横浜の実家に里帰り。本の買い出しをしたかったが、正月なので残念ながら、ほとんどの本屋は開いていず、ランドマークタワーの書店とそごうの本屋にしか寄れなかった。
井辻朱美『遥かよりくる飛行船』(理論社)読了。
うーん、井辻朱美の特集のところで、感想書いちゃったんですよね。
ともかく、この表紙は、内容に合わないと思います。
それにしても、この人の恋愛物というのは、妙に淡々としてますね。
大谷幸三『ヒジュラに会う』(ちくま文庫)読了。
インドの半陰陽の階層であるヒジュラについての本。
1983年に『性なき巡礼』(集英社)として出版された本の文庫化。当時、読みたかったのだが見つからなかったのだ。でも、今読んでみると、私にとっては、もうあまり興味のないテーマだということがわかった。男にとっては、「男でない」というのは、今でも重要なテーマなのかもしれないけれど。
泡坂妻夫の『弓形の月』は、この本に触発されて書かれた作品。あっちの方が、面白かった。
吉田秋生『増補 ハナコ月記』(ちくま文庫) 読了。
ハナコさんとイチローさんの同棲生活(というより、ほとんど結婚生活だね)を描いたマンガ。
なんか、うちと同じような感じですね。子供のいないカップルの生活って、どこも似たようなもんなのか?でも、うちの旦那は私より洗濯物を干すのがうまいです
羽生善治+柳瀬尚紀『対局する言葉』(河出文庫)読了。
「あの」将棋の羽生善治と、『フィネガンズ・ウェイク』の個人訳という空前絶後の偉業を成し遂げた柳瀬尚紀との対談集。柳瀬氏は、将棋ファンでもあるので、こういう対談が実現したんでしょう。
かみ合っているんだか、いないんだか、よくわからない会話が、非常に可笑しい。
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『対局する言葉』のあとがきにあった 柳瀬尚紀『ジェイムズ・ジョイスの謎を解く』(岩波新書)を探し出す。
柳瀬尚紀『ジェイムズ・ジョイスの謎を解く』(岩波新書) 読了。
ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』の12挿話の主人公が犬であることを証明したと力説する本。
柳瀬尚紀の語り口は、名探偵の推理を聴くようで、とても面白い。でも、『ユリシーズ』を再読する気にはならないんだけど 丸谷才一訳『ユリシーズ』、学生時代に読みました。でも、キドニーパイが出てきたことしか覚えていない。
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図書館で本を借りる。
『ちくま文学の森 ことばの探偵』(筑摩書房)読了。
言葉をテーマにしたアンソロジー。
「千早振る」といった落語や、乱歩の「二銭銅貨」といった作品も載っているが、吝嗇家の商人のラブ・アフェアの顛末を金銭出納帳の記述だけで綴った「エステル」というのが、めっぽう面白かった
『男子高生のための文章図鑑』(筑摩書房) 読了。
幸田露伴や『狂人日記』から三島由紀夫の『レター教室』やら橋本治やら荒俣宏やらの文章が集められた、「文章のカタログ」みたいな名アンソロジー。元の作品を読んでみたくなる本。
なんと、吉田秋生の『河よりの長くゆるやかに』まで載っている! コラムも気が利いているし、男子高生にだけ読ませるのはもったいない。
『女子高生のための文章図鑑』というのもある。
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最終更新日:2001/09/14