2000年9月27日付けの「「BOOK・OFF問題」から「出版流通問題」へ」に対して、ブックオフコーポレーション直営店のスタッフの方からのメールをいただきました。 ブックオフのポリシーについて、分かりやすく書かれていたので、許可をいただいて転載することにしました。
============転載ここから========== 今回の感想文をお読みただきありがとうございます。早速ではありますが・・・ ブックオフとしては、(新刊がないと買取が減るので)むしろ新刊書店にはが んばって欲しい」という言葉は、ちょっと皮肉をかけた意見です。私達「ブックオ フ」は、「お客様より本・CDをお売りいただく」という気持ちでお客様と接してお ります。お客様が大切にお読みになった本にできる限り高いお値段の付けさせていた だき、気持ちよくお売りいただけるように日々「努力」しております。今回は相手が 直接「新刊書店」だったので、あえてこのような書き方をさせていただきました。 >『ブックオフと出版業界』( パル出版, \1800+税, ISBN4-89386-796-2) この本の存在は初めて知りました。一度も読んだことも見たこともありません。 これ[注1]はブックオフの被害妄想ではありません。努力している企業さんは常にこのような思 いを抱いているはずです。 >ブック・オフってのは、液体の入っているビンだったら中身がロマネ・コンティであろう >が醤油であろうがかかわりなく、外側のきれいさだけを問題にして値段をつける「中 >身入りビン屋」みたいなもんなんですよね この言葉は大切に本をお読みになった方々への非物質的侵害になると思います。なぜ ブックオフは本の状態で査定を行うかをお教えします。本は大切に読めばずいぶんき れいな状態で日持ちをします。特に単行本は大切に保管されていると買ったばかりの ような状態を保持できます。そんなお客様の本に対する「愛情」に間接的また、ささ やかではありますがお値段を付けさせていただいております。買い取り作業を実際す れば解かりますが、お客様の大半が高価買取を目的に本を持ってきていません。 「ちょっとでも値段がつくなら・・・」「是非引き取っていただきたい・・・」とい う気持ちでお売りいただいているように思います。査定後、お客様にお値段をお伝え すると、「えっ!そんなに高い値段がつくの!?」と驚かれます。お客様(読者)は 「せっかく手放すのなら、作者さんの気持ちも考えて、他にこの本を欲しい人に譲っ てあげたい」と思っているのです。確かにこっちも商売なのでそれなりの査定基準は ありますがお客様には気持ちよくお売りいただき、お買い上げいただいています。 >ブック・オフの社長が、本を売ることには固執していない そんなことはありません。坂本社長は常に本に関わる全ての者の幸せを願っていま す。ただ、中心は「読者」です。本は作者が読者を選べませんよね。作者を選ぶのは 読者なのです。作者は自分の本が売れるように「努力」しなければならないと思いま す。 >売るものがなくなったら、ブック・オフはさっさと方向を転換するでしょう。 これに関しては少し私的(お店的)な愚痴になってしまいますが・・・在庫過剰なん ですよねぇ(笑)。今月末の中間棚卸が怖い。30万冊以上ありますからねぇ。いつ になったらバックヤードの商品を出し切れるのやら・・・。っていうか新刊書店さん もつぶれないようにがんばってくださいよ!、別にブックオフは新刊書店をつぶすた めに新店を次々にオープンさせているわけじゃないんですから。 ============== 注1:私の日記中の「企業努力しないでブック・オフだけを悪者にするな」あたりを指しているものと思われます。 |
By 有里 alisato@anet.ne.jp
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