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本の感想:メグ・キャボット

日記から抜粋した本の感想です。

本の感想 目次
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メグ・キャボット

メグ・キャボット(Meg Cabot)
パトリシア・キャボットの名で歴史ロマンス小説を書いたり、イラストレーターしても活躍してる――そうです。

ジェニー・キャロル名義で学園ゴーストバスターズ物も書いています。

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メグ・キャボット『プリンセス・ダイアリー』

表紙:4309203582

メグ・キャボット『プリンセス・ダイアリー』
金原 瑞人・代田 亜香子訳

出版者:河出書房新社 
出版年:2002.2
価格 :\1600+税
ISBN :4-309-20358-2

bk1/amazon/Yahoo!
bk1(02128731)

解説:

あたし、ミア・サモポリス。ハイスクールの一年生。
アーティストのママとニューヨークで二人暮し。
身長175センチ以上、胸なし、ボーイフレンドなし。ベジタリアン。
尊敬する女性はマドンナとダイアナ妃。あこがれは、ハイスクールの人気者のジョシュ・リクター。
苦手は代数。なのに、ママがあたしの代数の先生とデートしちゃって、あー、サイテー。 
もっとサイテーなことに、あたしのパパが実はジェノヴィアの大公で、病気でもう子供を作れなくなったから、あたしをプリンセスにするっていうの。しかもジェノヴィアに引っ越せだって。
じょーだんじゃない。あたしは、ジェノヴィアでプリンセスなんかやりたくない! あたしは、ハイスクールを卒業したら、グリーンピースに入るんだからっ!

というような調子で綴られる、映画『プリティ・プリンセス』の原作本。
ほとんど氷室冴子か久美沙織のノリ、ほとんどコバルト小説。(あるいは『桃尻娘』?)
『あしながおじさん』のような外国産少女小説の日本での子孫がコバルトで、米国での子孫がこういった作品なのかもしれません。

コバルトと違うのは、日記の形式をとっていることです。米国には新井素子がいなかったので、地の文まで女の子の内部言語をそのままの文体の小説というのは書けないのかな。主人公が書いている日記という体裁を保ったまま臨場感ある記述にするために、結構アクロバティックな技巧をこらしてます。

主人公のミアがとってもキュート。変わり者と思われているけど、自信がなくて、ひとに何か言われるとついつい本心を偽って相手が望むような答えを返してしまう女の子。自己主張が美徳とされる米国でも、こういう女の子っているんですね。

プリンセスであることを隠して学校に通い、おっかないおばあさまのプリンセス教育と代数の補習とでへとへとになり、親友ともけんかして、「信じらんない、なんであたしばっかりこんな目に!」と叫ぶ主人公の運命やいかに……!?

とても面白いです。お勧めです。
あまりに面白かったので、続編も読むことに決定。

[著者]きゃぼっとめぐ   :メグ・キャボット
[書名]ぷりんせすだいありー:『プリンセス・ダイアリー』

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メグ・キャボット『プリンセス・ダイアリー ラブレター騒動篇』

メグ・キャボット『プリンセス・ダイアリー ラブレター騒動篇』
金原 瑞人・代田 亜香子訳

出版者:河出書房新社 
出版年:2002.7
価格 :\1600+税
ISBN :4-309-20363-9

bk1/amazon/Yahoo!
bk1(02204784)

解説:

あたし、ミア・サモポリス。ハイスクールの一年生、でもってジェノヴィア公国のプリンセス。ほんとだって! あたしがなんで、ハイスクールに行きながらプリンセスやってるかは前の巻を読んでね。
代数とおばあさまのプリンセス教育だけでも大変だっていうのに、またまた大問題発生。ママが妊娠しちゃった。お相手はあたしの代数の先生。まったく、やる前にもう少し考えろっての。
そのことを知ったおばあさま――あたしのパパのお母さんで、前のジェノヴィア大公の未亡人ね――が豪勢な結婚式を計画しちゃったから、また大変。あのママがそんなものに出るわけない。
さらにその上、あたしのところに謎のラブレターが届いた! 書いたのは誰? もしかして、マイケル!? ううん、そんなはずない。だって、マイケルはあたしのこと妹の親友としか思っていないんだもん。でもでも、ほんとにマイケルだったらいいのに……。
ああ、もうっ、今はラブレターどころの話じゃないのにっ!

と、あらすじを書くのもたいへん楽しい、アメリカ版コバルト小説。
ミアのママの結婚話を中心に、謎のラブレターやらフェロモンむんむんのミアのいとこやらが登場して今回も大騒ぎ。

ところで、マイケルってのは、ミアの親友リリーのお兄さんでして、前の巻でもミアがハイスクールの人気者のジョシュ・リクターの次に気にしていた男の子。ジョシュの株が大暴落した(ってゆーか、アウト・オブ・眼中になった)おかげで、いまやミアちゃんの気になる男性ナンバーワンなんですけれども……。
もしもーし、ミアちゃん、マイケルが「あたしをたんなる友だち以上に好きになる可能性なんて、ゼロに等しい(p.59)」なんて、何を根拠に思うわけ? あなた、マイケルにお歌を聞かせてもらったでしょ? それで何で気がつかないわけ!? な・ん・て・鈍いんだ!
と、読者をじれじれさせつつ、物語は意外な方向へ。

え、そうなの!? どうするの!? というところで、次巻へ。

[著者]きゃぼっと     :メグ・キャボット
[書名]ぷりんせつだいありー:『プリンセス・ダイアリー ラブレター騒動篇』

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メグ・キャボット『プリンセス・ダイアリー 恋するプリンセス篇』

メグ・キャボット『プリンセス・ダイアリー 恋するプリンセス篇』
金原 瑞人・代田 亜香子訳

出版者:河出書房新社 
出版年:2003.1
価格 :\1600+税
ISBN :4-309-20370-1

bk1/amazon/Yahoo!
bk1(02277304)

解説:

あたし、ミア・サモポリス。ハイスクールの一年生、でもってジェノヴィア公国のプリンセス。ようやくあたしにもBFができた。だけど、あたしが本当に好きなのは別の人なの。今の彼は嫌いじゃない。でも、でも……。

と、恋に悩めるプリンセスの巻。
今の彼に恋してるわけじゃないから別れなきゃ、でも今別れると、ウィンター・ダンスパーティの相手がいなくなって困る――などと悩むあたりが実にリアル。女の子はちゃっかりしてるんです、そういう点は。

ミアちゃんとおばあさま双方の人間的成長(?)も見物です

誰が見ても相思相愛のくせに、本人たちだけがそれに気づかずにぐずぐずうだうだしていて、読者を含めた周囲の人間がやきもきするという状況を一人称で表現するには、実はかなり高度な小説テクニックが必要なんじゃないかと思います。さらっと書いているようにみえて、この作者すごく巧いのかも。

しかし、読んでいると米国という国がいかに対幻想に支配されているかが分かりますね。カップルじゃなきゃ社会生活からはみ出しちゃうわけですな。その点では、日本の方がまだシングルに優しいと思う。女性が一人でお酒飲みにいけるものね。

本物の10代の女の子に読んで欲しいのはもちろん、10代だったのは何十年も前ですという人にも読んで欲しい物語。氷室冴子『クララ白書』や久美沙織『丘の家のミッキー』が好きだった人とか、西谷祥子のロマコメ漫画が好きだった人とか。
若返りますよ(気分だけは)。
ほら、ハードカバーだから買うのも借りるのも恥ずかしくないし。

なるべく1冊目、2冊目に続けて読んでください。

[著者]きゃぼっと     :メグ・キャボット
[書名]ぷりんせすだいありー:『プリンセス・ダイアリー 恋するプリンセス篇』

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ジェニー・キャロル『メディエーター 霊能者の祈り』

表紙:4087604403

ジェニー・キャロル『メディエーター 霊能者の祈り』
布施 由紀子訳

出版者:集英社文庫
出版年:2003.7
価格 :\619+税
ISBN :4-08-760440-3

bk1/amazon/Yahoo!
bk1(02346062)

解説:

『プリンセス・ダイアリー』の作者が別名義で書いた学園幽霊バスターズ物。米国の連続テレビドラマみたいな感じです。

主人公は幽霊を見ることができる少女で、幽霊が思い残したことを叶えてやったり、なだめたり脅したりして、彼らをあの世に送る手伝いをしかたなくやっている。
母親が再婚したので、ニューヨークからカリフォルニアに引越ししてきた主人公は、転校先の学園で、ふられた腹いせに自殺して元恋人を取り殺そうとしている幽霊と対決するハメになる。

主人公の部屋にハンサムな幽霊が住んでいるとか、義理の弟(3人いる)の末っ子が主人公にほのかに憧れを抱いていたりというところはツボなんだけどな。文章がもうすこしライトノベルっぽいとよかったのにと思います。

それにしても、このタイトルと表紙はイマイチ。「ハイスクール・ゴーストバスターズ」とでもした方がよっぽど内容に合っています。ハーレクィンロマンスのホラー版だと思わせたいのかな? そういう要素はあるけれど、これを面白がるのはコバルト文庫を読んでいる層だと思うけどな。

(2003/10/29)

[著者]きゃろるじぇにー  :ジェニー・キャロル
[書名]めでぃえーたー   :『メディエーター 霊能者の祈り』

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有里 (Alisato Akemi)
http://alisato.web2.jp/erewhon/books/