はじめに

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はじめに

 井辻朱美さんは、ファンタジー作品の翻訳家で、歌人です。ファンタジーの著作もあります。
早川のファンタジー文庫の愛読者なら、たぶん井辻朱美さんの翻訳した本を読んでいるはずです。

 私が、井辻朱美さんに最初に出会ったのは、タニス・リーの『白馬の王子』の翻訳でした。
挿し絵を書いていた中山星香さんのファンだったので、この本を手に取ったのです。
『白馬の王子』自体は、ヘンなファンタジーだったので、あまり気に入りませんでしたが、 その後も井辻朱美の訳と中山星香の挿絵のコンビで続々と欧米のファンタジー小説が出版されたため、 「井辻朱美」の名前と文体にすっかりなじんでしまいました。

 そして、ある日書店で、『エルガーノの歌』を見つけて読んで… 「井辻朱美の世界」にすっかりハマってしまいました。
 街と空と水と夢と鉱物とをモチーフにした物語、「予定調和」なんて言葉を完全に裏切る展開、夢の断片を綴り合わせたような不思議な世界。

ひとつの物語はわたしにとって、海底のひとつの洞窟みたいなもので、書いているあいだは同じ音楽をかけつづけ、毎日必死にそこにもぐっていって、書きます。
(『トヴィウスの森の物語』あとがき)

 井辻朱美の作品は、造られたものというより、幻視されたものといった方がいいのかもしれません。 そういう意味では「小説家」というよりも、やっぱり「詩人」に近いのでしょう。

 貴方もどうぞ、井辻朱美の不思議な世界に漂ってみてください。


井辻朱美 略歴

井辻朱美(いつじ あけみ)。
1955年12月12日東京都生まれ。射手座、A型。
1978年、東京大学理学部生物学科人類学専攻卒業。

大学で、わたしは理学部の自然人類学科に籍をおいて、骨をいじったり、歯形をとったり していました。 ”はるかなとき、とおいところ”は具体的なかたちになって、ホルマリン の匂いとともに存在していました。(『コリオリの風』p.179)

1980年、同大学院比較文学比較文化専攻修了。

1978年、「水の中のフリュート」で第21回『短歌研究』新人賞受賞。

1996年、訳書 O.R.メリング作『歌う石』(講談社)が第43回産経児童出版文化賞受賞。

歌人、ファンタジー作家、白百合女子大学助教授。ムアコック、スプリンガー、マカヴォイなどのファンタジーの翻訳も多く、その他、オペラの評論および字幕翻訳も手がける。

(2000/08/09)

白百合女子大学児童文化学科 専任教員紹介ページ


井辻朱美 妖精国の歌人
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有里 (alisato@anet.ne.jp)
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更新日: 2001/10/30