眼鏡猫さんからいただいたメールです。 (1999/11/15)
※ご本人から許可をいただいて転載しています。

Date: Thu, 11 Nov 1999 Subject: わたしの読書(?)遍歴(RE: 和製ファンタジーなど…。 …どうもこんばんは…。 えー。 >和製ファンタジーについて、メールをありがとうございました。 > >日記で紹介させていただきました。 はい、了解しましたです。 読ませていただきました。 >眼鏡猫さんは、漫画からホラーやファンタジーに入られたのでしょうか。 >中山星香から入った人は、表紙絵につられてハヤカワ文庫FTを読んでいたという >のは知っているのですが、ホラーの人はどうなのか興味があるので、 >もしよろしかったら、今はどんな本を読んでいるか教えていただけませんか? えー。 …すいません長文になってしまいました。 なんか、…すいません、あんまり参考にならないようなかんじなのですが…。 わたしは、まんがを読み出したのは、けっこう遅いです。 小学校5年か、6年くらいからだったと記憶しています。 それまでは、学校の図書室や、近所の図書館で児童文学(『ナルニア』とか 『ミス・ビアンカ』とか松谷みよ子とか、あまんきみことか、ミヒャル・エンデ とかケストナーとか)を中心に読んでいました。 …だから、今にして思えばFTにあたったのは結構早いンですよね。 ものごころついたころから、といったかんじでしょうか。 SFはもうちょっと遅くて、小学校4,5年くらいに岩崎書店の『SFこども図書館』 シリーズで、ハル・クレメントの『二十億の針』(SFこども図書館での題名は 『星から来た探偵』)を読んだのが、はじめてだったように思います。 んで、「こんなに面白いものがあるのか」と、いう訳で、図書室や、図書館 にあったジュブナイルもののSFを、端から読み倒した記憶があります。 …しかし、そのころわたしが一番好きだったSFって、A.ベリヤーエフの 『ドウエル教授の首』だったんですよね…。 このあたりから、なんだか、間違ってきているような気がするんですが。 …最初に読んだまんが雑誌は『なかよし』でした。 当時の『なかよし』は、あさぎり夕が看板でしたが、竹本泉がいたんですよね…。 『あおいちゃんパニック!』はけっこうショックな作品でした。 「わたし以外にもE.R.バローズが好きな人がいたのか」っていう。 …そのショックで人生を間違えてしまったらしく、私は本屋に通い、当時新刊として 店頭に出ていたまんがを、端から端まで読み倒すのが趣味、という間違った人間に なってしまいました。 アニメにもハマり、本はだんだん読まなくなって行きました。 (…そのころ、佐々木淳子に人生で二度とないだろうってぐらいにハマってしまい、 『リディアの住む時に…』と『ミューンのいる部屋』を中学生になるやならずの時に 読んでしまったのも、けっこう今のわたしを作る大きな要因だったかも…。 ってこれは余談ですが。) わたしがホラー少女まんがにハマッたのはこの少しあとだったと思います。 …そのころ、佐々木淳子の『ダークグリーン』が、連載最大の盛り上がりを 見せている真っ最中に、本誌『週刊少女コミック』から『コロネット』にトばさ れたり、個人的にけっこ楽しみにしていた雑誌だった徳間書店の『リュウ』 がツブれたり、東京三世社の『少年少女SFマンガ競作大全集』がツブれ たりと、どうもわたしの好みと、世間一般の好みはズレているらしい、と、 にぶいわたしはようやっと気付きはじめていました。(いえその。^^;) ホラー少女まんが雑誌は、御茶漬海苔、楳図かずお、日野日出志、蕪木彩子 …少し遅れて犬木加奈子といった、いわゆる、「ちゃんとしたホラー」まんがを 載せる一方、篠原烏童、JET、ハルノ宵子、東城和実、高橋美由紀など、 「面白いまんがを描くンだけど、少女まんがのメインストリートからはちょーっと ズレているような…。」な作家さん達にも、門戸を広げているように見えました。 (そういえば、道原かつみ『ゾンビのタッくん』シリーズとか…、 あれ単行本にならないンですかねぇ…。いえその。) わたしは、そういった、「少女まんがのメインストリートからちょーっとズレた」 ような作家さんの作品を中心に読んでいて、そういう意味ではあんまり、 ホラーまんがのよい読者ではなかったように思います。 当時はいわゆるホラー映画やスプラッタ映画が結構流行していて、その伝から、 ちゃんと、「こわいホラーまんが」をもとめて、こういった雑誌を読んでいた 人たちもきっと確かにいたように思うんですが。 …んで、今わたしが何を読んでいるか、なんですが…。^^;;;; えー…。 そうやって、いろんなジャンルの本を読むにつれ、だんだん、どーゆー作品が 自分のツボなのか、わかってくるもンですよね…。 大学にいたころ、わたしはそれをはっきりと自覚しました。 要するに、わたしは、 「目つきの悪い女の子がけんかする話」 (ただしできれば巻きこまれ型がベスト) が好きなんです。(自爆) ………。 ええ、だから、例えば篠原烏童の作品では、『妖獣の門』とか 『不法救世主』とかが好きです。 小野不由美『十二国記』シリーズも楽しく読んでいます。 宮部みゆき『クロスファイア』は…。あれ、ヒロイン、やる気まんまん の上に、カッコ悪かったですからねぇ…。映画、どうなるんですかねぇ…。 …とかいったようなかんじで、(そういえば、この間、ひさびさに佐々木淳子 『那由他』を読みなおしたら、カッコよかったなぁ…。いえその。 氷室冴子も、今読み返すと、やはし達者ですよねぇ…。)  あんまりジャンルにこだわりなく、わたしのツボ(^^;;)にはまりそうなものを 読んでいる、というかんじです…。 あとは、最近、友人にアメリカ女流ミステリ物を教わったりとか。 荻原規子『これは王国のかぎ』を読んだりとか。 有里さんのページでプッシュされてた須賀しのぶ『帝国の娘』は かなり気になって、今探している最中です…。 …いえその…。まあそういったようなかんじで…。^^;;;; ホラー少女まんがで、ホラーがあまり好きではないひとにオススメ できそうなものといえば、はづき蓮子、ですかね…。 …『すいこ』『天の真白』(どちらも『ぶんか社』刊)の2冊しか単行本 出てませんが。この間花とゆめ増刊で出た『THE PSYCHO』とゆー雑誌 にも描いてましたが…。 あと、やはりぶんか社の『ホラーM』でやってる 吉川うたた『すっくと狐』 (『ダヴィンチ』でも紹介されてましたね。)はけっこオススメです。 川口まどか『死と彼女とぼく』は、ああっ。4巻で終わってればっ。 4巻で終わってればいい話なのにぃぃ。 (でもわたしは5巻がいちばん好きだったりとか。あはは。) あと、最近、明智抄も、『ホラーM』で描いてるんですよね…。 『野ばらの国』とゆー単行本が10月に出ました。これはかなりオススメです。 それでは…。 眼鏡猫

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