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おすすめ本 その2

日記ページなどで取り上げたおすすめ本のリストです。
(2002/05/29)

エレホン堂 Top
[Top] ▲01


おすすめ本 最新/ おすすめ本 その1/ おすすめ本 その2

[Top] ▲02

『魔法使いハウルと火の悪魔』

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/西村 醇子訳//佐竹 美保絵
『魔法使いハウルと火の悪魔』
(徳間書店 空中の城 1, 1997.5, \1600+税)
  ISBN4-19-860709-5 【amazon/bk1

感想 2001/10/11

 amazon:魔法使いハウルと火の悪魔

魔法が本当に存在する国インガリーで、三人姉妹の長女に生まれたソフィーは、ある日「荒地の魔女」の呪いで90歳の老婆に変えられてしまう。家族を驚かせたくないと家出したソフィーは、空中の城に住むうぬぼれ屋で移り気な若い魔法使いハウルのもとに掃除婦として住み込むが……。

めちゃ面白い。いろいろなおとぎ話からモチーフを借りながら、複雑で独創的な物語に仕上げるのがダイアナ・ウィン・ジョーンズ。読み返してみると、実に見事に伏線を張り巡らしてあるのに気づいて舌を巻く。さすがでございます。
キャラクターは例によってエキセントリック。ソフィーとハウルは良い勝負。お似合いだよ。
スタジオジブリでのアニメーション化決定。

[Top] ▲13

『魔法使いはだれだ』

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/野口 絵美訳/佐竹 美保絵
『魔法使いはだれだ』
(徳間書店, 2001.8, \1700+税)
 ISBN4-19-861404-0【amazon/bk1

感想 2001/10/11

 amazon:魔法使いはだれだ

魔法が禁じられ、魔法使いは火あぶりになる世界の寄宿学校で、「このクラスには魔法使いがいる」というなぞのメモが見つかった。真っ先に疑われたのは、クラスで仲間はずれにされているチャールズとナン。やがて校内で魔法としか思えない事件が次々と起こり、副校長の息子のブライアンが失踪する。追いつめられたナンと仲間は、古くから伝わる助けを呼ぶという呪文を唱えてみることにした。
「クレストマンシー!」
すると……。

魔法使いと寄宿舎が出てくるということで、確かにハリー・ポッターシリーズと設定がかぶるけれど、ストーリーの独創性という点ではDWJ(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)のほうが上かと……。
いじめの描写もDWJのほうがリアルだな。
ハリポタが好きな人は、これも読んでみてください。

[Top] ▲24

『聖杯伝説』

篠田真由美 『聖杯伝説』
(徳間デュアル文庫,2001.10,\476+税)
  ISBN4-19-905081-7 【amazon/bk1

感想 2001/10/25

『聖杯伝説』

惑星ヴァルカの遺跡のガイドとして、ただひとり暮らすヨギ。彼の前に突然あらわれた季節外れの訪問者は、失われた文明が残した<物語>を求めていた。

篠田真由美版『銀の三角』。篠田真由美の作品はどれも基本的に少女漫画です。昔のル・グィンとか萩尾望都のSFが好きな人に強くオススメ。

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『暗黒童話』

乙一 『暗黒童話』
(集英社,2001.9,\905+税)
 ISBN4-08-702014-2)【amazon/bk1

感想 2001/10/11

『暗黒童話』表紙

片目を失い、記憶を失った少女。眼球移植を受けた彼女は、ときおり痛みとともに見知らぬ映像を見るようになる。 それは眼球の持ち主だった少年の記憶。映像の源を求めて旅に出た彼女がであったのは……。

作中作として冒頭と途中に出てくる烏と盲目の少女の出てくる「アイのメモリー」がよいなぁ。『ライムライト』と『幸福の王子』を足して2で割って裏返したような哀しくダークな童話。『暗黒童話集』をもっと読んでみたかった。

[Top] ▲46

『すももの夏』

ルーマー・ゴッデン/野口 絵美訳
『すももの夏』
(徳間書店 ,1999.3 本体価格: \1,600,+税)
 ISBN4-19-860996-9 【amazon/bk1

感想 2001/11/08

 amazon:すももの夏

戦場跡を見るために、母に連れられイギリスからフランスへ遊びにきたセシルたち四人姉妹と弟。旅の途中で母は病気で入院してしまい、子供たちは滞在していたホテルにいたイギリス人男性エリオットに預けられることになる。エリオットは魅力的だが謎めいている人物で、子供たちは彼になつく。だがホテルの女主人の愛人でもあるエリオットが、セシルの姉のジョスに惹かれはじめ……。

フランスのホテルで子供たちだけで楽しいひと夏を過ごしたお話かと思いきや、思春期を迎える少女がであったミステリアスな事件を描いた話でありました。一度読んだら、ちょっと忘れられない印象的な物語。

[Top] ▲57

『九月姫とウグイス』

サマセット・モーム文/光吉 夏弥やく/武井 武雄え
『九月姫とウグイス』
(岩波の子本,1975,\880+税)
 ISBN4-00-110040-1  【amazon/bk1

感想 2001/11/15

表紙:九月姫とウグイス

シャムの王様には九人のお姫さまがいた。最初の二人に「昼」と「夜」という名前をつけたところ三人目の娘が産まれてしまったので、名前を「春」「夏」「秋」に改め、五人目の娘が産まれたので今度は週の名前に改名し、八人目の娘が産まれたところで、月の名前をつけるようにした。何度も名前を変えられてしまったため、最後に生まれた九月姫を除いた八人の姫たちはすっかり性格が悪くなってしまった。
さてある日、王様は娘たちに金のかごに入ったオウムを贈った。ところが九月姫のオウムだけが死んでしまう。姫が悲しんでいると、野生のウグイスが飛んできて姫をなぐさめるが……。

子供の頃読んで大好きだった作品。何度も改名させられたために性格がゆがんでしまったお姫様たちという発想がとても印象深い。

[Top] ▲68

『名馬キャリコ』

バージニア・リー・バートンえ・ぶん/せた ていじやく
『名馬キャリコ』
(岩波の子どもの本,1979.11,\900+税)
 ISBN4-00-115157-X【amazon/bk1

感想 2001/11/15

表紙:名馬キャリコ

名馬のキャリコが、仲よしのカウボーイの少年ハンクといっしょに、牛をぬすんだ5人組の悪漢どもを相手に大活躍。

書影を見てひとめぼれ。コマ・マンガ風の絵本で、白と黒で描かれた絵がものすごくカッコイイ。シャープな絵とスピーディな話の展開は大人が読んでも面白いです。オチのつけ方も素敵。紙芝居になっていたらもっと楽しいのに。

[Top] ▲79

『夜のフロスト』

R.D.ウィングフィールド/芹沢 恵訳
『夜のフロスト』
(創元推理文庫,2001.6,\1,300+税)
 ISBN4-488-29103-1 【amazon/bk1

感想 2001/12/07

amazon:夜のフロスト

毎回いくつも事件が起こって大騒ぎのデントン警察署ですが、今回はきわめつけ、なにしろ猛威をふるう流感に署の人員の半数以上が寝付いてしまっているありさまなのですから。でもフロスト警部は元気。フロスト警部の天敵のマレット署長も元気。この二人にはウィルスも近づかないとみえます。
そんな中でも事件は起こります。中傷の手紙が飛び交い、墓場が荒らされ、新聞配達の少女は行方不明になり、老女ばかりを狙う切り裂き魔が暗躍を開始し……。新任部長刑事ギルモアは、アレン警部の下に配属されるはずが、警部が流感で病欠中のため、フロストと組まされ……。

相変わらずのフロスト警部です。
フロスト警部と初対面のかたは、先ず『クリスマスのフロスト』[→紹介]とその続編の『フロスト日和』を読んでからのほうがよろしいかと。

[Top] ▲810

『穴』

ルイス・サッカー作/幸田 敦子訳
『穴』
(講談社 ユースセレクション,1999.10,\1,600+税)
 ISBN4-06-209645-5 【amazon/bk1

ペーパーバック版
 ISBN0440414806 【skysoft/amazon.co.jp/amazon.com

→感想 2001/12/07

 amazon:穴
 amazon:Holes

スタンリー・イェルナッツ少年は、無実の罪でテキサスの砂漠の真ん中にあるグリーン・レイク・キャンプと連行された。それというのもすべて「あんぽんたんのへっぽこりんの豚泥棒のひいひいじいさん」のせいだ。ひいひいじいさんが受けた呪いのせいでイェルナッツ家の人間は「まずい時にまずいところに」いて、不運をつかんでしまうのだ。
そこはキャンプとは名ばかりの少年院で、グリーン・レイクという名の湖は干上がってしまって一滴の水もない。
スタンリーたちは、くる日もくる日も干上がった湖で穴を掘る。それは「根性を直す」ため。いいや、他に理由があった。

さえない運の悪い男の子が、友達と自分を救うために決死の覚悟でイェルナット家の約束の場所 ”神の親指”めざして脱出をはかり、ついに運命を掴み取る。
終盤に入って、あらゆる不運の要素が幸運の要素へとオセロのように引っくり返っていくのが壮観。
英語版で読むのがオススメだとか。

[Top] ▲9

『ネバーウェア』

ニール・ゲイマン/柳下 毅一郎訳
『ネバーウェア』
(インターブックス ,2001.7,\2,400+税)
 ISBN4-924914-34-7 【amazon/bk1

感想 2001/11/27

 amazon:ネバーウェア

証券会社の社員だったリチャード・メイヒューは、ロンドンの道端で怪我をした少女を助けた。そのときから彼の生活は一変する。会社から席がなくなり、あらゆるIDカードが無効となり、婚約者すら彼のことを忘れてしまったようだ。行き場をなくしたリチャードは、少女・ドアが言い残した言葉『浮き市場』を頼りに、ロンドンの地下世界へと迷い込む。
一方ドアは皆殺しにされた家族の復讐のため、カラバス侯爵と名乗る男とともに天使イズリントンを探すが……。

ロンドンの地下世界を舞台にしたダークファンタジー。この「地下世界」は物理的に下にあるというよりは、現実の「上の」世界とは少しだけズレた空間に存在しているらしい。そして「裂け目から落ちて」しまうと、もはや上の世界の人間たちには認識してもらえない存在になってしまうのだ。
「地下世界」の描写がすばらしい。生け贄を待つ夜の橋、黒いドレスのヴェル・ヴェットの淑女たち、そして天使! 猥雑でキラキラしくてなんでもあり。

マイナーな版元から出た上に高いハードカバーなので手に取りにくいが、『ルーフワールド』『クーロンズ・ゲート』のような世界が好きな人には超おすすめ。

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