1980年〜1984年の私

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個人的なオタク史をメモしておこうと思い、古い読書ノートや漫研時代の会報から情報をサルベージしました。

1981年

1981年の私 漫研編

高校卒業後の1980年に同級生が画研究会「TAKE-OFF」というのを結成し、会員を募って本を出していたのですが、1982年になって気心の知れた仲間だけでやろうということになり、いったん解散して私を含むメインメンバー6人で再結成。

コミケが分裂したのは1981年9月のことらしいんですが、1981年12月20日のコミックマーケット19の晴海会場で「”クーデター”がおこったんだって」という話を聞いた気がする。

私はコミケの申し込み書類の類は一切書いたことないんですよねー。銀行員&経理の友人たちが「あんたはうっかり者だから」ってやらせてくれなかったんで。いや、すごく正しい判断ですけど。だから細かいことはよく知らない。

1982年

1982年の社会的出来事

ホテルニュージャパンの火災と日航機の羽田沖墜落。

1982年に流行った曲。
あみん 「待つわ」 岩崎宏美 「聖母たちのララバイ」松田聖子 「赤いスイートピー」中森明菜 「少女A」坂本龍一・忌野清志郎「い・け・な・いルージュマジック」
……音楽はちゃんと聞いていたせいか、思い出せる。

1982年のアニメ。
ザブングル、バクシンガー、マクロス、ミンキーモモ
……リアルタイムでは見てない。

1982年の漫画。
萩尾望都作品が「モザイク・ラセン」とメッシュの後期、「銀の三角」
中山星香作品が「グリフォンガーデン」「三日月形路でDance with Me」「はるかなる光の国」
中山星香がファンクラブ員を動員してアンケートトップを取って、「はるかなる光の国」の連載をもぎ取った年だ。
漫画の出来事のほうが、ピンとくる。

1982年の私 大学編

資料をひっくり返しているうちに、ちょっと思い出してきたかも。備忘録的に書いておきます。

1982年に私は大学3年生でした。
クラブは点字サークルだったけど、そのあたりはあんまり思い出したくない。

英文科でしたが、図書館学の講義を取っていて、図書館学のゼミがあったので面白そうだからと行ってみたら、教育学部しか単位あげられないと言われ、それでもいいから参加させてくださいといってOKもらいました。今考えると変な奴だ、私って。

女性教授で、学校図書館の実態をアンケート調査したいというので、学生を集めてたんですね。私を含めて6人ぐらいだったので、他学科でもOK出たのです。
その6人の中には、社会人入学した30代の女性がいて、どうやらどこぞの会社の社長夫人だったようです。ゼミの皆に「ダンナの会社で作ってるのー」っていいながら、てんとう虫型のファンシーなハサミを配ってましたから。
東京の学校図書館にアンケートを出して、集計して結果を出すというのをやりました。まだマトモなパソコンがない時代なので、手集計。カードに穴あけて棒を通して集計というハンドソート・パンチカード・システムで集計したんですよー。
最後のゼミのあと、教授の家でホームパーティを開いてもらいました。
もともと教授と学生の距離が近い大学なんですが、一番アットホームなのは偽学生(?)で潜り込んでたそのゼミだったというのがなんとも……。英文学科のゼミはゼミっていっても、ほとんど講読会みたいなものでしたので。

4年生になって、他学科のゼミに入ってる余裕がなくなったので、私はそれっきりでしたが、もうひとりいた3年生の女の子はもう一年そのゼミを続けて、リーダーとして頑張っていたようです。
社長夫人は大学の図書館長とコネがあった(というか教え子だったらしい)ようで、大学図書館に職員として採用されました。社長夫人、やり手です。頭よくてサバサバした人でした。

あと確か課外授業でタイプ教室があって、それに通っていたような気がする。
おかげ様でブラインドタッチばっちりです。
ソフトハウスに就職して一番役に立ったのは、ブラインドタッチの技能でありましたよ。

昔は就職活動の解禁日が4年生の10月1日だったので、大学三年生はのんびりしてたのです。よい時代でした。

そうそう、大学では一年生のときの英文講読の授業のテキストが頼んでもいないのに『トリスタンとイズー』の英訳とトールキンの『ファンタジーの世界 - 妖精物語について- 』で、なんかもう運命を感じずにはいられませんでした。
神宮輝夫先生もいらっしゃいましたしねぇ。ダンディな方で、講義のときには最前列にファンの女の子たちが陣取ってました。……採点はシビアでしたけど。

1982年の参加同人イベント情報

1982年 3月21日 コミックマーケット20
 場所:晴海・東京国際貿易センター E13
 漫画同人誌『TAKE-OFF vol.5』刊行

1982年 4月 4日 COMICA
 場所:名古屋公会堂
 私は参加してませんが

1982年 4月29日 同人誌ミニコミフェア
 場所:東京文具共和会館

1982年 8月 8日 コミックマーケット21
 場所:晴海・東京国際貿易センター
 漫画同人誌『TAKE-OFF vol.6』刊行
 この号は『ぱふ』1982年12月号で紹介されました。

1982年10月10日 MGM
 場所:川崎市民プラザ
 売れなかったらしく、O代表による愚痴レポートが……

1982年12月19日 COMICA
 場所は名古屋のどこか
 COMICAは名古屋の漫研ドガが主催していた即売会で、
 ドガって確か森博嗣さんがいたところだよね?

1982年12月26日 コミックマーケット21
 場所:晴海・東京国際貿易センター
 漫画同人誌『TAKE-OFF vol.7』刊行
 ……「ろうがい特集」とか訳のわからないものを……。
 この号は『ぱふ』1983年5月号で紹介されました。

1983年

1983年の社会的な出来事

アクエリアスとカロリーメイト、G-SHOCKとファミコンが発売され、東京ディズニーランドができた年。「スター誕生!」が終了。『おしん』『金曜日の妻たちへ』『ふぞろいの林檎たち』
バブルのはじまり。
アニメは『みゆき』『クリーミィマミ』『キン肉マン』『CATS★EYE』『キャプテン翼』。

中山星香は花冠の竜の国シリーズ開始。萩尾望都はメッシュシリーズとか『城』とか。あまり目立たない。

『小説JUNE1号』(1982年10月号)、『小説JUNE2号』(1983年2月号)……んーんー、この年はなんかあるな。

1983年の漫研

1982年末に出た漫研「TAKE-OFF」の会報を見ると、メインメンバーのひとりが週刊少女フレンドの漫画スクールに入選して担当がついたとあります。1983年末にフランドまんがスク^るで銅賞取ってデビュー。でもフレンドではあまり長続きしなくて、その後、別ペンネームでレディスで再デビューしました。
年賀状によると、今は保険の勧誘員やってるみたい……。

ゲスト投稿してくれた日向さらさんが『ちゃお』増刊号でデビュー、春野夏美さんが小学館別コミ系でデビュー、って単行本が出るところまでは続かなかったみたいだなぁ。

春野夏美さんについては、同姓同名がヒットするみたいで現在の行方は分からず。でもファンだったという人のブログ記事はヒットしました。
日向さらさんは、検索かけたら、「20年以上前に3本くらいだけ雑誌に載ってスグ消えた少女マンガ描き」ってある日記をはっけーん。多分ご本人。
http://d.hatena.ne.jp/nookco/

漫画家デビューできても続けるのは難しいんね。小説家も同じことなんだろうけど。

1983年の参加同人イベント情報

コミケットとMGM以外に地方の即売会イベントのレポートあり。
1983年3月27日岩漫、日付はわからないけれど、大阪コミックバザール。
地方の即売会では創作マンガ系は振るわず、アニパロ系サークルがほとんどで、コスプレとグッズ販売がメインという嘆きの声が。今も同じようなものですが。
マンガって絵と話の両方の才能を要求されるから、ハードル高いんよ。それができる人がそうゴロゴロいるわけはないのです。

大学4年で勉強やら就職活動やらがあったので、私はあまり即売会に出ていなかったようです。

1983年1月30日 MGM10
 場所:川崎市民プラザ

1983年4月3日 コミケット23
 場所:晴海国際貿易センターC館

1983年5月22日 MGM12
 場所:川崎市民プラザ

1983年8月7日 コミケット24
 場所:晴海国際貿易センター
 マンガ同人誌『TAKE-OFF Vol.8』刊行 300部刷って95冊
 『花のO-EN団』のコスプレした人が目立っていたそうですよ。

1983年8月21日 同人誌ミニコミフェア
 場所:東京流通センター

1983年10月9日 MGM14
 場所:川崎市民プラザ

1983年12月25日 コミケット25
 場所:晴海国際貿易センター東館

1984年

1984年の私 漫研編

漫画関係の記録がないなーと思っていのですが、漫研の会報の原稿があったので、そこからイベント情報などをサルベージ。

1984年6月17日 MGM17 参加
 場所:武蔵小杉 川崎中小企業婦人会館
 漫画同人誌『TAKE-OFF Vol.9』発行 
 300冊刷って売れたのが50冊。苦戦だそうです。
 ワタクシはSFストーリー漫画を寄稿

会報に同人誌『JET PLOPOST SECOND』の紹介が載ってました。
森博嗣、ささきすばる、水記利古などが執筆とあります。
他に紹介されているのが『堪久狼 其の四』(執筆者に三宅しのぶ、ゲストに野間美由紀、吉野朔実、柿崎普美)、『苦離絵以諸夢 14』など。

1984年2月11日 MGM15
 場所:川崎市民プラザ

1984年4月8日 レディスMGM
 場所:練馬

1984年2月11日 MGM17
 場所:武蔵小杉 川崎中小企業婦人会館

1984年8月19日 コミックマーケット 26
 場所:晴海新館 1.2F
 『TAKE-OFF Vol.9』を頒布。あんまり振るわなかったようです。

1984年9月16日 MGM18
 場所:武蔵小杉 川崎中小企業婦人会館

1984年11月18日 COMITIA 1st
 場所:練馬区産業会館
 これは記憶にないから、多分私は行っていない。

1984年12月23日 コミックマーケット 27
 場所:晴海新館
 『TAKE-OFF Vol.10』を配布。300冊刷って80冊出たようです。
 私はファージョンの「小さな仕立て屋さん」のメイドさんバージョンを載せたようです。

1984年の私 読書編

大学卒業してソフトウェア会社に就職した年です。
卒業旅行などには行かず、マックス・エルンスト展だのアンソール展だのポール・デルボー展だのを観にいっていたようです。ヒッチコックの『裏窓』を見たとか、猫が死んだとか。
『幻想文学』を買ったのもこの年だと思うんだけど、日記に記述なし。
内容が多すぎて読了マークが付けられないので、スルーしたと思われ。

1月〜2月に読んだ本
「杜松の時」「ともしびを掲げて」「惑星間のハンター」「SF9つの犯罪」「沈黙の声」
「妖魔の棋士」「「そして誰もいなくなった」殺人事件」「酔いどれ探偵」「偽のデュー警部」
[沈黙」「視界のほとり」「歌う船」「夢の蛇」「スタートレック2」
「SFマガジンsレクション1982」「琥珀のひとみ」「デューン 砂漠の神皇帝」
「虹へのさすらいの旅」「…絶句」「ヤヌスの鏡」「インターミッション パートII」
「ケスリス」「クタス」「ションジル」「扉をあけて」「二分割幽霊譚」「グリーン・レクイエム」
「ブラック・キャット」「ツバメ号とアマゾン号」ヴィンジ「雪の女王」「オレンジ党海へ」
「ヴァーミリオン・サンズ」「吉祥天女」

『スタートレック3』とかミロ回顧展とかオランダ絵画の黄金時代展とかキスリング展とか見てます。

3月-4月に読んだ本
「SFおもろ放談」「トットピクチャー・ブック」「全戸冷暖房ばす死体つき」
「ダーティ・ハリー4」「火車と死者」「クルーイストン実験」「妄想探偵」
「心地よく秘密めいた場所」「銀河乞食軍団5」「ルバイヤート」
「デューン 3」「ねじれた家」「サタデーナイトムービー」「ことばよ花咲け」「レイダース」
「金曜日ラビは寝坊した」「ミステリー食事学」「腹立半分日記」「シーモア―序章」

5月-6月
「アリスの国の言葉たち」「はだかの太陽」「吸血鬼ハンター”D”」「花狩人」
「みみをすます」「スタートレック3」「はてしなき闘い」「風立ちて”D”」
「流れよ、わが涙と警官はいった」「ワルキューレ」「彼らが走りぬけた日」
「毒薬の手帳」「鳥の歌いまは絶え」

9月
高校のアニメ研のOBたちとビデオ上映会をやって、そのとき初めて劇場版『マクロス』と戸川純『玉姫伝』を見たようです。

7月-10月に読んだ本
「ハリウッドの盗聴」「あそびの詩」「ウロボロス」「ネパールの生神」「鬼面の研究」
「ロボットの時代」「伊集院大介の冒険」「ある朝シャーロットは…」「ふくろう模様の皿」
「氷の覇者」「水の誘い」「風の勇士」「トーク8」「名探偵が8人」
「ウルフレター」「男装の女性史」「歴史のなかの女性たち」「シゾイド人間」
「魔境遊撃隊」「エイリアン殺人事件」「まるまる大原まり子」「中継ステーション」
「捕物もどき」「竜の夏」「新顎十郎捕物帳」「顎十郎捕物帳」「ぼくらの世界」
「闇の戦い」「恐怖の研究」「現代スパイ物語」
「猫のヤーコプの大恋愛」「脱出を待つもの」「白い鹿」「宇宙の小石」

11月-12月に読んだ本
「歴史口論」「地獄の読書録」「猫の森には帰れない」「悪霊列伝」「続悪霊列伝」
「猫目石」スーザン・クーパー「闇の戦い」「武装音楽祭」「ムギと王様」
「SFマガジンセレクション」「火星の笛吹き」「二日酔い広場」「銀の陽」「霧の都」
「古代文字の謎」「銀河ネットワークで歌を歌ったクジラ」
「神変まだら蜘蛛」「火吹山の魔法使い」「怨霊と縄文」「術語集」「ホロスコープ」
「あ・うん」

1984年のBOOKS BEST 10
1 パトリシア・ライトソン ウィラン・サーガ3冊
2 C・J・チェリイ 『ケスリス』『ションジル』『クタス』
3 フランク・バーバート 『デューン 砂漠の神皇帝』
4 栗本薫『猫目石』
5 ヴォンダ・マッキンタイヤ『スタートレック2』
6 ジョーン・D・ヴィンジ『琥珀のひとみ』
6 アン・マキャフリィ『歌う船』
7 都筑道夫『捕物帳もどき』
8 ナンシー・スプリンガー『白い鹿』
9 菊地秀行『吸血鬼ハンター”D”』
10 アラン・ガーナ『ふくろう模様の皿』

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