目。

タイトルを見てもわかるように、このシリーズは早い話、日本のブラウン神父物です。泡坂妻夫のデビュー作「DL2号機事件」を含む第一作『亜愛一郎の狼狽』(創元推理文庫)では、チェスタトン風に恐怖物っぽい味付けの作品(「曲がった部屋」「ホロボの神」)もありましたが、今回はかなり軽い感じ。「珠州子の装い」「争う四巨頭」などが好きです。

田中芳樹が解説で亜愛一郎の正体をバラしているのは、いくらそんなことでこのシリーズの魅力が損なわれないとはいえ、ちょっとなぁ…。

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1997.07.15 (火)

 アクセスカウンタが1400を突破していた。
坂本さんから、メールで花郁悠紀子さんの画像データをいただく。スキャナーっていいなぁ...。我が家にはプリンタもないんです。
入手データを元に花郁悠紀子のページを修正。早川FTのページも発行年を入れるように修正。
ドールハウスのHPの山田さんからは、古本市で花郁悠紀子さんの本を見つけて買ったとメール。こういうメール貰うとうれしいです。
 ちょち夏バテ気味。というわけで、次回更新はちょっとサボろうかな〜と思っています。でも、調べものはやってしまうのよね、きっと。

泡坂妻夫『自来也小町 宝引きの辰捕者帳』

泡坂妻夫『自来也小町 宝引きの辰捕者帳』(文春文庫)

千両町の岡っ引、宝引きの辰が事件を解決するシリーズですが、毎回話者が変るというスタイルを取っています。このシリーズの1作目は『鬼女の鱗 宝引きの辰捕者帳』(文春文庫)。前作は、かなりトリックに凝った作品でしたが、今回は、トリックよりも江戸情緒や人情の機微を描き出す方に力が入っていたようで、ミステリとしてはちょっと食い足りない気分。

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1997.07.16 (水)

 早川FTのページと花郁悠紀子のページを修正。冷房を利かせすぎたためか、頭と肩ががちがちになる。結構しんどかったです。

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1997.07.17 (木)

 文庫本のページ(URL:http://www.gifu-nct.ac.jp/sizen/nakasima/bunko.htm)の中島泉氏からメールをいただく。文庫本の歴史などが載っているホームページである。相互リンクすることに決定。文庫本のページのリンクから小林文庫の推理小説ノート(URL:http::/www.st.rim.or.jp/~kobashin/suiri.html)へ。こんなにミステリなページなのに、なぜかみすりんには載っていないような? いや、でもどこかで見た覚えがあるし...うーんうーん、なぜだろう。ともあれ、リンクさせてもらうべくメールしよう。

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1997.07.18 (金)

横浜へ里帰り

 横浜の実家に帰る。途中、神田と横浜の本屋に寄り{の買い出し。

収穫は、

 岩波ブックセンターで、デ・ラ・メアの『ムルガーのはるかな旅』とE.グージの『まぼろしの白い馬』が岩波少年文庫から出ているのを発見。これは、めでたい。やっと正しい版元で出たって感じですね。やっぱり、出版社によって読者層ってのがあるから、あんまり読者層と合わない作品だされても、すぐ絶版になるだけだったりして、そういうのって、本にとっても読者にとっても不幸なことだと思うんですよね。
香港九龍城の内部を図解した『大図解 九龍城』(岩波書店)もあった。欲しかったが、この先他の本も買うことを考え、購入を断念。

 実家の近くの古本屋では、以下の本をゲット。ここはハヤカワFTがけっこう出るところです。(私も昔、ここにいろいろ売った。もしかして、今あるのは、私が売った分?)しめて1300円なり。やっぱり古本って安いと思う。

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1997.07.19 (土)

写真集を買った

 石川町駅のパストレイズ フォトギャラリーで、ホリー・ワーバートン展を見る。フィルムの重ね焼の手法で幻想的な作品を作る英国の女流写真家の個展である。気が付くと2万円の写真集を抱えていた。(母に見せたところ気持ち悪がられた。見方によっては溶けかかってる人間にも見えるから無理も無いが...)これが、ばかでかい写真集で、本棚に入らない。夫に内緒なのに困ったもんだ。

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1997.07.20 (日)

『もののけ姫』を見る

 先週の雪辱戦で今度は電車に乗って『もののけ姫』を見に行く。最終回でも割引があるせいか、それなりの人出。昼間はもっと混んでいるんだろうな。
感想。アシタカがイイ男だった。声では、田中裕子と小林薫が予想外の健闘。アシタカ役は大はまりで、文句無し。森光子、浮きまくり。石田ゆり子、下手。あの声のおかげでサンの魅力はだいぶ減った気が...。でも日本には少女を演れる女優はいない(声優ならいるかも)ので、しかたないのか。「ナウシカがちらちらする黒沢明」だった。コダマが可愛い。すごく。ああいう簡単な顔なのに、うじゃうじゃ出てくるすべてのコダマの顔が違うのが凄い。後ろ姿が目玉のおやじ。2、3匹家に連れて帰りたかったです。

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1997.07.21 (月)

 『MOE』『コバルト』を買う。『MOE』は、白泉社から出ている絵本とイラストの雑誌。編集が昔の『ペーパームーン』を思わせる。白泉社ってこんなの出していたのね。 『コバルト』は、金蓮花の新作「銀珠綺譚」が載っていたので思わず買ってしまった。一応載っている作品には全部目を通しましたが、やっぱり金蓮花は上手いんですわ。この中では。あと榎木洋子もそれなり。それ以外はやっぱり少女ノベルズですわ。若木未生の「グラスハート」は、何が起こったのかさっぱりわからない文体。まあ魅力あることは認めますが、小説の文体じゃないと思うが。でも、若いお嬢さん方は、この文体が解読できるわけね...。

『エヴァンゲリオン Air/まごころを君に』を見る

 最終回割引を目指して旦那と『エヴァンゲリオン Air/まごころを君に』を見に行く。見に来ているのは、いかにもな人ばかり。私らも、"いかにも"なカップルだったのだろうか。ちなみに、うちは、TVの本放送第一回から見てるんですぜ。
内容はお見事。これだけやってくれれば文句はない。あの第弐拾伍話や最終話があったからこそ、この作品が出来たことを考えれば、あれにもまた意味はあったのだ。そんなことを考えながら見ていたら、ラストに駄目押しの一言。しかも、エンドマークが出る前に幕がしまってしまった。ううむ...。
個人的には、日向マコト君とマヤちゃんが良かったと思います。アニメ雑誌に出ていた「マヤちゃんってそういう人だったのね〜」の意味がやっとわかった。青葉シゲル君って、好きな人誰もいなかったんだね。(って、ことだと思うぞ、あれは。)
しっかりケリつけてくれて、良かったです。はい。大満足。

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1997.07.22 (火)

 SaMuRaIの書評のページ(現「書物の帝国」) のsamurai(溝口)さんよりリンクのメールをいただく。ファンタジーとSFの書評のページである。各賞の解説も載っているし、扱っている本の点数が増えればデータベースとしても役立ちそう。こちらからもリンクさせてもらうようお返事する。
そのうち、ハヤカワ文庫FTの書評しているページをあつめた書評リンクを作るつもり。
 大森望さんのページとSFオンラインを読みに行く。もう『Air/まごころを君に』の映画評が載っている。満点の評価だそうです。あの終劇のところで、幕が早めに閉じるのは、余韻を残さないためだったらしい。

 図書館から借りた『プリズンホテル』読了。「秋」「冬」「春」と読み続けて、最後がこれ。こういう読み方も悪くないとは思うけど、結果が判っている話を読むのは、ちょっと辛かった。やっぱり、刊行順に読むのが吉。

浅田次郎『プリズンホテル』

浅田次郎『プリズンホテル』(徳間書店)

プリズンホテルシリーズの第一作目。主人公の作家が初めて伯父の経営する奥湯元あじさいホテルに足を踏み入れるのが、この作品。
私は、図書館での順番待ちの関係上、これを一番最後に読みましたが、なるべく刊行順に読んだようがよいと思います。作家の心の再生というのは、刊行順に読んだ方がより分かりやすいからです。『プリズンホテル春』で彼の再生のために支払われた代償がどれほど大きいものだったか、この第一作を読んで初めて判りました。

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1997.07.23 (水)

 村上 善行さんのSFブックリストを載せているページをまた発見。滝川雅之さんののページの中のSF & ファンタジーの文庫リスト Ver 2.01 1996年5月28日とあるから、私が利用したものより新しいようだ。こちらは出版社別で、講談社文庫、ソノラマ文庫、角川文庫、新潮文庫、ハヤカワ海外SFノベルズまでフォローしてある。

篠田真由美『未明の家』

篠田真由美『未明の家』(講談社ノベルズ)


西洋館鑑定の張り紙を見て、桜井京介とそのアシスタント蒼(あお)を訪ねてきた美少女、遊馬理緒(あすまりお)。彼女の祖父が建てたという、スペイン風の洋館「黎明荘」をめぐる遊馬家の悲劇を、桜井京介が解決する。

どうも読んでいて、花郁悠紀子さんの漫画を思い出してしまいました。キャラクターの描き方が少女漫画に近い(小説の登場人物としては、リアリティに乏しい)感じがするんですよね。このシリーズがコミケで人気があるというのも肯ける話です。

登場人物の名前(明音、蘇芳、朱鷺、珊瑚)を見れば、中井英夫の影響バレバレ、しかも題材が漁夫王で登場人物のひとりが雨沢鯛次郎(天沢退次郎氏は、アーサー王研究で有名です)だし、私の大好きな堀田善衛の『ゴヤ』(朝日文庫)は出てくるし、というわけで、どうやら篠田真由美さんの読書傾向は私の守備範囲とかなり重なるようです。それゆえ、かえって点が辛くなるようで、展開が甘すぎると思えてしまいます。ラストのエピソードなんて、蛇足としか思えませんし。

まあ、事件は解決しても人々は救われないというミステリが多いなかで、謎を解決して人を救う桜井京介という探偵の存在はかなりユニークだといえますが。

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1997.07.25 (金)

 キャッシュしてあるスタジオ・ジブリホームページ の『もののけ姫』制作日記を読む。背景の長縄恭子は高校のアニメ研の後輩なのだが、どうやら結婚して姓が変った気配。『もののけ姫』を見にいった時は、スタッフ・ロールの中に彼女の名前をみつけ、夫に自慢した。(別に私が偉いわけじゃないんですけど(笑))

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1997.07.26 (土)

ちまちまとマカヴォイのBelly of the Wolfを読む。一生懸命読んでも5ページくらいしか進まない〜。
ナズュレットの娘の名はNahvah("ナーヴァ"でしょうね。)、通称Navvie("ナヴィー"かな)。28歳、独身、黒髪に薄い青い眼。容姿はナズュレットの母親似、ただし性格は母親似。医学と薬学に長け、ピストル好き...らしいです。

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1997.07.27 (日)

 佐藤史生ホームページの坂本さんから送っていただいた、花郁悠紀子さんの特集の載っている『リュウ』などが届く。とっても凄い特集なので、花郁悠紀子のページで紹介するつもり。いろいろ新発見もありました。

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1997.07.28 (月)

 いろいろメールが届いていました。私は土日はアクセスできないのです。

HELEN'S KINGDOM のHELENさんからリンクしましたメールを戴きました。どうやら私と読書傾向が似ている方のようです。
高橋誠氏からは、ハヤカワ文庫FTの発行日の情報をいただきました。早速、ローカルデータを更新。

広島の井辻朱美ファンの方からもメールを戴きました。ハヤカワ文庫FTでシリーズがこけてしまった(らしい)G.G.ケイのファンだとのこと。3巻目がでないうちに品切れになってしまったマカヴォイのナズュレット・シリーズのファンとしては、他人事ではないお話でした。

 夜8時からの日本テレビの「スーパーテレビ」の「もののけ姫の舞台裏」は、アボなし取材で世界の顰蹙を買っている局とは思えないほどの良企画。ジブリ・ホームページの日記は読んでいるけれど、画面で見ると本当にすさまじいまでの修羅場だったんですね。アフレコ時の宮崎監督と森繁久弥や美輪明宏とのやりとりが凄かった。「そこはリア王で!」とか「モロと乙言主は昔、イイ仲だった」とか、指示する方のイメージの豊かさと、それに即座に答えてしまう人たちの芸に感服。

ナンシー・A.コリンズ『ゴースト・トラップ』

ナンシー・A.コリンズ『ゴースト・トラップ』(ハヤカワ文庫FT)

ソーニャ・ブルーシリーズの2冊目。今回のソーニャは、テレパスの元私立探偵を従えて、宿敵モーガン(といっても相手はソーニャのことを知らない)の隠れ家―巨大な幽霊屋敷ゴーストトラップへと乗り込んでいったが…。

幽霊屋敷そのものが、魔除けの結界になっているという設定。今回は、随分おとなしめですが、一応幽霊屋敷なので、スプラッタな幽霊がいろいろ出てきます。ソーニャが幽霊屋敷で出会う二人が印象的。特にスラムから這い上がり、キャリアを積み、最後まで誇りと勇気を忘れなかったラキーシャの存在は忘れがたい。女はキャリアウーマンで、男は勇者きどりのナイーブなオタクというのが、なかなか…。

<栄光の手>というのは、やっぱり『アダムズ・ファミリー』のハンド君。この人の作品には、固有名詞(<ぞうのババール>とか)が多いのが、気になります。絶対、判る人が読むとなにか意味するところがあるに違いない!

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1997.07.29 (火)

FF7再開

 ホームページ作りに飽きてきていたらしく、無性にゲームがしたくなる。タイニー・ブロンコを手に入れたところで放っておいたFF7を拾い上げる。
貝殻のお家のある都でエアリスが行方不明になったところで詰まり、ニフティからFF7のFAQをダウンロードする。解けなかった金庫の謎を入手し、ヴィンセントをゲット。あきれたことに初登場にしてレベル45である。ウータイに寄っていなかったことが判明したので行ってみるが、ユフィがいないとだめなことがわかり、ユフィを拾う。でも私、こいつ嫌い。エアリスを発見。1枚目のディスク終了。スノボーを楽しむが、絶壁のうっとぉしさに苛立ち、世界行脚の旅にでる。(笑)

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1997.07.30 (水)

FF7のつづき

 引き続きFF7を遊ぶ。結局12時間ぐらいやっていた。

スノボーにハマり、雪原を何度も往復したため、やたらとレベルが上がり、主人公なんてレベル62だ。(笑)おかげでボス戦ですら3ターンで終わってしまう。目的を忘れ、「あやつる」と「ぶんどる」でてきの技とアイテムを収集する。夕方になってようやく竜巻の迷宮に突入。だんだん展開が『クロノトリガー』になってきた。

現在、飛行船でチョコボ捕獲ツアーを実施中。星の危機を救うなんて、どうでもいいキャラクターたちであった。今度のFFは名前のついたキャラクターが意味も無く犬死にするところが画期的。過去のFFシリーズって自己犠牲を美化するところが大嫌いだった。後になって犬死にでないことが判明するかもしれないが。私はやはり奇数番号のFFシリーズの方が好きだ。

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有里 alisato@geocities.co.jp
http://alisato.parfait.ne.jp/diary/

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最終更新日:2001/09/14